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チーフを塗装仕上げ(刻印のホワイトを消す)・これが本当に最後の暗黒面2

White Mark

チーフを塗装仕上げ(刻印のホワイトを消す)・これが本当に最後の暗黒面2

時々思い出したように昔愛用していたモデルガンなどを引っ張り出してくる…の第28弾

予想通り予告とは違う話題を書く。


テッポの塗装は暗黒面だ。

とかいって、この暗黒面を克服しテッポ好きのフォースにバランスをもたらし、塗装仕上げの話は前回最後にするとかいったがまた続けることになる。
暗黒面に囚われたものは元に戻ることは簡単にはできないのか…

と冗談はともかく、コクサイのチーフスペシャルをいろいろ仕上げ直してかなり満足できるところまで来たことは書いたがもう一つ気になっていることを忘れていた。
コクサイが再現しているのは右側面のサイドパネルにラージサイズのS&W登録商標マークの刻印があるタイプなのだが、この刻印になぜかホワイトが入っていた。

この商標マークにホワイトが入っているがずっと気になっていた。
実銃でこういうホワイトが入っているモデルがあるのかいろいろ写真を集めて調べていたが、こういうのは実銃にはどうもなさそうだ。
コクサイがどういうモデルを参考にしてわざわざここにホワイトを入れたのかよくわからないが、コクサイのS&WマークはK&Sになっていたりリアルじゃないとずっと昔から批判されていたから、
「今回はリアルな刻印を入れたぞ!」
というアピールだったのかもしれない。





コクサイのチーフで残り一つずっと気になっていたこと
右側面のサイドパネルにあるSMITH & WESSONの
商標マークにホワイトが入っているのが気になっていた
ここのホワイトを消して今度こそ最後にしたい




このホワイトの消し方だがごく細の針やカッターナイフなどで
刻印をなぞって塗料を掻き出す方法を試したが綺麗に消えない
そこでソラもののプラモデルなどの筋彫りに墨入れするテクニックを使って
黒のアクリル塗料を流し込んだところ綺麗に刻印は黒になってくれた
この方が自然で綺麗だと思う




ちなみに実銃にホワイトを流し込んだチーフがあるか結構調べたが見当たらない
なんでコクサイのチーフのレジマークはホワイトなのか考えていたがコクサイって
刻印がリアルでないという批判をずっと昔から最近まで受けていたからではないかと思い至った
ちなみにこれは92年頃のコクサイ製S&W M66コンバットマグナムガスガンの刻印
レジマークがKSになっていたり「カコワルイ」と批判の対象だった
92年頃でもこうだったので「今回のチーフはリアルだよ」というアピールなのかもしれない




これは今年の初めに入手したなりの何も手を加えていないコクサイチーフのフルフィギュア




そしてここでいろいろ取り上げてきたとおり手を加えたコクサイチーフの右横顔
ハンマー・トリガーのケースハードゥン仕上げ、トリガーガード、サイトの修正と磨きなおし
ウエイト挿入、グリップパネル・本体塗装などほぼ全面的に手を入れた
刻印も気になるホワイトを消した




こちらはデフォルト状態のコクサイチーフの左横顔




同コクサイチーフの現在の左横顔




いろいろ不満はあったが手を入れることでこのテッポにも愛着が湧いてきた
ここまできたら左のメーカー商標刻印の「MADE BY KOKUSAI」もなんとかしたくなってきた
そのうち考える




もともとリボルバー好きでその中でもフォルムが好きなのが
このチーフなのだが今では一番のお気に入りとなった
姉妹のタナカ製センチニアルと並んでね



ところで商標刻印のことで思い出したことがある。

厨房の頃からのテッポ好き、メカマニアだったのに今から25年前だか一気にテッポに嫌気がさす事件があった。
その事件のせいでテッポへの愛情は一気に冷めて、手元のテッポの大部分は二束三文で売っぱらってしまい、テッポのことなんてつい最近まですっかり忘れていたというぐらい嫌気がさす事件だった。

話が長くなりそうなのでできるだけかいつまんでまとめる。
あの当時モデルガンはすっかり下火になってエアソフトガンがテッポ業界の主流になり始めていた。
長ものでいえばマルイの電動ガンが、ハンドガンについてはウエスタンアームズのガスガンがヒット商品になっていた。

このウエスタンアームズのガスガンはベルヌーイの負圧の定理を利用してガスのブローバックとBB弾の発射を一系統で駆動しながら驚異的な命中精度も実現したということでヒットになった。
これがあまりにヒットしたので競合他社も特許を回避しながらガスブローバックガンをいろいろ発売し始めた。

ここでウエスタンアームズは何をやったかというと当時のヒット商品ベレッタM92の実銃メーカーのイタリアベレッタ社と契約してベレッタの日本での商標権の総代理店となって他社製品に
「ベレッタのマークを使用するのはすべてウエスタンアームズ社の許可を必要とする」
という条項を作ってしまい、他のメーカーのエアガンがBERETTAの刻印をつけることができないようにしてしまった。

エアガンは
「ベレッタ社の実銃の訓練用に模擬銃として輸出され海外ではベレッタの登録商標製品として流通しているのでエアガンにベレッタマークを入れるのはWA社の商標権を侵害する」
ということで他社のベレッタマークを一切禁止してしまった。

このあとM社がワルサーの代理店になって他社のワルサーマークを禁じたり、日本のテッポメーカーは商標権泥仕合に巻き込まれていきエアガンの刻印はリアルのリの字もないおもちゃへと成り下がる。
問題はこの時にモデルガンもこの紛争に巻き込まれてしまったことだ。

エアガンは確かに一部外国の軍隊で訓練用に使用されたりということも非常にまれだがあったにはあった。
だから実銃メーカーの商標権代理店のWA社の商標侵害という申し立ては認められる可能性もあった。
しかしモデルガンはまったく事情が違う。
モデルガンはいわば1/1スケールの模型だからだ。

飛行機の模型がボーイングのマークを付けていたら米ボーイング社の商標権を侵害したことになるのか?
車の模型がポルシェのマークを付けていたら商標権侵害になるのか?
鉄道模型が川崎重工のマークを付けていたら川崎重工社の商標権侵害になるのか?

これは本来の商標権を使用する事業と競合する可能性がない場合は、敢えて規制しないというのが原則だったはずだが、業界内の一社が本業の本家と契約を結んで模型の商標権も有償化・一社独占化が可能という悪い前例を作ってしまった。

後はテッポメーカーの醜い争いでお互いに相手の主力製品を潰すことにばかり躍起になるという世界になってしまい、新しい製品の魅力でお互い勝負するという相乗効果は無くなってしまった。

これですっかりテッポ業界に嫌気がさしてしまい、テッポにも興味がなくなってしまい、売れるものは投げ売りで売って売れないものは粗大ゴミとして捨ててしまったのでうちのテッポコレクションが激減したのはこの時期だった。
テッポの専門雑誌も200冊か300冊ぐらいあったと思うが全部古紙回収業者に数十円で引き取らせてしまった。





これは1982年のマルシン工業のM586の商標刻印
リアルなSWの刻印になっておりまだ実銃と同じマークをつけることが
商標権の侵害になるかどうかなんて問題がそんなにうるさくなかった時代だった




これはそれより何年か前のコクサイ製のM66コンバットマグナムのモデルガンの刻印
こちらはトレードマークの略のつもりかなぜかT&Mになっている
上のコクサイ製エアガンよりもさらに古いモデルだが商標権紛争が起きる何年も前から
こうした紛争回避のリアルでない刻印を採用していたコクサイの先見の明に感心する
だがこのリアルでない刻印のためにずっと「コクサイのリボルバーはおもちゃっぽい」
という批判がついて回った


キャプチャの通りコクサイの刻印がリアルではなかったのはエアガンメーカーの業界内内輪揉めのせいではなく、そのずっと前から最近まで一貫してリアルではなかったので関係ないかもしれない。

なんとなく連想しただけの話だ。

そしてずっと批判されていたので
「リアルな刻印を打ったぞ!
目立つように白くしてやれ!」
ということだったのかもしれない。
そこがまたリアルでなくなる要因だからコクサイって面白いメーカーだと思う。
面白いというか手の入れ甲斐があるというか…




2018年7月3日
















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