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東京マルイのデザートイーグル〜あなたが落としたのは銀のイーグル?それとも…
タナカのモデルガンが出るのは知っていたが…安かったので…

Eagle landed

東京マルイのデザートイーグル〜あなたが落としたのは銀のイーグル?それとも…タナカのモデルガンが出るのは知っていたが…安かったので…

東京マルイのデザートイーグルガスブローバックをこともあろうに2挺も入手してしまっていた。

安かったからではない(こともない)

タナカからモデルガンが出ることは知っていたが、少し前に出物が安かったので手にいれた。

むしろタナカからデザートイーグルが出るという情報が飛んだので、流通在庫の処分品などが一斉に出てきたために安くなっていたのかもしれない。

事実今回の入手したデザートイーグルは2挺ともスライドにマルイの安全注意書きのシールが貼ったままだったので、流通在庫の新古品か新品に近い中古だったのかもしれない。

ただし黒の方のグリップは加水分解が起こってペンキ塗りたてのようにベタベタになっていた。

流通在庫の新古品といっても問屋の倉庫で20年以上眠っていた在庫品かもしれない。

このベタベタグリップは溶剤で洗ってもきれいにならないことはもう経験済みなので、あっさり捨てて銀のデザートイーグルから持ってきた樹脂グリップに付け替え銀には同時に入手した木製グリップを付けた。





銀のデザートイーグルは箱には「ステンレスバージョン」と
書いてあったが雰囲気的にはニッケルメッキのような感じ
黒のゴム引きプラグリップは木グリップに交換した




ハンドガンとしては限界に近いでかい銃だがホールドオープンすると軽機関銃並みのでかさ
バレルは固定でスライドだけが動きダストカバーとバレルの間に広大な隙間が開く独特の形状




マガジンは50AE弾が7発入るサイズを再現している
ガワはスチールプレスではなくジンクの一体マガジンだが
研磨してメッキされているため本物っぽい質感なのが面白い
BB弾は27発装填可能




おそらく設計脱稿は30年前の製品なので
ぶっとくて深い刻印のフォントに時代を感じる
刻印はおもちゃ臭いが逆にこの時代にしては全体的には雰囲気がある




正直メッキモデルはテカテカしておもちゃ臭いのは時代ものだから仕方がないが
木目がはっきり出た木グリップをつけることで雰囲気が変わってもっともらしくはなる




アクションは典型的なシングルアクションオートでセーフティをかけてコックアンドロック可能
ダブルアクションメカなし、ハンマーはハーフコックとフルコックの二段ポジション
アクションについてはどうということはない昔からのオート拳銃の標準メカ
この枯れた技術だけで冒険しないというのもこのテッポを名銃にした理由なのかも




バレルにはヘクサゴナルライフリングのモールドが表現されているが
シルバーモデルは分かりやすいが黒の方はほとんど見分けがつかない




実銃デザートイーグルの最大の特徴はこの長大なダストカバーとバレルの間の大きな隙間
実銃は自動小銃などでいうところのロングストロークガスオペレーションのメカを持っていて
この大きな隙間はいわばガスの排出口の役目になっている




ガスガンでもローディングノズル先端にはマイクロロッキング
ロテイティングボルトのロッキングリセスのモールドが表現されている
ガスガンにとっては無意味な形状だが実銃の場合はこのボルトが回転してバレルと
噛み合ってロックし44マグナムあるいは50AEの強力なガス圧を受け止める設計になっている




ガスオペレーションでボルトロッキングを解除するのはWildeyやオートマグもそうだったかもしれないが
デザートイーグルの画期的だったのは自動小銃のガスピストン方式をそのまま取り入れたことだ
銃口のすぐ真下にガスシリンダーがありスライド先端のピストンを直接押し下げる
スライドが押し下げられるとカムでボルトが回転しロッキングが解除される仕組み
いわゆるロングストロークガスオペレーションのロータリーボルトでこのメカは
AK47や自衛隊の89式小銃なんかと同じ組み合わせ…目新しさはないが失敗もない
枯れた技術の組み合わせでマグナムの高圧ガスに対処した




実銃はそういう面白いキャラの持ち主だがガスガンとしても新規性はないが
ガスシリンダーが大直径なのでハンドガンとしては最大級のリコイルショックだと思う
残念ながら威力は1J規制を楽々クリアできる低めの弾速だが
ホップの調整は分解せずにチェンバーの上のダイアルでできる




分解手順はここから
テイクダウンレバーのロックを左から押し込んでレバーを下げる




これでスライドバレルグループがレシーバーから外れるので
バレルの下のリコイルスプリングガイドを後ろに押し下げて取り外す




バレルはスライドに差し込んであるだけなのでここまでの分解は簡単にできる




シア周りのメカ
ハンマーの前にシア、両サイドにディスコネクターの突起がついたトリガーバーがある




ガスバルブノッカーとノッカーに下向きにテンションをかけるスプリングが見える




ガスガンとしても目新しさがないメカだが古い設計なのにバルブノッカーロッキングが
あるのがさすがマルイというか玩具としても先進的だったかも
ディスコネクターにトリガーバーが押し下げられるとノッカーロックプレートも
押し下げられバルブノッカーが解放されてノッカーが後座する仕組み




今回は黒いデザートイーグルと銀のデザートイーグルを入手した
どちらもマルイの安全注意シールを貼ったままの新古品だったが
年数が経っているせいか黒のグリップは加水分解で溶けてベタベタになっていた
銀についていた黒グリップはまだ健在だったのでこれを黒につけて
溶けたグリップは即座に捨てた
このグリップもあと何年保つかわからないが…




こちらは同じく東京マルイのデザートイーグル黒バージョン
色が黒いという以外は全くの同じなので2挺もいらなかったのだが
せっかくの割安だったので…つい…




全く同じものなんだけど色の違いだけでかなり印象が変わる




グリップにはIMI風のマークのモールド
加水分解は潤滑油の選定に注意すればかなり防げるという情報も
得ているがこのグリップは何年保たせることができるか…




すでにあちこちで指摘されていることだがマルイのデザートイーグルはスライドがフルストロークではない
かなり前でストップするので実銃なら50AEのカートリッジをローディングすることはできない位置
ガスガンだから別に支障はないのだがこのストップした時の姿が少し残念




せっかく黒・銀2挺揃ったのでスライドを入れ替えてツートーンカラーモデルにしてみた
グリップシルバーはなんとなくレトロ、スライドシルバーはなんとなくモダンな感じに変身した




ホールドオープンした2挺
そのままよりこの方が面白いかもね




レトロスタイルのイーグルはなんとなく古い写真風に




デザートイーグルは古い製品なのでパーティングラインが完全に消されていない
メッキモデルは無理だが黒い方はそのうちパーティングライン消しをしたいものだ
やる気が出ればの話だが…



ロボコップ

デザートイーグルを最初にフィルムで認識したのはどの映画だったか…

資料によると「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」や「コマンドー」「ポリスアカデミー2」にも出ていたという。

あまりピンとこないがその次に挙げられていた「ロボコップ」に登場したデザートイーグルは鮮明に覚えている。


公共事業をどんどん民営化してコマーシャリズムに支配された少し先の未来のデトロイト。

財政破綻が近づいたデトロイト支庁では、ついに市警の警察業務も手が回らなくなり民間に委託することが決まっている。

その委託を受けた民間会社が提案するのはサイボーグが警察業務を遂行する「ロボコップ」事業と完全自動化された二足歩行ロボットが治安維持をする「ED」事業。

ロボコップ派とED派の重役が対立する社内プレゼンテーションで二足歩行ロボットEDは銃を持った凶悪犯を武装解除するデモンストレーションを披露する。

犯人役で銃を持たされた重役がEDに「20秒以内に銃を捨てろ」と警告されたので銃を捨てたにもかかわらず、ED209はこの役員を蜂の巣にしてしまった。

激怒した会長に「こんな時のためにロボコッププランがあります」としゃしゃり出てくる別の重役…

こんないい加減な感じで始まったロボコッププランに、凶悪犯に逆襲され殉職した市警の警官が起用される…

という流れで物語が始まるこの映画、バーホーベン節炸裂のスプラッシュ・バイオレンス・俗悪なニュースショーと売らんかなのCMまみれのテレビの連続。

街にはびこる凶悪犯の群れに新生ロボコップは立ち向かえるのか…というようなお話。





この映画に登場するニッケルメッキのデザートイーグルは Mk.I
セーフティレバーに指掛けの返しがなくバレル上のレールに切り欠きもない




ロボコップ視点からのラストシーン
最初のED209が暴走してデザートイーグルを持った役員を
射殺するシーンはこのラストシーンの伏線になっている




その最初のシーンを見返してみると確かにデザートイーグルの
セーフティに返しがないMk.Iを持っている



ゼイリブ

鬼才ジョン・カーペンターが「遊星からの物体X」「スターマン」の後に撮影した宇宙からの来訪者もの。

都会にやってきた流れ者の主人公が貧しい人々はなぜ貧しいままなのか、裕福な人たちと階層が別れていくこの社会の仕組みは何なのか疑問に持ち始める…そして時折テレビに映る「騙されるな」とメセージを送る電波ジャック。

この荒んだ現代社会をこんなにしたのは誰だ?と思っていたら、難民キャンプみたいなところの向かいの教会に立てこもっていた怪しい男たちが残していったサングラスをかけると変なものが見えることに気がついた。

スタンドの新聞にはすべて「考えるな」「従え」というメッセージしか書かれていない。

新聞だけでなく街の看板にも道路標識にも「家畜のように従順になれ」というメッセージが書かれている。

それだけでなく、身なりのいいビジネスマンや上流のマダムが皆人間とは思えない異形の姿に見えてしまう。

そこら中にそういう人がいることに気がついた主人公

実は宇宙人は社会に深く浸透しており上流階級は地球を侵略する宇宙人に手なづけられ、地球人を家畜に変える手伝いをしている連中だった…という荒唐無稽な話をもっともらしく進行するこれもカーペンター節炸裂の映画。





地球人を家畜に変えるメッセージを発信する電波塔のアンテナを破壊しようとする主人公
手には80年代の映画なのでデザートイーグルのMk.Iのブラックモデル
この映画も古いのでデザートイーグルってこんな昔からあったテッポだったんだと今更のように思う



マグナムのオートが次々と商業的に失敗し、WildeyやAutoMagがオートジャムとか呼ばれたり、Grizzly-Win Magも数十発ごとにスライドが破損するとかどれもこれも欠陥品だという評判が多かった。

そのあとにDesert Eagleが「初めてのジャムも破損もしないマグナムオート」として出てきたのでなんとなく他のマグナムオートよりも改良された新しい銃のような印象があった。

しかし80年代の映画にすでに登場しているので、考えたらAutoMagなんかと比べて新しい銃ということもない。

Desert EagleはアメリカではMagnum Researchの刻印を打って販売されたが開発元はUZIのIMIだった。

IMI製品は新味はないが手堅くて頑丈な設計で成功しているメーカーというイメージだが、言われてみればDesert EagleもIMIらしいコンサバティブな設計だと思う。




ニキータ

暴走する若者のニキータがノリで銀行強盗して警備員を射殺してしまい、反省もないので当然死刑判決を受けて処刑台の上で失神したと思ったら謎の施設に監禁された状態で意識を取り戻す。

「お国のために働くか、本当に死刑になるかどちらかいい方を選べ」
と言われて暗殺要員の訓練を受ける。

その暗殺要員の訓練内容が殺しのテクニックとかではなく「エレガントに振る舞い標的に近づく」「そのために教養も身につける」というとってもフランス的な訓練メニュー。

その指導員が「黒衣の花嫁」のジャンヌ・モローだったりで往年の映画ファンも「おっ」という仕掛けもある。
(「黒衣の花嫁」も結婚式を挙げた教会で新郎を殺された花嫁が、身分を隠して犯人の恋人になりその仲間に次々と復習していくというコーネル・ウールリッチの小説の映画化だった。微妙にニキータとシンクロしている)

訓練が完了して「ドレスを着て出かけよう」と教官に連れ出され、高級レストランでプレゼントを渡される。

キレイに包装された箱の中にはデザートイーグル…ここでニキータの顔にサッと緊張が走る…というのちの「ANNA/アナ」「コロンビアーナ」などの女性の殺し屋シリーズのベッソン節の元になった作品。





(上)「ニキータ」のワンシーンよりレストランで手渡された箱のに入ったデザートイーグルと
(下)東京マルイのデザートイーグルガスガン
マルイがモデルアップしたのは後期型のMk. XIXと思われるがニキータに登場したのは初期型のMk. I




箱を渡されたニキータに教官は囁く「これは最終試験だ、後ろのテーブルにいる標的を処理しろ」
前半の雰囲気と打って変わって突然緊張したシーンが連続する




ニキータが手渡されたデザートイーグルはバレルとセーフティ、
テイクダウンレバーなどが黒いツートンモデル




ニキータ風にバレルを交換してみたマルイのガスガン



デザートイーグルは当時実用化されたマグナムオートの中でも一番でかい部類。

そのデカイ銃を細身の女性にもたせたリュック・ベッソンの感覚に結構当時は衝撃を受けた。

今はスクリーンやコスプレで女の子がデカイ銃を持つのは普通になってきたが、このアンバランスを最初にやってのけたのはベッソンじゃなかったかな。




マトリックス

90年代に入るとデザートイーグルの後期型もスクリーンに登場し始める。

デザートイーグルが印象的に使われていたこの映画、「エージェント」が持つ銃がこれに統一されていた。

昼はトップソフトウエア企業でプログラマーとして働くアンダーソン氏。

夜は「ネオ」という別名で名の通ったハッカーでもあった。

そしてネオは日常感じる違和感の正体を探るべく一晩中ネットを検索し続ける…そうするうちに「気をつけて。あなたはマトリックスに囚われている」と囁く美女が現れる。

「マトリックスとは何だ?囚われているとはどういう意味だ?」
と問い返すネオに彼女は
「その答えはあなたを探している」
と謎めいた言葉を残す。

あまりにも有名な三部作だが、本当はこの第1作で止めておいた方がミステリアスな佳作として映画史に残ったんじゃないかな…と思わせる「最初は良かった」名作。





(上)デザートイーグルMk. XIX実銃と(下)マルイのデザートイーグル ガスガン
マトリックスは1999年の映画なので登場するデザートイーグルも後期型になってくる
セーフティに親指をかける返しがつきバレル上のサイトレールにも切り欠きが追加された




「エージェントプログラム」でエージェントとは何かのレクチャーを受けるネオ
黒ずくめ黒サングラスに真っ黒のデザートイーグルの男は
システムを管理する自律プログラムだと教えられる




大男が持ってもデカイハジキだなと感じるデザートイーグル
それをエージェントはコンシールキャリーガンのように背広の懐から抜く
どうみてもそんなところには隠せないでしょ…と初見の時も思いながら観ていた




格闘しながら至近距離で撃ち合うネオとエージェント
弾切れになってガッツリホールドオープンしたデザートイーグル




ホールドオープンした時の姿がデザートイーグルは独特




この映画が成功したのはやはりこの方のキャラが立っていたからかな
「なによりもこの世界の匂いががまんならない」という
プログラムのくせに非常に人間的な理由でネオたちを追い回す




(上)デザートイーグルMk. XIX実銃と(下)マルイのデザートイーグル ガスガン
実銃はステンレスモデルだがマルイはテカリ方がニッケルメッキっぽい
刻印もおもちゃっぽい…けどもプロポーションはわりとしっかり捉えている




50AEのダミーカートと並べてみた
50AE!…0.5インチ、12.7ミリの弾頭を45ACPの倍は
あろうかという薬莢に詰めた火薬で吹っ飛ばす
これをオートのハンドガンで発砲すれば壊れるかジャムるのは自然なことだと実感する
そうならないデザートイーグルは壊れない、ジャムらないというだけで画期的




ホールドオープンした姿はMP7あたりの小型軽機関銃並みの大きさ




そしてツートーンに組み替えたデザートイーグル




ニキータ風にバレルだけ組み替えた組み合わせ




シルバーメッキに木ストのメッキバージョン
タナカのモデルガンが出ることは知っていたのにやっちまったな…


2024年4月8日
















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