Fenetres Volantes
(Freeware)
おすすめ度★★★★★
OS10.4Tiger対応
スクリーンセーバに関してはMacはWindowsに長い間水をあけられていた。
かつてのカソードレイチューブ(CRT)の時代には、スクリーンセーバは実際に実用的な意味があって、特に仕事で使うパソコンは就業時間中はずっと電源が入りっぱなしだったので、Windowsの場合は画面下が、Macの場合は画面上が焼け付いてみづらくなっているというモニターを良く見かけたものだが、最近はモニターの性能が上がってしかも液晶が当たり前になってきたので焼き付きを心配する必要は無くなってきた。
もともとはスクリーンセーバは待機時に何かスクリーン上で動かしておいてスクリーンの焼き付きを防ぐという実用的なものだったが、その必要性が無くなってもパソコンのアクセサリーとして開花してきている。
最初はその開花はUNIX系のプラットフォームで始まったように思う。
しかし一般的な目に触れる形で、面白いグラフィックのものが出回り始めたのがWindows95の普及と同一の時期くらいかではないだろうか。
そのころのMacのスクリーンセーバにはあまりバリエーションがなかった。
私が知らなかっただけなのかもしれないが、やはりWindowsのグラフィックに比べると見劣りがする物ばかりだったと思う。
この形勢が逆転し始めたのはやはりOSXの普及からだったと思う。
OS9時代には私は基本的にスクリーンセーバをoffにしていた。
なぜならOS9は不安定で、スクリーンセーバやスリープから立ち上がれなくなってそのままフリーズというパターンが結構多かったように思うからだ。
こういう環境ではやはり美しいセーバを開発しようというインセンティブは低いように思う。
OSXのAPIはこれまでに見たことがなかったような面白いグラフィックスを作る可能性を見せてくれた。
例えばこの作品の場合は先ほどまでデスクトップで静止していたウインドウが鏡面のフロアに反射しながら飛び交うという美しいグラフィックになっている。
Vistaではどうか知らないが今のところWindowsではこのグラフィックは真似できないだろう。
スクリーンセーバはすでに実用的な意味を失って久しいが、Windows一辺倒のユーザに見せびらかしたくなるようなセーバが増えてきたのは楽しいことじゃないだろうか。
ちなみにこの気になる名前はフランス語で「空飛ぶ窓」という意味だ。
結構そのまんまのヒネリ無しだが、おフランス語だともっともらしく感じるのも面白い。
Fenetres Volantesはデスクトップから幽体離脱したウインドウが
鏡面のフロアの上をふわふわ飛び回るという美しいグラフィックのセーバ
セーバから抜ける時の元に戻るグラフィックも面白い
仕事中も無意味に動かしたくなるセーバだ
<追記>
BBSで「YellowBird」さんより「最初はその開花はUNIX系のプラットフォームで始まったように思う。」という記述は間違いではないかというご指摘をいただいた。スクリーンセーバが開花したのはMacのセーバ、「AfterDark」の「FlyingToaster」ではないかとのことだ。いわれてみれば「実用一点張りからデザイン的に進化した」という意味では確かにMacの方が早かったかもしれない。私はこの88年頃はMacユーザでもなかったし、どちらかというとパソコンアパシーだったので詳しいことはわからないが、私がわかる95年以降はデザイン性のあるセーバはWindowsが先行していたし、資産という意味ではUNIXの方がたくさん持っていたように思う。ただ私もセーバについてのきちんとした年表を作ってリサーチしているわけではないし(そんな酔狂なことをしている人もあまりいないような気がするが)正確なところはわからないまま感覚で書いてしまったが、いつか暇で暇で死にそうな時が来たら、セーバの歴史についてきちんと調べてみたいと思う。
Fields
(Freeware)
おすすめ度★★★
OS10.4Tiger対応
Fieldsというのは「場」という意味だろう。
そういうある種の法則によって運動が決定される「場」をシミュレートしたアプリのセーバ化だ。
アプリの方はマウスに反応するようになっていたが、これはセーバなのでそういう機能はない。
最初は散らばっていたものがだんだんお互いに引き寄せられて輪になって回転し始めたり、あるときその関係が切れてまたバラバラになっていくという様は「エントロピー」の話を連想させる。
色分けされたグループだけが引き合うとかいろいろ設定を変えて模様を変えることができる。
Fieldsは粒子運動を連想させるようなセーバ
その「場」のルールは設定で決定する
ちょっとした違いで大きく模様が変わるのを観察してみて欲しい
Soundstream
(Freeware)
おすすめ度★★★
OS10.4Tiger対応
火の粉が飛び回るようなサウンドに反応するスクリーンセーバ。
これもQuartzComposerなのでOS10.4以上専用ということになる。
火の粉のように飛び回る「ストリーム」が内蔵マイクの感受しているサウンドに反応して火花を散らすようなそういうイメージのセーバだ。
だから内蔵マイクが無い機種は外部マイクを繋いでそのマイクをデフォルトのインプットに設定する必要がある。
インストーラを使うが、このインストーラは基本的には本体をスクリーンセーバフォルダに突っ込むだけのセーバだ。設定でストリームの数を増やしたり解像度を変えたりできる。
ストリームの数を増やせば当然グラフィックカードにかける負担は大きくなるということだろう。
加減して良いところを探ってもらいたい。
Soundstreamのインストーラのデザインは凝っているが
基本的には本体を所定の場所に置くだけのインストーラだ
展開されるスクリーンはこんなイメージ
飛び交う火の粉なのだが何かサウンドな鳴り響くたびにスパークが散る
iTunesをかけながら表示すると良いんじゃないだろうか
設定でストリームの数や解像度表示法などを変更できる
ハードウエアの性能にあわせて設定するのが吉
CPU monitor
(Freeware)
おすすめ度★★★
OS10.4Tiger対応
J.S.Machさん経由で知った情報。
リンク先はQuartzComposer作品を集めたサイトで、この作品はQuartzComposerをシンプルなCPUモニターにしてしまったというもの。上にCPU構成が、下にはCPUの仕様量が表示される。
iBookG4はシングルCPUだがDualのものは当然両方のグラフが動く。
サイトではブラウザを通してこれが表示できるが、セーブすればQuartzComposerファイルをダウンロードできる。
スタンドアローンでも普通にCPUの状態が表示できるので、私は
"?/Library/Screen Savers/"
に入れてスクリーンセーバにしてしまった。
フルスクリーン表示でCPU占拠率をアイドルの時に表示でるようになった!!(無意味)
それにしても面白いんじゃないだろうか。
QuartzComposerって単なるグラフィックソフトではなくこんなことができるんなら、これを利用した簡便なアプリ開発という考え方もできるかもしれない・・・とほとんど何も理解しないで書いているが、QuartzComposerに興味が涌いてきているのも確かだ。
CPU monitorを所定位置に入れるとスクリーンセーバになった
グラフィックソフトにこんなことができるなんて面白いんじゃないだろうか
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