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ルーティンのメンテナンスで使うUNIXコマンド
/Enter UNIX commands to maintain Systems

ファイルの関連付けを再構築する

ここでもうひとつ、OSXを快適に使うために必要なメンテナンス用のコマンドを解説します。

OS9以前のクラシックMacOSでも長期間使っていると、ブラウザがブックマークを読み込めなかったり、起動に異常に時間がかかったりとか調子が悪くなってくることがありました。
その時にオールドMacユーザにはお馴染みのメンテナンス法として、デスクトップの再構築というのがありました。

コマンド+optionキーを押しながら再起動というやつです。

これはファイルの関連付けを記録するデスクトップファイルという不可視ファイルを新しく作り直すという操作でした。

OSXにもそれによくにた考え方のメンテナンス法があります。
OSXの場合ファイルの関連付けが壊れてくると、アプリアイコンがフォルダアイコンに変わったり、アイコン無しになったり特定のアプリがうまく機能しないなどの問題が起きてきます。
特にクラシック環境を毎日使うような人は、そういう問題が起きやすいようです。

そこで、デスクトップファイル再構築に似た作業をしますが、OSXでは再起動せずにterminalにコマンドを打つだけでこれを実行します。
これをprebindingといいます。
ここでもルートの権限を代用するsudoを利用したコマンドを使います。

prebinding(ファイルの関連付けの再構築)

% sudo update_prebinding -root /

このコマンドを実行するとルートのパスワードを要求されますので、タイプして下さい。
あとは見ているだけです。



これを実行すると、作業状況が以下ズラズラっと表示されます。
アップデートしたアプリに関してはprebindingを実行できないという表示も見えますが気にすることはありません。
最後に作業が終了すると

「再関連づけに○件成功した」

というような表示が出ます。
これで作業終了です。



この作業はそれほど神経質になってやる必要はありません。
月に一回もやれば十分だと私は考えています。
それでも半年間ノーメンテナンスで稼働させていた場合、数十件をprebindingしましたので、時々は思い出した方が良いと思います。

<注記>
このupdate_prebinding -root /のコマンドはMacOSXのシェルではおそらくLeopard辺りから無効になっている。
最初はユーティリティからなら起動することができたが、現在はどこからもかけられなくなって、おそらくupdate_prebindingというコマンド自体がコマンドサーチパスから排除されていると思われる。

現在のMac、少なくともLion以上のMacにはこのメンテナンスは必要ないということなので、この記事はもはや古くなってしまったが、こういうコマンドもあったということで記述自体は残すことにした。






前段のprebindingは実はあまり深刻な問題になることは稀なので、それほど神経質にならないでも良いと書きました。
しかしもう少し神経質になった方が良いメンテナンスもあります。

例えば何かをダウンロード中にFinderがクラッシュするとか、ファイルの書き換え中にカーネルパニックが起きるとかで再起動せざるをえないような状態なった場合、必ず実行した方が良いというコマンドがあります。

ここではterminalを使わずに 再起動した時にシングルユーザモードに入って作業します。

シングルユーザモードはOSを全て読み込む前にルート権限でコマンドを実行できる(制限はありますが)起動モードです。
(Journaling File Systemを実行している場合は、一度ログイン画面が出てくるところまで再起動させてからもう一度再起動させてシングルユーザモードに入るというやり方を私はとっています。
この方がダメージが少なくてすむという経験則からです。)

シングルユーザモードに入る :

コマンド+Sキーを押しながら起動

一度起動画面のリンゴマークが出てくるような動作をしますが、すぐに真っ黒な画面に文字だけでBSD-UNIXの権利者クレジットなどの表示に変わります。

そのまま待っていると、#で終わるプロンプト行が出てきますので、そこに

fsck -y

とタイプして実行して下さい。
Journalingが稼働している状態のOS10.22以降では

「fsck -yはjournaling稼働中のため実行できなかった」

というアラートが出て停まってしまいます。
その場合は

fsck -f

と再度タイプして実行して下さい。
問題がない場合は

Volume MacintoshHD appears to be OK

という表示が出て停まります。
問題が残った場合は再度fsckのコマンドをOKが出るまで繰り返して下さい。
OKの表示が出たらGUI環境で再起動します。
そのコマンドは

reboot

だけでOKです。






特にオフィスなどで、プリンタやサーバなど機器が数多くLANにぶら下がっている時に、機器がうまく動作しないので接続が疑わしいという時があります。
こういうときにちゃんと接続されていて認識できているかどうかをチェックする方法としてPingを打つという手があります。

Pingというのは機器同士がお互いに呼びかけあう信号のようなもので、LAN上でもweb上でも実は全ての機器は、一定の時間をおいて常にお互いにPing信号を打ち合って自動的に接続を確認しています。
インターネットという仕組みは、このPingを自動的に打つことで機器が或るURLのメッセージをどちらの方向に送ったらいいかを常に判断することで成立しています。

確認したい相手のIPアドレスが解っている場合、 このPingをマニュアルで打つこともできます。

Pingを打つ

ping -c(pingを打つ回数) (相手先ホストアドレス)

例えば192.168.000.001の機器にPingを10回打つ時には

[MacintoshHD:~] user% ping -c10 192.168.0.1

とタイプして下さい。
10回打ったら、この10回に対して何回応答メッセージがあってメッセージの到達率は何%だったかという結果が出ます。
これで接続に異常がないか確認することができます。





<後日追記>
ちなみにこのpingというコマンドの読み方ですが「ピンを打つ」という言い方をしますね。
ピングではなくピンなのはこれの語源がピンポンだからです。

接続確認の呼びかけの信号を
ping
といいます。
これに応答する応答信号を
pong
といいます。
2つ合わせてピンポンです。
こういう信号のピンポンによって接続の確認、接続状況の更新を常に機器間で行っています。
その様が卓球と同じなので、呼び掛け信号はピン、応答信号はポンです。













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