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どこの「なかのひと」がアクセスしているか教えてくれるwebサービス
面白いwebサービスを見つけた。
なかのひと.jpはいわゆるweb解析サービスサイトだ。
ただし従来のweb解析サービスページのようにリファラーとかアクセス数とかを記録してくれるわけではない。
というよりもプロバイダーを通じてアクセスしてくるビジタはまるごと無視してしまう。
それで何を示してくれるかというと、特定の企業や団体組織などのドメインからアクセスしてくる、いわゆる「なかのひと」がどこからどれだけアクセスしてくるかというのを表示するだけのサイトだ。
これは面白い。
今までもいくつかweb解析サービスというのは試してみて、最初は興味深く見ていたがこういうものは結局見なくなる。ビジタの実像が見えないからだ。
こういうサイトを運営していると、どういう人がどういう目的でアクセスしてくるのかとても気になる。
見に来る人はこのサイトを面白いとか役に立つとかそういう感想を持ってみに来てくれているのだろうか、それとも何か不都合なことが書かれていないか監視するために見に来るのだろうかとかいろいろなことを考えてしまう。
それでweb解析サービスを入れてみるのだが、結局そのサービスでわかることは一日にどれくらいの数の人が来るのか、その人はどこのサイトから飛んでくるのかあるいはブックマークからかリサーチからか、そのプロバイダーはどこかとか、そんなことしかわからない。
最初はそれでも面白いと思ったが、よく考えたらビジタの契約プロバイダーがOCNだろうがSo-netだろうがYahoo!だろうがどうでもいい。アクセス数も増えているか減っているかというだけのことだし、リファラーは気になるが、リンクがサイトアクセスに大きな影響をしているわけでもなさそうだし、とどのつまりが従来のweb解析サービスはビジターの素顔がわかるような情報は何もないし、どうでも良いようなことしかわからないということだ。
それでこのサービスだが、ビジタの素顔が分からないという意味ではあまり従来のサービスと差がないかもしれない。ただこれのユニークなところは会社などの特定ドメインをとっているところからアクセスしてくるユーザだけを表示するということだ。
勿論個人を特定できるような情報はわからないし、ビジタの目的がわからないことは従来サービスと一緒なのだが、それでも「どこの関係者」かがわかるだけで、とたんに顔がなかったビジタが実体を持った人間に見えてくるから不思議だ。
ちなみに「なかのひと」についてその言葉の意味をご丁寧にサイトで説明してくれている。
「なかのひと」とは2ちゃんねる用語で、「関係者」という意味だ。
例えば
「ソニーのヤラセブログが炎上して、ソニー関係者が必死にユーザを装って擁護の書き込みをしている」
「なかのひとも大変だ」
というように使う。
「mutaのサイトが突っ込みを入れられてmutaが大恥をかいている」
「mutaのなかのひとも大変だ」
というようにも使う。
「オレは着ぐるみじゃないぞ」
という感じだがそういうニュアンスが面白い。
見てみると意外に学術関係、教育機関からのアクセスが多い。これはサイトの性格上そうなるのか。
いくつか私がこき下ろしている企業の名前も見えるので、ひょっとするとマークされているのかもとも一瞬思ったが、そんなに毎日執拗にという感じでもない。単に面白がって見に来てくれているだけかもしれない。
そんなことを考えながら「なかのひと」を見ていると解析サービスの無味乾燥な数字の羅列とは違ったものが見えるような気がして面白い。
なかのひと.jpはブログパーツだがhtmlサイトでも使える
htmlタグをサイトに貼付けて登録するとビジタがどこから接続してきているか表示する
また「なかのひと」の所属団体をクリックすると
左上にyahooマップでその所在地が出るのがムダに豪華
アクセス元一覧はアクセス順で上のものほど新しい
また同じところからアクセスが多い場合は大きく表示される
基本的にはリテール向けのプロバイダのドメインは刎ねられるので
企業や団体関係者の「なかのひと」しか表示されないのが面白い
マウスオーバーでそれぞれの最後のアクセスの時間とアクセス回数が表示される
シンプルな表示窓だが意外に情報量は多いのかもしれない