<追記> 公開鍵暗号方式の誤り解説の氾濫をそろそろどげんかせんと_高木浩光@自宅の日記 このリンク先にあるが最近のセキュリティに関する記事というのは相当間違いがあって、それは注意を要するということだ。 たとえば当記事の秘密鍵を使って暗号化すれば、電子認証が可能になるというのは 「これらは、RSAアルゴリズムを説明するものにはなり得ても、公開鍵暗号方式を説明するものになっていない。公開鍵と秘密鍵が「逆に使える」というのはRSAアルゴリズムがたまたま(まあまあ)そうなだけであって、そのような性質を持たない他の公開鍵暗号方式がたくさん存在する。」 ということだ。 確かに認証のアルゴリズムは最近でRSA以外のものを非常に多く見かけるし、一概にそうともいえないと感じていた。RSAセキュリティを取材した時には確かにそういう説明を受けたが、そこは彼らも微妙に言葉を濁していた。暗号化と認証は今では一対の鍵でやるのではなく、別のソリューションとなっているのが普通のようだ。 この稿ではRSA鍵の歴史の話を取り上げているのであえて本文の訂正をしないが、実際の一般に使われている電子署名ではDSSが使われ、これは暗号化ソリューションの公開鍵暗号とはペアになっているわけではないし、RSA暗号化キーとセットになっているわけでもない。 だからこのような解説は、公開鍵暗号と電子認証の成立期の歴史を記述しているが現状を記述しているわけではない。