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タナカワークスH&K USPモデルガン〜ジャンクコンディションから
再生したモデルガンを仕上げ直した

USP

タナカワークスH&K USPモデルガン〜ジャンクコンディションから再生したモデルガンを仕上げ直した

タナカワークスのモデルガン、USPを結構前に手に入れていたがスライドにシルバーの塗装がされていて、これが素人塗装というか塗装面が波打っているような塗装だったので仕上げ直した。

今回はジャンクコンディションといってもメカは一応完動品なので、仕上げ直しとダミーカート化、ショートリコイルメカのリアル化をした。

スライドだけシルバーで塗装するのは映画の影響かな。

USPは同年代のワルサーP99と違ってセールス的には全世界的に成功したので、登場するスクリーンは膨大な数になる。

そのどれに影響されたのかは知らないがあまりキレイな塗装じゃなかったしUSPのスタンダードなイメージに戻すためにスライドにインディのパーカーシールを塗装した。

この塗料を使うのは久しぶり。

私が拳銃の仕上げのリファレンスにしている床井雅美の「最新ピストル図鑑2」を参考に仕上げた。

この底本によるとH&KのUSPはどのバージョンもスライドはパーカライジング仕上げのようだ。





入手した時スライドにシルバースプレーがかけてあったがあまりキレイじゃなかったのと
パーティングラインも肉引きもそのまま残っていたので塗装を
落としながら平面出し、パーティングライン消しの加工をかけた




例によってインディのブライトステンレスを噴いてからその上にパーカーシールを噴いた




1回目の塗装の時にリアサイト後ろの面に巨大な肉引きを発見
このままにはできないのでまた平面出しと塗装をやり直すことになった




こうして仕上げたモデルガンのUSP
他にチェンバー内の発火ピンを撤去してダミーカート化
チェンバーのロッキングの段を削ってエジェクションポートと
噛み合うようにしてショートリコイルロッキングメカのリアル化を実施




以前に同じタナカワークスのガスガンのP8も取り上げたがやはりモデルガンが好き
リアル化するならモデルガンベースが愛着がわく
例によって弾も火も出ないテッポをこさえてしまったわけだが…




ダミーカート化したのでホールドオープンした銃にマガジンをたたき込むとこういう風景が見られる




バレル・スライドには例によって台所スポンジの目の荒い方でヘアライン加工




モデルガンのエジェクションポートは本当にロックしたらバレルが破損するので
エジェクションポートとチェンバーが噛み合わないようにわずかにチェンバーの突起が長めにしてある
これを削って短くしてリコイルスプリングガイドのレールも削って実際にかみ合うようにした




スライドの上面は肉引きがひどく波打っていたしパーティングラインもそのままだった
これを削って平面を出す加工だけでかなり実感が上がる
スライド上に見えている割りピンは前がエキストラクター固定用で
後ろがファイアリングピン固定用でFピンは分解できないが
このピンを抜くことでオートマチックセーフティは分解できる




USPの実銃はスライド部分はスティールのパーカライジング仕上げが
標準のようなので久しぶりにパーカーシールを使った




スライドの側面もエッジ出しした
実銃は結構ミーリングマシンの工作痕がハッキリ残る
荒々しい仕上げなようなのでその雰囲気を狙った




例によってブローニングタイプのショートリコイルロッキングメカの特徴ではっきり上を向くバレル




ショートリコイルロッキングが解除される様子
実銃写真を参考にしたところ閉鎖時には本当はあと半ミリチェンバーが上がるようだが
今回はここまでにしてそのうちその加工もする




USPのマガジンはプラスティック製なのはグロックの影響
軍用のP8は白いプラスティックだが民間型のUSPは黒いプラ製
装弾数は標準的な15発




セーフティはP8もUSPもコックアンドロックが可能でデコッキングレバーも兼ねる
P8と違うのはレバーを上にあげてコックアンドロックになるのが軍用と逆




アメリカ市場向けにガバと同じレイアウトにしたということだろうが
デコックした時に戻したポジションがセーフティ解除ポジションの方が実用的と思われる
軍用は即応性よりはとにかく意図しない激発を防ぐ安全性優先ということか




並べてみた
(上)タナカワークスUSPモデルガンと(下)同じタナカワークスのP8ガスガン




実銃の両者の違いはセーフティレバーのポジションが逆なのとマガジンの色が違うだけ
モデルガンはチェンバー上面が二面になっていてこっちの方がリアル




ガスガンのエキストラクターは当然ダミーだがモデルガンは実際に機能する




(上)H&KのUSP実銃と(下)タナカワークスUSPモデルガン
例によってプロポーションは正確




一応リファレンス用に右側面の写真も撮っておいた




ダミーカートを装填・排莢するテスト
ジャムもなくなかなか調子がいいので発火させても調子いいと思う
USPは特にユニークなメカも工夫もないが安定した動作と頑丈さで
プロ好みというのがなんとなくわかる気がする




チェンバーの上にキレイなエンジンターンの工作後が残っているのがタナカワークスの良いところ
これを残したいのでここにアルミ板を貼るという簡単な工作はしたくなかった




USPはH&Kのポリシーでシートプレスのスライドを削って工作するという工作法
無骨で色気はないが実用的でソツがないと思う
フロントもサイドの段差もエッジ出ししてこの工作法の雰囲気を狙った




パーカライジング仕上げのスライドとレシーバーはファイバーグラスの樹脂というのが実銃
その雰囲気に近づけたいという加工




底本となった床井雅美の「最新ピストル図鑑2」とタナカのUSP
テッポの仕上げでかなり参考にしているのがこの本














2022年5月4日
















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