これまで磨いてきたテッポまとめて〜捨てるには惜しい写真をまとめてあげてみる(チーフ・ミリポリ・エンフィールド・Cz)
次の話題に行く前に、ここ何回か続いた磨いたテッポの写真のうち、まだここに載せていないもののうち捨てるに忍びないものをまとめてここに載せることにした。
せっかくきれいな写真が撮れたんだもん…
もったいないじゃん…
3年ぐらいから手持ちのモデルガンや最近入手したエアガン、モデルガンなどをリアル化するために塗装やらブルーイングやらいろいろ仕上げの工夫をしてきたが、一番簡単なのは徹底ポリッシュ+こすって銀SUNで銀磨きという組み合わせであることが判明した…安直。
本当はヘビーウエイトにブルーイングでこの雰囲気を再現したいのだが、手間は10倍じゃ利かないし外出自粛の間にABSをちょこっと仕上げるにはこれが一番だと判明した。
以下最近仕上げたABSのテッポ。
【チーフスペシャル】
一昨年企業として完全に活動を停止したコクサイのリボルバー。
コクサイのチーフはマルゴーのハンドエジェクターとともにモデルガンの創世期からある製品で、一昨年に終了するまで何世代も金型が修正されている。
最終形のこのチーフは、コクサイのチーフの中では最高の仕上がりだと思う。
メッキテカテカをやめてくれたのも助かる。
メッキがかかていると塗装するのも何するのも困るから手の入れようがなかった。
いろいろ工夫して手をかけた仕上がりがこれ。
リボルバーの一番好きなアングル
ストックバットの後ろのカーブの映り込みが好き
だからここに滑り止めのグルーブが入っていないクラシックなリボルバーが好き
マルゴー以外では最も古い金型のコクサイのチーフだが
ちゃんとしたSmith & Wessonの刻印が入ったのはこの世代が初めて
そして最初で最後の世代になってしまった
ケースハードゥン風仕上げのハンマー、トリガーとの
組み合わせで初めてリアルなチーフになった
ABS地肌のモデルガンはいくらポリッシュしてあっても結局プラスチックの色
それをなんとかしたいとパーカーシールのスプレーとかいろいろ試したがやはりこれが究極
こすって銀SUNでポリッシュして金属光沢を作れば
光線の加減で昔憧れたグロスブルーの青く光る感じが再現できる
青い
青い
そしてS&Wマークのリアル刻印
彩度を落とすとハードボイルド小説の挿絵写真の雰囲気
彩度をあげると青いチーフ
マットなリボルバーも威圧感があっていいが
やっぱりリボルバーはこれだよね
カッパージャケットのカートリッジを入れれば
シリンダーの開口部からそれが見えて唯一の赤っ気になってそれがまたいい
外光で撮ればこんな感じ
太陽光はもともと室内光源よりも色温度が高いので自然な青みが表現できる
これが昔は気がつかなかった写真のテクニックだったんだなぁ…
グリップは木グリではなくABSグリップに
木目塗装+オレンジクリアスプレーで亜麻仁油仕上げを表現
トリガーガード周りの映り込みがリボルバーの身上
【ミリタリーアンドポリス】
消滅したコクサイの同じく遺作のM10 Military And Police。
このテッポも思い入れがあるからプラスチックテカテカの表面をなんとかしたかった。
特に1960年代のSmith & WessonとColtのビンテージリボルバーのブルーイングは再現が難しい。
これはパーカーシールのポリッシュ仕上げの上から銀磨きをかけた。
今回の再仕上げに伴い気になっていた銃口のパーティングラインを消した
シリンダーヨークの前側やエジェクターロッドキャッチの
ポリッシュを再現できたのが個人的には嬉しい
レフとか押さえライトを反射させるとどうしても銀色みたいに写ってしまうが
実際には鉄色です…という感じの写真も撮ってみた
大昔に入手したMGCのホルスターに入れたミリポリ
テッポは小道具と並べて撮るとリアルな印象になることも学んだ
結局写真は印象なんだよな…
【エンフィールド】
数あるリボルバーの中でも1930年代の第二次大戦の制式拳銃なのに中折れ式拳銃という19世紀のメカを継承した変態的な銃がエンフィールドNo.2 Mk.1リボルバー。
この銃のスチームパンク的な半分メカが外側にはみ出したような複雑な形状が好きだ。
実銃はマットブラックっぽいブルーイングが多いのだが、ミントコンディションで保存されてるエンフィールドはまず見ない。
大抵はブルーイングが半分はがれかけたような鉄色をしているものが多いので、その感じを再現するためにあまりポリッシュしないで銀磨きをかけた。
小道具と並べて撮ってみたエンフィールド
エンフィールドの鉄色を表現するためにほどほどにポリッシュした上から銀磨きをかけた
小道具なし
小道具あり
これだけのことで印象が変わる
そしてマットなブルーでも青みは表現できる
【Cz75】
チェコスロバキアの幻の名銃Cz75。
なぜ幻かというと、一時期専門誌のリポーターが散々持ち上げたこともあって、異常なぐらい日本でも人気があったが、実際にはコンディションのいいものはほとんど西側には流出せず。
チェコスロバキアが自由化して誰にでも手に入るようになった頃には東欧のマイナーで工作に手間がかかるだけのテッポになってしまった。
でも専門誌のグラビアページを飾った美しいブルーイングのCzの印象はいつまでも残った。
ずっと、あのページの写真を再現することに執着していたような気がする。
もともとはマットブラックのABS地肌をピカピカにポリッシュして銀磨きをかけたCz
この青みを出したくてずっと試行錯誤してきた
KSCのCzはもともとNCでABSの表面を削りだしている素性が良い仕上げのガスガン
それならそういう美しいツールマークを残したままポリッシュすれば
チェコスロバキアの兵器廠の美しい仕上げに近づくはず…
という狙いのポリッシュなので逆光反射光でシルエットを撮ってみた
フレームサイドは鏡面仕上げ
顔が映ってます
グラビアページのこの青い写真を食い入るように眺めていた
そして今悟ったのはこういうのは写真の取り方次第なんだということ
小道具込みでCzのプロフィールカット
クロムメッキのバレルと銀磨きのスライドのニュアンス
Czの美しいフォルムはオート離れしている
トリガーガードの映り込み
そしてフレーム下側にはNCのツールマーク
この逆光カットに食い入るように見入っていた
Made In Czechoslovakiaの刻印
Czのポリッシュの青み
グリップ後面のポリッシュした感じがとてもリボルバー的
Czは青かった
さて銀磨きにもそろそろ飽きてきたので、違う仕上げを次は試してみたい…
2020年6月7日
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