今まであまり取り上げなかったブルーイング風塗装に挑戦した理由〜M36チーフスペシャルのこと
時々思い出したように昔愛用していたモデルガンなどを引っ張り出してくる…の第13弾
原点中の原点のテッポを2丁久しぶりに新規購入した〜まずチーフから
何かを好きになるのって最初のきっかけが必ずあるはず。
音楽でも車でも何のジャンルでもそのジャンル全体に通じるほど好きになるのって、最初のきっかけになるアイテムが一つある。
私の場合もいろいろなジャンルの最初の一品があるのだが、テッポに関しては多分チーフだと思う。
男の子だから小学生とか厨房時代には一通り男の子アイテムに憧れて、その男の子アイテムの代表的な一つがテッポなのだが最初はセイブ劇で使用されるピースメーカーとか、センソー映画で使用されるワルサーとか見た目で好きなテッポはいろいろあった。
しかしそれだけだったら大抵の男の子が通過する道だし、いつか大人になっていくにつれてそういうものへの憧れは忘れて、子供の頃テッポが好きだったこと自体大抵の大人は忘れている。
ところが私の場合、この時期にテッポのメカとの出会ったことがそれを変えた。
中学の時に演劇で使いたいから小道具のモデルガンを修理してくれと言われて、金属モデルガンのワルサーP38とセンチニアルを預けられた。
火薬を使ったあと手入れもしないで放ったらかしにしていたらしくどちらも真っ赤に錆ついていたが、特にセンチニアルの方が重症で引き金を引いてもどこもビクとも動かなかった。
結局油を差すだけではどうにもならなくて完全に分解して、破損してる部品をメーカーから取り寄せて、しかも取り寄せたメーカーが製造メーカーと違ったために組み立てても合わなくて部品を削り出したり、錆落としをしたりで初めてテッポのメカに触れた。
バラして実際に動くように調整するには、その機械がどういう原理でどういうふうに動くのかを理解していないといけない。
そこでテッポのメカがどういう仕組みなのか初めて知って、見た目の格好良さとか人を傷つける目的のために開発された兵器であるというその存在理由とか、そういうこととは関係なくこのメカには人類の叡智が盛り込まれているということを知って感動することが多かった。
多分これが本当にテッポ好きになったきっかけだと思う。
そして動作原理を知らないと治すことはできないということをこの時知ったことが、ずっとあとになってMacのトラブクシューティングサイトを運営するようなことにもつながったと思う。
以前BBSにMacと全然関係ないページがトップからリンクされていると指摘されたことがあるが、確かにテッポとMacは全然関係ないのだが、私の中では根っこの部分でつながっている。
だからそのセンチニアル、正式名称スミスアンドウエッソンM40の元になったM36チーフスペシャルのメカには特別な思い入れがある。
ずっとあとになってこの金属製センチニアルが忘れられなくて、CMCのABSプラスチック製のチーフスペシャルを入手した。
センチニアルのモデルガンがその後長い間絶版になっていたからだ。
センチニアルとチーフスペシャルはハンマーが内蔵式か露出されているかの違いがある。
またグリップセーフティの有無などの違いがある。
でもそれ以外のメカはほぼ同じ。
前回チラ見せしたチーフスペシャル、メーカー名称SMITH & WESSON M36
ポリッシュされていてグリップはABS製だが木目調のカラーリングがされているコクサイ製
相方に並んでいるのは昔持っていたチーフスペシャルとセットで所有していたCMC製のホルスター
チーフへの思い断ちがたく25年ぶりに新しいモデルガンを購入した
このホルスターの主を求めていたのだ
CMCのホルスターはチーフ専用でやはり当時ウエスタン製品トップメーカーだったCMCらしく
なんとなくウエスタンっぽい雰囲気があるヒップホルスターだ
右側のプロフィールショット
分解時に開くサイドパネルは右にあってこの部品は金属製で
S&Wのマークが刻印されているスペシャルバージョン
実はABSの黒テカモデルでプラスチック製モロ出しの色なのだがポリッシュされているから
こうやって光を反射させて写真を撮るとブルーフィニッシュみたいに見えてしまう
写真のマジックだ
小さいテッポなのだが小さいながらもこの筋肉質なフォルムが好きな銃だ
リボルバーというと6連発というイメージがあるがこのチーフは5連発と一発少ない
これは背広の下に隠し持つ「アンダーカバー コンシール キャリー」という目的のため
最初から私服警官や個人の護身用を想定して弾倉の直径を小さくすべく弾数を減らされている
そしてこのデザインが日本の警察官が所持しているニューナンブのベースになっている
日本の警察官が所持するニューナンブは私服も制服も装弾数は5発だ
ところでポリッシュされているのがわかるカートリッジの反射に注目
これを見てブルーフィニッシュ塗装に挑戦したくなった
昔のコクサイ製のリボルバーはインサートを兼ねたフロントデトネーターがシリンダーの口を塞いでいた
しかし今回入手した新しいコクサイ製はもちろんインサートは入っているがシリンダーの中が見える
カートリッジが内部発火方式に変わったからだがこれだけでリボルバーの魅力が倍増した
これはリアルなダミーカートを入れて観賞用として楽しめということだと解釈した
シリンダー正面から弾頭が見えるのはやはりリボルバーならではの魅力だと思う
昔持っていたCMC製のチーフスペシャルはモデルガン趣味を止めてしまった時に売っぱらってしまった
もうテッポをいじることもないので持っていてもしょうがないといろいろ貴重なアイテムを処分した
今思えば置いておけば良かったのにと思うような貴重品も多かったがCMC製品は特にそうだ
その後長年このチーフを処分したのが後悔の種だったが、最近またいじり始めたので
コクサイ製チーフを入手、しかしコクサイもずいぶん雰囲気が変わったと感心した
おもちゃっぽかったコクサイチーフは同じ金型をベースにしながら昔のCMCに似てきた気がする
チーフについてきた空撃ち用(というが実際には観賞用)のダミーカート
本物の38スペシャル弾より数ミリ短いがかなり雰囲気はある
再び弾頭が見えるシリンダーの様子
シリンダーが開く角度も昔の90度からリアルな100度ちょっとに変更されている
メカの詳細はそのうち
実銃のSMITH & WESSONのリボルバーはパフだれがしそうなくらいに
ピカピカに磨かれてブルーフィニッシュされ顏が映るくらいに光っている
コクサイのリアルポリッシュモデルもやはりピカピカに磨かれているが残念ながらABS地肌
これに金属光沢の塗装をしたくなるのは不思議だろうか、いや不思議であろうはずがない
リアルになったカートリッジと
さあこれを塗ってみよう…でもどうやって?
今までテッポのメカの話だけで色がどうとかはあまり関心がなかったが
チーフを入手したらやはりテッポの色も気になってきた
このリボルバーを金属っぽい光沢にする塗装方法を幾つか検討している
その中の一つローバルRを近所のホームセンターでローバルシンナーとセットで購入してきた
ローバルについては抜群の金属感が得られることは試す前から知っていた
しかし懸念だったのは金属地肌らしい鏡面仕上げが可能かということと塗った後の塗膜の強度だった
試した結果やはり塗装面はザラザラで金属削りだしのようななめらかさを出すのはかなり難しいことを知った
下地磨きとヘラがけが絶対に必要だがそれだけでなく塗装の厚さの調整がすごく微妙だ
それにしても金属らしい輝きを出したいならやはりこの塗料はピカイチだと思う
鏡面を出すべく磨きとヘラがけをやっていたら塗装面が剥がれてしまった
懸念だった塗膜の強さは評判ほど弱くはなく食いつきは強いのでそこは実用の希望が持てた
しかし磨きが極端に難しいので曲面が多いリボルバーに使うのはどうかと思った
さらにムラなく塗装するのも難しいし…でも実銃用のブルーフィニッシュ剤で
ブルーイングがかけられるのでこの金属感でムラ、ざらつきが消せるならやはり魅力的だ
うまくいけば実銃のような見た目にできるはずだ
前回紹介したムラなく塗れて仕上がりも安定しているパーカーシールを使うか
バググンの金属感を出せるローバルRを使用するかしばらくいろいろ試してみる
2018年2月25日
|
|