「ユーザビリティのグル、ヤコブ・ニールセン氏の考えや調査を元にユーザビリティガイドラインを作りました。」なのだそうだ。
だいたい「◯◯のカリスマ」とか「◯◯のグル」とかいって持ち上げられる人物にはろくなヤツがいないのだが、このヤコブ・ニールセンも極論をやたら吐きたがる「インターネットの予言者」なわけで、その論旨にはかなり賛成できない部分が多い。ただしかし、このガイドラインはそれなりの調査に基づいたもののようで、要するにヤコブ・ニールセン流の机上の空論ではないのがなかなか参考になると思う。
「見やすい」「使いやすい」サイトというのはどういうデザインがされているかということだ。
例えば
「デザインの一般慣習を守る。 企業名やロゴが画面左上にない、など。」
「フレームはできる限り使わない。 」
「意味のあるグラフィックス、画像を用いる。 サイトのコンテンツに関係したものを使う。」
「3クリックルールを無理に当てはめる必要はない。 特に大規模サイトの場合。それよりも、ユーザーがクリック数は多くても、迷わずに進めるサイトがよい。」
などは私も前々から思っていたことなので、「そうだろ? やっぱりそうだよな」という感じだ。
あと
「結論から先に述べ、次にその根拠となる事実情報を書く。 なかなか本題に入らないサイトはダメ、分かりやすい文は最初の2文が勝負。」
これはかねがね当サイトの記事を書く上でもいつも気をつけていることだ。
(その割には前置きが長い時が多いぞという突っ込みは置いておいて)
それとリンクのスタイルについては
「ドロップダウンメニューは縦に長すぎるメニューは使わない。」
とか
「隠しナビゲーションは使わない。 マウスをナビゲーションに持っていくと、ナビがスライドして項目が表示される、など。」
は会社のサイトのデザインを見直す時に私が言った意見と同じなのだが、当時は誰にもこれは理解されなかったので、こういうことを思うのは私だけなのかと思っていたが、やっぱりそうなんだと再確認してしまった。
前からそうした方がいいかなと思いながら、実際にはやっていないことでいえば
「サイト名とロゴは全ページに配置し、トップページへのリンクにする。」
というのもあった。
ただ、私のサイトの場合は階層が深くなるのを嫌ってindex.htmlというページと他のメニューページを同格にしてしまったので、トップページへのリンクといってもどこがトップページなのかよくわからないのだが。
「できる限りページ幅は固定しない。」
というのも「へぇ、そうなんだ」という感じかな。
幅は指定しないとやっぱり読みにくいように思うのだけど。
最小幅もないとブラウザがデフォルトの幅を規定できない場合もあるので、これはあった方が良いと思うのだけど違うのかなぁ?
いずれにしても一番いえるのは
「デザインに凝りすぎない。 凝りすぎると、ユーザーの使い勝手が悪くなる。」
これなんだよなぁ。
よく
「オシャレなサイト」
とかいう人がいるけど「オシャレ」なんていう感覚は80年代の感覚で、今のweb環境で求められている感覚は「オシャレ」じゃなくて「ユーザビリティ」だと思うんだよね。
あとは「スケーラビリティ」とでもいうか、要するにビジタはそこから何が得られるか、どういう広がりを期待できるかということを求めてサイトを訪問するんで、「オシャレなデザイン」に惚れ込んでサイトに足しげく通うなんてことは皆無だと思うのだけど。
これはwebだけじゃなくて放送業界、出版業界等のマスコミやゲーム業界もみんな一緒なのかもしれない。
もう「オシャレ」なんて感覚を喜んでいるのは時代遅れで、制作者の独りよがりだと思う。
一部のアメリカかぶれの・・・なんて愚痴をまた延々と書きそうだからここいらで止めとくけど。
このデータの原典の人物はともかく、このサイトのガイドラインはなんとなく「さもありなん」ということが書いてあるので、思わず「禿同」の書き込みをしてしまった。
2007年1月25日
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