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マルシン アンシュッツM1403スポルトユニバーサル〜
スモールボア競技用ライフルのエアコッキングライフル上物が来た…

Sport Universal

マルシン アンシュッツM1403スポルトユニバーサル〜スモールボア競技用ライフルのエアコッキングライフル上物が来た…

もともとスポーツ用のライフルとかが好きで、クレイ射撃用のショットガンなんかをエアソフトガンで再現してみたりとかやっているんだけどいわゆるスモールボアライフルなんてジャンルも昔から気になっていた。

そのジャンルのエアソフトガンを再現しているのはマルシンのアンシュッツぐらいかな…そのかなり状態のいいアンシュッツが手に入ったので最近これをいじっている。


ところで実銃のスモールボアライフル競技について。

オリンピックなど国際競技の射撃っていろんなカテゴリーがあるけど、この22LR弾を使用するスモールボアライフルは花形。

スコープなどの光学サイトを使わずオープンサイトのみで50m先の10cm四方の紙のマトを狙う競技。

紙のマトの中心のブルズアイの直径は3センチ弱、一番中心の10点の円の直径は1センチほど…これを3姿勢射撃の場合立ち撃ち、膝撃ち、伏せ撃ちの3姿勢で40発ずつ装填から射撃まで1発平均1分弱の持ち時間で撃ち続ける。

もうルールを聞いただけですごい過酷な競技だと思う。

この過酷な競技で10点圏のサークルを外す弾は数発以内に抑えないと競技にならないというレベルの射撃が求められるので、その銃も装備もミリタリーな射撃とは全く違う。

このジャンルの射撃ライフルはワルサーやファイベルクバウなどのメーカーも使用されているが、圧倒的に使用されているのがドイツのアンシュッツ社。

手元にあった1997年のGUN誌の全日本ライフル射撃選手権大会のリポートを見たら、各選手使用銃49挺のうち37挺がアンシュッツという圧倒的な占有率だった。

マルシンがモデル化しているModel1403は1960年代から70年代にかけてよく使用されていたモデルで、今となってはかなり古いが当時は広く使用されていたモデル。





マルシンのアンシュッツに一番近い雰囲気のAnschutz Model1942




マイクロサイトをつけたModel1903実銃




Model1927実銃
銃の構造自体は1950年代からほとんど変わっていないがマイクロサイト、フルアジャスタブルストック
ストレートトリガー、カラーフィルターサイトアダプター、マルチインサートフロントサイトなど
ルールの範囲内でカスタマイズパーツ満載になってきている




Model2013の実銃
今現在の競技参加者の銃はだいたいこんな感じ
要は50m先の1センチ強のマトに当たりさえすれば
スタイルなんかどうでもいいのでどんどん過激な方向に進化している




これでほぼ実物大ぐらいの大きさかな
APSの最長10m先の2センチの的に当てるのだってなかなか大変だと思うのに
裸眼で50m先のこのマトの真ん中の円に収めないといけないというのはすごい




競技の説明によく使われる図
射撃の姿勢もミリタリーな射撃姿勢とかなり違う
左肘を脇にピッタリつけて腰で銃の重さを支える…右手は添えるだけ…
左足の真上に重心を載せて上半身が反り返っている姿勢もかなり特徴的
このウエアもガチガチの革製で人が中に入っていない時でもこの形で自立する
という笑い話があるほどこの姿勢に固定されてしまう硬さ




マルシンのModel1403の全体
1960年代のスモールボアライフルの競技銃の姿を大体再現している




レシーバーの左側にはANSCHUTZ Model1403の刻印
実銃の刻印はCal. 22RF(リムファイア)MFGd In W.Germanyだが
マルシン製は少し変えてある




サイトとボルトを解放するテイクダウンレバー
レバーはノブを引っ張って後ろに倒すとボルトが抜き出せる




マイクロサイトはピープサイトだがウインデージとエレベーションを細かく調整できる
マルシンのアンシュッツはオープンサイトタイプもあるし10mmレールに
スコープも着けられるがスモールボアライフルはやはりこの形




ボルトレバーの後ろはセーフティレバーで赤が見えている時は射撃可能
マルシンではアンシュッツはかなり前にカタログ落ちで市場に出てくる中古品は
ボルトが真っ白に錆び付いているようなコンディションのものばかりだが
今回はほぼ新品に近いコンディションのものが手に入った
少し錆や変色があったが分解して磨いたらほぼ新品の雰囲気になった




トリガーガードの下にはチェッカリング
少し錆が浮いていたがピカールで落とせるレベルで良かった




アンシュッツのマガジンはちょっと変わっている
ストック先端のマガジンストップを押し込むとマガジンが抜き出せる
この状態でストック下の穴からBB弾を流し込んでマガジンを戻す
28発装填可能だとのことだがSBライフルはシングルから最大10発だろう…と思ってしまう




一応このスポルトユニバーサルはマルシンのラインナップでは最高クラスだったはず
アウターバレルはメタルでバレル上にホップ調整スクリューが見えている…ちなレシーバーはABS製
サイクロンバレル搭載とのことだがマルシンのこのバレルはも一つというのが以前の感想




実銃M1942のボルトをオープンした様子




マルシンのアンシュッツはボルトを引くときにピストンがコックされるプルコック式
ボルトを引いた時の雰囲気はなかなか




セーフティをかけたところ
シアをロックするタイプのセーフティで操作は軽い




マルシンのマイクロサイトはベースに真鍮板が挟まれていて
これがちょっと錆びていたがピカールで研磨
この真鍮板にどういう意味があるのかは不明




(上)マルシンのアンシュッツ付属のマイクロサイトと
(下)Anschutz実銃のマイクロサイト
つとに手に入れていた実銃用サイトと比べるとそっくりではないが
マルシンもなかなか頑張っていると思う




ただ決定的に違うのは実銃用サイトはひと目盛ごとにカチカチときっちりクリックして
マトから目を離さずにクリック音でゼロインできるよう工夫されている
こういうところがさすが実銃用だと思う…重さはマルシンの方がかなり重い




これをマルシンに着けようとしたらなんとレール幅が合わない…
0.5mmほどの誤差なので少しレールを削れば入りそうだが…




ピープサイトの固定法がねじ込み式は同じなんだけど
実銃用サイトはセンターが正確に出るように工夫されているのがさすが
やはりドイツ製の精密機械という感じがする




目隠しをつけてみたサイト
最近はメガネやバイザーに目隠し板をつける人が多くて
マイクロサイトに目隠し板をつける人は少数派になっているようだ
照準に使える時間が限られるので誤って左目で
フロントサイトを捉えないように左目に目隠しをする




ストックバットには白インレイが入るクラシックなスタイルだが
最近はフルアジャスタブルなストックを使う人ばかりなので
こういうストックはもう昔のスタイル




エアコッキングにはなかなか強めのスプリングが入っているが
これの動きが安定しないので集弾性はもひとつという話だ
そのうち試してみるがそこはあまり期待していない




ボルトハウジングの中にはボルト固定ラグとシアが見えている




オークションサイトに出ているマルシンのアンシュッツはだいたいこのボルト周りが
ぼろぼろに錆びていてサイトやマズル部品が欠品しているジャンクコンディションのものばかり
多少サビ落としの研磨は必要だったがここまできれいなものはなかなかないと思う




壁に飾っているアンシュッツ
ストックに少し傷があるのでそのうち亜麻仁油で仕上げ直ししてみようと思っている
それをするならグリップ周りを少し削りたいし…


2025年4月27日
















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