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しねきゃぷしょん(Freeware)
OS10.4Tiger対応
Windows2000~XP対応
BBS常連の「さきぱぱ」さんから面白い情報をいただいた。
ふい字は手書風の素朴な味わいのトゥルータイプフォントだったが、この「さきぱぱ」さんから教えていただいたしねきゃぷしょんは
昔の映画の字幕スーパーのような独特の字体の雰囲気があるフォントだ。
昔の映画はいうまでもなく32ミリ〜64ミリのフィルムを使っていた。
洋画の場合今と違って吹き替えで上映されるということはまず無くて、僕らは小学生のうちから字幕が入った映画を見せられてきたし映画というものはそういうものだと思っていた。
そのフィルム時代の字幕だが、今のD2などを使ったデジタル上映機と違ってフィルムであるが故に光学的に字幕スーパーを焼き込んで再プリントということはできなかった。
そんなことをしていると上映日程が遅れてしまうし、コストも合わないからだ。
それで昔の映画はどうやって字幕を入れていたかというと、直接フィルムを焼いてそこに文字型の焼き跡を付けるという乱暴な方法で字幕を入れていた。
ところが日本語には「口」のように四方を囲まれてしまうスペースを持った文字がたくさんある。たくさんあるというよりもほとんどの文字がそうだ。
そうするとこの囲まれた真ん中のスペースのフィルムが脱落してここが真っ白に輝いてしまうという問題が起きる。
そこで映画会社の人は字幕スーパー用の独特のフォントを考え出した。
四方が完全に囲まれること無く4辺のどこかは必ず開いているという空気窓が開いた書体だ。
また「撃つ」というような画数が多い漢字は「缶」に似たような映画独特の略字を作ったりして、フィルムの脱落を防いでいた。
今はシネコンなんかはほとんどフィルムレスの上映方式になってしまったし、フィルムを使うところでも今のデジタル光学加工技術で普通のゴシックのようなフォントで「下位置」で字幕が焼き込まれて再プリントされたものが映写機にかかっている。
読みやすくなったともいえるがあの独特のフォントを見ると
「映画を観に来た」
という気分になれたので、あの独特な書体が映画館から消えてしまったのは何となく残念だ。
このフォントはなかなかその映画館のフォントの雰囲気には似せてあるけど
「撃つ」
という字が略字になっていないし、空気窓が開いているのが一部のひらがなだけで「何となく雰囲気を味わうフォント」というくらいのことだと思う。
でも面白い。
こういうのを自作ビデオに焼き込むとオールドファンなんかはうなってしまうんじゃないだろうか。
必ず縦書きで右隅に焼き込んでもらいたいものだ。
しねきゃぷしょんというのは一番下、こんなフォント
「あ」や「め」に「空気窓」が開いている独特のフォントだ
「撃つ」という字も本当は「缶」に似たような独特の略字なのだが
そこまでは再現されていない