東京マルイのM4A1 CQBRをバリエーション展開…久しぶりに映画の話をしよう(番外編)…「シビル・ウォー」の赤いサングラスの男の真似してみた…
マルイのM4A1のガスブローバックを相変わらずいじっている。
映画の話題に合わせて着せ替え遊びをしていてふと思ったのは
「そういえば昨年話題になった「シビル・ウォー」の「赤いサングラスの男」も確か特徴的なM4を持っていたよな…」
ということだった。
なんとなくM4だったという漠然とした記憶だったけど、ミリタリーな標準ライフルとはちょっと違っていたような…と思って調べてみた。
あの映画では米軍の戦闘風景も登場するので、当然ノーマルなM4A1なんかも使用されているのだけど、赤いサングラスの男が使用していたのはいわゆる軍用のM4ではなかったのがちょっと面白い。
(上)Colt AR-15 A3タクティカルカービン実銃と(下)マルイのM4A1をAR-15 A3風に着せ替えたエアソフトガン
AR-15 A3はキャリーハンドルをM4A1と同じく着脱式にして光学サイトを使用できる民間モデル
バレルは16インチブルバレル一択で民間向けなのでおそらくフルオート射撃はできない
また州によっては30連マガジンは銃規制違反になるので20連マガジンが標準のはず
たまたまAUGバリエーションの研究をしていた時に入手した延長アウターブルバレルが
あったのでM4A1につけてみたら外観は見事にAR-15 A3になった
AUGの時は太すぎて「使えね〜」とか思ってタンスの肥やしに
なっていたのを思い出して引っ張り出してきたらピッタリだった
Colt AR-15 A3の16インチブルバレルは軍用のM4A1と違ってM203を固定するくびれがない
また16インチ標準なのは高校などの銃乱射事件を受けてコートの下に隠せる短いライフルの
販売禁止の規制により14.5インチの標準バレルも市販できなくなったため
つまり市販できる民間モデルとして銃規制をクリアするためにこのような姿になった
この形の理由を調べるといろいろアメリカのお家の事情が垣間見えて面白い
シビル・ウォー-アメリカ最後の日
ある日、突然アメリカの半分近くになる19の州が連邦からの離脱を表明。
カリフォルニア、テキサスを盟主とする西部同盟とワシントンの連邦軍の間で武力衝突が起きる「南北戦争」ならぬ「東西戦争」に発展する。
華々しい勝利宣言とは裏腹に軍事的には東軍の劣勢は隠し難く、強権的大統領の政権の命運は明日をもしれず…という混乱状態のなか4人のジャーナリストが戦果をかいくぐってこの権威主義的大統領に単独取材を試みるべく東へ向かう…というストーリー。
この映画、アメリカでは非常にリアリティを感じた観客が多かったのに対して日本では「戦争映画の派手さもなく、政治映画の緻密さもない」と結構けちょんけちょんの映画評だったのが対照的だった。
多分背景が違うんだろうと思う。
南北戦争は英語ではまさに「the Civil War」と呼ばれる。
これは直訳するとズバリ「内戦」という意味だ。
日本人が学校で習う南北戦争は北軍と南軍が戦って、リンカーンの奴隷解放宣言で北軍劣勢の情勢が覆って民主主義が実現した…みたいな、関ヶ原の合戦とか大坂の陣と同じような華々しい印象になる。
しかしアメリカ人にとって南北戦争は、まさに隣家と敵同士になって猟銃を持ち出して撃ち合いするような「内戦」だった。
戦争アクション映画のような華々しい話ではない。
アメリカは過去にも1960年代の公民権運動の時とか1990年代のロサンゼルス暴動のように、街の中で敵味方に分かれて自宅から猟銃を持ち出して撃ち合いするような内紛が何度も起こっている。
そして今はまさにトランプ政権になって拍手喝采するMAGAな人たちと、「トランプだけは大統領にしたくなかった」というリベラルな人が同じアメリカ人なのに敵同士のようにいがみ合っている。
なんだかこれは絵空事ではないという気がした。
この映画で観客に強烈なインパクトを与えた「赤いサングラスの男」
(左)赤いサングラスの男のAR-15 A3と(右)AR-15 A3風にドレスアップしたマルイのM4
この男が使っている銃のディテールがよくわかるカットを見つけた
(上)赤いサングラスの男のAR-15 A3と(下)AR-15 A3風にドレスアップしたマルイのM4
民間モデルのColt AR-15 A3にMk.18 Mod 0臨検モデルと同じRASをつけて
そのRASに何をつけるというわけでもなくただサイトにEOTechをつけている…
そのEOTechもすごく前寄りにつけている…なんだかよくわからないチグハグなレイアウト
(上)赤いサングラスの男のAR-15 A3と(下)AR-15 A3風にドレスアップしたマルイのM4
これは軍用の制式モデルではなく民生モデルのAR-15を使用している
というところがこの映画のプロップ係のメッセージなんだろうなと思う
この映画に登場する「赤いサングラスの男」はマルチカムのACUを着て軍用っぽいアサルトライフルを振り回して
「お前はアメリカ人か?」「どういう種類のアメリカ人か?」
と問いかける。
しかしこの男は正式な東軍や西軍の軍人でもなく、ただ自宅からライフルを持ち出して勝手に、移民狩り、リベラル狩りをしている自警団のような男なんだろうと察しがつく。
このプロップがまさにそういう設定のチョイスだった。
もし内戦が起こったら、アメリカの全国でこういう「ボランティア」な自警団が現れて、自分たちとは主張が違う人や移民、外国人を撃ち殺すなんてことが普通に起こるんだろうな…と思わせてこれは本当に怖いシーンだった。
この「赤いサングラスの男」は主演の女性ジャーナリストを演じたキルスティン・ダンストの亭主で、この役を予定していた俳優がドタキャンしたので彼女が急遽旦那に連絡をとって出演することになったというのはわりかし有名なエピソード。
キルスティン・ダンストはサム・ライミ版のスパイダーマンでヒロインのメリージェーンワトソンを演じた女優さん。
これももう23年も前の映画なので当時の初々しい雰囲気とはかなり違うスレた女性ジャーナリストの役柄だった。
彼女の亭主で「赤いサングラスの男」を演じたのがジェシー・プレモンスでこの映画では偏執狂的な怖い男を演じていたが、かつては「バトルシップ」では
「命令してください!私たちは将校の命令がなければなにもできません!」
とか泣き言を言っていた頼りない水兵の役をやっていた。
それぞれ役柄でずいぶん印象が変わるものだ。
監督はアレックス・ガーランド。
この人は「わたしを離さないで」「アナイアレーション」「エクス・マキナ」など割と特徴的なテーマを持った作品を手がける人で、いずれも極限状態に追い込まれた人の精神の崩壊、あるいはメタモルフォーゼといったところがテーマの中心。
この「シビル・ウォー」もスカッとする戦争映画のドンパチや政治活劇を期待するミリオタはきっとがっかりする。
監督の関心事は、この極限状態に追い込まれたジャーナリストたちの精神の変遷だと思われる。
なお「赤いサングラスの男」を演じたプレモンスはメイキング映像でカットがかかった瞬間監督から
「よかったよ、迫真の演技だった」
と声をかけられると
「すごくダーティな気分だ」
と笑い飛ばしていた。
「赤いサングラスの男」バージョンのM4
正直いえばこの短いハンドガードに16インチのブルバレルはすごくバランスが悪い
この変なバランスの民間モデルはアメリカの銃規制の結果と言える
そしてその変なバランスの銃を振り回す自警団のような男に
怖い目に遭わされるというのがこの映画の趣向だった
ミリタリーグリップに戻してみた
やっぱりバランスは変だが…
ACOGつけてみました…
キャリーハンドルに戻してみました…
シビル・ウォー気分は十分味わえたのでバレルは元に戻すことにする…
2025年8月27日
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