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タナカのColt ディテクティブスペシャル
〜スナブノーズ好き、リボルバー好きの血がさわぐ

detect Detective

タナカのColt ディテクティブスペシャル〜スナブノーズ好き、リボルバー好きの血がさわぐ

テッポ好きの事情が昔と今とでは大きく変わっている。

映画を観て登場したプロップガンに憧れてテッポ好きになるという構図は40年前も今もそんなに変わらない。

ただ観てる映画が違う。

40年前なら「OK牧場の決斗」「荒野の7人」「荒野の用心棒」などの西部劇を観てSAAに憧れたり「刑事マディガン」「ダーティハリー」「ブリット」などの刑事物を観てダブルアクションリボルバーに憧れたりというようなことで、映画から流入してくるテッポ好きはリボルバーファンが多かった。

しかしそんな子供たちも大人になって、かつてテッポに憧れていた記憶もすっかり無くして、ごくわずかに残った大人子どもだけが未だにリボルバー好きを自称している。


今の戦争映画に出てくるテッポはみんなポリマーモジュラーオートだし、ミラジョボビッチがゾンビを打ち倒すのもベレッタのカスタムオートだし、キアヌリーブスが撃ちまくるのもH&KのP30やG34などのポリマーオートやモダンオートのオンパレードで映画ファンもそういうテッポが必然的に好きになる。

そしてそういうポリマーオート大好きの若いテッポ好きがこうおっしゃる。
「リボルバーなんてどれもこれも同じに見える」

いや、リボルバー好きの大人子どものヲジさんに言わせれば、今のポリマーオートこそ「どれもこれも同じに見える」のであって、リボルバーは実に多様性があってどの銃も個性的なんだけど関心がない人には
「みんな回転弾倉があって6連発でグリップが曲がってる」
ぐらいにしか見えないのかもしれない。


そんな大人子どものヲジさんがまだ本物の厨房だった当時、友達に見せられた金属モデルガンがMGCのディテクティブスペシャルだった。

当時は金属モデルガンといっても、まだ色は金色でも黄色でもないし銃口も閉鎖していない。

友達とお気に入りのテッポを見せ合うことになって、私は駄菓子屋で購入した突つき出しのモナカテッポを持って行ったのだが、プラでペカペカのガキ向けのおもちゃと金属のモデルガンとでは、こうも見栄えに差があるものかと愕然とした。

この瞬間が銀玉デッポや鬼玉100連発紙火薬テッポなどのガキのおもちゃと決別した時だった。

MGCのディテクティブは今にして思えば、シングルアクションがないダブルアクションオンリーのこれはこれでデフォルメがキツイオモチャ臭いモデルガンだったのだが、厨房時代の私には「本物そっくりの銃」に見えた。

以来コルトのディテクティブは永遠の憧れのテッポとなった。


そのディテクティブがいま、手元にある。





タナカワークスのColt Detective Special




Detective Specialの右側プロフィール
コルトのダブルアクションリボルバー独特のフォルムが特徴的な横顔
フレーム右側はのっぺらぼうでトリガーガードはソラマメ型、
ハンマーホーンは下側がまっすぐカットされてすっと伸びた形状…
ここらがSmith & Wessonのダブルアクションリボルバーと外観上区別がつくポイント




写真の彩度を落として目を荒くするとそのままサスペンス、刑事物小説の
挿絵のような雰囲気になるのがスナブノーズリボルバーの良いところ




外光を取り込んで撮影していることもあるが実際青い
このタナカワークスのヘビーウエイトディテクティブは標準は黒染めだが
この個体はメタリックっぽい青で塗装されている
グリップパネルも木製っぽい色のモールドのABSが標準だが
この個体のグリップはディテクティブの2ndジェネレーション初期の
ベークライトグリップ風の色に塗装してある




全体的にポリッシュはかかっているがコルト風のピカピカまではいっていない
お約束のシリンダーの映り込みもこれぐらい




タナカワークスのリボルバーはマズルにもシリンダーにもちゃんとインサートが
入っていて一目でモデルガンと判別できるように配慮されているが
シリンダーのインサートは小さめで弾頭が前からはっきり見えるのが魅力
こういう古い銃にはカッパーのフルメタルジャケットか鉛弾頭のカートを入れたくなる




リファレンス写真を撮った
(上)Colt社製Detective Specialの実銃と(下)タナカワークスのディテクティブスペシャル




(上)Colt社製Detective Specialの実銃と(下)タナカワークスの
ディテクティブスペシャルの右側のプロフィール
さすがのタナカ作品で外観のプロポーションの捉え方は申し分ない




(上)コクサイのコルトローマンと(下)タナカのディテクティブスペシャル
同じコルトの38口径だが357マグナムに対応したローマンのごついフォルムに対して
ディテクティブは小さくまとまっていてグリップが遠いということもない




コルトの新旧スナブノーズそろい踏み
リボルバーが好きでなかでもスナブノーズが好き
スナブノーズとは3インチ未満の短いバレルを持ったリボルバーだけに与えられる称号
スナブは本来は獅子鼻をバカにしたような意味らしいがテッポに関しては褒め言葉になる(?)




(上)マルシンのポリスリボルバーことニューナンブM60(らしき銃)と(下)タナカディテクティブ
ニューナンブはメカは完全にSmith & Wessonのチーフスペシャルのデッドコピーだが
外観はなぜかスミス的というよりもコルト的な特徴を持っている




フロントサイトの形、放物線テーパードなバレル形状、
ハンマーホーンの形など外観はむしろディテクティブと共通性が多い
日本警察はスミスのメカにコルトの外観という感じのオーダーを出したのだろうか?
と勘ぐりたくなるような不思議な相関がある




(上)こちらが元祖Smith & Wessonのチーフスペシャルのコクサイ製モデルガン
(下)がタナカのディテクティブ




S&Wのチーフはアンダーカバー用として背広の下に隠し持てるように
シリンダー径を小さくするため装弾数を一発減らした5発にした
ディテクティブは同じ38口径を6発装填している
なのにディテクティブもそれなりに小さく見えるのはまとめ方が上手いのだろう




(左)タナカワークスのセンチニアルと(右)ディテクティブ
タナカのモデルガンの、特にリボルバーのファンです




どちらもよくできていると思う
フォルムの捉え方もそうだしヘビーウエイトでも充分なフレーム強度があるし




ちなみに(左)38スペシャルのディテクティブと(右)357マグナムのローマンでは
シリンダーの半径にこれだけの差がある
もちろんマグナムのホットロードに耐える強度を持たせるためということだろう




(左)ディテクティブと(右)コクサイのS&W M66コンバットマグナム
さすがにここらと比較すると同じスナブノーズとはいえ階級が違うというでかさ




M66(右)のフレームサイズはS&W社ではKフレームと呼んでいるが
ディテクティブ(左)のフレームサイズはコルト社内では「Dフレーム」と呼ぶらしい
それぞれの独自ゲージを持っているようなので呼び方に互換性はない
以上スナブノーズクラブの皆さんでした




ディテクティブのある風景








コルトはこの後の世代でファイアリングピンをハンマー頭からフレーム側に移動して
真っ平らなハンマーに変わるがこの世代ではまだS&Wと同じ鳥頭みたなハンマー形状だ
























フレーム内側の刻印にはASGKという文字がある
モデルガンなのにエアソフトガン協会の安全刻印なのはこの金型は元がガスガンで
後から金型修正してモデルガンに改修されたという出自だかららしい
モデルガンメーカーはハドソンやコクサイなどどんどん倒産するか事業清算している
モデルガンが売れていないからだろうけどとにかくエアガンで稼いで
その儲けをこういう渋いモデルガンに注ぎ込んでくれるタナカのやり方が
今後も生き残れるモデルガンメーカーのあり方なのかもしれない
多分専業メーカーは絶滅しただろうし…こういうガンバリはありがたい…




いいところばかりではない
例の鳥頭のハンマーノーズの嘴は実銃に比べて少し太すぎるような気がする
カートを叩くための強度確保なのかもしれないがスチールパーツなので
削って細くしても問題ないような気がする




最大の問題点はタナカディテクティブの持病とも言えるトリガーが
引けないという症状がこの個体でも起きていること
ボルト(S&W用語ではシリンダーストップ・コルトではこう呼ぶ)が下がるタイミングが
遅すぎてシリンダーが引っかかってトリガーが引けなくなるらしい
これはボルトの形状を修正することで解決できそうだ




全体に塗装されていると書いたが塗装が素人ばなれしているなと思ったら
元箱をよく見ると「キャロムショット」さんのシールが貼ってあった
これはキャロムショットのスチールブルーカスタムというやつらしい
たしか28,000円かそれぐらいで販売していたはずだ




キャロムショットの塗装は黒青にラメの銀色が透けて見えるメタリック塗装
このラメ銀の雰囲気は好みが分かれるところで私はどちらかというとあまり
好きではないのだが写真で撮るとリアルなスチールブルー風に写るから不思議だ




タナカのディテクティブヘビーウエイトは重量は375g
結構ずっしりくるが実銃はドライウエイトで590gなのでまだまだ重量が足りない
ホームセンターで見つけた鉛板をハンマーで叩いてウエイトの形に整形して
グリップの中に仕込み500g近くまで重量アップした
以前紹介したハンダウエイトと比較するともちろん比重はスズ合金より鉛の方が重いのだが
スペースに無駄のない形で加工しやすいのは半田の方なので一長一短という感じ




ストックバットの後部の美しいカーブ
後ろ姿が美しい人は本当の美人だと思う
ディテクティブはバックシャンだ








コルトのDフレームはS&WのKフレームとほぼ同サイズと聞いたことがある
ならばS&Wのグリップアダプターが使えるのじゃないかと試したところぴったりだった




グリップアダプターはコクサイのM10ミリポリに付属していたもの
やはりディテクティブはS&WのM10の2.5インチに相当するモデルらしい
ディテクティブの元になったポリスポジティブはディテクティブの4インチモデル
ちょうどS&WでいえばM10ミリポリの4インチモデルに相当する




ところでリアル厨房時代のほろ苦い思い出だった突つき出し方式駄菓子屋スペシャルの
オモチャガンを検索していたらなんとモデル名が判明した
Splinter8というらしい
そういえばこんな感じだったしサイレンサー
(といっても中は空洞のただの筒だったが)標準装備だった




5mm口径ほどの銃弾型の弾をシリンダーに刺してハンマーのバネの力で飛ばす突つき出し
装弾数8発というのも記憶の通りで飛距離は1〜2メートルというところだった
私が持っていたのは銀メッキのデラックスモデルで上代700円ほどだったと思う
当時の小学生の小遣いから見れば目も眩むような高級品だった



タナカディテクティブを入手して早速重量アップとグリップアダプターの装着に成功。

次回はこのタナカディテクティブの持病とも言えるトリガーが引けなくなる問題の解決のための調整をトライするかもしれないし、全然別のことを書き始めるかもしれない。




2019年10月26日
















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