Linuxを使うべきでない10の理由
こういう記事を見つけた。
LinuxがMac OS Xよりも優れている10のこと - IT業界を生き抜く秘密10箇条 - ZDNet Japan
昨年末に書かれた記事だが、このご時世にまだ「Linuxの方がMacより優れている」とか「Windowsの方がMacより優れている10の理由」なんて幼児的な記事を書く人がいるんだなと感心した。
ネタ元がもともと反Apple的なZDNetだから仕方がないともいえる。
ZDNetにしろ、他のITジャーナリズムにしろApple叩きをすればページビューが稼げるというのはもうこのての編集者には常識の事実だから、ネタがあろうがなかろうが定期的にApple叩きの記事を載せてページビューのてこ入れをしなくてはいけない。
ネタがない時はヒマネタで「Macが使えない10の理由」とか「Macの安全伝説の崩壊」というような記事を無理矢理にでもでっち上げないといけない。
だからこの記事を書いている人がどの程度のLinuxの使い手なのか知らないが、
ちゃんと注文に応じて「Linuxはあらゆる面でMacよりも優れている」という記事をこしらえたわけだ。
ご苦労なことだ。
しかし元々比較にならない物を無理に比較して、しかも優れている理由を
「ページビューを稼げる記事の書き方の鉄則〜その壱」
にムリに当てはめて数詞を使うタイトルにしてしまったので、書かなくても良いことまで書いて墓穴を掘ってしまった。
曰く「LinuxはMacよりも自由」なんだそうだ。
当たり前だ。それを実現したいからLinuxフォーラムはリーナスのカーネルにGUIをつけたりしてその普及に努力をしているわけで、自由を失ったらLinuxなんてMacやWindowsに対してどういう種類のアドバンテージもない。
曰く「利用可能なソフトウエアの数が多い」んだそうだ。
その検索に引っかかった1万1000件のソフトウエアを全部試した人がいるなら、是非連絡をもらいたい。
そういう人とはお友達になっておきたい。
でもいくらLinuxのヘビーユーザでも1万ものソフト、コマンドなんてのはもう意味がない。
大体そんなにたくさん入れたらいくらLinuxでも問題が起きないだろうか。
(それにひとつのアプリケーションでひとつのパッケージになっているMacやWindowsに対してLinuxのyumなどは一つの機能を実現するために十数種類のソースをインストールしないといけないなんてこともざらだ。こういうのを「十数個のソフト」として勘定している筈だから単純な数の比較は意味がない)
曰く「Linuxは操作がお仕着せでないためにユーザに易しい」んだとな。
ここまで来ると牽強付会もいいところで、いくら最近のLinuxがシロウトユーザでも使えるくらいこなれてきたと言っても、MacやWindowsよりも優しいなんてことは、どんなに思い入れが深いLinuxユーザも言ってはいけないと思う。
やっぱりLinuxは手強いのだよ、コンピュータシロウトには。
なんてことを力こぶを入れて書いてるのには理由がある。
この数日間ほどのシルバーウィークを、Linuxを導入するためにほとんど費やしていたのだ。
世間は家族サービスの行楽や、SnowLeopardのインスコ祭りで賑わっているのに、私は地味にFedora CoreやUbuntuのインストールにいそしんでいたのだよ。
ということでタイトルは釣りです。
使うべきではないどころか、Linuxを使うべくこの数日激闘していたためにこのサイトの更新も停まっていた。
結果は一言ではいえないようなまさに激闘で、1勝9敗という感じではないかな。
ともかく詳細は次回記事に続く。
2009年9月24日
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