マルゼンM1100のベンチレートリブ製作の続報〜アルミ削り出しは大変…だけどなんとか形になってきたのでバレルの仕上げに入る
部材待ちで中断していたマルゼンのM1100のベンチレートリブの工作を再開した。
ABSの積層板でベンチレートリブを作るのは強度不足と判断したのでアルミの平角材を積層して工作をし始めたが、金属の加工は想像以上に手間がかかる。
アルミを削っていて思ったが、アルミは亜鉛合金よりも硬い気がする。
特に削りだしがきつい。
でももうやり始めちゃったもんね。
とりあえず形になるまでやり続けるしかない…
前回はアルミの平角材をとりあえず寸法に切り出して梁部分と橋脚部分を切り出すところまでで時間切れ。
今回はこの切り出したアルミ材を寸法に合わせて長さを揃えてバレルの外周に合わせて円形の切り込みを削り出すところから始めた。
簡易的なバイス(万力)を入手した
アルミの部材を削り出すにはやはりしっかり固定しないとヤスリの目が立たない
そして21.5mm径の金属工作用丸ヤスリも入手した
前回切り出した橋桁のサイズがバラバラだったので11mmに削ってサイズを整えた
一番先頭のブロックだけ12mmにして削りシロを作った
この橋桁の片側をバレルの外周に合わせて円形に削り込む
21.5mm径のヤスリではバレルよりも径が小さいのであらましをこれで削り
もっと径が大きい木工用の丸ヤスリで形を整えた
この橋桁をまず10個作った
と簡単に書いているがここまででも十分根気がいる工程
これをさらにバレルのテーパーに合わせて削りこみの深さを変えていく
バレルは根元が太く先に行く程細くなっている
その細くなり方が直線的ではなく放物線的なカーブなので
けたの削り方もそれに合わせて加減しないといけない
少し削っては形をバレルに合わせて調整する根気のいる作業が続く
そしてベンチレートリブの根元の部分はバレルの根元にかぶさって
その内側にバレルが食い込んでいるのでその部分を円錐状に削る
と、簡単に書いているがここまでで数日かかる大変な作業だった
ベンチレートリブは全長615mm、ここに10個のリブを
取り付けるのでそれぞれの間隔は61.5mm
リブの長さを11mmで統一したので間隔は50mmということで
マーカーで印をつけてゼリー状瞬間接着剤でリブを接着した
リブを接着しあとさらにバレルのテーパーのスロープに合わせてリブの長さを調整していく
これは実銃のバレルの根元のベンチレートリブの形状
こんな風に根元に行くほどバレルのスロープに合わせてリブが短くなり
一番根元の部分では橋梁の部分も三角に削られて意外に複雑な形をしている
削りだしたベンチレートリブをサンダーホイルを付けたリューターで磨いて仕上げて完成
これを固定する前にベースのバレルの仕上げに取り掛かった
まず銃口を面取りカッターで丸く削りだしてマズルクラウンを成形した
マルゼンのバレルはパイプをぶった切っただけの平たい銃口だったが
実銃の写真を見てクラウンがあるようなのでこの仕上げにした
実銃のRemington M1100 スキートバレルの銃口部分
そういえば昔持っていたMGCのレミントンM31の銃口にも丸いクラウンがあった
こちらはベレッタのA400の実銃の銃口部分の写真
ベレッタはマルゼンと同じく銃口が平たくカットされている
高級猟銃だからクラウンをつけるとか普及品だから
クラウンを省略するとかそういうことでもないようだ
散弾銃にとってクラウンはほぼ意味がないがそれでも
こういう工作をするのがレミントン社の伝統なのかもしれない
銃身の仕上げをしかかったところで本日は時間切れ
しかかったバレルにやっと形になったベンチレートリブを合わせてみる
延長銃身を二本とも接着した
G17を少し流し込んでバレルを固定、隙間をゼリー状瞬間接着剤で
埋めて次回はこれを均して継ぎ目を消す予定
G17はほんの少し流し込んだだけでパイプの継ぎ目が
金輪際抜けなくなるぐらいの強度があることをH&KのP7の加工の時に思い知った
水平二連散弾銃の延長バレルもこの手順で仕上げる予定なので
これがその予行演習になっている
2020年10月23日
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