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死屍累々の『輝かしいITの未来』

〜IT史上トホホなテクノロジーベスト25



死屍累々の『輝かしいITの未来』〜IT史上トホホなテクノロジーベスト25

IT史に輝く「トホホなテクノロジー」ベスト25という面白い記事を見つけた。
IT史上に現れた「すべったテクノロジー」のベスト25ということだ。
それぞれについてのツッコミ(もとい講評)はリンク先にあるのでそちらを参照願いたい。

25位 IBM PS/2
24位 バーチャル・リアリティ
23位 ARCアーカイバ
22位 OpenDoc
21位 プッシュ技術
20位 Copland
19位 GNU Hurd
18位 Oracle Raw Iron
17位 B2B型eコマース
16位 Apple Newton
15位 Palm OS Cobalt
14位 Netscape6
13位 検索ポータル
12位 IPv6
11位 Microsoft .NET Passport
10位 Itanium
9位 Mac互換機
8位 電子マネー
7位 64ビットPC
6位 カーリー・フィオリーナ氏
5位 デジタル著作権管理(DRM)
4位 ペーパーレス・オフィス

3位 iPod模倣製品
2位 Windows Vista
1位 セキュリティ技術


こうして見渡してみると大部分のものは「なるほど、確かに」と思うものばかりだが(フィオリーナ女史にはちょっと苦笑。野中ともよも入れてあげて欲しいが二人ともジャンル違いでは?)、当サイトに関係ありそうなジャンルでは
22位 OpenDoc
20位 Copland
16位 Apple Newton
9位 Mac互換機

というところが順当にランクインしていて面白い。
それも若いMacユーザは知らないかもしれないが、OpenDocなんて期待を集めていながら今日ではAppleは「なかったことに」にしたいと思っている筆頭。
(もっともCocoaである程度仇はとったともいえるが)
Coplandもそうか。
CoplandはMacOSでは初のプリエンプティブなマルチタスクのOSになる筈だったが、結局システムの設計が破綻し、そのOSに載せる筈だったアピアランス管理とかマルチユーザ機能とかの呼び物的な機能をやっつけ仕事的にOS8に載せたのがOS9・・・なんていう歴史はおそらく「OSXからMacユーザになりました」という人が多数派になってくるこれからのMac世界では意味がない。
しかし憶えている人には「確かに、トホホだよな」とうなづける。

「こんなもの最初から実現不可能だろ」・・・あるいは「根本的に発想が間違っていたのでは?」というものは
21位 プッシュ技術
17位 B2B型eコマース
7位 64ビットPC


プッシュ技術とかB2Bのeコマースとかあり得そうに思ったが、ITは元々人力の省力のために使うべきで、こういう部分は人手を省いてはいけない部分だったということを、どなたも見落としていた。
64ビットPCは今実際に使っているが、数十動いているプロセスのうち64ビットのプロセスが二つしかない現状を見ると、本当に必要なテクノロジーだったのかどうかいまだに疑問だ。

ここに出ていないが、当然入っているべきではというものを挙げると
CAPTAIN
ISDN(INS)
Lindows
PDC
タブレットPC
Windows for タブレットPC
WindowsME
web2.0
SNS

まだまだありそう。
この趣旨は「歴史的なタコな技術」ということではなく、
「本当は高い技術内容、広大なビジョンを持ちながら不名誉な出来事や結果で記憶に残ってしまったトホホなもの」
ということらしいので、タブレットPC、ISDNなんてのはまさにそんな感じだがweb2.0はちょっと違うかも。
というよりweb2.0は技術の名前ではないし、そういう意味では「フィオリーナ」と近いジャンルか。
ひとつのスローガンに過ぎないのだが、最初はひとつの時代を記述するビジョンを表す言葉だったのにwebマーケティング屋に安く使われ過ぎて、今では口にするのも恥ずかしい陳腐な言葉になってしまったという意味では、これこそ1位を差し上げたい言葉だ。




2008年7月15日
















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