アルタモントのリアルパールグリップをてにいれた〜早速ニッケルメッキのガバにつけてみたら、おお、あの映画のあのシーンが…
ちょっとしたきっかけがアルタモントのリアルパールのグリップを手にいれた。
パールのグリップというと大抵はラミネートパールグリップ、つまり貝殻のように銀色に光る合成樹脂製のグリップが一般的で今まで持っていたいくつかのパールグリップもみんなそれだった。
今回はリアルパール、つまり本物の貝の殻を削りだして作ったグリップだった。
さすがに本物は光り方が違う。
子供の頃から貝ボタンが好きだった。
プラスチックのやつじゃなくて本物の貝のボタン。
ギターの指板に埋め込んであるインレイのポジションマークもプラスチックじゃなくて貝を削ったポジションマークが好き。
服にしてもギターにしても貝が本物だったからといって、着やすいわけでもないし音がいいわけでもない。
でもなんだか貝ボタンや貝のポジションマークって特別感がある。
テッポも同じ。
グリップがパールだからって命中精度が上がるわけでもない。
弾速も変わらないしグリップが良くなって腕が上がるわけでもない
でも見た目がキレイになって豪華な感じにはなる。
手に馴染む道具だから豪華でキレイも大事な要素なのかも…
手に入れたのはガバ用のグリップだったので、これに合うように本体のガバも生やしてしまった…
手持ちの黒いガバにつけても良かったんだけど、パールグリップならやはり本体はニッケルメッキしかないだろう。
ということでグリップのおまけに東京マルイのガバが生えてきた。
アルタモントのリアルパールグリップをつけた東京マルイのMark IVシリーズ70ガバメント
パールグリップはよくあるフレアっぽい柄ではなくウズラ目の杢のような光り方の逸材
このグリップを手に入れて次男のWAニッケルメッキガバにつけていたが
これがなかなか良いのでニッケルメッキのマルイのガバを生やしてしまった
ガバにはもう興味がないと言いながら銀色のガバは今まで一挺も持ってなかったので
グリップのために本体を買ってしまった
リアルパールのグリップはこの通り見る角度で光り方が違う
見ていて飽きない
アルタモントは実銃用のグリップメーカーで木グリにしても見た目が標準品よりも派手なのが特徴
木グリに関しては色を着けた木目がわざとらしくて好みのあるところだがこのパールは一目惚れした
以前ホーングリップをマルシンのM1911A1につけた時にかなり削り合わせをしないといけなかった
ウエスタンアームとマルイに関しては実物グリップは削り合わせなどの加工なしに取り付けができる
問題になるのはグリップスクリューの深さだけだが今回は特に問題なかった
それよりもマルイのレシーバーに型抜き用のバリがありリュータで削らないとグリップが浮いてしまう
標準グリップの場合は隠れて見えない部分だがなかなか手抜きな仕上がりだった
このマルイのガバは民間モデルのシリーズ70をモデル化しているので
スライドの右側には「ガバメントモデル(政府御用達型)」という刻印がある
いろんな説があるが公文書には「モデル1911」という名称しか記述がないのに
なんとなくみんなこの銃を「ガバメント」と呼んでいるのはこの刻印のためと聞いた
エジェクションポートはスタンダードなカット
チェンバーにはシリーズ70の刻印
民間型式の商品名のマークIVの70年代モデルということでトリガー、
ハンマー、セーフティ、バックストラップの形状が軍用モデルのM1911と違う
逆にいうと違いはそこぐらいでオートマチックセーフティを
組み込んだシリーズ80のようなメカの変更はなかった
スライド左側には軍用とは違うシリーズ70の民間型の刻印
かつてのマルイの刻印はいかにも金型に貼り付けたおもちゃっぽいものが多かったが
最近の作のガスブローバックガバはなかなかシックな刻印になっている
刻印の右端のLとRがややかすれ気味なのがリアル感へのこだわりなのかも
マークIVの外観上の特徴はハンマー、セーフティ、トリガーなどの形状の違い
またM1911の軍採用当時はクロム鋼などがオーソライズされていなかったのか
軍用ガバはハンマーも本体と同じブルーイングやパーカライズされているのが普通だが
民間モデルのマークIVはハンマーサイドはフラットで研磨された銀色がむき出しになっている
メッキモデルはここもメッキがかかっているが遠目にも軍用M1911と民間ガバを
見分ける最大のポイントはハンマーが銀色に光っているかどうかで区別できる
映画のGIが持っているガバは大抵民間モデルだったりすることに気がつく
フィールドストリッピング(野戦分解)したマルイガバ
部品構成は大体実銃通りで実銃と同じ分解手順だが
リコイルスプリングプラグは前からは抜けないようになっている
逆にバレルは下からは抜けずブッシングを抜いて前から抜くようになっている
マルイガバのホップ調整はチェンバー下のダイアルでするのでフィールドストリッピングは是非モノ
ゲームで使うには若干不便かもしれないがガバを使う人はあまりいないだろうから
外観を崩さないレイアウトにしたという配慮なのかもしれない
ブローニング設計のガバのメカはバレルリンクを使った
コロンブスの卵的ロッキングメカが最大の特徴なのだが
マルイのティルトメカはハイパワー、グロック的なスロープに改変されている
これもリアルさよりも動きの良さを重視したということなんだろう
実銃ではレシーバー中央にあるディスコネクターが右にオフセットされて
左にはバルブノッカーロッキングの突起が出ている最近のガスブロの標準的なアレンジ
もうどこのメーカーが作ってもこういうスタイルに落ち着くようだ
オートのスライドストップの噛み合う切り込みが削れてホールドオープンが
かからなくなるのはABSエアガン・モデルガンのつきもののトラブルだが
マルイは内側の金属シャーシにも切り込みがあってストップはそこに噛み合う
外側の切り込みはただの飾りで撃ちまくってもスライドが削れない配慮は嬉しい
アルタモントのパールグリップはこの通り透けている
ラミネートパールだと裏に金属板が貼られていたりするが
そんなことしなくてもキレイに光るのは本物の貝の威力
裏にはアルタモント・米国製のスタンプが押されている
セーフティシャフトでメインスプリングハウジングのピンを抜ける、
シアスプリングでグリップスクリューが抜けるとか
ほぼ実銃通りの手順で完全分解が工具無しでもできるのは秀逸
ただしハンマーピン、シアピンを抜いてもこれ以上の分解はできない
マガジンキャッチの下に隠れているヘクサスクリューなどを抜いて
サブシャーシは抜けるがハンマー、シア、バルブノッカーは
真鍮スリーブを抜かないと分解できない…多分これ以上の分解を
するなというメッセージと思われるのは最近のガスガンの傾向だ
秀逸だと思ったのがセーフティスプリングハウジングでグリップで抑える別部品になっていて
プランジャーが分解の時にスプリングと一緒にすっ飛んで行かないように工夫されている
実はここらがガバの分解組立の最大のハマりポイントなのでそれが解決されてるのがすごい
これは本家のコルトも真似して欲しいんじゃないかな…
トリガーメカで変わっているのはゆっくりハンマーダウンすると
ハーフコック位置までしかダウンしないこと
実銃はハンマーをいっぱいに引いてグリップセーフティを解除しながら
トリガーを引くと片手でハンマーをデコックできるがマルイはそれができないようになっている
デコックの時に暴発しないようにという安全上の配慮なんだろうけど
フルデコックはマガジンを抜いて空撃ちしないとできないのがちょっと精神衛生上よくない
バレルにはやや粗めのヘアラインが入っていてスライドとコントラストをつけている
ニッケルメッキにパールグリップってのはあまり実戦的な組み合わせじゃなくて
どちらかというとコレクターモデルとかギャングの得物とか民間の好事家向けのモデルというイメージ
(左)アルタモントパールグリップ付き東京マルイ・コルトマークIVシリーズ70と
(右)ウエスタンアームのコルトマークIVシリーズ70ガスブローバック
最初手に入れたアルタモントを借り物の右のガバにつけていたが
なかなかいい雰囲気なのでマルイガバを生やして付け替えた
パールグリップはやはりニッケルメッキに合うと思う
ニッケルメッキにはやはりアイボリーではなくパールが似合うと思う
ところでウエスタンアームのガバがどうにも好きになれなくてなぜか「ブタ」と感じてしまう
以前もマルシンのガバと比較したがWAのガバはスライド上下高さは他メーカーと同じなので
数字上はブタというわけではないが(左)マルイ(右)WAと並べて比較すると
側面の平面の高さがWAは1ミリ以上幅がひろい…
このわずかな差で見た目上「ウエスタンアームのガバはブタ」
という印象になってしまうことに確信を持った
30年前から指摘されているのにWAは頑なにこれを修正しようとしない
多分メーカーとしての機能は30年前の訴訟合戦で死んでいるんだと思う
パールグリップをつけたニッケルメッキのガバ…
ってそういうプロップが登場する映画なんてすぐに1ダースぐらい思いつくんだけど
こういうものを手にしたら映画のことを書きたくなってきた
次回は「パールグリップ付きニッケルメッキのガバ」が登場するフィルムについて
2024年2月18日
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