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マルゼン・Walther P99〜気に入ったのでパンケーキホルスター入手
〜それとP99が登場するフィルムを調べてみた

P99 in Act

マルゼン・Walther P99〜気に入ったのでパンケーキホルスター入手〜それとP99が登場するフィルムを調べてみた

ガス漏れしていたマガジンを直し快調に動くようになったマルゼンのP99に合うホルスターが欲しいなと思っていた。

入手した当時から思っていたがとりあえずありもののノーブランドユニバーサルホルスターとMGCのポリマーフレーム用ホルスターを合わせていたが、どちらもフィット感がいまいち。

フラップ付きのクラシックなミリタリーホルスターとかないかなと探していたが、そういうものは見当たらないので実用的なものをリサーチしていたらAmazonで「アメリカの実銃ユーザーに頼まれて購入し送ったら今でも愛用している」というレビューを見つけた。

見てみたらイーストAのP99専用ホルスターだった。

なるほどなぁ、イーストAのホルスターはリボルバー用などいくつか持っているが確かに実銃用みたいなグレードの高さだった。

実銃ユーザーにも支持されてるんならと手に入れてみた。


それとP99の登場するフィルムについてもリサーチしてみた。





今回手に入れたのはこれP99用のパンケーキホルスター
銃のフィッティングはなかなかタイトだ




P99とイーストAホルスター
サムブレークパドルが皮2枚重ねになっていてがっしりした作りに
なっているのが他の国産のホルスターには無い感じでまるで実銃用
というより実銃ユーザーにも使われているそうだ




ホルスターは秘匿性が高いパンケーキタイプ
ベルト通しは3箇所あって下の方を選択するとかなりのハイライドになって
左腰にクロスドローでつけるとまるでショルダーホルスターのような高さになる
ショルダーホルスターが嫌いなのでヒップホルスターでこの高さは嬉しい




ステッチは強度が要りそうなところは広範にダブルになっていてがっしりしている
皮を重ねたところもほつれないようにニカワで固めているのが実銃向けっぽい




ただイーストAはタイトに作られているので例の
スレッデッドバレルをつけるとホルスターに収まらない
その場合はこういう汎用ホルスターを使うことになる




このホルスターは延長バレルの使用も考慮してホルスター底は
開けてあるのでそういうところはこちらに一日の長がある


P99が登場する映画の話をまだしていないことに気がついた。

P99は残念ながらアメリカではかなり不人気な機種らしいが、それでも登場するフィルムは結構ある。




トゥモロー・ネバー・ダイ

みんな大好き、007ジェームズ・ボンドシリーズのピアース・ブロスナン版の第1作。

007シリーズはどうも準備不足のバタバタでテキトーに作った第1作目の「ドクターノオ」がほぼまぐれ的にフロックヒットしてショーン・コネリーにとっても代表作シリーズになってしまったが、18作目ともなるとさすがにいろいろマンネリ化していたのでいろいろ新機軸を打ち出した。

何代かボンド役も交代していろいろ個性的な人も出てきたが、やはり初代がヒットした理由は「秘密工作員」らしからぬコネリーの男前さとおしゃれな雰囲気だったのではないか…という反省があったのかなかったのか、そういう雰囲気のピアース・ブロスナンが5代目として起用された。

そして第1作以来ボンドのシンボルとして活躍してきたワルサーPPKに代わって同じくワルサーのP99が初めてフィルムに登場する作品となる。


ストーリーは第三次世界大戦勃発を目論むメディアコンツエルンに潜入してボンドが世界を救う…って毎回大体そんな感じのストーリーじゃない…と言われると面目無い…私もいろいろごっちゃになっているかもしれない。





先代の2代俳優が不評だったので起用されたピアース・ブロスナンと愛銃に起用されたP99




これは本編スチールではなく宣材用のスチールらしい
この映画がP99がリリースされた翌年だったのでワルサー社から
「この娘をよろしくお願いします」というバーターがあったのかもしれない
映画の興行はボチボチというところでPPKは007がきっかけで大ヒット商品になったが
P99は映画に起用されたにも関わらずさしてヒットしなかった



マトリックス リローデッド

ワルサー社がP99を発売したのが1996年、初めて007でフィルムに登場したのが1997年。

そしてマルゼンから「ワルサー社から実銃の図面提供を受けた日本向けP99」という触れ込みでガスガンが発売されたのが1999年だった。

1999年のエポックメイキングな映画といったら「マトリックス」があった。

この映画が大ヒットするとすぐに「マトリックス2とマトリックス3が同時進行で制作されているらしい」という噂が聞こえてきた。

そのマトリックス2がこの「マトリックス リローデッド」。

仮想世界の牢獄に囚われてきた人類の救世主になるべく機械の圧政を打ち破る能力に覚醒したネオと、ネオの覚醒を信じ導いてきたモーフィアス。

2作目では人類を籠の鳥にしてきたこの仮想世界の創造者「アーキテクチャー」との対峙が描かれ、やがて訪れる機械と人類の大戦争への道筋が示される。

マトリックスとは何のためにどのようにして生まれてきたのか…という謎が解き明かされる…というような流れ。





1作目ではワルサーP88なんかがチラッと登場したが2作目ではモーフィアスの愛銃としてしっかりP99が登場する




システムからも離反して自分の意思でネオたちを抹殺しようとするエージェントスミス
その前にネオの覚醒と救済を強く信仰するモーフィアスがP99を持って立ちはだかる
この「意思と意思のぶつかり合い」「選択は本当の自由意志の選択なのか」が2作目のテーマになる




エージェントスミスに突きつけられたP99はちゃんとコッキングインジケーターが突出していて
銃器大国の割りには銃器の描写がいい加減なハリウッド映画にしてはまあそれなりに配慮されている
相変わらずガンアクションはリアルかというと「う〜〜ん」なのだが




同ポジションのマルゼンのP99
スライド後端にストライカーがコックされていることを示す赤いインジケーターが突き出ている



COWBOY BEBOP

以前にもSFプロップガンのくだりでちょっと取り上げたが、「外国人が日本のアニメを観るならこれだけは観ておけ」というランキングにちょくちょく入る「カウボーイ・ビバップ」。

21世紀も末ごろ、人類は広大な宇宙に乗り出し多くの星を植民星にしてそこで鉱山開拓などを始め、そして最果てにはいかがわしい連中も集まってきて、賞金首と賞金稼ぎも湧き出てくるというまるで西部開拓時代のような世界になっている。

そして悪党どもや賞金稼ぎたちが愛用する銃は昔ながらのSFに登場する光線銃なんかではなく、この時代から100年以上前に開発されたポリマーフレームから9mmの鉛玉を飛ばしてくるクラシックな銃ばかり…

この100年後の宇宙開拓時代のクラシックな銃が、ジェリコとかグロックとかこのアニメ製作当時の最新鋭の銃ばかりというのが面白いアナロジーだった。

主人公スパイクは愛する女と離れた心の傷をひた隠しながらも、仲間たちと賞金稼ぎの旅に明け暮れる。

そうするうちに因縁の相手に出会い、愛する女にも再会して因縁を解消すべく決着をつけることになる…という縦糸に横糸のファンキーなエピソードが1話完結で絡む。





このスパイクの「忠実」な相棒のジェットが愛用するのがこれまた100年ものの「クラシック」なP99
ここまで調べてちょっと気がついたがP99って「相棒の愛銃」という扱いが多い気がする



エリジウム

ソニーのゲームのプロモーション映像でネット先行で話題になった南アフリカ出身の監督ニール・ブロムカンプが、「第9地区」に続く2作目として製作したSF大作。

22世紀の中庸、世界は環境破壊と戦争により環境が悪化(冒頭のシーンでヨーロッパとアフリカの大半が海に沈没している地球の姿が描かれている)、広大なスラム街になってしまったロサンゼルスに住む主人公マックス(マット・デイモン)は、治安維持アンドロイドの製造工場の労働者だった。

大半の最下層民はろくな福祉も受けず地上で貧しく暮らし、ごく一部の富裕層は地球を周回するコロニー「エリジウム」に住む。

エリジウムは空気も水も清浄で邸宅が並んでおり、人々はあらゆる病気を治療できる医療ポッドの恩恵で快適で健康的に暮らしている。

マックスは幼馴染と「いつかエリジウムに行く」と夢を語りながら、結局悪仲間と車泥棒を働くなどの前科を持つ大人になっていた。

ある日工場の事故で強い放射線を浴びてしまったマックスは余命5日を宣告される。

そのため幼馴染と非合法的にエリジウムに行ってこの不条理な病を治療することを計画する…というような物語。





エリジウムに非合法に行くためにギャングたちが出した条件は「VIPを襲って脳内のデータをコピー」すること
幼馴染のフリオとともにマックスはこの条件を呑んでアンドロイドメーカーの社長を襲撃する




マックスに高級車泥棒を持ちかけるケチな愚連隊のフリオだが
幼馴染の生命の危機を聞くと命がけの襲撃を手伝う男気のある男だ
たった二人でギャングの本拠地に乗り込んで危険な交渉も手助けする




その幼馴染のフリオの愛用する銃がワルサーのP99




同じアングルのマルゼンP99
P99はスライドの軽量化のために斜めにざっくり
肉抜きされている独特のフォルムで遠目でもはっきり識別できる



ネットで話題が先行したブロムカンプは第1作の「第9地区」が話題になったが、後が続かない印象もあった。

でも個人的にはこの2作目の「エリジウム」がブロムカンプ作品の中では一番好き。

南アフリカ出身で南アの白人というとオランダ系か…そういえばポール・バーホーベンに通ずるようなエグさと物悲しさがあってハリウッドの脳みそ筋肉みたいなエンタメ映画とは完全に一線を画している。

1作目はヨハネスブルグで撮影されたが、この2作目はカナダ・アメリカでの撮影なのにわざわざあのスラム街を作ったのかと思うと感心する

この映画がどれくらい話題になったのかよく知らないのだが、個人的には気に入っている。

それにジョディ・フォスターもなんか貫禄ついたな…





とりあえず「相棒のテッポ」にぴったりのホルスターも手に入れた




P99は結局ドイツ軍制式拳銃採用も逃し007の愛銃も最新作ではまた
PPKに戻ってしまったしなんとなく鳴かず飛ばずのテッポだったのかも
本家のドイツワルサー社でももう型落ちになっているけどでもなんとなくこのデザインが好き
「相棒のテッポ」とかいう地味なキャラクターがなんとなく似合う銃なのかな


2022年3月10日
















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