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OSXでよく使うアプリケーション5-6

ユーティリティ2〜ステータス表示、メンテナンス関連
/Utilities/Status indicator, Maintenance tool



TemperatureMonitor

(Freeware)
おすすめ度★★★★★
OS10.2Jaguar対応OS10.3Panther対応OS10.4Tiger対応
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

これは温度モニターのアプリ。
名前もズバリ「温度監視」という意味だ。

しかし実際には機能は温度監視だけでなくシステムやハードのプロフィールまでついている多機能なアプリだ。

ハードウエアにいくつのセンサーが仕込まれているかは、それぞれのハードによって違うのだが私が導入したiBookの場合、
バッテリ、グラフィックプロセッサー、電源部、CPU、ハードディスク
の5カ所に温度センサーが仕込まれているのでその5つのデータをリアルタイムに表示できる。
ヒストリーも記録されるのでいつの処理でどれくらい温度が上がったかも事後でわかる。
モバイルは熱を持つ部分に手を触れて操作するのでiBookDualUSBを導入した時から、この熱の持ち方が気になっていた。結局DualUSBは一度も熱暴走のようなことは起こさなかったが、それでも低温火傷をしそうなくらい熱くなっているのは気分的によろしくない。
なので温度センサーを搭載した機種を導入したらこういうアプリは入れようと前から思っていた。

またシステムハードのプロフィールも表示されるので、ちょっとしたスペックを確認したいというくらいだったら、システム標準のシステムプロフィールより呼び出しが速い分使い勝手がいいかもしれない。

秋に入って温度的にきつい季節は過ぎたが、それでもDashboardなんかで音物を動かすとCPUがフルアップして冷却ファンが回りっぱなしになるのがちょっと気になっていた。
実際に使ってみると、結構CPUとかGPU、内蔵ディスクなどの温度は処理によって急上昇、急降下しているのがわかる。
持っておいて損はないアプリだと思う。





TemperatureMonitorは各部の温度がリアルタイムに表示されるだけでなく
どれくらいまで温度が上がったらヤバいか表示してアラートも出してくれる
システム、ハードプロフィールもついていたり至れり尽くせりだ




温度に関してはリアルタイム表示だけでなく数日間の記録を残しておくので
「あの時の熱の持ち方はヤバかったかも」なんて時に事後でチェックできる




これはデスクトップに温度表示をした様子
透明だし普段はデスクトップのアイコンよりも下の階層なので邪魔にならない




これはドックアイコンに温度表示をした例
表示は何を選ぶか一つか二つかを設定できる




またメニューバーに表示して、必要なときにプルダウンするということもできる
同梱のLite版はメニューバー表示のみの軽いバージョンなので
温度監視のために大きいアプリを常駐させたくないという人はそちらを使うという手もある


TemperatureMonitor

OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応

ハードウエアに設置された温度センサーのデータをデスクトップに表示するだけでなく、過去数日間のヒストリーグラフを保存してくれる、熱問題のトラブルシューティングの時に大変重宝するアプリ。

このTemperature MonitorはSnowLeopardでも動いていたのだが、ヒストリーグラフが不調で、起動するたびに過去ログが消えてしまいヒストリーグラフが事実上意味がないような状況になっていた。

また頻繁にセンサーが反応しなくなって温度が表示できないということが起きていた。

今回のバージョンアップでこれらの問題は解決されて安定して動くようになったし、順調にヒストリーグラフも残しているようだ。

Macの場合、特にMacBookやMacBook ProのようなラップトップのMacの場合、熱の問題はiBookやPowerBookの時代からの宿業病のようなもので、今回導入したMacBook Proでもやはり結構熱を持っているなというのが率直な感想だ。
だからMacのノートの場合熱を監視するこういうユーティリティのニーズはやはりあると思う。
特に夏場は気にした方がいい。

目安はCPUが80度以上に上がりっ放しになっている状態、S.M.A.R.T.(ハードディスク)の温度が50度以上に常時上がりっ放しになるというのが危険な状態だと考えている。
瞬間的にCPUが80度以上、S.M.A.R.T.が50度以上になるのは問題ない。
しかし数十分に渡ってこの水準以上に上がりっ放しになって、それ以下に冷えないという状態は要注意で、一日のうちの大半がこの基準を超えているようだと故障の頻度はかなり上がると考えている。





Temperature MonitorはこのヒストリーグラフがSnowLeopardに上がってから不調で
記録が残らない問題が起きていたが今回のアップデートでこれは解消されたようだ




各センサーのうちいくつかが長時間起動していると
決まって無反応になる不具合もあったがこれも解消されたようだ
全てのセンサーが問題なく表示されている





TrimTheFat

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.3Panther対応OS10.4Tiger対応

Macは今春からintelを搭載した。

それまでのG3、G4あるいはG5のMacはファーストスケーリング(旧モトローラ)あるいはIBMのPPCというチップを搭載していた。
技術的なことをいうとPPCチップはRISC(Reduced Instruction Set Computer)チップであり、intelチップはCISC(Complex Instruction Set Computer)であるが擬似的なRISCチップであるということになる。

その違いは、命令セットを簡略化するかチップの構造を簡略化するかという違いになりその根本的な考え方に差異があるわけだ。当然その上に載るファームウエア、システム、アプリケーションに互換性は無いはずで、これまでWindowsの独自性、Macの独自性ということはこういうことでも説明されてきたはずだが、今回AppleはMacのチップをintelに乗り換えるというウルトラCを実施し、なんと両方で動くシステムということを実現してしまった。

原理的にはあり得ないことなのだが、Macに採用されたカーネルがもともとCISCチップに最適化されたシステムだということに着目すればあり得ないことではないということになる。

しかしベースになっているチップの構造が違うわけだから、今回のMacOS10.4.5はいくらPPCMacにもintelMacにもインストールできるとはいっても、それだけでは不足でアプリも両方への対応が要求されているわけだ。
ユニバーサルバイナリーという方法がここで採用された。
OSも上部構造は一緒だが、チップとインターフェイスを交換する部分に関しては2種類のコードが用意されている。
Appleはその2種類のAPIとコミュニケートしなくてはならないアプリも2種類のコードを用意してどちらにも対応するという仕組みを標準化することにした。
これをユニバーサルバイナリと呼んでいる。

問題はこの2種類のコードを含んだアプリはそれぞれの環境ではどちらかひとつのコードしか実際には必要としないわけで無駄なコードが増えてしまうわけだ。
つまりPPCMacにはintel用のコードは必要ないし、intelMacにはPPC用のコードは必要ない。

そこで不必要なコードを削除するアプリがこれ。

これからユニバーサルバイナリー化されたアプリは増えてくるはずなのでどのみちこういうニーズは増えてくると思う。
アプリひとつに100KB程度の冗長性だとしても、そういうアプリが100を越えると10MBにものぼる無駄なスペースを占拠するわけだ。
ハードディスクのスペースを節約する役には立つはずだ。






TrimTheFatは起動するとこういうフェイスになる
このシンプルなフェイスにユニバーサルバイナリのアプリをドロップするだけで良い
そうするとこのように何KBスペースを節約できたか表示してくれる





ドロップされたアプリはこのとおり-Uというネームに
変更されたものとオリジナルネームのものの二つになる
-Uがついた方がオリジナルのユニバーサルバイナリのもので
ついていない方が余計なコードが削除されてスリムになった方だ





Paranoid Android

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.4Tiger対応

(intel未対応)


06年2月のSafariに端を発したMacOSXの「深刻な脆弱性」の問題だが、その後の展開で危険が考えられるのはSafariだけでなくMailなどでも添付ファイルを受け取った場合それをプレビューしただけでTerminalを自動起動して、スクリプトを自動実行できるという脆弱性が見つかり、その実証コードまで発表されるという顛末になった。

つまり怪しいサイトに行かないユーザでも無反省にMailなんか使っているとそういう目に遭う可能性はあるということだ。
MicrosoftがOutlookExpressでそういう問題をさんざん起こしていたのに、Appleまでお付き合いする必要はないじゃないかと思うのだがこれも新しい技術を導入する代償ということなのかも知れない。

どういうことかというとシステムは.jpgや.mp3というような拡張子がついているファイルを「"安全"なファイル」と見なすようだが、どうやらそういう拡張子を偽装しておきながらメタデータでスクリプトを走らせるという技術を使ってそれでTerminalを自動実行するということをやっているようだ。
つまりこれはTiger固有の脆弱性でPanther以下のOSXではこの問題は起きない。

先日Safariの設定を変えるとか SafairySafariの振る舞いを変えてしまうスクリプトとかを紹介したが、これだけではまだ万全ではないということだ。

それでもMailを使わないとか、メタデータを読み込ませないメーラを使うとかで防げるように思うのだが、マルチユーザ、マルチアカウントで使っているケースでは管理者が全部そこいらを監視できるわけではないのでもう一段の対策が必要だ。
特に初心者のユーザも使う自宅のマルチアカウント機の場合はやはり、上級者には過剰だと思えるような対策が必要になってくるのかも知れない。

このParanoid Androidは04年のURIの脆弱性が見つかった時に、Usanityがボランタリーにリリースしたフリーウエアだ。
仕組みは至って単純で、何かのスクリプトなどのURIがデフォルト以外のアプリを自動的に起動しようとした場合、アラート画面を表示して
「本当に起動しても良いのか?」
といちいち確認をするというものだ。

これを使うことで例えば目覚ましなどの自動機能は全て死ぬことになる。
しかし、アラートで止めてくれるので本当にユーザの意思で起動したものなのかどうか、起動しても安全なのかどうか考える時間は与えられる。
そういう性格のものだから、アラートを一切読まずに機械的にOKボタンをクリックするようなユーザには意味がない。
ここは安全をとるか便利をとるかというところで、その選択はユーザにまかされているが先ほども書いたように初心者ユーザも使うマルチアカウントな環境だという場合は、安全を優先した方が良いかも知れない。

このアプリは前回の04年のURI脆弱性の騒動の時にでたアプリだが、OSXのその後のセキュリティアップデートでこの問題は解決したのでそのまま放置されていた。
しかし今回の脆弱性の問題で2年ぶりにアップデートされ、この脆弱性専用の対策アプリになった。
なのでこの問題に関係ないPanther以下では機能しない。






Paranoid Androidはスクリプトやファイルがアプリを自動起動しようとすると
このように「本当に起動しても良いのか?」という確認のアラートタグを表示する





ChargerChecker

(Freeware)
おすすめ度★★★
OS10.4Tiger対応

ラップトップコンピュータの場合、電源が刺さっていない状態になったら知らせてくれる単機能のアプリ。

そんなもの見りゃわかるじゃないかなどと言ってはいけない。
私の場合もパワーサプライが刺さっていないことに気がつかないでバッテリが上がる寸前まで行ったことがあるし、差しているつもりでもちゃんと刺さっていなくて電源が供給されていないということがあった。

注意していれば分かるような話だが、時々注意が散漫になることはある。
そういう時のフールプルーフとしては良いんじゃないだろうか。






ChargerCheckerは電源が刺さっていない時などに知らせてくれるアプリ
足を引っかけて電源が切れてしまっても気がつかないなんて事故も防げる












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