Previous
Topへ
Next
MSシンパ報道のパターン
/They always talk like that
Windows擁護派マスコミの見当違いなMozilla叩き
こちらの記事
を読んでいると、Mozilla組の皆さんもますますのご清栄の様子で、まことにご同慶の至りだ。
この記事では「
InternetExplorer
のセキュリティホールはWindowsSP2で解決されてしまったので、
Firefox
の成功の要因は無くなってしまった」なんてちょっと否定的なことも書かれているが、そんなことは絶対にないと思う。
InternetExplorer
の穴がひとつ塞がったぐらいで何を安心しているんだ?とまことに真顔でお聞きしたくなってしまう。
InternetExplorer
の穴はこれまでも途切れなくあったし、例のURLを偽装されるという問題はまだ解決していないはずだ。
いずれにしてもSP2で
InternetExplorer
の問題はすっかり解決してしまったなんていう楽観的なことを書けること自体が、この記事を書いた記者さんにはユーザが
Firefox
に殺到している理由がちゃんと見えていないということを示している。
ユーザはもううんざりしているのだ。マイクロソフト製品のあまりの信頼性の高さにへきえきとして、できればそういうものを触らずに仕事も遊びも通したいと考えている。
だからMozilla組のダウンロードサーバが落ちそうだというレベルまでユーザが殺到しているのだ。
「メジャーになれば
Firefox
も標的になる」
というようなお定まりの混ぜっ返しもこの記者さんはちゃんと忘れずに書いているが、これも事実に反する。
InternetExplorer
はメジャーだから狙われているんじゃない。穴が多いから狙われているのだ。
狙えばちゃんと結果を出せる、応えてくれるまことにハッカー冥利に尽きるブラウザなのだ。
そういうことには眼をつぶって「次はMozillaの番だぞ」とかいうのは全く筋が違う。
同記事によるとMozilla組は企業からお金を集めていくことにも成功しはじめているようで、かつてのNetscapeで行き詰まったビジネスモデルがここで息を吹き返しはじめているという徴候まで見せている。
さすがにこの記者さんも認めざるをえないということのようだが、Netscapeが先細りになり
InternetExplorer
でもマイクロソフトがいまいち成果を上げきっていないビジネスモデルをMozilla組が成功させるとなると、どういうことになるだろうか?
Netscapeを買収して全社員を解雇し、
Netscape
のブラウザ機能を廃止して
InternetExplorer
のランチャーにしてしまおうなんてヤケクソなビジネスモデルを漏らしていたAOLはこの盛況をどう見ているんだろうか?
「しまった! しくじった」と思っているのか「どうして自分のところはうまくいかないのにヲタクの集まりのMozillaはうまくいくんだ?」と首を傾げているのか。
結局はコミュニティを軽視したビジネスは必ず失敗するし、その逆は成功するというこれは良い例ではないだろうか。
インターネットもパソコンもこういうヲタクの集まりとみなされているコミュニティが発展させてきたのだ。キャッシュフロー経営を打ち出すMBAや公認会計士上がりの経営者が発展させてきたのでは絶対ない。
コミュニティ切り捨てをやるビジネスモデルは必ず失敗する。
このことはマイクロソフトやAOLだけでなくAppleの皆さんにも是非肝に命じておいてもらいたいもんだと思う。
2004年9月15日
Previous
Topへ
Next