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いまさらながらのWEのG36
〜昔っぽいスタンダードタイプに初期型の2段積みダットサイトをつけてみる

Good-Ole G36

いまさらながらのWEのG36〜昔っぽいスタンダードタイプに初期型の2段積みダットサイトをつけてみる

そのスタイルが好きで昔から気になっていたのに今まで手に取ったことがなかったテッポというのがいくつかあって、ドイツ連邦軍の主力小銃のG36なんてのもそうだった。

いまどきはマルイや各メーカーからG36CとかKとかEとかいろいろなタイプが出ているが、電動ガンに全く興味をなくしいまどきのG36には一つも欲しいものがない。

というより私が好きなのはCとかKとかA1とかの記号がつかない素のG36。

ところがこれが今どこからも出ていない。

私が好きなのはカービン化されていないスタンダードなG36で、しかもピカティニーレールじゃなくて初期型のキャリーハンドルと2段積みの光学サイトのついたタイプ。

無いなら作ってしまえ…ということでG36スタンダードバレルの出物があったので、入手してサイトを付け替えた…

今年はもう軍拡をしない…と新年の誓いを立てたのにひと月にしてもう長ものを3挺…人の心とは弱いものである…


G36に関してはVFCの方が出来がいいという噂を聞いたが、スタンダードを出しているのがWE-TECHだけなので迷わずこれにした。

スタンダードなS&T製のキャリーハンドル・サイトも入手して早速これにつけた。





今年は軍拡をしないと新年の誓いを立てて早くも3挺めの長ものG36
(上)H&K社製のG36実銃と(下)WE-TECH製の999EにS&Tキャリーハンドルを取り付けたガスガン




私が好きなのはCとかKとかの記号がつかない素のG36
なので標準バレルの999Eに初期型サイトをつけてG36を再現した
ちなみに撃ってみたが動作も快調で冬の寒さもものともしない…
ワンマガジンフルオート一連射で撃つと最後の方が
ちょっと苦しそうなのはWEの持病なのかもしれないが
それ以外は特に不満もない




入手した時のスタイルの写真を撮るのを忘れていたので商品写真を転載
WEの999Eは輸出型のピカティニーレールに固定サイトをつけたタイプ
キャリーハンドルといっているがここに指を突っ込んで持ち歩くのは不可能
またバイポッドがついているがドイツ連邦軍の実際の運用写真を探してみたが
バイポッドをつけて使用している例がほぼ見つからなかったのでこれも外した




実際のドイツ・ブンデスベーア(連邦軍)でG36を使用する兵士
もっとG36CやKが普及しているのかと思ったが実銃の写真はスタンダードばかり
そしてこの使用例でもやはりバイポッドは取り外して使用している
とあるゲーム会場で自A隊経験者が「89式の二脚を取り外すなどあり得ない」と
自衛隊コスの参加者に難癖つけていたという体験談を聞いたことがあるが
自A隊でも二脚はほぼ使用しないんだから重いなら外せばいいのに…と思った
体裁を重んじる日本と実用を重視するドイツの違いかな…




途中の作業の写真を撮り忘れたのでサイトレールとバイポッドを外して
キャリーハンドルを取り付けたという図…バイポッドは89式の工具無しで
取り外せるタイプではなくスリングスイベルリングにEリングで固定されている
それでも外して運用するドイツは意図的なのか最初から二脚はオプションなのか…
サイトの取り付けはかなりタイトだったが特に削り合わせも必要なくほぼポン付けに近かった




どういうわけかドイツの軍装だけは豊富にわが家にあるので情景写真を撮ってみた




初期型のG36はボルトストップがなかったそうだがWEの999Eにはある
ホールドオープンした様子でボルトリリースボタンはトリガーの前の
ボタンを上に押し込むような感じで操作するが残念ながら操作しやすいとは
言い難いのでコッキングレバーを引いた方が速くて確実
のちに各国小銃が装着し始めたエジェクションポートのリフレクションを
いち早く導入したのもH&Kの慧眼だったのかもしれない




コッキングレバーはキャリーハンドルの中にありレバーを左右に曲げて引く
手を離すとレバーはまっすぐに戻るが押し込むことで曲げた状態で固定することも可能
ハンドルはボルトキャリアと一体型なので撃つとこれも一緒に前後するが
それでも曲げて使用するのが実用的な気がした




マガジンはボルトストップを再現するためのボルトキャッチがこんな仕組み
残念ながら空撃ち用に固定するギミックはないしこのレバーのかみ合いを逆にすれば
空撃ちマガジンにできそうだがその場合マガジンを分解しないといけないのがちょっと面倒




通常分解はレシーバーの結合ピン3本を抜くだけで簡単にできる
キャリーハンドル基部のピンを抜くとハンドガードを前に引き抜くことができる
ガスシリンダーとピストンロッドが再現されているがこのロッドはボルトまで届いていない
外から見える部分だけそれらしく作っただけという雰囲気




H&Kのデザインで感心したのはこの分解時のピンを
紛失しないようにピンリテイナーの穴がストックに開いていること
なんでもないことだけどこういうところがドイツデザインの好きなところ




マガジンハウジングとストック基部のピンを抜くと
マガジンハウジングとトリガーメカグループがレシーバーから取り外せる




ストックを折りたたんで後ろからリコイルスプリングユニットとボルトユニットが取り出せる
こうして野戦分解が完了、とても簡単でシンプル




シア・フルオートシア、トリガーメカなどの複雑なメカは
すべてグリップユニットに集約されている
ボルトリリースボタンを押し上げると矢印のレバーがボルトキャッチを押し下げる
その右に見えているのがガスバルブノッカー
故障しそうな部分はすべてここに集められているので整備はしやすいデザイン




矢印で指しているのがフルオートシアでセレクタを回すとこれが前後して
セミオートとフルオートを切り替える
セレクターに歯車を使う発想はドイツ人と日本人ぐらいなものなのかな




実銃ではボルトキャリアとボルトと呼ばれるユニット
ガスガンではこれがボルトで実銃のボルトの部分がガスピストンになっている
ピストンの先端はマイクロロッキングリセスのギザギザが再現されていて
ロックこそしないが見た目はとてもリアルだ




WEの最大の弱点は刻印がリアルじゃないことでここにWE999Eとか印刷されているが
これは輸入元が特製の刻印シールを用意してくれて実銃通りの刻印を再現…
してくれているのはいいがシールの材質が柔らかいため凸凹になっている




自衛隊の89式は折りたたみストックは空挺団などの特殊兵科のみの支給だが
G36は全数が折りたたみストックで固定ストックタイプは存在しない
折りたためばストックをたたんだAKMなんかと同じぐらいのサイズになるので
見かけ以上にコンパクトになる




これはどこで読んだかG36は国家人民軍(東ドイツ軍)のMPi-K(カラシニコフAKM)と
共用化するため6kh4型のバヨネット(銃剣)が使用できるという情報を見かけた
本当なのか早速やってみたところAKMのマズルキャップをサプレッサーと付け替えると
東の銃剣の代表選手6kh4がぴったりと銃口に固定できる…これは面白い




銃口は14mm逆ネジだからAK47またはAKMのマズルサプレッサーがそのままつく
実銃もこうなのか確認できないがドイツは東西共メートル法なので実銃もこうなのかもしれない




G36が実戦配備され始めたのは1997年ごろなので東西ドイツの統一からまだ数年しか経っていない
統一といっても実際にはブンデスベーアが国家人民軍を救済合併したようなもので
大部分の東側の兵器は研究用以外はモスボールされたらしい
なんせ東ドイツはボール紙で自動車を作るお国柄(模型ではない実車)なので兵器の質も推して知るべし
この着剣は実銃でも可能そうだが実際にこういう銃剣をつけたG36の実銃写真は見つけることができなかった
おそらくこんな運用はほぼやっていないんじゃないか…




スタンダードG36の最大の特徴はこの2段積みのサイト
上のサイトは等倍のダットサイトになっていて集光式とLED自照式の両用になっている
サイト左のレンズを「レーザーサイトが内蔵されている」とか解説しているブログも
見かけたが間違いでこれは LEDの光量調節用の集光レンズで明るさを自動調節する
上のフタをスライドして開けば自然光を集光してドットを光らせることもできる
昼間は電池を消費せずにダットサイトが使用できる(実銃の場合)
残念ながらS&Tはこの両機能はかっこだけでダミーだった




サイトを後ろから見たところ
上のダットサイトの右側がLEDスイッチで上に回転して点灯
左側が電池ケースのカバー、下は3倍のスコープサイトになっている
いまどきは低倍率スコープとダットサイトを2段積みするのは各国当たり前だが
ドイツはG36導入時からこのスタイルだった




下段の3倍スコープのレティクルはなかなか合理的だ
H&Kのマニュアルを訳すと中央のクロスを200mでゼロイン調整すると
(1)中央の円は200m先を時速8km/hの速度で移動するターゲットに
合わせると着弾が中央十字の点になるとのこと
また中央の円は400m先の175cmの人の身長ともちょうど重なる
(2)左下の2〜8の数字はその下のゲージが200m、400m、600m、800mの
175cmの人の身長でこれを基準に距離を計れるゲージになっている
中央のクロスの下の二つの十字は(3)上が600m、(4)下が800mの着弾点
(5)円形の下端が400mの着弾点になるので距離補正をスコープを調整せずに可能にする




(上)H&K社G36実銃と(下)WE-TECK 999EベースG36ガスガン




(上)H&K社G36実銃と(下)WE-TECK 999EベースG36ガスガン
今はマルイやVFC、S&Tなど各メーカーが出しているのはG36CとかKとかばかり
このスタンダードが逆に希少になっているが実銃はまだ上のスタイルが中心のようだ




かねてより入手していたダミーカートタイプのマガジン




これはマルイのダミーカートタイプのマガジンでマガジンリップがリアルじゃないし
当然ブローバック稼働はしないのだが撮影用にあれば映える




G36のマガジンはAUGなどと比べると透明度が高いので
外光を入れるとダミーカートが光ってリアル




情景写真をこれを挿して撮ればよかった…今別の着せ替えを
考えてるのでまたその時に撮影し直す




参考写真…ブランクアダプターを銃口につけたG36を持つ連邦軍兵士




ワルサーP1(P38戦後連邦軍型)を構える兵士
P1は1990年代いっぱいで退役しているがG36は1990年台後半に
配備されているので微妙に稼働時期が重なっている
なので冒頭の情景写真のようにP1ホルスターとG36スタンダードを
併用していた時期も短いながらあったはずだ




こんな感じでシステム95のP1ホルスターと連邦軍グローブとの情景
このオリジナルなG36の独特のスタイルが好きなんだなぁ…




これもBFAを銃口につけた連邦軍兵士
G3はでかくて重くて取り回しの悪いライフルだった
という反省からかG36は短くてとても軽くて取り回しがいい
特にオール樹脂製のレシーバーやメカボックスなどのおかげと
バイポッドを外して運用するドイツ人の柔軟性のおかげでこの軽さは特筆もの
ドイツ人は体がデカイんだから銃もデカくていいだろう
というのは間違いだったという反省があったのかな




意図的にスタンダードタイプのG36を使用している写真ばかり集めているわけではないのだが
一般兵科の兵士はまだこのスタンダードタイプを使っている例が多いようだ




通信兵とコマンダーが使用するのもノーマルタイプのG36




これは実銃でしょうか?それともエアソフトガン?
外観に関しては今のトイガンは本当にリアルになった
なかなか手に入らなくなったスタンダードタイプのG36を入手して
いい気分になっているのでこれのバリエーションもやってみる


2023年2月12日
















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