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ガバ歴初めてのどノーマルミリガバにチャレンジ(4)
〜歴代ガバとの違いについて…

fourty-five

ガバ歴初めてのどノーマルミリガバにチャレンジ(4)〜歴代ガバとの違いについて…

時々思い出したように古いモデルガンを引っ張り出してくる…の第48弾

4回目になったマルシンのミリガバだが、前回一応の完成を報告した。

なんで今更ガバなのか、なんで今更マルシンなのかというと、恐らく最高の再現率だった六研のガバは入手難でしかも値段も一桁高い。

お手ごろ価格で正確なプロフィールを再現しているのは、かつての名作モデルガンメーカーだったスズキの金型を継承しているマルシンだろう。

残念ながらマルシンのガバに附属しているグリップパネルは「ウソ」だとか(ミリガバにコルトのメダリオン付きのグリップは附属しない)、せっかくのダミーカートモデルなのにバレルがちゃんとロックしていないとかいろいろ不満があるので手を加えて完璧版ガバを作成した。

それで出来上がったマルシン(元スズキ)ミリガバを各社のガバと比較してみた。





前回部品取りに使用していたMGCのボーリングピンガン以外に3社のガバが揃ったので並べてみた
上からウエスタンアームズのガスブローバック、MGCのCPカートリッジ方式のモデルガン、
今回のマルシンガバ、そしてオリジナルのスズキのPFCカートリッジ方式のモデルガン




それぞれの右プロフィールカット
並びは同じ




先ずはWAのガスブローバック(下)と今回のマルシンミリガバ(上)




それぞれの右プロフィールカット
WAはノーマルタイプだったが80年代の流行に乗ってカスタムパーツ満載




ネットではWAのガバは「ブタだからガバのイメージから程遠い」という定評がある
私と同じくWA嫌いは多いようだが理由はちょっと違うようだ
それで本当にWAガバは「ブタ」なのかチェックしてみた




スライドの幅は評判と違ってマルシンより半ミリほど太いだけだ




スライドの後端は逆にマルシンより細い
つまりWAにはテーパーがかかっていないということなのかもしれない




銃口側のスライドの高さはマルシンとほぼ同じ
ただ一つ端的に差があるのはスライド側面の平面の高さがWAは明らかに高い
スライドのサイズがそんなに変わらないのにWAのガバが
なんとなくずんぐりしたイメージなのもそういうことなのかもしれない




マグナブローバックのガスガンは本当にロックする
ショートリコイルメカを再現したことで登場当時話題になった
インナーバレルは位置が固定されているがその外側を
覆っているアウターバレルが上下してロックする




マルシンのガバはバレルリンクを正確な形で再現しているが
WAのマグナはガイド溝に沿ってピンが動いてアウターだけを上下する
本当にロックするのはリアルだが部品の構成はリアルとは言えない




MGCガバ(上)とマルシンガバの比較




その右プロフィールカット
MGCガバはオープンデトネーター方式だったがCPカートリッジが
発売されてその対応部品がカスタムパーツとして販売されたので組み込んだ
他にリングハンマー、アンビセーフティ、木製グリップを入手して組み込んだ
元はメッキの上から青い塗料がコーティングされていたが全部剥がれてしまったので
メッキ部分をブルーイングして現在の色になった
形式はミリガバではなくMk IV Series70が元になってる




スライド幅はマルシンとほぼ同じ




銃口側もほぼ同じ




スライドの高さもほぼピッタリ一緒だがスライド横の平面の高さが高いのはWAと同じ
というよりWA製品はもともとMGCの型取りを参考にしていたかもしれない
そしてMGCもWAほどではないにしてもやはりずんぐりしたイメージがある
どうやらこの側面の平面の幅が高いのが日本製ガバのずんぐりイメージの原因のようだ




MGCガバはノーマルのスプリングガイドが附属していたが
カスタムパーツのロングスプリングガイドを組み込んでいる
MGCのバレルリンクは丸い形ではなく四角い形をしていて
リンクへのテンションがシャフトの中心より上にずれるように工夫されている
これが擬似ショートリコイルのテンションになるという巧妙な設計
さすがアクション重視のMGCだ




こちらも絶版のスズキのガバ(上)とマルシンのガバ




その右プロフィールカット
スズキもメッキモデルで黒のコーティングがされていたがかなり剥がれてしまった




スズキはPFCカートリッジの発火モデルだからファイアリングピンが突き出ているが
マルシンは無発火モデルなのでファイアリングピンはあえて短く突き出さない長さに調整されている
それ以外はピッタリ同じサイズ




銃口側の幅もピッタリ同じ
廃業したスズキの金型をマルシンが引き継いだわけだから
サイズ感が同じなのは当然かもしれない




そしてスライド側面の平面の高さも同じ
ミリガバのごつい割にはスッキリ細いイメージは
この平面の高さとスライドトップのRの径によるものらしい




スズキのガバはミリタリーモデルのM1911A1を再現しているが
刻印から製図は1981年、発売は1982年だったという記憶が戻ってきた
当時はまさにカスタムパーツをゴテゴテ組み込んだガバ流行の最盛期だったから
このスズキもどノーマルミリガバなのにカスタムっぽいパーツをいろいろ載せていた
その一つがこの望遠鏡のように伸縮するテレスコピックリコイルスプリングガイド
上のマルシンガバではノーマルな形に戻された
こんなカスタムパーツが意味があったのかどうかは今となってはなんとも言えない
スプリングの巻きや線径もかなり違うのに注目




さらにスズキのガバはミリガバのくせにパックマイヤー風のラバーグリップが付いていた
ミリガバにパックマイヤーグリップなんて当時でも違和感を感じたが
時代がカスタムパーツ推しだったから仕方がなかったのかもしれない
今でもタクティカルなオートでないとモデルガンが売れないのと同じかもしれない




これも前に触れたがバレルの突き出し量がスズキはかなりだがマルシンで1ミリ弱に修正された
ミリガバは製造ロットによっていろいろみたいだが傾向的にM1911は銃口はツライチ
M1911A1は1ミリ弱ほど突き出していて2ミリ近く飛び出しているスズキタイプは見たことがない




メカのことを言うと一番かっちりしているのはマルシンで
MGCのセーフティはハンマーが落ちている時でもセーフティがかかってしまう




ハーフコックの時もセーフティがかかってしまって全体的に結構ゆるゆるなイメージだ




WAはもうガタがきているのかセーフティをかけてもトリガーを引くとハンマーが落ちてしまう
セーフティとして機能しているのはグリップセーフティだけだ
元からこうだったかどうかははっきり憶えていない




ここからは余談
マルシンのガバはヘビーウエイト樹脂をポリッシュしてブルーイングをかけて仕上げたと書いた
ところがキャロムショットのスチールブラックのスプレーで仕上げたトカレフと並べると
かなり色合いが似ていることに気がついた




一日以上磨きに時間をかけて手間がかかるブルーイングで仕上げたガバと
スプレー一発で簡単に仕上げたトカレフが出来上がりが
同じとは思いたくないがやはりかなり近い気はする
でも本当はガバの方が深みのある色をしているんだからね!
写真じゃわからないけど…(泣)




口径7.62mmのトカレフと11.4mm(0.45インチ)のガバとでは幅が違う
しかしメカニズム的にはトカレフはかなりいろいろな面でガバを参考にしていることがわかる
この共通点と違いについてはそのうち考察をまとめるかもしれないし忘れるかもしれない




フレーム、トリガーガードの光り方の比較
スチールブラックがこんなにスーパーブルーに近い色が出せていたとは…
気づいていたけど…手間は10倍くらい違うからなぁ…



2019年1月31日
















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