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WEのG36のブランクアダプターをドイツから輸入した〜
これまた自己満足なセーフティキャップ替り…なんだけどこれは気分が上がる

BFA of G36

WEのG36のブランクアダプターをドイツから輸入した〜これまた自己満足なセーフティキャップ替り…なんだけどこれは気分が上がる

ドイツからのお届け物…が届いた。

ネットでG36のBFAについてリサーチしていたらセカイモンでG36がドイツから出品されているのを見つけた。

アルミパイプを整形して自作するか検討していたが、どう考えてもお飾りのBFAのために恐ろしい手間がかかりそうな雰囲気だったのでどうしようかと思っていたので少々お高くはあったがセカイモンも試してみたかったのでこれを購入することにした。

落札価格はEU内輸送費やセカイモンの手数料を含めて5千円ほどだったのだけど、国際輸送料やらで結局9千円ほどになった。

まあでも個人輸入の相場を考えるとこれでもお安い方だったのかもしれない。

問題は落札から実際に届くまで1ヶ月以上かかったことかな。

そのうち3週間は出品者の発送連絡待ちやら発送確認やらでかかっていたので、ドイツ人意外に仕事が遅い…

というか、一般的にドイツ人やイギリス人は真面目で几帳面という印象を日本人には持たれているが、実際個人的にヨーロッパに行って仕事した印象をいうとドイツ人もイギリス人も意外にルーズで仕事が遅い気がした。

イギリス人なんか英国内の移動旅費を倍額で請求するミスをしておいて「本当に2往復したんじゃないのか?証明しろ」とか言いだして交渉の末こちらの言い分が通ったが、言うに事欠いて「気にするな、よくあることだ」ときた(そこは「ごめんなさい」だろ)。

ドイツ人も思い込みや確認ミスが多いと思った。

そういうものなのかもしれない。

それでもロシア人やイタリア人よりは几帳面で真面目ということなのかな…





ドイツよりお届け物が届きました…




中身はこれ…なんだかわかりますか?…




これはG3・G36用のBFA…つまりブランクファイアリングアダプター
H&Kのアダプターはフラッシュサプレッサーにかぶせるのではなく
もとのサプレッサーを外して銃口にねじ込む方式だ




H&Kのパーツカタログサイトの写真よりG3の銃口につけたBFA
今回入手したアダプターもこれと同じ実銃用のアダプター




さっそくWE-TECHのG36につけてみたブランクアダプター




関心がない人には「それがどうした?」と言われそうだが
BFAヲタクの私にとってはめちゃめちゃ上がる情景




出品者の見本写真ではピカピカだったので手に入れたら
例によってガッシュあたりで煤汚れた雰囲気を出そうかと考えていたが
送られてきたBFAはかなり年季が入った中古品だったのでそのままで汚れ具合もイイ感じ




実銃での運用例…BFAを装着したG36をアップサイドダウンに吊って待機する連邦軍兵士




(左)WEのガスガンG36にBFAをつけたのに対し(右)BFA装着した実銃G36のアップ
ちょっとしたアクセサリーなんだけどこういうものはつくだけでリアリティは爆上がり




これもBFAと模擬着弾装置をつけて射撃演習をする連邦軍兵士




(上)BFAをつけたG36実銃のアップと(下)BFAを装着したWEのG36ガスガン
この銃身についたレーザー模擬弾着もそのうち自作したいな…




これもBFAをつけたG36を使用する連邦軍兵士の運用例
この兵士は左利きのようでスリングを右に取りまわして使用している
自衛隊の89式はストックのキャストオフが左利き射撃に全く配慮されていないが
ドイツは左利きは左で撃ってもいいよという教練になっているようだ
射撃の上達を考えたら絶対この方が合理的でG36はスリングアイボルトを
逆から挿すだけで左利きの射撃にも対応できるように設計されている




(左)BFAを装着したWEのG36ガスガンと(右)BFA装着のG36実銃
私は右利きなのでアイボルトを左から挿しているが左利きセットアップは
数十秒でできるしセーフティもコッキングレバーもマグキャッチもアンビなので
左利きも右で撃てという自衛隊装備と違い左利きでも全く問題なく使えるのはドイツの合理性




MG36に装着したBFA




MG36もG36と同じ.223のNATO弾を使用するのでBFAも
共通のはずだが実銃のBFA装着写真を見つけきれなかった
でも多分こんな感じで射撃演習をやっているはずだ




この実銃用BFAだがガスガンの銃口に挿すことはできるので
セーフティキャップの代わりはできると思う
ただしネジ径が微妙に違うようでねじ込むことはできなかった
実銃は14mm逆ネジではなくもう少し大きいネジ径のようだ
0.6インチとかなのかな…ドイツがインチネジを使っているとは思えないけど…




このBFAは本体についたネジをコインなどで回してガスの逃げる量を調整する構造になっている
強装弾やカービンバレルなどの短い銃身の場合ガスを多めに逃がすことで一つで
全ての装弾や銃身に対応できるようになっているのはさすが



以前にも書いたがBFAとはなんぞやという話…

ボルトアクションライフルやリボルバー拳銃は問題ないが、自動小銃、自動拳銃など発射ガス圧などを利用して自動排莢、自動装填をするタイプの銃は空砲を使うとまともに動かないという問題が起きる。

ブローバック式にしろガスオペレーション式にしろ反動利用式にしろ自動的に動くのは銃口から弾が出る反動やそこまでの銃腔内の抵抗で生じた高圧ガスなどを使って自動的に動く仕組みになっている。

ところが空砲はモデルガンと同じで発火薬だけは詰めてあるが弾丸がないので、銃口から盛大に火は出るがボルトを後退させて自動排莢などをする力が足りないためすべて単発銃になってしまう。

サイレント時代の映画では拳銃は実弾を使っていたが、事故が多発して撮影に実弾を使うのは危険なので空砲を使うことになった。

ところが空砲を詰めると自動拳銃が手動拳銃になってしまう。

1発撃つごとにカメラを止めて装填し直してまた撃って止めてとかやっていたんでは撮影も捗らないしワンカットで撮りたいとか監督もわがまま言い始める。

そこで銃身内に詰め物をしてガスが抜ける小さな穴を開けておけば自動拳銃は動くようになる。

現在のハリウッドなどの発砲シーンは大体こういうプロップガンで撮影している。


軍でも座学だけでなくより実戦的な模擬射撃訓練をやるようになり空砲を使うことが増えてきた。

ハリウッドと同じように空砲用の銃を用意すればいいのかもしれないが、問題は空砲用に改造した銃はもう銃としてはスクラップと同じで実弾を撃つことができない。

一つの国家の軍主力小銃ともなると数十万挺というオーダーになるので、数十万のスクラップ銃を用意するわけにはいかない。

さいわいハリウッドと違い軍の訓練では見栄えなんかどうでもいいので、銃口にアダプターをつけてハリウッドのプロップガンと同じように動作するようにした。

これがBFA、ブランクファイアリングアダプターで各国の銃に合わせて色々な形状がある。





沖縄のサープラスショップから入手した米軍のM16用実物アダプター
板金を曲げてプレス・溶接で作ったわりとお手軽な構造で
銃口内に差し込むインサートに小さなガスを逃がす穴が空いている
赤が20インチバレル用で黄色がカービンバレル用なのだが
間違えてカービンに赤を装着してアダプター破裂・破損という事故が結構多いと聞いた
もちろんこれをつけたままで実弾を発射すると今度は銃身が
破裂する大事故になるので赤、黄色など目立つ色が塗られている




自衛隊が使用する89式小銃用のBFAを自作した
かつては自衛隊は年に40発程度の射撃訓練をする予算しかなく
戦闘訓練は口で「パンパン」とか言って審判が傍で命中かどうかを
判定するという小学生の遊びのようなことをやっていたが
さすがに最近は空砲弾を使った模擬射撃訓練をやっているそうだ




これも自作したオーストリア軍のAUG用のBFA
左の赤が20インチバレル用で右の青が14〜16インチバレル用でこれも色で区別している
空砲弾とレーザー模擬弾着を使った射撃戦闘訓練をするのはもう世界的な流れになっている
銃を撃ったことがない歩兵はいくら行進が上手くても実戦で役に立たないという反省があるようだ


最近も自衛隊でBFAをつけたままの隊員に実弾を装填したマガジンを支給して、銃身破裂する事故が発生したというニュースを聞いた。

BFAは実銃の場合外し忘れで実弾を撃ったりすると大事故になる。

HKが改修したL85の場合、空砲用のマガジンには実弾は装填できないようにストッパーがついている。

それほどまでに実銃の場合BFAの扱いには神経質になるが、映画やドラマの世界では機関銃も自動ライフルも弾を入れ替えただけでスムーズに空砲も撃てるという設定になっている。





もうテッポ好きが突っ込み入れまくっている「ダイ・ハード2」のワンシーン
空港を占拠したテロリストたちは赤いビニテで
ジャングルバインドしたマガジンのサブマシンガンを使っているが
「軍隊に包囲された」と聞くと…




青いビニテで巻いたマガジンに交換する
すると機関銃で撃ち合っているように見えるが実はグルになっている軍の仲間と
一緒に脱出して主人公や警察の目を欺くというストーリー
重要なストーリー展開のプロップなのだがテッポ好きから
「そうはならんやろ!」とツッコミ入れまくられている



実弾を撃てるコンディションの銃に空砲を詰めると排莢しないので、短機関銃もいちいち手でガチャガチャ動かさないと撃てない…のだが映画ではBFAも付けずに快調にバカスカ撃ちまくっている。

そしてマガジンを入れ替えるだけで、今度は実弾で警官隊を全滅させている。

「そうはならんやろ!」
というところだがテッポのことを知らない人が見たらそんなもんかと思うだろうし、映画やドラマの人たちは大体
「そんな細けーこたあどーでもいーんだよ」
と思っているのでこういう映画ができてしまう。

他にもグロックG17を吹き替えでは
「グロックセブン」
と呼んでいたり
「プラスティック製だから金属探知機に反応しないんだ」
とか言ってみたり、先日この映画を30年ぶりぐらいに見たんだけど
「こんな映画だったっけ?」
とガッカリ感が半端ない。





BFA付きのG36とNATOパッチ




連邦軍のシステム95軍装とBFA付きG36
御察しの通り私はBFAマニアと呼んでいい




実銃の世界はともかくエアソフトガンの場合セーフティゾーンで弾が出ないことが
視覚的にわかる銃口キャップを使うがあのデザインがどうもおもちゃっぽくてよろしくない
各メーカーがこのBFAのレプリカを樹脂製でもいいから出してくれたらみんな喜んでつけるようになると思うがなあ




BFAがついているとなんとなくプロっぽいし気分が上がると思う
マルイさん、マルシンさん、KSCさん…どうかBFAレプリカの製品化をご検討ください


2023年4月2日
















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