マルゼンM1100のチューブラーマガジンを元に戻したら…映画に出てきたアレじゃないの…グロックG17も映画のあのシーンと比較
またまたマルゼンのM1100の話。
M1100をショートマガジン化した時に、マガジンスプリングが欠品状態だったので普通ならロングマガジンのスプリングを切って合わせるところなんだけど切らずに別の代用品で済ませた話を書いた。
いつか元に戻したくなる日が来るかもしれないからロングマガジン用のスプリングは置いておこうと思ったのだが、そのいつかがこんなに早く来ると思わなかった。
バレルを延長して一応日本の猟友会なんかがよく持っている24インチの自動猟銃の雰囲気になったが、アメリカのディアハンターなんかがよく持っているロングマガジンの散弾銃の雰囲気も再現したくなった。
一旦部品箱に入れていたマルゼンM1100に元々付いていたロングマガジンとスプリングのセット
引っ張り出してきてショートマガジン化したマガジンキャップとM31用スプリングと交換した
こちらが交換前のショートマガジン化されたM1100のイメージ
つけてみたらこんな感じ
マルゼンに元々付いてきたマガジンバインドをつけた状態
マガジンバインドを外してみたがこの方が雰囲気
この状態だとマガジン内に7発+チェンバー内1発の合計8発が装填できる
ロングマガジンのM1100はかなり印象が変わる
実銃の場合日本では単身銃でマガジン内に2発+チェンバーに1発の
合計3発までという銃刀法の規制があるためロングマガジンはあり得ない
しかしアメリカなんかでは装填数の規制は日本よりも緩いので
シカやコヨーテなんかを撃っている人はこういう銃を使っている
こうなると並べてみたくなるよね
と、マルシンのモスバーグM500と並べてみた
モスバーグのレイアウトはやはり警察用のポンプアクションの雰囲気
レミントンの方はマガジンは長いけどこのレイアウトはやはり猟銃
オートマタ
オートマタとは地球温暖化による砂漠化を防ぐために開発されたAI搭載のアンドロイド。
しかし砂漠化阻止の任務は失敗し、オートマタたちは人々に蔑まれ差別されながら野良ロボットになったりして人間社会で共存していた。
ロボットたちにはアシモフの三原則ならぬオートマタの二つのプロトコルをそのチップに焼き付けられており、そのプロトコルは誰にも改変不可能なはずだった。
1)ロボットは人とその家族を傷つけたりしてはならない
2)ロボットは自らを改変・修復したり傷つけたりしてはならない
事件の発端は夜の街を徘徊していた不良刑事が、ふと自分を修理しているロボットを見かけたことから始まる。
プロトコルで禁止されているはずのロボットを改造した技術者は何者なのか…そのロボットを追って黒幕の技術者を追いかける主人公の保険会社調査員は、彼らの本当の目的をやがて知ることになる…というようなお話。
AIが人類を凌駕する…というSFのクソ黄金パターンといってしまえばそうなのだが、ぎこちない動きをする無表情なロボットたちが心の底で本能を育み始めているという描写は、変に人間そっくりのCGのロボットよりもリアルだったりするなかなかの秀作。
終盤で会社に雇われた殺し屋のような連中がショットガンを持って、主人公と逃避行をするオートマタたちを追ってくるシーンがある。
このシーン、全員がショットガンを持っているのだがそのレイアウトがなかなか印象的。
殺し屋たちの一人が持つRemingtonのM1100風の散弾銃
コッキングレバーがなく先台がスライドするポンプアクションみたいに見える
しかし自動銃独特の切り欠きがレシーバーにあったりでポンプアクションでボルトを
引くことができるM1100自動銃なのかそれとも手動・自動セレクティブなタイプの銃なのかは不明
初弾以外はポンプアクションしてないようなのでやはり先台でコックできる自動銃なのかもしれない
この殺し屋たちのうち上のキャプチャの男が持っている銃が一番これに近かった
これにピストルグリップとスライド式の先台をつければ映画のプロップガンとそっくり
ロボットたちは常に冷静でその目的に合理的に協力し合う。
なのに自分たちの目的に関わりのない主人公をそれでも助けようとする。
それに対して人間はその存続のために結局破壊と殺戮しかできず、その目的に対して全く非合理な行動しかできない。
あなたたちは滅びゆく種族だが、その面影は我々が永遠に引き継ぐ…とロボットたちは無表情に主人公を慰める。
ほぼ同時期に公開された「エクスマキナ」とロボット競作になったが、まるで人そっくりにリアルに描かれたエクスマキナに対してオートマタのロボットたちはいかにも人形だった。
初見の時はそこがマイナスの印象だったのだが、見返してみるとこれはむしろこの無表情な人形でなければ表現できない能狂言のような感覚だということに気がついた。
ラスト近くで娼婦型ロボットが顔をかなぐり捨てるシーンに「脱人間」を図るロボットたちの意思がうかがわれた。
よく観たらなかなかの秀作だと思う。
インセプション
夢を乗っ取る。
そうすると夢からその人物の記憶の中にしかない重要機密すら盗みとることができる…
事情あってそういう仕事を請け負っている男たちの前に
「夢にあるアイデアを植え付けてライバル企業の御曹司にそのグループを破壊させたい」
という依頼を持ちかけてくる日本人が現れる。
夢に何かを植えつけることは不可能だと信じられていたが、主人公のコブ(ディカプリオ)はそれを過去に一度やったことがあるという。
アイデアの元をはっきり思い出せる単純な夢ではアイデアを定着させることはできない。
夢の中でさらに夢を見る、そしてその夢の中でもう一段夢を見る…というように夢を階層化することによって人はそのアイデアの元をたどれなくなり、自分でその考えに到達したかのように錯覚する…
こうして夢の階層化でインセプション(植え付け)は成功するかに見えたが、夢の中では武装化するよう訓練された潜在意識が重武装の私兵となって次々襲いかかってくる…依頼を持ちかけた日本人は夢の中で重傷を負い、このままでは虚無の夢に落ちて戻れなくなるという重大事態に陥る…
というクリストファー・ノーランお得意の何重にも混み入ったシチュエーションで観客も幻惑されるストーリー。
先日チェンバーのエジェクションポートをスライドとほぼツライチになるように再修正
再塗装もしたタナカワークスのグロックG17のダミーカート仕様改造のモデルガン
ダミーカートだからロッキングも実銃と同じ構造に再現できた
しかしプロップガンは逆にここがツライチにならないようにチェンバー上面を削る
そのディテールがよくわかるシーンがホテルの場面でブラウニング(トム・ベレンジャー)が
アーサーに銃を突きつけられて脅されるシーンでグロックがアップで映る
このグロックよく見るとチェンバーの上側が削られて斜めになっていてスライドと段差がある
こうしないと空砲でブローバックさせることができないので丁度私と反対のことをやってる
このホテルでトム・ベレンジャーが銃で脅されて、実は誘拐は狂言で御曹司の父が息子に残したコンツェルンを潰すことができる遺言を阻止しようと仕組んでいたと白状するというシーンは、このストーリーの結構重要なカギになる部分。
父が息子に巨大企業を潰させようとしているということを最初の階層でいきなり植え付けても定着しないので、最初の階層では何者かが御曹司とブラウニングを誘拐して何かを聞き出そうとしている…という情報だけを与えて、それが何かを自分で探るように仕向けることで夢にアイデアを深く定着させるという手管だった。
第二階層で誘拐は狂言だった、実は父親は息子に企業を潰させようとしている…なぜそんなことを遺言で残そうとしたのか?ということを探らせるために第三階層へ…
第三階層で父親自身に息子に失望したのではなくむしろ息子に期待している、それに応えるために自分でもう一度帝国を構築してみせろと語らせることで植え付けは成功したかに見えた。
しかしそこで事故が起こりコブとサイトー(渡辺謙)はさらに第四階層、第五階層へと落ちていく…
そこから二人は戻れたのか、それとも夢から戻ることに失敗して永遠に廃人となってしまったのか…
というような物語だった。
このシーンで使われていたのがステージガン化されたGlock G17だったが、グロックにしろSIG P226にしろこの手のエジェクションポートでバレルをロックするタイプは、アップにすると改造されているのがバレるのでアップ用に無改造の実銃を使うべきだった。
このシーンの直後に発砲シーンがあるので仕方なかったのかもね。
CG嫌いの実写派でディテールには異常にこだわるノーラン監督だけど、プロップガンだと外観でバレる銃の仕組みは知らなかったのかもしれない。
ディカブリオが使っているBerettaのPX4ならロータリーロッキングメカは外からわかりにくいところなのでばれなかったんだけどね…
2020年11月17日
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