VFCのFNC〜せっかくだからスコープマウントベースをアルミで自作して旧タイプのELCANを載せてみた…70年代の匂いプンプン
先日お迎えしたVFCのFN/FNCはひょっとしたら実銃再現度という意味では、私史上最高傑作になるかもしれない…と思っているが、実銃FNCがロールアウトしたのは1976年でそれ以降ほとんど近代化改修なんかはされていない。
ある意味近代化改修がされた結果がSCARなのかもしれないが、FNCは面白いギミックもありながら古臭いという感じもする。
そこがまた好きなところなんだけど、この250〜400メートルのピープサイトなんて「70年代だなあ」と感じる最たる部分。
せっかくスコープマウントベースを取り付ける突起も忠実に再現されているので、光学サイトをつけてみたい。
サイトマウントベースは実はVFCから純正がリリースされているが、なぜかまだ国内には入ってこないらしい。
それに純正のデザインが今風のタクティカルで、レシーバー全長のピカティニーというのもゲーム使用にはいいかもしれないがどうもFNCのイメージに合わない。
ゲームに使いたいんだったらマルイのハイサイ電動でも買っとけ、海外ガスブローバックなんかゲーム用にカスタマイズするのはどうなんだろう…常々思っている人なのでこのレールはピンとこなかった。
VFCの純正スコープマウントレール
いいデザインなんだけど、よくできているんだけどこれをFNCにつける
というのはガーランドにPEQを着けるぐらいチグハグな感じがする
そういう楽しみ方もあるけど私は好きじゃない
レシーバー全長のピカティニーレールというのがどうにもこうにも…
実銃のサイトマウントのデザインを調べていたらいくつかこういう写真を見つけた
そしてFNのFNC取り扱いマニュアルを確認したら
サイトマウントの固定法の説明も見つけた
どうやらこのデザインがFN純正のマウントのデザインらしい
これを参考にするけどこの通りだとあまりにもハイマウントで
ストックに特大のチークパッドを着けないといけなくなるかも…
取り付けようと思っているのはこれ
よくMINIMIなんかに乗っているのを見かけるスコープサイト
ELCANのレプリカでM145という説明だったけどこのデザインはC79ではないかなあ?
こういう古めかしいサイトの方が76年生まれのじい様には似合うと思う
ELCANがもともと腰高なのでハイマウントな実物よりも
ロープロファイルなベースを自作した
ちょうどRemingtonのカンチレバーサイトを自作した時の
4mmアルミ部材が残っていたのでこれを切った貼ったした
後部の固定法は溝に突起を合わせて上下から挟み込むスタイルにした
形ができたらブラッセンを吹き付けて塗装
こうしてできあがったのがこんな感じ
ロープロファイルに作ったといっても
ELCANと組み合わせたら結構な高さになった
レールはピカティニーではなくウィーバーレールを
着けたかったが今は逆にウィーバーレールは入手困難
サイトベースちょうどの長さのレールを見つけていたので
あまり見えないので良しとした
ELCANは本体にレティクル調整機能がなくベースで
ウインデージ、エレベーションを調整する仕組みになっている
そのためこの腰高なベースに載っているので
組み付けてみるとちょうどの高さかな
もともとこういうサイトベースだったみたいに馴染んでいる?
ピカティニーが見えてるタクティカルな雰囲気よりはこの方がFNCらしいと思う
それにしてもゴツいマウントだなあ
マウントベースはアルミ4mm部材なのでそれなりの強度があるが
ELCANも結構重いのでぶつけたり落としたりしたら破損するかも
ゲーム用というよりは観賞用かな…それなら十分な強度
実は組み付けた時にエジェクションポートのダストカバーが
マウントベースに干渉することが判明したので急遽干渉部分を削り込んだ
そういえばVFC純正もこの部分が削り込んであったがそういう意味だったんだ…
このELCANは実物ではなくおそらく中華レプリカ
レティクルはこんな感じだが本物のM145は弾道補正用の
目盛りがレティクルについて自照式のイルミネーションもついたはず
C79はそういうのがついていないとのことなので
やはりC79がモデルのような気がする
スコープを取り外すとこんな雰囲気
やっぱりこのレールを昔風にしたいところ
サイトベースはほとんどガタがないぐらいに
調整できたが実はほんのわずかにガタがある
紙を一枚挟んでちょうどガタがなくなった
こういうものの調整って難しいなあ
フロントはレシーバーのこの部分に差し込んで固定する仕組み
円形のリセスになっていたのでこの部分の整形も実は結構手間だった
レールがついたままピープサイトも使えるタイプの
レールを選んだがネジ頭が高いためにピープサイトは使えない
頭が低いネジを探してくるのも今後の課題
新旧ELCANのそろい踏み
(左)ELCAN Spectorと(右)ELCANおそらくC79のレプ
76年生まれのFNCに光学サイトをつけるとしたらモダンなホログラムサイトや
ドットサイトではなくELCAN C79やせいぜいACOGあたりまでかな
ELCANってSCARやL85にもつけたりして割とおなじみのサイトだったんだけど、そもそもELCANってどういうメーカーなのか調べてみたら結構面白い経歴だった。
もともとはカナダのオンタリオ州の光学機器メーカーで「エルンスト・ライツ・カナダ」の社名をつづめてELCANというブランド名で製品を製造していた。
ライカの低価格ラインのレンズ製造から始まって、その後ライカは本国に製造を引き上げてしまったので身売りして軍用機器にシフトし現在に至るので社名も本当はELCANではないが、ユーザーにはもうこのブランド名が浸透しているのでELCANとラベリングしているそうな。
サイトに関してはC79は固定倍率、レティクルも固定でM145はレティクル微調整あり、自照式イルミネーションあり、Spectorになって1-4倍の倍率切り替えなどの機能が追加されたというのが大まかな流れ。
英軍が時代遅れのSUSATに見切りをつけてL85に載せ替え始めたし、Minimiなどの軽機関銃のサイトとしても旧タイプのELCANが載っているのを見かける。
70年代生まれのFNCに載せる光学サイトなら、シンプルな低倍率望遠スコープかELCANか新しいところでもせいぜいACOGぐらいまでだろうなと思っていた。
この組み合わせの報道写真はみたことないけど、着けてみたらいかにもありそうな組み合わせになった。
VFCのM16/M4用マガジンとSTANAG実物マガジンの比較
幅、前後長などのサイズはぴったりなのだがマガジンキャッチの
ホールの位置が違うのか実物マガジンはVFCには装着できない
固定はできないけど挿すだけなら挿せるのでエジェクションポートから
見えるカートリッジ…というような情景写真が無理くり撮れないこともない
抑えとかないと固定できないが写真だけ見たらいい雰囲気
とこしへにVFCのFNCは末代までの家宝とすへし…
ELCAN+FNCとりあえずの最終形
2024年5月29日
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