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OSXのtips6-20

今まで運用記録に書いてきたシステム運用のtipsを一カ所にまとめることにした。 要するに記事の量が当初の想定よりも多くなってしまい 私自身探すのが大変になってきたからだ。 ちょっとしたメモとしてのtipsも結構重要な情報になったりするので ここで項目を集めることにした。

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MacBook Proを2019の16インチに持ち替えてOSを最新版のSonomaに更新した〜懸念の「アレができない」「コレができない」は結構あったが発想を変える…

RetinaのMacBook Proの液晶の根元が異常に固くなって、開閉が億劫になってきたとか、内蔵ドライブが256GBというのが流石に手狭になてきたのでintelMacの最後の世代の2019MacBook Proを導入した。

前回のRetina導入以来5年ぶりのことだから、こういうのってやはり陳腐化するのが5年サイクルなんだな…

最近更新したiPhoneの同期がiTunesからできなくなっていたというのも大きかった。

ていうかiTunesってもうなくなっちゃったんだね…その件聞いたことある気はするけど本当になくなるとは!…

intelMacにこだわった理由はやはりVMWareの過去の資産を切り捨てられなかったから。

なのでSonomaでVMWareが動くのかどうかが最大の課題だったんだけど、結論からいうと動いたし普通に使える。

そこに辿り着くまでは結構苦労したけど…





MacBook Proのintel搭載最後の世代になるのかな…
2019で16コアなので大容量動画ファイルのエンコードのスピードはRetinaのほぼ倍
メモリ32GB、ストレージが1TBの組み合わせだったのでこれに更新した




クリーンインストール済みの調整品だったので初めての試みで
RetinaからWi-Fi経由移行アシスタントでユーザ環境の移行をやってみた




ユーザファイルだけでなくアプリ、システム環境設定、MacPortsも全部移行する設定




最初23時間以上残り時間を表示していたが結局3時間ほどで移行は完了した




iTunesの音楽・動画ファイルをミュージックに移行するのは
ファイルメニューから「読み込む」でiTunesのライブラリの
ディレクトリを指定することで吸い込みに成功した




こちらはほぼ2日がかりだったが…




Sonomaの特徴でAppleが1番目に持ってきたアピールポイントが
鮮明なスクリーンセーバだったので「アホかと」な感じなのだが
さらにウィジェットが復活しているのが驚き
自分が滅ぼしたものを復活させて2番目のアピールポイントに
してるんだからAppleももうアイデアを出せる人材が枯渇してるのかな




それより困ったのがランチャー類が全滅なこと
ドックの「Recent Applicatuions」は表示法が変わってしまい起動中のアプリしか表示できない
Alfredは動くことは動いたがTerminalカレンダーが呼び出せない…
Fキーにアプリを割り当てるなど過去に使っていたランチャーアプリは皆32bitだったので全滅…
結局よく使うアプリをドックに登録するというmacOSXの使い方原点回帰みたいな方法で妥協している




最新版のVMWare Fusion13の起動画面
本題のSonomaでVMWare Fusionは使えるか…という問題は結局解決して使える
使えるのだがVMWareという会社は消滅してBroadcomに買収合併されて
しまったためVMWareダウンロードサイトもそっちに移行してしまった
さらにオープンソース(厳密には違うが‥)のようになってライセンスキーも移管されてしまい
Broadcomのアカウントがないとダウンロードできないなどすごく手間が増えてしまった
どこでダウンロードできるかは教えてあげないよ…各位自分で探してね



予想通りというかあらかじめ聞いていたことだが、過去のアプリは半数は起動できなくなった。

だが起動できなくなったアプリは大部分最近起動していなかったものばかりだった。

スニペットアプリのClippyが使えなくなったのは少し痛かったが、CotEditorがスニペット機能をつとに追加していたので、実質さほど困らない。

スニペットを使うのってhtmlなどのコードを書くときだけで、普通の日本語を書くときはあまり使ったことないし…

結局Sonomaになってすごく嬉しい機能も特にないけど、すごく困ったことも特にない。

Zoomに対応とか言われたってうちの職場ではZoomは使用禁止だし…w…仕事はMSのTeamsだし仕事以外でそういうアプリを使うこともないし…

Safariが新しいWebのルールに追いつけなくなって表示できないサイトが増えていたのが困っていたが、それが解消されたというのが一番良かったことじゃないかな。

ハードに関しては2019 MacBook Proは確かに高速だがものすごく高速というほどでもなく、薄くなったが重さもさほど変わらないし…結局ストレージのメリットで更新しただけかぁ…





(下)MacBook Pro 2009Mid 13インチ(中)MacBook Pro Retina 2015Mid 15インチ (上)MacBook Pro 2019 16インチ
サイズ感も見た感じもほとんど変わらない3世代




だが筐体の厚みはこんなに違う…こんなに違うのに重さはさほど差がないw
劇的に減ったのがインターフェイスの口数で2009年にはなんでも行けた感じだったが
2015,年モデルではついにLANケーブルやFireWireもサポートしなくなり
2019年モデルではついにThunderbolt(USB-TypeC)以外はイヤフォンジャックだけになってしまった



インターフェイスがThunderbolt(USB TypeC)だけになってしまったから従来のブルーレイディスクドライブやTime-Machine外付けHDDなどはUSB-C→USB3.0のベイを外付けしないといけなくなったのでこれもかえって煩わしくなった。

ハードウエアはそんなに差がないかもだが、SSDで1TBは初めてなのでそこが期待値。





これはSierraのシステム環境設定メニュー画面
Macの環境設定画面は非常に整理された直観的なレイアウトなのが
Windowsに対する大きなアドバンテージだったはずが…




Sonomaのシステム環境設定画面
メニューの数が大幅に増えただけでなく例えばBluetoothやVPNなどを
メニューバーに表示するかどうかなどの設定がそれぞれの設定画面ではなく
コントロールセンターなど違うところに散ってしまうなど非常に使い勝手が悪い
しかも項目が増えたにも関わらずSonomaの自由度はSierra以前のOSより低い
これだったらWindowsのコンパネの方がまだ使いやすいかもしれない
これが新しいMacの一番あかんところなんだと思う



【追記】

BlackMagicでディスクリードライトのベンチレートを取ってみた。

結果は以下の通り。





2019MacBook Proで取ったリードライトのベンチマーク




こちらはRetina MacBook Pro Mid2015で取ったベンチマーク
SSDとHDDのフュージョンドライブというハンディはあるもののほぼ倍強の差がある
体感エンコードの速度も33fpsと77fpsなのでこの数字とほぼマッチする




さらに2009 MacBook Proのベンチマーク
HDDの2009とRetinaでは10倍の差だからこの10年で20倍の高速化が実現したことになる
それほど恩恵を感じないのは動画ファイルなどの処理すべき
ファイルのサイズも等比級数的にデカくなっているからだと思われる…



2024年7月7日









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最新版のSonomaのMacBook Proの動画スクリーンセーバーについて〜でかい…そしてテスト中に謎のカーネルパニック(?)

AppleのSonomaの最大の売りは「鮮明なスクリーンセーバ」(?w?)とのことなので、スクリーンセーバーを試していた。

なかでも風景などの動画のスクリーンセーバーは壁紙に設定して「スクリーンセーバとして表示」のトグルスイッチボタンにチェックを入れると、タッチIDでセーバーから抜けた時に動画がゆっくり止まって静止画になり壁紙になるといういかにもなエフェクトが楽しめる。

多分電気屋の店頭でこのエフェクトを見せられたら、パソコンのことをよく知らない素人なお客なら
「すご〜〜い!」
とかいって乗せられて飛びついて買ってしまうかもしれない。

パソコンヲタクなら「それがどうだっていうの?」というかもしれないが、かつて初めてMacintoshを見た時に画面から音が鳴るとか、モニターがカラー表示だとかいうことに衝撃を受けて飛びついたわけだから同じようなものかもしれない。





Sonomaの「最大の魅力」は動画のスクリーンセーバー
4Kで撮影されたドローン空撮や水中カメラなどの美しいスロー映像が
楽しめる…のだがほとんどはシステム環境設定でセーバーや
壁紙に指定して一度ダウンロードしないといけない
これがでかいので全部入手するのには結構な時間が必要




美しいスクリーンセーバー画面
画面にロックをかけてタッチIDでセーバーを解除すると
動画がゆっくり静止画の壁紙になるエフェクトが楽しめる
電気屋の店頭で見せればいかにも映えるエフェクトだが
これがSonomaの魅力のトップというのはちと情けない




すこし困った問題も起きる
メニューバーアイコンの色を背景が暗いセーバーに
合わせて 白いアイコンに変更すると…




背景が明るくなった時に白に変更したメニューバーアイコンは見えなくなる
OS標準のメニューエクストラはちゃんと画面に合わせて黒くなるが
サードパーティのメニューバーアプリは全滅…
Appleは基本的にはサードパーティを敵視しているからわざとなのかもしれないが…




背景が真っ白や真っ黒になる動画もあるので流石にこれでは仕事で使えない…




とここまでテストしていたら突然MacBook Proの画面が真っ黒に落ちて再起動
何もしてない時だったのでちょっとびっくり…
コンソールで見た感じではカーネルパニックのようにも見えるが
いままでカーネルパニックは大抵外付けボリュームや
ブルーレイなどの強制アンマウントの時とかイレギュラーな
操作をした時に限られていたので何もしないのに落ちたのは結構衝撃



macOSはHigh Sierraで終わってしまったとか陰口を叩くユーザもいるが、OS11以降のMacを触り始めて数日で初めて出会ったカーネルパニックだったのでかなり驚いた。

OS Xの10.0を初めて触った時のことを思い出したよ…

評判通り最新のmacOSはいろいろと問題を抱えているような印象を持った…




2024年7月17日









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サーバー用途のMacBook Pro 2009のバッテリーが突然容量6%以上充電できなくなった…さすがに純正バッテリーはもうないのでサードパーティ製に

先先代の主力機だった2009年モデルのMacBook Proは、今ではすっかりサーバーになっていてラックに据え置きになっているのだがこれがちょっとヘビーな作業をしている時に重くなったので再起動をかけたら突然バッテリーが6%以上充電できなくなった。

ずっと5000mAの容量があるという表示だったが、2019年にバッテリー換装してもう5年以上使っていて初期容量の80%の容量のままというのはあり得ないとは思っていたが、再起動すると突然満充電から6%に下がってしまった。

そしてそのままそれ以上充電できなくなった。

ハード故障が疑わしいが一応PRAMクリア、NVRAMリセットの手順を踏んでみた。

その結果やはり充電は6%以上できないままだった。

見かけ上5000mA以上容量があるように見えているが、どうも容量情報を正常に取得できていないと判断。

前回もAmazonからバッテリーを購入したのだが、さすがに自称「純正バッテリー」はもう商品欠番になっていた。

そこでサードパーティ製のバッテリーを購入。

一応「MacBook Pro 2009Midモデル対応品」と書いてあったが、どうなるか…





大容量ファイルを大量にファイルサーバーになっているMacBook Proに転送する
という作業を数日集中的にやっていたらMacBook Proが重くなってしまった
それで再起動したら突然バッテリーレベルが6%になってしまいそれ以上チャージできなくなった




このバッテリーだが自称「MacBook Pro 2009純正品」ということだったが
バッテリー容量の表示が新品の時から変だった
普通チャージのコンディションによってバッテリー容量は毎回ばらつくので
先先代以前のバッテリーのように容量グラフはギザギザになるはずだが
今回のバッテリーはこのように脳死したようにフラットライナーだった
実際「脳死」していたのかもしれない




そして再起動したら充電は100%から一気に6%まで
落ちてしまいそれ以上充電できなくなった
要するにこれが本当の充電容量で5000mA以上の充電容量が
あるかのような表示は嘘だったということだ




電源管理を司るNVRAMリセットを試みてみたが改善しなかったので
Amazonで注文したバッテリーに交換することにした




2009年モデル対応のバッテリーはもう流石に純正品は
流通していないので「WorldPlus」というメーカーの対応品を購入した
品質については未知だが「1年間保証」を謳っているので自信はあるみたいだ…




バッテリー交換は特に難しいところはないがバッテリーケーブルをこじって引き抜くところだけ要注意
以前これをしくじってケーブルソケットを破損したことがトラウマになっている




バッテリースクリューは3枚刃の専用ドライバーを使う
このメーカーのバッテリーにはこれが付属していた




早速電源投入したところちゃんと充電を開始した
バッテリー容量も6100mA以上を表示している




シシテムメニューエクストラから見ても充電は成功している



もともと容量表示に関しては問題のある個体だったのかもしれない。

前のバッテリーは交換したのは6年ぐらい前だが、4年前ぐらいから持ち運びしなくなりサーバーとして据え置き使用になったので、バッテリーが傷んだのは電源アダプター刺しっぱなしによる過充電が原因ではないかと思う。

が、サーバー用途なのでしょっちゅう電源ケーブルを抜いて放電することもできないし悩ましいところだ。

据えっぱなしだとバッテリーの寿命は5〜6年というところか…




2025年5月7日








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交換したばかりのMacBook Proのファンから異音がした…さすが中華クオリティ…のファンにバイクのブレーキオイルを注入するTipsのその後

7年前のファン故障したMacBook Proに「ビンテージなので修理できません」とアップルストアで断られたので、Amazonの中華ファンを組み込んだところ日も経たずに光線銃のような怪音を発し始めたのでグリスを差したというTipsから7年の月日が経った。

詳しくはこちら参照
MacBook Proの交換したばかりのファンから再び異音が…純正と思しきファンを入手したがその前にシリコングリスでファンの異音を止めるというTipsを試してみたところ…<訂正あり>

実は純正部品のファンも入手済みなので素直に部品交換すれば良さそうなもんなんだけど、バイクのブレーキオイルのシリコングリースを差したら音が収まったので逆にこのTipsでどこまで保つのか興味が湧いてきた。

何ヶ月保つかという予想を裏切ってなんと7年間も問題なく稼働した。

そして7年経って先週めでたくまたノイズを発し始めた。

本当はマグレブ型のファンにグリスは必要ないんだそうだ。

だからそもそもの中華ファンが不良品だったというだけのことなんだけど、一度うまくいくとこれでどこまで行くか試したくなった。

また開腹してマグレブファンに同じシリコングリスを差したらどうなるか試してみた。





7年前に怪音を発し始めたMacBook Pro 2009Midがまた怪音を発し始めた
早速バラしてみた…かなり掃除していなかったから懸念通り埃がすごい
しかしノイズの原因はホコリではなかった…




ファンブレードやフレームにも細かいホコリが付着していた




しかしそれが原因ではなく7年前に差したシリコングリスが
ほとんど弾かれて固まっていた…これが原因だろう…
そもそもグリス差さないと異音がするのは不良品ではあるんだけど…




ホコリをキレイに落としてシャフトにまたバイクのブレーキオイルを差した
蓋を閉じる前に一度Macを起動してファンが正常に回るか確認した




サーバー類の設置状況
左が今回分解したMacBook Pro 2009Midでファイルサーバー、
AppleTVのビデオサーバーとして完全にサーバー用途で起動している
右のMacBook Proは蓋が閉まらなくなったMacBook Pro Retina2015Midで
これも今はAppleTVのコントローラーサーバー、スパムメールフィルターサーバー専用になっている




そしてサーバーラックの隣はガンラックになっている
いや、カンケーないけど…




ファンはアイドル状態だと50度前後のCPU温度センサーで2000rpmほどの回転で正常に見える
猛暑の夏になっても正常に回転が上がるのかこれからも観察を続ける…
というかこのファンがダメにあるよりも先にMacBook Proそのものにガタがきそうな気がするが…



2024年12月22日









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余ったハードディスクを結合して大容量ストレージを実現する〜Macのディスクユーティリティを使ってJBOD機能でボリューム結合する

2009年モデルのMacBook Proと2015年モデルのRetina MacBook Pro、最近導入した2019年モデルのMacBook Pro、先代ファイルサーバーだったMac mini、旧メールサーバー兼VPNサーバーとして使っていたMac miniなど歴代のMacにそれぞれいざという時のためのTime Machineの外付けハードディスクを着けているので、家中外付けハードディスクだらけになっている。

そのファイルサーバー用途のMacなどは内蔵ディスクを大きいものに交換したりしているので、Time Machine用のハードディスクも順次容量が大きいものに交換している。

するとかつてバックアップ用だった1TB程度のハードディスクなんかは容量が中途半端で使い道がなくなってくる。

かといってさすがに1TBの容量があるストレージなので捨てたり、埃をかぶらせているのももったいない。

ならば余った大容量ハードディスクを有効活用するためにボリューム結合で簡易的に大容量ストレージを作ってしばらく前から運用している。





我が家の「サーバールーム」の様子
AppleTV用のBluetoothリモコンサーバー兼スパムメール
フィルターサーバーやファイルサーバーなどが並んでいる
業務用ではないのでかつてのラップトップやデスクトップを転用している




大容量ストレージを構築しているのがMacBook Pro2009モデル




USBハズなどを介して外付けハードディスクを大量にぶら下げている
転送速度は重視していない…容量を稼ぐことが優先
余った1〜2TBのハードディスクを結合して大きな論理ドライブを構築している




これのやり方はとても簡単
ディスクユーティリティを起動して
ファイルメニューからRAIDアシスタントを選択する




現在のmacOS 15 Sequoiaで使用できるのはRAID 0のストライピング
RAID 1のミラーリング、そして連結のJBODの3つのメニュー
大容量ディスクを作るにはJBODを選択する




ディスクの選択画面でグループングしたいドライブのボリュームアイコンを
ドロップしてアシスタントの指示にしたがて結合操作を進める




物理的な結線を図式化するとこんな感じ
MacBook Proのアクセスソケットは数が限られるので
ハブを通して複数のハードディスクを接続する




論理ドライブを図式化するとこんな感じ
例えば1TBディスクを6本まとめるとMacからは
6TBの論理ボリュームとして認識される
6TBのラックマウントNASを購入するより二桁ぐらい安上がり




ただしJBODには問題点がある
JBODは単純に複数のドライブの最後尾と先端を続きとして結合するだけなので
ディスクを2つ結合すれば故障リスクは2倍、3つ結合すればリスクは3倍
6個繋げばざっと6倍となって平均的なHDDの寿命が6年とすると
この組み合わせは1年以内には何らかの故障を起こすことになる
そこでJBODボリュームを2セット構築してこの2セット間を
rsyncコマンドなどでミラリングすれば片方が故障しても
修理をしている間もう一つのセットがデータを保持できる
完全リダンダントの考え方があれば堅牢な大容量ストレージが
とても安価に実現できる




この複数ボリュームを結合するJBOD機能は確かLeopardあたりから
MacOSに追加されたが一時期ディスクユーティリティのメニューから外されていた
最近のバージョンSequoiaかそのあたりからまた復活している
El CapitanのMacBook Proでは論理ボリュームは認識できるが
構築するRAIDアシスタントがないため構築や変更ができなかった




この機能とはまた別だがSonomaで確認したらMacのボリュームは
コンテナ化されており複数のボリュームの構築も可能になっている
macOSの場合セキュリティ強化の狙いでコンテナ化されているようだが
これが使えるなら以前のBootCampよりもさらに堅牢な仮想環境が構築できるかもしれない
いろいろ面白いことができそうな機能


2025年7月21日









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FusionDriveを解除する…ファイルサーバーとして使用しているMacBook Proの転送速度が異常に遅い・転送に失敗する件

この1ヶ月ほどMacのページもテッポのページも更新が止まっていたのは、このほぼひと月ほど旧MacBook Proの転送が異常に遅い、転送に失敗してネットワークが切れるという問題で悪戦苦闘していたからだ。

前々からこういう症状がちょくちょく起きていたが、だんだん頻度が上がってきているので原因の切り分けをしていたがいろいろ謎な振る舞いをしていたので時間がかかっていた。

その過程では無線LANルータのハード障害説、無線LAN搬送波干渉説、MacBook Proキャッシュ破損説などいろいろ仮説を立てて切り分けをしていたが全部過程を書くと長文になってしまうので結論だけ。

件の旧MacBook Proは以前のこちらの記事のごとく256GBのSSDと2TBの内蔵HDDでFusionDriveを組んでいる。
老兵MacBook Pro近代化改修計画発動〜SSD+HDDをFusion Drive化する手順は意外に簡単だった〜そのメリットとデメリット〜実際の速度アップ実測値(後半)

この論理ボリュームを組んでいるサムスンのSSDがかなり劣化して読み書きの速度が異常に落ちていることが判明した。

時々転送速度が回復するのが謎だったのだが、このSSDの空きメモリ領域の解放がしばらく稼働していないと回復するが大容量ファイルを転送するとすぐに解放メモリが枯渇して転送速度がゼロに近くなるというのが原因だった。

SSDには寿命があり使い続ければいつか必ず死ぬということは使い始めた当時から知っていたが、FusionDriveを組んでもう直ぐ12年というタイミングで死んだらしい。

まあよく保ったとも言えるし、1日で死ぬと思えば10年回り続けてもなんともないミズモノのHDDと比べると、SSDは一定量の読み書きをすると必ず死ぬという違いがあるようだ。

この旧MacBook Proは現在はもうファイルサーバーとしてしか使っていないので、FusionDriveで高速化する意味はあまりないのでFusionDriveを解消することにした。

ところがここからが試行錯誤の連続だった…





GB単位の大容量ファイルを現用MacBook Proから旧MacBook Proサーバーに転送すると
一瞬7〜8Mbps程度の転送で始まるが数十秒でKbpsレベルまで転送速度が落ちてしまい
様子を見ているとネットワークが切れて何かがクラッシュしているような症状が頻発していた




受け側のMacBook Proのネットワークを監視していても何も異常が見つからない
特に負荷になっているようなものも見つからない




この間いろいろ切り分けをしていたのだが途中は省いて結論だけ
この旧MacBook Proファイルサーバーの読み書き速度をBlackmagic Disk Speed Test
確認したところもはや死に体といえるぐらい読み書きの速度が落ちていた




こちらが12年前FusionDriveを組んだ当時の読み書きの速度
もう比べるべくもない




このセットよりも古いHDDのみの構成のMac miniの転送速度が
全く落ちていないので原因はSSDの機能低下と断定
Disk Senseiで確認したところ例のmacOSのSANDBox問題でTrimもオフになっていた
これをオンにしてマニュアルでTrimを実施した




ほぼ4昼夜かかってマニュアルTrimは成功




Trimは成功してEverything looks superのはずだが結果これは全く効果なし
つまりSSDは一度この状態になってしまったら何をしても生き返らないということだ




12年前FusionDriveを組んだ当時はこのMacBook Proは現用機だったが
もう今は完全にファイルサーバーとして据え置きになっているので
OSの起動が速いとかのFusionDriveの機能は必要ないと感じたので
FusionDriveを解除してSSDとHDDを切り離すことにした
外付けHDDから起動してTerminaldiskutil listと打ってディスクの構成を確認
このApple_CoreStrageと表示されているドライブがFusionDriveの構成ディスク
この通りキャラクターコマンドはスペルや大文字小文字を
間違えるだけでも動かないの注意(オマエがな〜




FusionDriveは最近ここでよく取り上げているJBODと同じで
複数のボリュームを連結して論理ドライブを構成する
ただし単純にボリュームをつなげるだけのJBODと違ってFusionDriveは
SSDに置くファイルを動的に選別して読み出しを高速化するテクノロジー
そうはいっても構成・解除のやり方はJBODやRAIDと同じで各ドライブの
UniqueIDを削除することで連結解除して分離できる
UUIDを確認するコマンドはdiskutil cs list
このコマンドでLogical Volume Groupと
Logicl Volume Family、Logical VolumeのIDがツリー表示される
必要なのがこれで他にPhysical VolumeなどのUUIDも表示されるので要注意




まずツリー下層のLogical VolumeのUUIDを削除する
diskutil cs deleteVolume (LogicalVolumeのUUID)を実行
これは一つずつ実行していかないと一気に削除はできない
成功するとこのようにFinished CoreStrage operationの表示が出る




最後にFusionDriveの論理ドライブの親UUIDを削除する
コマンドはdiskutil cs delete (Logical Volume GroupのUUID)
成功するとerasing disk0s2みたいな表示とプログレスが%で表示される
反応しない場合はdiskutil cs delete でLogical Volume FamilyのUUIDも削除する
いろんなところに手順やコマンドが書いてあるがその通りやってもうまくいかない情報もある
私のところではこの手順で成功した




ディスクユーティリティを起動するとFusionDriveが解除されて
名称未設定のボリュームが表れているのが確認できる



さてこうして論理ドライブを解除されたSSDとHDDがマウントできたので、これをフォーマットしてOSをインストール・Time Machineから前の環境を復元するのだがここで一つ問題が起きた。

OSはもうディスク配布が終了したEl Capitanだったので、過去にダウンロードしたインストーラーからインストールメディアを作っていた。
その手順はこちらを参照。
Yosemiteインストールメディアを作ってMac miniもアップデート〜にしたらVPNサーバが自動起動できなくなった〜打つ手なし・゚・(つД`)・゚・

FusionDriveを解除分割した旧MacBook ProにEl Capitannをインストールしようとしたところ
「このインストーラはダウンロード時に破損したと思われます」
というエラーを出してインストールに失敗した。

AppStoreからEl Capitanのインストーラをダウンロードしてきてインストールにチャレンジしたが、やはり同じエラーが出るので仕方がなくYosemiteをインストールしてTime Machineから復元をしようとしたら
「El Capitan環境で作成されたTime MachineバックアップはこのOSでは使用できません」
という警告で復元に失敗した。

さあ、詰んでしまった…

前の環境を再現するためにはなんとしてもEl Capitanをインストールしないといけない。

しかし何度ダウンロードしても「インストーラが破損」の警告は変わらない。

ここで調べたところこういう情報を見つけた。
どの記事を見ても(主観)OS X El Capitanをインストールできなかった話





El Capitanのインストールに失敗したのでYosemiteで
MacBook Proを起動してとりあえず書き込み速度が改善したのは確認したが
今度はTime Machineからの復元が不可能になってしまった
実はEl Capitanのインストーラは破損していたわけではなく
Appleがライセンスを停止してしまったらしい
詳細はこちらに記事があるが要は2016年の2月14日
をもって旧OSのライセンスを止めてしまったらしい




もう一度内蔵ボリュームを初期化して
外付けHDDから起動してネット接続をオフにする
こちらの記事に従ってTerminaldate 0101000016と打つが
「お前にはこれを実行する権限がない」と怒られる
そこでsudoをつけてroot権限で実行した結果
時計を2016年の2月以前に戻すことができた




時計を戻すことができたらEl Capitanの
インストールにもあっさり成功した




そしてTime Machineからの復元にも成功した
大容量の動画ファイルなどは回避しても4時間半かかるが
ネットワーク設定やパスワードの設定など細々した設定を
いちからやり直さなくて済むのはやはりありがたい
別にEl CapitanにこだわりはないがTime Machineのバックアップが
使えないのは大問題なのでこういうところに落とし穴があるのは冷や汗もの




El Capitanのサーバ環境は復元も成功していよいよ
ファイルサーバーとしての復元と転送テスト実施




Blackmagic Disk Speed Testでストレージの読み書き速度の計測
もちろんFusionDrive導入時の速度と比べたら4分の1程度の遅さだが
SSD死亡時のFusionDriveに比べたら一桁速い
ファイルサーバとしてバックグラウンドで
動いてくれれば十分なのでこの速度でも満足




ちなみにこれは最近メイン機として使っているMacBook Proのテスト結果
手元で操作する個体はこれぐらいのスピードが欲しいが
FusionDriveはHDD時代からSSD時代に移行する
過渡的な技術なのでやがて消える運命なのかも




大容量ファイルの転送テストも実施したが速度も
安定しているし止まったり落ちたりもなくなった
ディスクコンタクトランプもついたり消えたりではなく
ずっと点灯したままに変わった



SSDとHDDを連結するFusionDriveの概要が面白かったので、自前でコマンドを使ってこれを組んだみたができるかどうかを試してみたかっただけで実はSSDをそれほど信用していない。

HDDは速度は遅いが価格も安定しているし、なによりも安定している個体は本当に10年以上回しっぱなしにしても問題なく動作する。

それに比べてSSDはたとえTrimをかけていても一定以上のサイズ・量のファイルを読み書きし続ければ必ず死ぬ。

Trimはそれを先延ばしにできるかどうかというだけの技術で、永遠に死なないSSDを作り出せるわけではない。

そういうSSDとHDDを組み合わせたらお互いのメリットの高速の読み書きと、安価に大容量が実現できるのがFusionDriveの面白さだったのだが、デメリットはやはり障害発生時の対処が複雑になることだろう。

サーバー用途なんて障害を起こさないようにするんじゃなくて、障害上等、故障したら簡単にモジュール差し替えで修理できる・障害いつでも来い!という運用でないとダメだと思う。
(実際世の中には「サーバーなんだから永久に再起動しなくていい」「サーバーなんだから故障しないはずだ」という類の幻想持っている人が本当に多い)

それを思えばFusionDriveはやってみて面白くはあったけど、この旧MacBook Proがサーバーになった時点でこれは解除しておくべきだった。

まあ、うまくいったから別にいいけどやってる間は結構ヒヤヒヤだったし、通信障害を疑い出した頃から数えればほぼ1ヶ月これに手を取られていたんだからやっぱり余計な複雑系は排除するべきだと思い知った。



2025年11月12日



anchor

FusionDriveを解除したSSDは撤去…スペース開けとくのも悔しいので同容量のSSDをマウントした…

およそ一カ月のすったもんだの末、ファイル転送が異常に遅い原因がファイルサーバーとして使っている旧MacBook Proに組んだFusionDriveのSSDの劣化だった…と切り分けた話が前回。

前回CoreStorageコマンドでFusionDriveのボリューム統合を解除したところまでの話は書いた。

解除して普通のハードディスクのノートパソコンになったので、転送速度は激速ではないがまあまあの速度に回復した。

それでまぁ、解決と言えば解決なんだけどせっかく光学ドライブを撤去してSSD用のスペースを作って内臓ボリュームが二つマウントできるようにカスタマイズしていたのでもったいないので新しいSSDを入れで空きスペースを埋めることにした。

使い道は考えてない…せっかくのSSDシャーシだからちゃんと動くSSDを入れておきたい…というだけのことだけど。


前回はサムスンのSSDだったが今回はSanDiskのSSDにチャレンジしてみた。

SanDiskの250GBのSSDが4000円ほどで出ていたので、まあそれぐらいだったらいいか…という感じであまり考えもなしに購入。





FusionDriveを解除しただけで一応使えるようになったのだがせっかくSSDを
マウントできるようにしたのでジャンクのSSDを撤去することにした
代わりに入れるのがSanDiskのSSD
USBメモリではお馴染みのブランドだがそのSSDを初めてトライしてみた




SSDをマウントしているのはDVDドライブの跡地に設置したマウンタシャーシ
これの分解手順はこちらのページに書いた
老兵MacBook Pro近代化改修計画発動〜まずはSSD導入〜
Fusion Drive化計画を実行〜おおむね結果は良好だが痛恨のミスも…(前半)

今回も万一のショックを考えて先にバッテリーケーブルを外しておく




今回はSSDを交換するだけなんだけど結局前回と同じレベルの分解が必要だった
HDDドライブケーブル、光学ドライブケーブル、カメラケーブル、スピーカーケーブルを外す




前回はスピーカーケーブルソケットを破損するという
痛恨のミスをしたが今回は問題を起こさず分解できた




すげえ埃…マウンターの下側はなかなか掃除する機会が
ないがこういうところにも埃は入り込む




シャーシをキレイに掃除したらSanDiskのSSDをマウントする
せっかく三枚刃の特殊ドライバーもスタンバイしたのに
マウンタースクリューは普通のプラスネジだった…前にもこんなグチを書いた気がする




戻す前にバッテリーから起動して動作を確認する




SSDは問題なく認識したのでDisk Utilityでフォーマットする




そして内蔵ストレージとして問題なく認識した
前回破損したスピーカーケーブルも問題なく接続して
スピーカーが使えることも確認した




無線LAN経由で転送テストを実施してみた
(上)HDDに転送した場合(下)SSDに転送した場合のスループット
9.5Mbpsに対して12.7Mbpsと微妙な差だが転送速度は改善している
これ以上の速度改善は無線LANルータを交換するしかないかも…







Disk Senseiを起動してSSDの情報を確認
SanDiskは何もしないでも最初からTrimの設定が入っていた
今時はこんな感じなのかな
今回はFusionDriveやJBODのようなボリューム統合はしないで
読み書きの速さを利用してファイル転送の受け皿にするぐらいかな…


2025年11月22日













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