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東京マルイのM4A1 CQBRにBFA…M4は黄色…そうです!私が
ブランク・ファイアリング・アダプター・マニアの変なおじさんです…

M4Carbine

東京マルイのM4A1 CQBRにBFA…M4は黄色…そうです!私がブランク・ファイアリング・アダプター・マニアの変なおじさんです…

ブランク・ファイアリング・アダプター、略称BFA…日本の人は「空砲アダプター」と呼ぶ。

何のためにあるかというと、自動銃は実弾を撃ち出すガス圧や反動を利用するものが多いが、たいていの自動銃、自動小銃とか機関銃とか自動拳銃とかは実弾を撃つ時のガス圧や反動に合わせて調整しているので空砲だとそのガス圧や反動が不足して単発銃のボルトアクションみたいになってしまう。

空砲では動かない銃を、動くようにするのが「空砲アダプター」というアタッチメント。

よく映画で…どの映画とは言わないがダイハード2などで、実弾を入れた弾倉と空砲の弾倉を入れ替えて普通にフルオート撃って、あとで
「あれは空砲を撃って戦っているように見せかけるトリックだったのか!」
とかやっているけど、ああいうことは映画の中だけのことで実銃では絶対に起こらない。

空砲を撃っても排莢もしないし自動装填もしない。

そこで銃口をある程度(完全にではない)ふさいで、発射の時の銃腔内ガス圧を実弾並みにしてやると空砲でも自動排莢・自動装填が動くようになる。


映画のプロップの場合は銃身の中に小さな貫通腔が空いたアダプターを打ち込んで銃身を塞ぎ自動銃を動くようにするが、この加工をすると銃としてはスクラップになってしまうので軍用銃でこれと同じ加工はできない。

それで各国とも銃口に外装するブランクアダプターをつけて空砲での模擬射撃訓練を可能にしている。

ここ20年ほどは各国とも「実際に銃を撃つ模擬訓練をやらないと実戦の時に役に立たない」という考え方が浸透しているようで、どの国も制式銃の実数だけBFAも調達して空砲射撃訓練を重視しているようだ。

日本の自衛隊も、ん十年前は隊員一人当たりに支給される実弾は年間40発だけで2マガジン撃ったら今年の射撃訓練は終わり…あとは延々と銃を担いで行軍訓練…という時代があったようだが、今は積極的に空砲射撃訓練を取り入れているようだ。


そのBFAをエアソフトガンにも着けるという酔狂。

有体に言えばマルイあたりからかASGKから始まったのか知らないが、エアソフトガンの銃口に着ける、あの赤いセーフティキャップがダサくて嫌いなのでなるべくあれを使いたくない…というところから始まっている。

セーフティキャップの代わりにBFAを着ければ気分はもう模擬射撃訓練…

ということで長物を手に入れるたびに、そのモデルに合うBFAを時にはサープラスから買ったり、時には個人輸入したり、それでも手に入らない場合は自作したりして取り付けていた。

いつの間にか、本と末が転倒してセーフティキャップどうこうよりも
「BFAを集めたい」
という倒錯的な趣味になってきた。





以前マルイのM4A1のプロフィール写真を撮った時に
つとに手に入れていた赤のBFAを銃身につけていた




ところがこちらの実銃を構える兵士の写真では黄色のBFAを着けている
いろいろ写真を漁ると赤と黄色、濃紺などの色のバリエーションがあるようだ




こちらの写真では一つの部隊で赤と黄色を使っている兵士がいる
調べたところこの色は銃口内圧によって使い分けるルールになっているようだ
前の兵士二人はM16A4の20インチバレルを使用しているので赤
後続の兵士はショートバレルのM240を使用しているので黄色のBFA



以前AUGのBFAについて調べていたときも
「20インチバレルには赤、16インチ以下のショートバレルにはスカイブルー」
というルールがあることが判明して内圧が強いショートバレルには
それに合わせて調整した色のBFAを使う決まりになっていることを知った。

米軍もほぼそれと同じルールになっているようだ。

M16のA2やA4など20インチバレルは赤、16インチバレル以下は黄色、濃紺は何用なのかよくわからないが、赤よりも造りが華奢なので9mmとか22LRとかそういう弾種の時に使うのかもしれない。

で、M4A1は14.5インチのバレルが標準で、さらにCQBモデルの場合は10.5インチバレルをつけているので、当然BFAは黄色でないといけない。

以前は黄色のBFAはそこかしこで見かけたのだが、いざ欲しいとなったらどこもかしこも「在庫なし」で手に入らない。

ならば例によって自分で塗装してしまった。





黄色に塗装した米軍式のBFA
最初は安直にタミヤスプレーのイエローを吹き付けたらいいのでは?…
と試してみたらタミヤスプレーの黄色は色合いがレモンイエローで
実物はかなりヤマブキ色に近いので全然イメージが合わない…
前にもこんなことがあったような…




そこで結局アクリルガッシュのパーマネントイエローを塗って
その上からクリアスプレーを吹き付けるといういつもの手順になった
前にもL85のBFAの時にこれと同じしくじりをしたが同じ繰り返し
カーボンがこびりついて少し錆びた雰囲気もガッシュで塗装して出してみた




というここに辿り着くまでのステップの写真を撮っておけばよかったな…
完成写真しかないのよ…実物の汚れ方はかなり研究したのでこんな感じ
これは割と新品に近い百発ぐらいしか撃っていない…射撃後こまめに洗浄した…
というコンディションのものを再現した




着けてみた




模型用の塗料のイエローに少し赤を混ぜても模型塗料は色が沈むのでこの発色ができない
黄色とかスカイブルーとかがきれいに発色するのは流石に画材だなと感心する




結構錆ついた雰囲気に汚したつもりだったが
こうして装着してみるとまだほぼ新品みたいな雰囲気だな
もう少し汚してもよかったかな…




この特に内側にはカーボンがこびりついて黒ずんでくるのだが
その感じを少し出してみた




もう一つ黄色のBFAを入手




WEのSCAR-Lに着けてみた
ベルギー軍が採用したBFAに形が似ているので…




しかしその実態はM240用のショートバレル用BFA




このBFAは発火炎を上に逃すために独特の形をしている




米軍のマニュアルを見るとBFAの装着の向きは特に指定がないが
M240用だけはこの向きということになっているらしい




同じ黄色組のL85のBFA




このL85のBFAはイギリス国内だと普通にeBayやオークションで
売ってるようなシロモノだけど日本に個人輸入するとなると
実銃部品ということで通関でストップがかかるらしい
仕方がないので3mm厚のABS板をヒートガンで曲げて自作した




上からWEのL85、マルイのM4A1、WEのSCAR-Lに着けたM240用のBFA




赤組FNのFNC(上)とFAL(下)のBFA




BFAを装着したVFCのFNC(上)と同じくVFCのFAL(下)
FNCとFALのBFAは同じものだ
これも実物パーツが入手困難なので自作した




GHKのAUG(StG77)A3(上)とA2(中)、MGCのM16A1(下)にもBFA




上のスカイブルーのBFAは16インチ以下のショートバレル用
中の赤いBFAは20インチバレル用、下の赤い米軍BFAも20インチバレル用




M4A1(上)は14.5インチバレルか
10.5インチバレルなので黄色でないとおかしい
M16A1(下)は20インチバレルなので赤




(上)赤の米軍タイプBFAはこういう形もある
(中)自衛隊のBFAは手に入らないので自作した
(下)ドイツ連邦軍のBFAは個人輸入に成功した数少ない実物パーツ




M4A1実銃に上のと同型のBFAを着けた兵士
M4なので14.5インチバレルにはこのタイプの黄色をつけることもある
銃身の上についているのは模擬射撃訓練用のラインメタル製ターゲットレーザーデバイス
米軍は長らくMILESを使用していたが英軍に倣ってラインメタルも導入したということか…




(上)VFCのSCAR-Hと(中)マルイの89式曲折銃床、(下)WEのG36
G36のBFAはG3のBFAと共通仕様




エアソフトガンにBFAをつけても別に威力が上がるわけでもないし
給弾が向上するわけでもない…今では実銃部品として通関が規制されているが
別にこれ着けたからって殺傷能力が出るわけでもない(単に銃口塞いでるだけだし)
ただ気分がいいだけ…ただの酔狂…


2025年9月1日
















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