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ワイアットアープの銃ことSMITH & WESSON No.3 アメリカンモデルの
ニッケルメッキを復元した〜写真ではわからないかもだがブライトに

Plated American

ワイアットアープの銃ことSMITH & WESSON No.3 アメリカンモデルのニッケルメッキを復元した〜写真ではわからないかもだがブライトに

自宅でメッキ加工ができる「めっき工房」を入手していろいろ試しているが、「メッキ液は開封後1ヶ月以内に使い切ってください」という消費期限があることに気がついて慌てて前々から考えていたメッキいじりたい案件を優先しているので似たようなネタが続く。

ゲーリングのルガー、カスター将軍のネイビーに続いてやはりメッキ仕上げの「ワイアット・アープの銃」のメッキが傷みかけていたので前々からなんとかしたいと思っていた。

傷んでいるといってもオクなんかでよく見かける真っ白に錆び付いた状態ではなく、表面にちょっとくすみが出ている程度の痛みだったがこれでもメッキの再生という意味ではギリギリのところだ。


以前も書いたがメッキモデルは錆びついて表面が真っ白になったらもう終わりだ。

ましてや下地の銅メッキまで錆びついて緑青を噴いているようなメッキモデルは、もう磨いて復元するよりもサンドペーパーをかけて塗装したほうが早い。

このワイアット・アープの銃こと、Smith & WessonのNo.3リボルバーは入手した時に一応メッキの銀色はしていたが表面に酸化のくすみがかなり浮かんでいて、金属磨きで磨いたが完全にくすみは消えないし一部下地の銅メッキが見えていた。

再生するならもうそろそろリミットだろうと思っていたので、めっき工房の消費期限の件は渡りに船だった。

勢いをつけてやってしまおう。





例によってメッキをかけた後完全に洗浄しないと
あとで金属部品が腐食する関係から完全分解した




こうしてニッケルメッキをかけたNo.3アメリカンリボルバーの全景
比較の写真は用意したが写真じゃ違いがあまりわからない
肉眼ではメッキの光り方がやはり違うと実感できるが…




シリンダー周りのアップ
残念ながらメッキ表面の白い斑点は磨いても消すことができなかった
ニッケルメッキの仕上げのコツは下地磨き100%だと実感した
下地磨きが綺麗にできれば本当にキレイになるが酸化の斑点をメッキで消すことはできない




それでもくすんだ感じだったバレルのエングレはピカピカになった




当然下地メッキも剥がれてABS地肌が見えているところはメッキがかからない
こういうところはホームセンターで入手したニッペのメッキシルバースプレーを
皿にとって面相筆でタッチアップした




まあでもキレイになったと思う




トリガーガード、グリップ周り




ハンマー、グリップ周り




リコイルシールド、シリンダー周りの映り込みに注目
リボルバーはカーブが多いのでメッキの痛みは目立つ
メッキが再生できて見栄えはだいぶ良くなった




ついでに動きが渋くなっていたので修理もした
シリンダー抑えの丸で囲んだ部品がなぜかシリンダーに当たりっぱなしになって
ハーフコックでシリンダーをカラカラと回すことができなくなっていたので
この部品の固定ネジ穴を少し広げてシリンダーとの間にクリアランスを置いた
前からこんなに硬かったか記憶にないが全体に動きは渋いモデルガンだったので
今回は動きの調整もかけてみた




ブレークオープンした様子
エキストラクターの動きも硬くなっていたのはエジェクターシャフトが
また緩みやすくなっているのが原因だったため増し締めした
シャフトが緩まないようにねじ山にG10もたっぷり流し込んでおいた




カートリッジを装填したシリンダー
実銃は本来ミュージアムガンなのでカートリッジは装填しないで
展示されるのが正しいがシリンダーの隙間からカートリッジのリムが
見えるのがリボルバーの醍醐味とCMCのピーメから持って来た




シリンダーを戻しかけたオープン状態
リコイルシールドに撮影者が映っている
この感じに戻したかった…








トリガーガードの内側もメッキ修復
リボルバーはオートよりも表面積が広いのでメッキ液も消費量が多い




実銃オークションなんかでよく見かけるガンスタンドに乗せたNo.3




















カスター将軍の銃、ワイアット・アープの銃、ゲーリングのルガー揃い踏み




前々から気になっていたこの3挺を修復できたので落ち着いた
次もメッキ案件なんだけど心の中ではずっと先のテーマと思っていたが
例の消費期限の問題によりかなり繰り上がったテッポを取り上げる…と思う


2022年4月9日
















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