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マルシン・ワルサーP38〜ダミーカート化して
リアル化への道筋がついた…古典的な銘銃への思い入れ

P-38

マルシン・ワルサーP38〜ダミーカート化してリアル化への道筋がついた…古典的な銘銃への思い入れ

前々から思っていたことを一つ試してみた。

マルシンのワルサーP38のモデルガンのダミーカート化をSIG P230のカートを使ってできないかというアイデア。

SIG P230は口径は380ACPなので、9mmパラを使用するワルサーP38とは当然口径は合わない。

それは実銃の話でマルシンのこの時代のモデルガンはカートリッジは実銃よりも小さめだった。

マルシンに限らずMGCも小さめだったので、この時代には実銃のカートリッジと互換性を持たせないというのが一種の安全策だったのかもしれない。

マルシンのP38のカートリッジをMGCのM59に使うカスタマイズをやっていて、M59でPFCカートリッジの発火を楽しめたので同じようなサイズ感だったんだと思う。

このP38、M59のカートリッジが9mmパラベラムよりも小さめなので同じ9mm口径の380ACP(9mmShort)と同じぐらいのスケール感なんじゃないかと思っていた。

ならばKSCのP230でマルシンP38をダミーカート化できないかという試みだ。





9mmパラのほぼリアルサイズのKSC9mmパラベラムの
ダミーカートをマルシンP38のマガジンに入れてみた
もう見るからに入りそうにない




(左)KSC 9mmShortダミーカートと(右)KSC 9mmパラベラムダミーカート
この2種類のカートは口径やケースの外径は同じで薬莢と弾頭の長さが違うだけのはず
ならばマルシンに合うのではないか…というのがそもそもの思いつき




P38分解のあるある
毎回リコイルスプリングを飛ばして探し回っていたがアメリカの
ガンファンサイトにP38分解手順が紹介されておりすこしスライドを抜いたら
リコイルスプリングを先に左右に出しておくという手順を知った
確かにこの手順ならスプリングを飛ばさずに分解できる




9mmParaと380ACPのカートは同じ径のはずだが実際には
マルシンのカートとKSCのカートは微妙に径が違う
カートのリムへの噛み方をみながらエキストラクターを少し曲げて調子をみた




ダミーカートがチェンバーに入るようにデトネーターを抜いて
カートが止まるようにチェンバーのクッションを入れる




ヘビーウエイトのP38を見ていて昔から持っていたABSの戦後モデルP38と
比べてフレームのレールが削り込まれていることに気がついた
マルシンのP38は昔から銃口が少し下を向いている「鼻が垂れてる」
という欠点があったがひっそりと修正されていたようだ




横から見るとレールの角度が微妙に違う
微妙な差なんだけど銃身が下がっているのは
微妙に気になるのでこういう修正はありがたい




とりあえず組み上げて記念写真
これで装填・排莢のテストをしてみる




チェンバーに装填しているとインジケータがちゃんとスライド後部に飛び出る




オープンになったエジェクションポートにダミーカートが見えるグッとくる光景
よく見ると形が9mmパラではないのだがよく見なければ違和感はない(と思いたい)




結局ファイアリングブロックについたエキストラクターを少し内側に、そして下に曲げた
エジェクターも少し内側に曲げた




マガジンは8発まで装填できるのは実銃と同じ
リアルサイズカートリッジを使えるカスタムパーツセットがどこかの
ガンショップから出ていたがマガジンもレシーバーもチェンバーも交換という
大規模なカスタマイズでマルシンのモデルガンというよりほぼ新造品だった
そういう大工事はできないのでこのサイズで妥協




装填・排莢のテスト
何も加工していないときは50%のジャム率だったが
調整の結果5%ぐらいまで追い込んだ
残りの5%は最終弾がエジェクションポートに残るタイプのジャム
エキストラクターの喰いがまだちょっと甘いのかな
でも大体目論見通りにダミーカート化に成功した




ちゃんと動くようになったら見た目もちゃんとしたい
黒つや消しに染められた最近のヘビーウエイト樹脂の仕上げが嫌いで
グロックならともかくこういうクラシックな銃には合わない色なので
1000番耐水ペーパーで磨いた後スプーンフォークセットでヘラがけ
あとなんとかしたいのはグリップでマルシンはサツマイモ色したABS
だが実銃の戦時モデルはエボナイトかベークライト製で
マルシンみたいなテカテカの紫色のグリップは存在しない




先日AKMのナイフのグリップにベークライト風の
塗装をしたのはこれのためのテストも兼ねていた
塗装皿に黄色、赤、茶色、黒のアクリルカラーを
開けて筆でスポット迷彩のような要領で塗装
塗ってはシンナーを筆でつけて流してベークライト独特の色むらを表現する
実際には茶色は必要なく黒、赤、黄色の三色で十分だった




黒、赤、黄色ってこの色じゃない…




下塗りが完了したら一度完全に乾燥させて例の
「マジックオレンジ」ことタミヤのクリアオレンジを吹く




(上)1944年製造のモーゼル製P-38実銃と(下)マルシンのP-38戦時モデルカスタマイズ




P-38のある情景…背景はドイツ連邦軍のP1用のホルスターをつけたシステム95ベルト




この組み合わせならマルシンのP38戦後モデルの方が合うんだけど気分
P38戦時モデルのグリップは真っ黒なエボナイト製が初期の頃にわずかに
生産されたが大戦中期からベークライト製に変わり色も赤っぽい茶色に変化してきた
しかしマルシンのようなサツマイモ色のグリップはすべての時期を通じて存在しない




ドイツのベークライトは色むらがあり表面もザラザラした茶色でソ連のAKMなどのグリップと似ている
ソ連がドイツと似ているというべきなのかな…戦後ソ連はドイツの技術を多方面で真似しているから




このシステム95対応のP-1ホルスターはこんな感じで
内側ストラップと外側フラップで銃をカバーする
予備マガジンのポケットが前についている旧軍ルガーホルスタータイプ




フラップを閉じるとこんな感じ
ドイツ連邦軍のP1は確かもう引退したと聞いたが
このタイプのホルスターをまだ使っているのかな?




レファレンス用写真も撮ってみた
(上)カール・ワルサー製造1943年製P-38と(下)マルシンP38のカスタマイズ
マルシンも1943年のワルサー製造のモデルをモデルガン化している
ちょっと下のマルシンのグリップがコントラストの関係で黒っぽく写ってしまったが
実際はもう少し赤い…そして実銃のベークライトにはこういう黒に近い暗い色のもある




背景のコントラストを変えるとこんな色に写る
こっちの方が実際の色に近いかな




銃身は輪切り方向にヘアラインが走るようにサンディング




フレーム下側のカーブ
ワルサーはオートでありながらリボルバーっぽい艶かしいカーブを持っている
ポリッシュするとこういうところの光の反射がなかなかたまらない




極初期型のP38はスライドにワルサーマークが刻印されていたが
製造元を秘匿する目的で製造元刻印はコード化された
acはワルサー製、byfはモーゼル製を表す




スライドとレシーバーは少し肉引きしていたので徹底的に平面出しした
そのおかげでスライドのエッジもノーマルより立っていると思う




ルガーP08より大幅に簡略化されたデザインということだが
それでもまだ複雑なカーブを持っていると思う




スライド右面の平面出しとエッジ出しの効果
バレルは「鼻が垂れる」問題が完全に解決されているのがわかる




黒、赤、黄色を垂らして溶剤を筆につけて流しながら混ぜる技法と
マジックオレンジでベークライトの雰囲気を出したグリップ
実はマルシンのサツマイモ色グリップがベース












(上)1945年製のワルサー社製造P38と(下)マルシンP38
ドイツも終戦間際の日本と同じで戦争の最後の頃になるとかなり工作が雑になっている
大戦初期にはピカピカにポリッシュしたブルーイング仕上げもあったが
この時代はミーリングマシーンのツールマークも消さずにザラザラな肌のまま




(上)1945年製のワルサー社製造P38と(下)マルシンP38




(上)1945年製のワルサー社製造P38と(下)マルシンP38


さてこうなるとマルシンの擬似的ショートリコイルメカをリアルなロッキングブロックメカに改造したくなる。

かなり大掛かりな工事になるので今手順を整理して計画を練っている段階。

随分昔に歯科技工士さんが歯の詰め物用の白銀から削り出したロッキングブロックを使ってリアルショートリコイルメカを再現していたのを見た事がある。

当然本当にロックしてしまうと発火はできないのでブローバックはしないダミーカートモデルだった。

今回は曲がりなりにもダミーカートモデルになったので、あのリアルメカを自分も再現できないかなと思案している。





実銃のワルサーP38ロッキングブロック周り
いつかこれを再現してみたい…


2021年11月27日
















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