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出掛けられないからテッポ磨くステイホーム週間〜コルト32オートこと
M1903ハンマーレスをメタリックに磨いてみた

Bright 1903

出掛けられないからテッポ磨くステイホーム週間〜コルト32オートことM1903ハンマーレスをメタリックに磨いてみた

先日チーフとミリポリを磨いたが、外出自粛はまだまだ続くので今度はコルト32オートとトカレフTT33を磨いて銀磨きをかけメタリックに仕上げることにした。

コロナ騒ぎが治らないとどんどん手持ちテッポのメタリック化が進んで、そのうちパーカライジング仕上げのガバまでピカピカになってしまうかもしれない。

そういう事態は避けたいので、皆さんも外出自粛要請に応じて、コロナ収束へぜひとも協力していただきたい…

なんていうウダはどうでもいいのだが、コルト32オートことColt M1903Hammerlessを磨いてみた。





入手した時には錆びだらけだったMGCのコルト32オートを前回完全にバラして
金属部品は磨き上げてブルーイング、スライド・フレーム・バレルはスチール系の
塗装をスポンジヘアラインで磨いてメタリックな雰囲気をだしていた
それを今回さらにポリッシュして銀磨きをかけて鉄製のテッポの雰囲気にしてみた




スライドの光り方の雰囲気はこんな感じ




バックストックのグリップセーフティは黒染めと錆を落としてアルミブラックで
ケースハードゥン調にブルーイングをかけてスライドはポリッシュの銀磨き
それぞれトーンを変えて金属らしさをアピール




フレーム、トリガーガード、グリップ周りの光り方の感じ
顔が映っています…




スライドとバレルのトーンの違いに注目




スライドやフレームは残り粉で銀磨きをかけてブルーイングの雰囲気で
バレルはたっぷり粉を塗りたくってクロムメッキ風に仕上げた
発火モデルにするつもりならこの塗装は耐久性が不足だが
展示用のダミーカート仕様のモデルガンならリアルな分だけポイントが高い




スライドオープン状態の32オート
イメージ的にはコレクターコンディションの新品同様の状態ではなく
実際に使用されてブルーイングも剥がれかけた銃の雰囲気を狙っている




グリップパネルはABS製だが表面を荒らして木目を描いて木グリ風にしているし
フレーム、スライドはHWですらないABSなんだけど鉄っぽい感じになっていると思う
錆だらけの金属部品もブルーイングしたし…




以下外光をベースに光を当てた32オート




メタリックな映り込み




そして逆光プラスレフ明かりの雰囲気








外光は色温度が高いので青く映る
実はコルトのブルーイングはそんなに青い色をしているわけではない
室内光なら黒い色をしてるので昔のMGCのメッキモデルのように
青い塗料でコーティングしているのは逆に変なんだけど
外光なら光の映り込み方では青く見えるのでこの感じがリアルだと思う




アルミプレートを貼ってクロムメッキのバレルの雰囲気を再現した
スライドとのこのツートーンカラーが好きなんだけどそれが再現できたのが嬉しい




32ACP(オートマチック・コルト・ピストル)弾のダミーカートと
コルトとタッグを組んだジョン・ブローニングは
このカートリッジをデザインすることから始めた
これがコルトの商標がついた32ACP弾になってのちに
このサイズのハンドガンのデファクトスタンダードになった




実際にはMGCのモデルガンにはリアルサイズの32ACPは入らないのだが
こうして並べて撮ればそれなりに雰囲気ではある




トリガーガードにカートリッジが映り込んでいる様子




あくまで銀色ではない、メタリックな黒です…というクローズアップ




(上)Colt 1903 Hammerless実銃と(下)MGCの32オートリアル化




(上)Colt 1903 Hammerless実銃と(下)MGCの32オート



ところで32オートというとどこでも「暴発ネタ」が解説に書いてあったりする。

ハンマーレスというけど実際にはハンマーが無いわけではなく、ハンマーは内蔵式になっている。

それで初期型の32オートにはセーフティが無かったので暴発が起きたという解説をどこかで読んだ。

いや、そういうわけではない。

セーフティは初期型からちゃんとあった。

英語版のWikipediaには1903のバリエーションについて詳しい記述があった。
これによると最初期からマニュアルセーフティとグリップセーフティはついていたがついていなかったのはマガジンセーフティだけだった。
Type I: Integral barrel bushing, four-inch barrel, no magazine safety, serial numbers 1 through 71,999
Type II: 32 cal separate barrel bushing, 3​3⁄4-inch barrel; 1908–1910, SN 72,000 through 105,050
Type II: 380 cal separate barrel bushing, 3​3⁄4-inch barrel; 1908–1910, SN 001 through 6250
Type III: integrated barrel bushing, 3​3⁄4-inch barrel; 1910–1926, SN 105,051 through 468,789
Type IV: integrated barrel bushing, 3​3⁄4-inch barrel, magazine safety
Type V: integrated barrel bushing, 3​3⁄4-inch barrel, military sights, magazine safety on both commercial and "U.S. property" variations. SN 468,097 through 554,446.

There was an M1903 version with a military Parkerized finish, which is otherwise the same as the Model IV, SN 554,447 through 572,214.

これを見るとタイプ4で初めてマガジンセーフティが装備されたことがわかる。

実はこれが問題で、映画では手に持った32オートが暴発するというのがネタになった作品もあったが実際には手に持った銃が暴発したわけではない。

ハンマーレスになると外から見てハンマーがコックしているかどうかわからない。

それで分解の時は必ずチェンバーが空になっていることを確認してから分解を始めよとマニュアルの警告にも書いてあるはずだが、実際にはチェンバーに一発残ったまま分解を始めて思わず引き金を引いて暴発するという事故が頻発した。

それでマガジンを抜いた状態だとハンマーが落ちないように改良したのがタイプ4。

あと大きな変更はCAWタイプの固定式のバレルブッシュからガバと同じ脱着式ブッシュに変わったのがタイプ2の38口径モデルから。

32ACPを実用化した最初の銃としてスタートした1903は、同じジョン・ブローニングが設計したM1910で仕様決定した380ACP(380Short)にも対応したのもタイプ2から。

一部軍用のパーカライジング仕上げもあるが大部分はブルーイング仕上げだと書いてある。

オリジナルの製造は1903年から1945年までだが、今現在もコルト社のホームページのカタログにリイシューモデルが掲載されており、ブルーイングモデルとニッケルモデルが用意されている。





少しヒューを抑えて昔っぽい雰囲気で撮影した1903




32オートが登場する映画についても調べてみたが前にも取り上げた
LAコンフィデンシャルとかミラーズクロッシングあたりに登場しているのは想像通り
むしろ実銃ユーザーの顔ぶれが面白い
リック・デリンジャー、ジョージ・パットン、ボニー・パーカーなど
特にボニーアンドクライドのボニー・パーカーは太ももに巻いたガーターホルスターに
32オートを挿していてこれがルパン三世の「フジコ」のモデルになったとか…



2020年4月26日
















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