水平二連散弾銃のチェンバーにスリーブを作ってダミーカートを装填できるようにした…そしてダメダメだった実射性能も…
前回、レシーバーにケースハードゥン風のブルーイングをかけて猟銃らしい仕上げにチャレンジした華山+ハドソンサンコイチショットガンのチェンバーに手を入れてダミーカートを使用できるようにした。
それとBB弾が2〜3メートルしか飛ばない、情けない実射性能も改善した。
ダミーカートを入れるだけなら入るのだがチェンバーの内径が12ゲージのカートリッジの直径よりも大きいため、エキストラクターにカートがかからずチェンバーに落ち込んでしまう。
銃身を折るとエキストラクターに引かれてカートリッジがせり出してくるのが中折れ銃の魅力なのだが、これがうまくいかない。
それでダミーカートがちょうどエキストラクターにはまるようにチェンバースリーブを作った。
それと実射性能をなんとかすべくPPSのガスカートリッジを手に入れた。
前回あまりにあまりな実射性能だったので、もうBB弾を飛ばすのは諦めてダミーカート専用のモデルガンにしてしまおうかと思い悩んでいた。
結果的にPPSはうまく機能しなかったが、青い鳥は足元にいた…
ダミーカート仕様にするためと実射性能をなんとかするためにいろいろ採寸して思案していた
チェンバーの内径は21.7〜8mmというところ
これに対して12ゲージのカートリッジの直径は20mmちょうど
つまりダミーカートはガバガバだということだ
チェンバーの深さは96mmというところ
これは華山スペシャルの長大なカートリッジと同じサイズだが当然ダミーカートよりかなり長い
当然ダミーカートを装填するとガバガバなので中折れしてもカートリッジはせり出してこない
カートリッジを装填するとチェンバーの中に落ち込んでしまう
そこでダミーカートがぴったりになるようにチャンバーの中に入れるスリーブを作った
内径の隙間は1mm半というところなので最初1.5mmアルミ板を使って作ろうとしたが
なかなか大変な工作になったので0.3mmアルミ板を瞬間接着剤で積層してハサミで切って作った
(左)華山カートリッジと(中)実弾12ゲージショットシェルの撃ちガラ
(右)自作したダミーカート用のチェンバースリーブ
中折れしたらダミーカートがせり出してくるようになったので
華山ロングバレルバージョンに付属していたインナーバレル付きの
チェンバーのリアサイトもリューターで削り落とした
華山のインナーバレルは差し込んであるだけなのでプラハンマーで叩いて位置を変えられる
ならば位置を下げてチェンバースリーブをつければPPSのカートリッジも使えるはず…
というもくろみでPPSカートリッジを入手したが残念ながら華山では使えない
プシューと生ガスを噴くだけで弾が飛ばない
PPSのリムが薄いためにハンマー(プッシャー)のつつき出し量が少なすぎて
ノズルを押しきれていないためと思われる
カートリッジを後ろに位置させるスリーブを別に作るかハンマーの形を工作するか…
という手間をかけるまでもなく華山の一つ口タイプのカートに位置を合わせて
インナーバレルがぴったりカートに接触する位置に調整したところ
実射性能がかなり向上することが判明
前回実射性能は計測不能、どっちのカートとチェンバーを使っても
弾は2〜3メートル先にポトリと落ちるだけで銀玉鉄砲にも負ける実射性能
銃で撃つよりBB弾を直接手で投げた方が威力もあるし命中精度も高い…
という散々な結果だったが今回7メートル先の的にビシッと
音を立てて命中するようになったので実射性能を計測してみた
計測結果はこちら
7メートルで大体40〜50センチのパターンを描いてBB弾が散らばっていく
2メートルでパターンを計測した結果がこのとおり
3発ずつBB弾を仕込んだカートリッジを2発撃って一発だけ
フライヤー気味だがそれ以外は大体5センチぐらいにまとまっている
もともと精密射撃をするつもりもなかったしカモを撃つ気もなかったので
上々な結果じゃないかと思う
そしてインナーバレルが無い方のチェンバーは延長バレルを
部品取りした後のマッドマックス風のハンドショットガンに付け替えた
文字通りショットガンバレルになったがこちらには実射性能は求めていない
モデルガンという扱いでこちらもおいおい手を加えていく
こちらはチェンバースリーブを外して華山のカートリッジを装填した様子
そしてスリーブを仕込んで実弾の撃ちガラを装填した様子
スリーブはジェル型瞬間接着剤で固定するつもりだったが
こうして取り外し可能にすればガスカートリッジもダミーカートも使える両用型となる
ダミーカートのリムがエキストラクターに引っかからないためせり出してこない問題はスリーブで解決
28インチサンコイチショットガンのチェンバーはインナーバレルありになった
スリーブがあれば近日入手予定のダミーカートも装填できるはず
一つ口のカートリッジとサンコイチショットガンに使うために
リアサイトを削ったインナーバレルありのチェンバー部
そのバレルにスリーブを入れて12ゲージの薬莢を装填した様子
銃を折ればエキストラクターによって薬莢が引き出される
一応リアルと実射性能(ぼちぼちではあるけど)を両立したので障害はほぼ乗り越えた
あとは外観仕上げ中心の作業になる
あれは小学校の頃だったか、学校の帰り道で一緒に歩いていた友達が道端で薬莢を拾った。
ボール紙の筒に真鍮の底がついたような薬莢で、当時はよくわからなかったのだが今にして思えばあれは12ゲージの散弾銃の撃ちガラだった。
今ではすっかり見なくなったがあの当時はボール紙を使ったショットシェルも結構流通していた。
銃の弾というものは当時から西部劇などで見ていたが、テレビで観る銃の弾は大体真鍮の金色をしているものだったが、この紙製の散弾銃の薬莢は赤と黄色の派手な色に印刷されていた。
友達はすぐに「これは銃の弾だ」と気がついたみたいだが、イメージとだいぶ違うので私にはその時はそれが銃の弾に見えなかった。
散弾銃の薬莢は今でもエチレン系の樹脂とかで作る。
紙よりは頑丈だけどそんなに強度は変わらない。
真鍮などで薬莢を作る拳銃やライフルと違って散弾銃はガス圧を全部チェンバーや遊底で支えるので薬莢そのものはそんなに強度は必要ではない。
だから紙なんかで作っていたんだろう。
たださすがに紙では雨に濡れた時に火薬が湿気るので、今ではケースは樹脂で作ることが多い。
あの学校の帰りに拾った薬莢のことを突然思い出した。
でも通っていた小学校は街中の住宅街の真ん中にあるような学校で、周囲に猟場になりそうな山も沼もなかった。
なんであんな住宅街の真ん中に12ゲージの薬莢が落ちていたんだろう?
今にして思えば謎な思い出ではある。
2020年9月28日
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