GHKのAUGを現用オーストリア軍仕様のスコープに〜並行輸入をほぼ諦めかけて自作検討していたがClawGearのマウントを入手
【Steyr AUGのミリタリーサイトについて】
Steyr StG77ことAUGの決定版ともいえるGHKのガスブローバックを手に入れたのが昨年の夏。
決定版といってもAUGはマルイの静音カスタムが決定版だろうという人もいるかもしれないが、ゲームをしない・電動ガンに興味がない私にとってはモデルガン的な興味で決定版といっている。
本当はモデルガンが欲しいがもうどこのメーカーからもAUGのモデルガンが出るなんて絶望的にありえないので、その代わりとしてはGHKがいちばんモデルガン的構造なので。
それで旧型のスマートなミリタリーサイトを着けたAUGを入手したが、資料写真をいろいろ集めていたら今のオーストリア本国の軍ではこの旧型のサイトを着けたAUGはほぼ引退してしまったらしい。
なんせ初期型は1977年の配備開始だから、もう最初の世代は退役している。
それで現用のオーストリア軍の演習風景などの写真を集めていたら、今はピカティニーレール付きのスコープマウントがついたA3に更新されているようだ。
ちょっと余談だがAUGのA3について。
GHKがRAS付きのAUGの箱にA3と印刷して発売してしまったのでAUGのA3はフロントレールユニットがついているものだという誤解が広がってしまったが、実際はRAS付きのA3初期型は試作はされたが結局採用されず。
ボルトリリースボタンがマガジンウエルの上についてレール付きスコープ、レシーバーレールがついたものがA3として採用された。
RAS付きのAUGを運用しているのはむしろオーストラリアなど他の国で、本国のオーストリアでは運用されていないようだ。
写真を集めて見るとほとんどがこのデフォルトのスコープの上にAimPointのM2あたりを載せているので、どうやら全数支給されているらしい。
しかも演習風景を見ると固定の低倍率スコープのバトラーキャップは閉じたままAimpointだけを使っているようなので、どうもこのオリジナルのスワロウスキーのスコープはあまり兵士の評判が良くないようだ。
ドイツのG36なども光学サイトを採用したが、結局今はカールツアイスのダットサイトを後付けで使っておりデフォルトのサイトは使われることが少なくなっている。
イギリスのL85も今はElcanなどがメインでSUSATは使われなくなってきている。
光学サイトも世代交代が起こっているようだ。
Aimpointを載せたAUGを再現したくてマウントモジュールを自作することも考えていたが、どう考えても大掛りな工作になってしまいそうだった。
その時にオーストリアのClawGearというサードパーティがA3タイプのスコープを模したスコープマウントモジュールを販売していることを知った。
昨年入手したGHKのAUG
ストックをポリウレタン塗料のオリーブグリーンに塗装して
16インチカービンバレルも手に入れこれはこれで気に入っているが
今はこのタイプは使われていないようだ
多国籍軍合同演習に参加したオーストリア軍空挺隊員
手にしたAUGはカービンバレルが標準でサイトはスコープに3面レールがついたタイプ
これにAimPointのM2を載せるのがどうやら標準らしい
多くの写真がこのタイプの装備なので今はこういうことになっているようだ
こちらはA3タイプの民間モデル
レールのレイアウトは軍用モデルとは少し違うが
今は民間モデルもこのタイプに準じているようだ
このA3タイプのスコープマウントはオリジナルのテーパーになっているマウントと違って
寸胴になっていてしかも円筒形ではなく12角形になっていて
アルミパイプとパテでこれを作るとなるとおおごとになりそうだ
しかも詳しく見ると中身のスコープ本体は旧型より
90度反時計回りに回転した形にセットされている
工作のためにGHKのスコープセットを1年かけて取り寄せたが
それをベースにしても大幅に切った張ったが必要になりそうだ
スコープ工作の図面を引くために旧タイプとA3タイプの写真を重ねて照準線の位置関係を確認した
どうやら軸線や位置はぴったり重なるので旧タイプにガワを被せるだけでも近くなるかも…
と思案して1年が過ぎた…
そこにオーストリアやフランスに拠点を置くサードパーティのClawGearから
旧タイプスコープにかぶせるだけでA3タイプのレール付きスコープにできるパーツが
販売されていることを知った…のだがこれの個人輸入が容易でないことを思い知る
ClawGearからレール付きスコープマウントモジュールが販売されている…この情報を知った時はちょっと小躍りした。
しかしその後セカイモンなどの個人輸入サービスを通じて照会をかけたが、「登録商品に見当たらない」などのつれない反応。
どうやら銃器関係のアクセサリーはどこも扱いたがらないらしい。
そこにTwitterでオーストリア軍のヤークトコマンドータイプのAUGカスタムをしている「マルメの鷹」(@boomerang_sg)さんの
サイトを見つけて個人でClawGearのマウントを輸入されている情報を入手。
お聞きするとやはり今は個人で輸入するのは厳しくなっているとのことだったが、海外パーツを取り寄せてくれる「ミリタリーサイト」(
http://military-sight.com/)さんをご紹介いただいた。
そしてとうとう1年越しで恋い焦がれたA3タイプスコープマウントモジュールを入手した。
AUGのカスタマイズを志してから早や1年以上…
なんども挫折したがついにClawGearのマウントモジュールをサイドレール付きで入手した
A3実物のスコープは金属のマウントだがこのアクセサリーは樹脂製でおそらくABS製
もちろん合法だが通関で揉めるのが嫌だからどこも扱いたがらないのかな
オリジナルのA2タイプのスコープマウントとは別に工作のベース用に
GHKのスコープセットを1年かけて手に入れていたので早速組み込んでみた…
はい…ポン付けできません…w
実銃用のアクセサリーなのでガスガンにポン付はできないだろう
とは思っていたが見事に蓋が閉まらない
しかし詳しく見てみたら引っかかっていたのはこの部分だけだったので
リュータでこの内側を削ったところピタッとはまった
むしろ予想よりもすんなり着いたといっていいと思う
同時に手に入れていたこのマウントモジュール専用のサイドレールセットも取り付けてみた
デフォルトのスリムなスコープマウントモジュールが左
取り外してClawGearをつけたセットに入れ替えAimPointもつけてみた
こうしてできた完成品
例によってAUGのBFAと模擬射撃戦訓練用レーザーユニットを
模したレーザーサイトユニットをつけてみた
このスコープマウントモジュールのレールのレイアウトは左右対称ではなく
左面だけ前から後ろまで付いていて右面は後半だけになっている
こういうところもちゃんと再現されている
70年代のAUGはすっきりしていたが2020年代のAUGは
いろいろ着いているのがスタンダード
サイドレールはショートをあと2セット手に入れているので
レシーバーレールもそのうち工作する予定
レールにレールカバーを着けたり着けなかったりはいろいろの
ようだが上に載せるのはAimPointが一般兵科では標準らしい
ヤークトコマンドーは いろいろなサイトをつけるようだが
マウントにはMade In Austriaと刻印が入っている
バトラーキャップにはCLAWGEARのマーク
これを着けてしまうと固定スコープのエレベーション・ウインデージの調整が
ほぼ不可能になるがもともと調整がしやすいレイアウトではないので問題ない
というよりオーストリア軍の兵士は固定スコープを使っている様子がないので
レール付きスコープはピカティニーレール台の代わりになってしまっているようだ
スコープ支柱につけるサイドレールアクセサリーは実物には着かないようだが
ClawGearのアクセサリーは寸法が若干違うのでこの通り固定できた
(上)ヤクトコマンドーが使用する実銃と(下)ClawGearを着けたGHKのガスガン
(左)GHKのガスガンと(右)オーストリア軍ヤクトコマンドーが使用するAUG
コマンドーはフロントグリップ、光学サイトユニットなど
いろいろ特化したアクセサリーをつけているようだ
(上)SIG SAUER ROMEO4Hを着けた実銃A3と(下)GHKのAUG
(上)模擬射撃戦訓練装置を着けた実銃と(下)GHKのAUG
固定スコープのバトラーキャップは閉じている兵士が多いので実際あまり使われていないのだろう
(上)Milesの模擬射撃訓練装置を着けたオーストリア軍兵士のAUGと(下)GHKのAUG
一般兵科はほとんどこのタイプのサプレッサーとAimPointのM2をつけているようだ
今はカービンタイプの16インチバレルが標準なのでBFAは水色のタイプ
(上)これはカールツアイスかな…を着けた実銃と(下)GHKのAUG
やっと手元のAUGも近代化ができた
下から
前から
MASADA化したWEのSCAR-L16インチバレルと16インチバレル付きのGHKのAUG
言い尽くされたことだが同じ16インチバレル付きだがAUGはこんなにコンパクト
固定スコープの上にAimPointを載せる今のスタイルは全高が高くなり過ぎて
屋内戦で不利な感じがするがACOGを載せたSCARも
同じようなものなので特に問題はないのかもしれない
1年越しに恋い焦がれた現用AUGスタイル
時間もかかったが結局本体の3挺分ぐらいの費用もかかった
もう当分は軍拡は禁止…の方向…多分…
2023年10月15日
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