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WAのショーティ40〜スミスアンドウエッソンの低迷期の徒花の
パフォーマンスセンターの傑作はやはりステンレスモデルかな

Stainless 40

WAのショーティ40〜スミスアンドウエッソンの低迷期の徒花のパフォーマンスセンターの傑作はやはりステンレスモデルかな

かなり前のことだがWAのショーティフォーティをここでブルーイングの題材として取り上げた。

ブルーイングのサンプルとしてはあまり適切じゃなかったかもしれない。

時間が経ったら青い肌が黒くなってしまった。

それでもこれが気に入っていたのはこのS&Wのサードジェネレーションのオートが好きだからだし、WAは全体的に嫌いだったがこのショーティ40だけはよくできていると思うからだ。


実銃について

WAは固定スライドの時代からショーティフォーティなるS&Wをずっとモデル化していたが、なんとなく架空銃のように思っていた。

その後割と最近、S&Wのオートの系譜についてリサーチしていたら、S&Wの4004、4006というサードジェネレーションのモデルナンバーがこのWAのオートにかなり近いことを知った。

さらにS&Wの低迷期に唯一高品質の評判を保ったパフォーマンスセンターから、この4004、4006のコンストラクターカスタムモデルがリリースされた。

WAのショーティ40はこれをモデルアップしている。


S&WがM39をダブルカラム化してM59として米軍の制式拳銃トライアルに参加してけちょんけちょんに貶されたのが1980年代の話。

軍の制式採用は逃したが、このM59をフルアジャスタブルサイト、トリガーガードフィンガーレストなどをつけてコンバットっぽく改良した459、 659。これが1990年代の話。

それでもやはりグリップフィーリングが悪いなど、評判は相変わらずだったので大幅に改良したサードジェネレーションが5904、5906などの4桁モデルナンバーのラインナップ。

このサードジェネレーションは材質をアルミや鉄材、ステンレスとバリエーションを増やし、口径も9mmパラ、40S&W、45ACP、アクションもダブルアクションやDAOなどとどんどん組み合わせのバリエーションを増やしてS&Wの正規ディーラーですら混乱してよくわからなくなっていたという話も聞いた。

バリエーションを増やしてサポートが疎かになると品質問題も出てきて売り上げも落ち、売り上げが落ちるとまた「ニューモデル登場!」とかいってバリエーションを増やすという悪循環になった(どこかの国のトイガンメーカーの話にそっくり)。

その時に品質こそ最優先と出てきたのがパフォーマンスセンター。





S&Wのサードジェネレーションの一つとして製造されたS&W M4006 Shortの実銃
モデルナンバーは40S&Wの口径でシングル・ダブルアクションの0、
6はステンレススライド、アルミレシーバーの組み合わせを表す
ストレートなグリップの改良されたサードジェネレーションのスタンダードなモデル
これにフルサイズとショートの2パターンのシェイプがあるというバリエーションの多さ
このバリエーションナンバーの乱発が製品流通の混乱につながった




この4006をガンスミスレベルの技術を持つパフォーマンスセンターが
改良したのが4006パフォーマンスセンター
これがWAのショーティ40のモデルになった




前回のショーティ40はヘビーウエイトの黒モデルだったが今回はステンレスモデルを手に入れた
これが文字通り4006パフォーマンスセンターモデル




(上)Smith & Wesson M4006 Performance Center実銃と(下)WAのショーティ40
違いといったらグリップのラインが多少違うだけで再現性は非常に高い




(上)Smith & Wesson M4006 Performance Center実銃と(下)WAのショーティ40
実銃の4006のステンレスはサンドブラストに近い完全な艶消しの銀色
WAのステンレスもかなりマットだったが多少サビが
浮いていたので磨いたらテカテカになってしまった




(上)Smith & Wesson M4006 Performance Center実銃と(下)WAのショーティ40の刻印比較
実銃のパフォーマンスセンターモデルはPCSで始まるシリアルナンバーが打たれている




WAのショーティ40はアウターバレルの先端が球状になって
正確なバレルマウントができるようになっている




しかし実銃の4006Performance Centerはバレルブッシングはスフェリカルベアリングになっている
KSCのM945でこれが再現されていたが本当はこっちがパフォーマンスセンタースタイルらしい




Smith & Wesson M4006 Performance Center実銃のエジェクションポート
実銃のチェンバーにはPerformance Centerの刻印がある




WAのショーティ40のスライド上面
WAには40S&Wの口径表示の刻印のみでさすがに
パフォーマンスセンターに遠慮があったのか




ヘビーウエイト黒のショーティ40はトリガーガードの内側にパーティングラインが残っていたが
メッキモデルは完全にパーティングラインを消してあった
ここは評価したいところ




グリップにもSmith & Wessonの刻印
リアルでいいんだがこの刻印のために廃盤になったのかもしれない




ウエスタンアームズの弱点がここにも現れている
WAは亜鉛合金の品質が低く経年劣化で膨張したり崩壊したりする
この金属パーツも銀色のコーテイングが浮き始めている




レシーバー下側の仕上げ
手がかかった仕上げだが金属部品が崩壊するのは全く惜しい
スタルムルガーのセキュリティシックスも以前持っていたが
持病のエジェクターの固着が発生した
初代のベレッタM92FSもセーフティが崩壊してスクラップになった
これがウエスタンアームズクオリティ




ところでこのWAのガスガンは一応完動品ということだったが
スライドストップが掛かりが浅くてマガジンを抜くと
スライドが勝手に戻るジャンク一歩手前品だった




スライドストップの切り欠きが削れて斜めになっていたので
金やすりで削ってスライドストップがしっかり掛かるように切り欠きを広げた
リコイルスプリングが二重の弱いスプリングに変えられていたりで
前のオーナーはスライドのスピードを上げるためか冬でも動くようにカスタマイズ
しようとしていたみたいだがやればやるほど調子が悪くなる泥沼にハマっていたようだ




なぜかスライドストップのマガジンフォロワに掛かる突起が
削られていたので光レジンでしっかりストップが掛かるように盛った




ショーティ40のフィールドストリッピング




かなり前に手に入れていたショーティ40用のホルスターに入れてみた
ナイロンホルスターにはやはりステンレスモデルが似合う




前に取り上げたヘビーウエイトのモデルとステンレスのショーティ40
パフォーマンスセンターのサードジェネレーションならやはりステンレスモデルかな




実物写真と見比べたらいろいろ手を入れたくなってきた
まずは実銃のステンレスはサンドブラストに近い白っぽいマットシルバーだが
WAのショーティ40は少しメッキが錆びて白濁していたので磨いたらキラキラシルバーになってしまった
これを塗装したいし実銃はフレーム右側のS&W刻印に黒の墨入れがされている
セーフティとスライドストップレバーはシルバーではなく黒染めだしいろいろ違うところを見つけてしまった




少しヘアラインも入れたくなってきた…
まあ塗装などは少し風が止んでからそのうちトライする














2024年12月14日
















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