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KSCのモデルガンSIG Sauer P230のリアル化…
ウエイトと塗装でやってみた…

SIG 230

KSCのモデルガンSIG Sauer P230のリアル化…ウエイトと塗装でやってみた…

長年恋い焦がれたSIG Sauer P230のモデルガンをダミーカート化したというところまで前回書いたが、そうしたら次は見た目と重量の軽さをなんとかするという話になってくる。

P230JPはヘビーウエイト化され何度も再販されているが、本家のP230の方は実銃ももう生産終了になっているせいか、ヘビーウエイト化もされていないようでそれどころかABSのモデルガンも滅多に見ない。

入手したのもABSだがかなり軽い。

昔の銀玉の軽さをちょっと思い出すような軽さだ。

そこでウエイトを入れるのだが、実銃についてリサーチしていて面白いことに気がついた。

P230のドライウエイトは前期型で460g、後期でも500gしかない。

S&WのM36チーフスペシャルのレディースミスでさえ560gあるので、比べるとかなり軽い。

ブローニングのハイパワーはドライウエイトで900gだからP230の2挺分だ。

ガバならドライで1000g超える。

そう考えるとどれくらい鉛を仕込まないといけないかという計算に少し希望の光が差した。

実銃と同じとは言わないまでも、ヘビーウエイトのモデルガンとどっこいまでは持っていけるかも。





KSCのP230は軽い…とにかく軽い…なのでありとあらゆるスペースに鉛を埋め込む
レシーバー前部の肉引き防止の肉抜きの部分も鉛で埋める
テイクダウンレバーのスペースも必要以上に大きいので鉛を接着した




グリップはもともとヘビーウエイト樹脂で成形されているが
ここにもありとあらゆるスペースに鉛ウエイトを仕込んだ




このP230は発火モデルだったがダミーカート化してもう今後発火させる予定もない
ならばバレルの中も無駄なスペースになるので鉛ウエイトをぎっしり仕込んで銃身を完全閉鎖した
これで実銃と同じとはいわないがヘビーウエイトのモデルガンとは勝負できる重さになったはず




そのバレルだがメッキしたなりのおもちゃっぽい雰囲気だったので
例によって台所スポンジの目の荒い方でヘアラインを入れた




塗装をするにあたってやはりバレルが外せないというのは障害になる
バレルピンが嵌め殺しになっているので通常は分解できないが
反対側からキリで穴を開けてポンチで固定ピンを押し出した




バレルが分解できた様子
改造防止の安全策とのことだがやはり塗装の障害になるので大目に見てね




KSCのレシーバーは整形後NCマシーンで表面を削って肉引きもパーティングラインも
完全に消しているがスライドはインジェクションのままなので多少エッジが甘い
そこで平面出しも兼ねてサイド面を机に置いた1000番の耐水ペーパーで擦って平面出しと
エッジ出し…タナカのHPで実感したがスライドのエッジが鋭いかどうかで実感が全然違う




こうして下ごしらえしたフレームとスライドにインディのブライトステンレスを吹いた




さらにインディのパーカーシールを吹いた
SIGの表面仕上げは調べたところ圧倒的にパーカライジング仕上げで
他の仕上げはないんじゃないかというぐらい統一されている
バリエーションはパーカーの上から研磨をかけるかかけないかぐらいの差だ




塗装完了…インディのパーカーシールの色は本当にリアルだ
この表面を少しずつ調子を見ながらスポンジの目の荒い方でこすって
パーカーが剥がれて下地の銀色がエッジに少し出ている使い込んだ雰囲気の加工をする




塗装で消えてしまったフロントサイトのホワイトインレイを面相筆で入れる




こうして出来上がった完成品




パーカーシールは塗装したなりだと青っぽいつや消し灰色だが
スポンジで目を荒らすと微妙に金属っぽい光沢を持ち始める




エジェクションポートまわり
そして爪も塗装で銀色になっているw




ヘアラインを立たせてステンレスっぽくしたバレル
もちろん合法品の純正メッキABSバレルだ












レシーバーにはミーリングマシーンの削り跡が
はっきり残っているのがKSCの秀逸なところ
これを生かすにはやはり塗装…かな




テールもバッチリ剥がれてます…後ろ姿にこだわるリボルバー党だからここにはこだわる




せっかくダミーカートを16発も持っているので予備マガジンも購入しました…




そして今まで汎用品のナイロンホルスターしか持っていなかったので
イーストAのP230専用ホルスターも入手




(上)SIG Sauer P230実銃と(下)KSCのP230モデルガン
実銃の写真を収集してほぼ全部がこういうマットなパーカライジング仕上げだった
KSCで気になるところはトリガーガード下側のカーブかな
KSCはちょっと丸すぎる気がするが違いはそこぐらいだと思う




(上)SIG Sauer P230実銃と(下)KSCのP230モデルガン
この実銃の個体はスライド側面がポリッシュされている
たまにこういう個体があるがパーカーが剥がれやすいのは実銃も同じらしい
結構エッジが銀色になっている




新しいマガジンを購入したが相変わらずジャムはゼロ
これまでに数百発分の装填・排莢をテストしたが今まで1発もジャムがないのは驚異的
ここまで調子がいいとまた発火モデルに戻して火薬を発火させてみたくなる
きっと発火ブローバックも快調に違いない




スライドストップも確実にかかる
P230はこの銀色のバレルが特徴
P230JPを支給された婦警さんの射撃演習で最終弾を撃った後
この銀色のバレルが印象的だったと現職警官がツイッターで
つぶやいていたのがこちらの印象にも鮮明に残った




警察装備のJPではないけどなんとなく一通り揃ってしまった



ウエイトの件だが実銃はほぼ全てのバリエーションでアルミフレームを使用しているようだ。

そういうところで軽量化している。

そしてそのフレームも後部がざっくり肉抜きされていて、よく見たら実銃はかなり軽量化に神経を使っていることがわかる。

そういうところが日本警察の銃器の選考でもアピールしたんだろうな。

制服勤務の婦警さんも男性警官と同じ装備をつけるので、右側の腰にいつも拳銃の痣ができているという話が「ハコヅメ」のドラマで触れられていて
「へ〜、そうなんだ」
と感心してしまった。

そういう婦人警官や私服の捜査員(普段は拳銃を携行しない)の要望で「軽い拳銃」を選考したという意図が、今の日本警察のラインナップには感じられる。

そういえば28日からその「ハコヅメ」の一挙再放送があるんだとか。

人気ドラマの一挙再放送の番宣を見ると、年末も押し詰まってきたなぁと感じる…これも風物誌になっている。



2021年12月11日
















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