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2006 年 5 月 1 日





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Doze
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これを起動している間は、システムがスリープに入らないというアプリ。
スリープに入りかけると何かの自動機能が動いて、スリープを解除するという仕組みになっているらしい。

いちいちシステム環境設定ペインを開いてスリープしない設定に変更しなくてもこれを起動すればスリープしないし、このDozeを終了すればまた元通りスリープするようになるということだ。

それでこれが何の役に立つかというとやはり何か大きなファイルのダウンロードとか、途中で止めたくない作業をしている時だろう。
今はブロードバンドの時代だからメガ単位のファイルなら数十秒で落ちてしまうが、ギガ単位になるとそうもいかない。
そういう時に寝てる間に勝手に落としておいてくれれば良いのだが、朝起きたらスリープに入っていて夕べの作業がリジュームで立ち上がるのを見ると舌打ちしてしまう。

そういうことを防ぐにはお手軽で良いと思う。






Dozeはシステム環境設定ペインを開くこと無くスリープをしないようにできる
起動中はスリープを阻止するし、終了すれば簡単にもとのスリープする設定に戻る
そのインディケータはこのドックアイコンということになる


2006 年 5 月 2 日





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LengthControl
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

以前、あるトラシュー系BBSでロングファイルネームに対応したOSXは進歩か後退かということが話題になった。
あるUNIX系のユーザが、ロングファイルネームや日本語ファイルネームを使いたがるのはコンピュータを解っていない素人だと批判したが、しかしそれでもユーザがそういうものを使うことを止めることもできないし使えるならそういうものを使うのは必然だ。

なぜなら大部分のユーザは言語環境の禁則事項なんてことに本当に無頓着だからだ。
機種依存文字だってあるんだから平気で使ってくる。
だから(月)(火)(水)なんて箇条書きの項目に書いてある文章が平気で流れてくる。
Windowsの特殊文字なんだから使うなと言ったって使えるんだから彼らは平気でそういう文章を回してくるだろう。

もちろん心得のある上級者だったら、自分の環境で使えるとしてもそういう文字は使わない。
ロングファイルネームなんてのもそうだ。
HFS+は何文字が制限だったのか、一度実験したのだが結果は忘れてしまった。
確か128文字以上は使えたはずだ。もっと多かったかも知れない。
どちらにしても100文字を超えた辺りで、私は
「これ以上のロングファイルネームは実用上意味が無い」
と思ってその時点で興味を失ってしまった。

しかし世の中には31文字までのファイルネームしか使えない環境が今でも実働している。
そして我々はそういう環境の人ともファイルを交換しなくてはいけないことがままある。
そうであるなら、OSXでは100文字以上のロングファイルネームが可能であるとしても31文字以上のファイルネームは禁則にするべきだと思うのだ。

このアプリは今使っているファイルネームがこの禁則事項に何文字オーバーしているかを表示する単機能のアプリだ。
使い方は単純だ。
アプリ本体にドロップするだけで良い。
それで赤文字でオーバーしている文字数を表示してくれる。

また、修正したファイルネームを作成して表示でパスしたら元ファイルのファイルネームを変更してくれる機能もついているが、こちらの方はなぜか上手く動かなかった。
しかしそういう環境の人とファイルをやり取りする人は使っていて損は無いアプリだ。
2バイト文字だと今何文字になっているか見失うことが多いからだ。

それ以前にそういう異なる環境にファイルを渡す時には、日本語のファイルネームを使うなという指摘は至極ごもっともなのだが・・・






LengthControlはファイルネームに31文字制限のある環境に渡すファイルでも
問題が起きないようにファイルネームが何文字31文字をオーバーしているか表示するアプリ
本体にファイルをドロップするだけでこのキャプチャーでは19文字オーバーを表示している





そしてファイルネームを修正していくとインクリメンタルに
今何文字オーバーかという数字が変化する
これはなかなか便利じゃないだろうか





そして新しいファイルネームを適用する機能もついているが
この機能はエラー表示を出すだけで上手く動かなかった
ちょっと残念だ



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ShadowKiller
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

かつてパロアルト研究所がウインドウとアイコンを発明した時には、その描画の方法はほとんどセルアニメと一緒でアウトラインの輪郭線を描画することでウインドウやアイコンを表現していた。
そのインターフェイスを取り入れたMacやさらにMacフォロアーのWindowsも基本的にはパロアルトと同じ描画方法だった。

しかしMacOSのどれかのバージョンから輪郭線の濃淡で陰を表現して、フェイスを立体的に表現することが始まった。
最初は単に太い描画線と細いものを使い分ける程度のグラフィックだったが、OSXから実際に陰をグラフィックのプロセスで描くようになり、そのためについにパロアルト以来の輪郭線は廃止されることになりグラフィックはますますリアルになった。

リアルなのは結構だがその描画のためにどれほどハードのリソースを消費するのかというのがOSX導入当時には結構不安だった。OS9と比べるとOSXのグラフィックは明らかに重たそうだったからだ。

しかし結論からいうとこのグラフィックそのものはそんなに大きな負担になっていない。
特にTiger以降ではこの陰の描画はシステムとは違うパートに分担しているので、この描画が多くなったにもかかわらずグラフィックのシステムにかける負担は逆に小さくなっている。
それ自体は良いのだが、やはりGPUやグラフィクのキャッシュ、メモリが貧弱な旧式機の場合は、こういうシャドウの描画が負担になることは考えられる。

このアプリはそういう旧型機でもOSXをサクサク動かす目的で、この陰の描画を禁止するというアプリだ。
使い方は実に簡単で一回起動すると、陰は出なくなる。もう一度起動するともとに戻るという調子だ。

それで実際陰を描画しないことで、どれほどシステムがきびきび動くようになったかというとiBookG4+OS10.4.6という環境では全く体感できない。
これはもっと旧式機でテストしないと効果が解らないようだ。

しかし陰が無くなったデスクトップというのもちょっと新鮮だ。
既述のとおりウインドウはアウトラインが廃止されているので、いくつもウインドウが重なっている時にはちょっと見づらくなるかも知れない。しかし見た目は確かに軽そうな雰囲気にはなる。
readmeにはメニューバーの陰も消えると書いてあったが、なぜか私の環境ではメニューバーの陰は消えなかった。
それでも面白いんじゃないだろうか。
これだけでも随分雰囲気が変わるので、スキンチェンジマニアにはお勧めだ。






ShadowKillerはこの通りウインドウの陰の描画を消すアプリ
消してみるとOSXのウインドウってアウトラインが無いんだということを再発見する





こういうGrowlの警告ウインドウも・・・





陰を消すとこの通り
実際に動作が軽くなっているかは体感できなかったが、見た目は確かに軽そうだ


2006 年 5 月 3 日





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Corripio
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

iTMSからアルバムジャケットアートを取得するアプリのCorripioがバージョンアップした。一般的にはAmazonよりも高画質なジャケットアートが取得できるiTMSから画像を取得するというのが最大のメリットのアプリだ。

一番の改善点は全体的にフェイスの雰囲気が改良されて、前よりも垢抜けしてきたことだ。
また前に試したバージョンはアメリカのiTMSからしか画像の取得ができなかったが、このバージョンから各国のiTMSのURLが登録されて国を選択するだけで切り替えられるようになった。

これは邦楽曲の場合、従来のUSAiTMSではほぼ間違いなく取得できなかったのだが、少しは取得できるようになった。
少しはというのは大部分は取得できない状況はあまり変わっていないわけで、これはアプリの作者さんには責任は無い。
問題は日本のレコード会社は先進国の中では最も守旧的で、最もiTMSに非協力的だというところだ。
本来、ある製品は販売する時にA店には卸すが、B店には卸さないというのは自由な競争を阻害する独占禁止法で規制を受けるような種類の行為なのだが、音楽業界は自分たちの販売チャンネルにだけ選択的に製品を卸すということを平気でやってそのことに問題は全く感じていない。
それで消費者に不便をかけることよりも、自分たちの利害を完全に優先している。
それで
「ファイル共有ソフトは著作権を侵害している」
なんてよく平気で言えるもんだなと感心するが、これが日本という国の閉鎖性、後進性を象徴している。

そんなことは余談だが、日本という国の後進性のために日本人が受けるメリットが一番少ないのだがこのアプリは各国の固有のiTMSアイテムからジャケットアートを取得できるようになったというのが最も進歩した部分だろう。

またジャケットアートを取得する時に従来は曲名+アーティスト名の検索しかなかったが、曲名のみ、アーティスト名のみ、アルバム名のみなどいろいろな条件で検索できるよううになった。
従来は取得できなかったアイテムもジャケットアートにたどり着ける可能性が少し広がったということだ。






Corripioは各国のiTMSに対応した
これで従来はほぼ間違いなく取得できなかった邦楽曲も少しは取得が可能になった
しかしこうして見ると日本のダウンロード販売の後進性が解ってしまうのが何か物悲しい





フェイスは全体的に少しずつ改良されて垢抜けしてきた
動きも確実になってきてアートを差し替えた時にもちゃんとアップデートされるようになった





またジャケットアートの検索条件も従来の曲名+アーティスト名から
曲名のみ、アーティスト名、アルバム名など選べるようになった


2006 年 5 月 6 日





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MPEG Exporter TNG
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

平日はなかなかまとまった時間が取れないので大物ソフトのテストができない、と言いながら休みは休みで「家族サービスが忙しくて更新ができない」なんてぼやいている。

それでも今日はフリーにしてもらって一日かけて課題のアプリにかかってみた。
「その割にはスクリプトかよ」
なんて突っ込みは無しにしていただけるとありがたい。
実はこのテストは昨晩から既に20時間以上続いているからだ。

このスクリプトは様々なフォーマットのビデオファイルを指定のフォーマットにエクスポートする。
このスクリプトは実体はスクリプトではあるが、UNIX由来のビデオ変換エンジンのffmpegをGUIで動かせるという本格的なアプリにも見劣りしない大物ソフトな訳だ。

ffmpegはオープンソースの動画変換アプリのコアとしてコミュニティで常に改良が重ねられているので、現行の流通している画像フォーマットのかなり大部分に対応している。
私のところではmpeg2、mpeg4、.dv、wmvなどで変換に成功した。
たぶんDivXなどにも対応しているはずだ。

このスクリプトを使う最大のメリットはエクスポートできるフォーマットや設定の種類の多さだろう。
mpeg1、mpeg2、mpeg4のフォーマットにはほとんど対応しているんじゃないだろうか。
私はH.264のQTクオリティやiPodクオリティなどにメリットを感じた。
以前このページでH.264はAppleのローカル規格だなどと筆が滑って書いてしまったが、実際にはこのH.264の素晴らしいパフォーマンスには最近はつくづく惚れ込んでいる。
圧縮率は非常に高いのに、画像の劣化が最も少ないという通信用の規格としては最も望ましい性能を持っている。ワンセグがこれを採用したのもうなずける。

それで手持ちのiMovieファイルをH.264にエクスポートすることにチャレンジした。
実はこれが一番やりたいことだったわけで、iMovieのプロジェクトは単体で数ギガもハードディスクを占拠しているものもあるためにこれをH.264で圧縮したかった。
ただiMovieをいきなりH.264にはエクスポートできないので、.dvという拡張子がついたDVクオリティのQTムービーからとwebストリーミング用のmpegから変換してみた。

ところでこの変換エンジンのffmpegはオープンソースではあるが再配布に関してはライセンスの問題が有るようで、この作者さんのセットには含まれていないので、自分でゲットしないといけない。
実はこれがこのアプリがスクリプトになっている理由でもあるのだが、このffmpegのコミュニティからソースをダウンロードしてきてそれをコンパイルというのは結構めんどうな問題を含んでいる。
どのソースが適合するのかとかも含めてオープンソースにありがちな非常に不親切な作りのソースサイトになっているからだ。

それで作者さんも推奨しているが、ffmpegをエンジンにしている他のアプリのリソースに既に入っているものを利用することができる。
そのためにそういうアプリのパスを指定するだけでffmpegを認識できるようにこのスクリプトは書かれている。
私の場合は作者さんも推奨のiSquintをインストールしてこれをffmpegのソースにした。
そのやり方はキャプチャーを参考にして欲しい。

さらにこのスクリプトは変換したビデオファイルの書き出しにQuickTimePlayerを利用する。
なのでプロセスが進むと自動的にQuickTimePlayerを起動するが驚かないようにしてほしい。

そういうことで書き出した感想を申し上げれば、非常に高いクオリティで変換は可能で特にH.264のメリットは最大に活かせるのだが、問題は動作が不安定だということだ。

私のところではギガを超える長尺のビデオはなぜか変換が途中で終了してしまう。
350メガのあたりに抵抗線が有るようでそれ以上のビデオはうまくいかない。
尤もそんな巨大なビデオは滅多にないのだが、さっきも書いたようにiMovieで作成したビデオをH.264に書き出したいなんてことはまま有ることじゃないだろうか。
それと変換に恐ろしい時間がかかるのも驚きだ。
約4分、1ギガのiMovieを.dvに書き出したものをH.264に変換するのに要した時間は一時間というところだ。
G4iBook、OS10.4.6という環境でこれだから、それ以下の環境では実用的とは言えないかも知れない。

またなぜかffmpegは不安定でこれのプロセスが終了できないために作業に使ったファイルが全てゴミ箱から削除できなくなった。結局アクティビティモニタでffmpegを強制終了するはめになった。
ffmpegはクラッシュも起こしている。
ビデオを扱うという性質上仕方が無いのかも知れないが、ffmpegは不安定であるという前提は持っておいた方が良いかも知れない。

多少そういう制約はあるが、この軽いスクリプトでこんな多機能を実現したことには驚嘆する。 持っておいて損は無いと思う。






MPEG Exporter TNGの本体を起動するとフォーマットを選ぶか
現在の設定のままでいくかという選択を訊かれる





フォーマット変換を指定すると細かい設定を訊かれる
H.264への変換をテストすることが今回の最大の目的なので
選択肢に従ってQTムービーH.264、iPodクオリティH.264など試してみた





初めての起動では変換エンジンのffmpegのパスを訊かれるのでそれを設定する必要が有る
私はiSquintをインストールしておいてその本体を指定した
こうすることでスクリプトが自動的にパッケージの中身の
コンパイル済みのffmpegを探してそのパスを通してくれる





書き出しの作業中はコードの固まりだが・・・





変換が完了するとこの通りmpeg4のファイルとして認識できるようになる





その変換したファイルの書き出しはQuickTimePlayerに依存する
なので勝手にQuickTimePlayerを起動するが時節柄驚かないように





変換に成功したビデオのクオリティはこんな感じだ
これはDVminiで撮影した素材をiMovieで編集、サブタイトル入れをして
それを.dvのQTムービーに書き出しH.264に変換したクオリティ





同じくそれをVLCで再生してみたが、フルスクリーン再生にも十分耐える満足できる画質だった
長尺ものの変換に失敗したりffmpegがクラッシュするなどの問題を除けば満足すべき結果だ


2006 年 5 月 7 日





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前述のMPEG Exporter TNG作者さんの最新ブログを見ていて見つけた面白い情報をひとつ。

iCalに天気予報を表示させようということで、これができれば当然iPodにも天気予報を取り込むことができる。このサービスは以前にはiCal倉庫というサイトで受けることができていたが残念ながらソースがサービスを中止してしまったために、もう何年も天気予報が更新されていなかった。

このリンク先のサイトはライブドアのサイトから天気情報を取得して自動更新されるような仕組みになっている。
おかげで、iCalとGoogleCalenderに関してはこのサービスを利用して天気予報情報を受けることができる。
これはなかなか素晴らしいんじゃないだろうか。
以前は私もiCal倉庫の天気予報には重宝していたし、わざわざブラウザを開いて天気予報を確認するよりもiCalで天気を確認できるというのが一番合理的だった。
なんせ天気予報が必要な時というのは予定を立てている時だからだ。

この作者さんはこちらのサイトiCalでの設定法も詳しく書いてくれているのでこちらを参照してもらいたい。
要はこのリンク先のファイルをダウンロードするのではなくリンク先のURLを照会先に登録すれば良いわけだ。

ところでこの気象情報のソースは毀誉褒貶有って世間を騒がせているライブドアなわけだが、私自身も買収される前のライブドアは会員だったし利用もしていた。
しかし買収後のライブドア関連の情報では初めて個人的に役に立った情報じゃないだろうか。
ライブドア(オンザエッヂも)は元々技術力の高い会社だったとこの作者さんも書いておられるが、それは同感だ。
どこかで歯車が狂って転落したとしか言い様が無いが、そういうこととは関係なく技術は存在するのでこういう良いサービスは続けてもらいたいもんだ。
ひとつくらい世間の役に立つことしないとね。






iCalでの利用の仕方は「カレンダー」>「照会」で
「iCal」と書かれたRSSのリンク先URLを登録するだけで良い





それでこの通り1週間の天気予報を取得する
自動巡回にしておけばますます便利だ



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iSquint
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

前出のMPEG Exporter TNGとおなじくUNIX由来の画像変換エンジンのffmpegをコアに使ったアプリ。
こちらは最初からコンパイルされたffmpegがパッケージの中身のリソースに仕込まれているので使うにあたって何か下準備が必要ということも無い。
簡単だが、自由度ではMPEG Exporter TNGには一歩譲る。
変換の安定性は同じエンジンを使っているので同じ程度というところか。

面白いのはこのアプリ作者さんと日本語ローカライズ作者のセンスだ。
ヘルプメニューには普通Helpで表示するマニュアルかオンラインマニュアルへのリンクを表示するものだが、この作者さんは
「若い頃の自分は他人の助けなど必要ないと思っていた・・・」
なんていう能書きが書いてあったりする。
(ここだけ英文だが)
これは自助努力をしないで何でも質問してくる最近のユーザに対する皮肉も入っているんだろうけど、作者さんは「最近は考え方が変わってきた」とおっしゃっているので、自助努力の末の質問なら聞いてもらえるかも知れない。

またプロセスを中止したり、クラッシュしたり、あげくには環境設定をいじる時にもひとくさりあるというセンスが面白い。
ちなみに日本語ローカライズのリソースの作者さんは当サイトのリンクでも紹介しているE-WAさんのようだ。

(後日注:ローカライズ作者のE-WAさんからリアクションをいただいたのだが、このHelpの文句はBeatlesの「Help!」の歌詞だったのでわざと日本語化しなかったとのことだ。
言われるまで気がつかなかったが、そういえばHelpメニューが3つもあってそのショートカットが3つとも「!」になっているのが「変だな」とは思ったのだが、思った時に気がつけよという気がしないでもない。
しかしこの作者さんは相当シャレが効いているというか、茶目っ気たっぷりな方のようだ)

メインの用途はiPod向けに画像を圧縮するということのようで、そういう必要が有る人にはこれは便利だと思う。
圧縮率が高いとプロセスに時間がかかるのは、このエンジンの性質上仕方ないのだが、それに見合った結果は得られる。






iSquintのフェイスはシンプルそのもの
変換したいファイルをドロップして登録し圧縮比や
画像サイズ(TV、iPodの2種類しか無いが)を選ぶ





細かい設定をしようと設定画面に入ろうとすると作者さんからの当てこすりが一発ある





しかも設定画面に入ったら入ったで作者さんの皮肉をかいくぐらなくてはいけない





変換プロセスを途中で中断するとまた作者から皮肉の一発が・・・
しかも「遠い目」をしないとこのタグからは抜けられない





前述の通り変換エンジンのffmpegは安定性がいまいちだ
これがクラッシュしたら「orz」といわないとタグから抜けられない





などいろいろ途中関門は有るがうまくいくと変換の結果はなかなか素晴らしい
特にムービーiPodユーザならH.264のiPodは使えるんじゃないだろうか


2006 年 5 月 8 日





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ReelBean
(Shareware)
OS10.4Tiger対応

これもビデオプレイヤー、エクスポーターアプリ。

再生に関してはフェイスが黒でカッコいいという以外に特にこれといった特徴は無い。
当節流行のフルスクリーン再生に対応しているわけでもない。
しかしDVDやURLからの再生ができるというところが面白いところか。

それよりも面白いと思ったのはビデオの書き出し機能が案外充実していることだ。
3GケータイやiPodビデオなどそれぞれのプラットフォームに最適化されたフォーマットが簡単に選択できる。
URL指定でwebから引いてきたビデオをどんどんiPodに取り込んでみたいとかそういう使い道の時にはこのアプリは重宝しそうだ。

当節話題のH.264にも対応している。
変換エンジンにはどうやらQuickTimePlayerそのものを使っているようだ。
QuickTimePlayerをインストールしていないとこのアプリは動かないという注釈がある。






ReelBeanのフェイスはテカテカのプラスチック風ブラックでなかなかカッコいい
再生に関してはそんなに芸が有るわけではないが面白い機能もある





このアプリの右下の赤ボタンをクリックするとエクスポートのフォーマット選択のテーブルが現れる
これで書き出しをするわけだがトランスファレンスの操作スライドも有って他の作業をしながら
半透明にしたこのアプリの進行具合を監視するなんていう使い方もできる


2006 年 5 月 9 日





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Shortcuts
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

プラグインで追加したコンテクストメニューにショートカットキーを割り当てるアプリ。

コンテクストメニュープラグインを便利に使っている。
右クリックはWindowsみたいで嫌いだというアレルギーがあるMacユーザもいるかも知れないが、実際には頻繁に使う操作を短縮するためにはいちいちメニューバーやドック、デスクトップのアイコンを探しまわってマウス操作しているよりも、その場で右クリックやControlキー+クリックで必要なメニューを呼び出せた方が作業がはかどるに決まっている。

Windowsの特に95や98などの初期の頃はこの右クリックのインターフェイスが混乱していて、プロセスに必要なコマンドがあるプロセスではメニューにあったり、右クリックにあったりでどこを操作すれば良いか覚えるしかないというクソインターフェイスだったために、私自身もWindowsアレルギーになってしまった。

しかしこれがどこを開いてもメニューが揃っているし、必要なものをあとから追加できるならその方が便利に決まっている。
操作に慣れない頃にはマウスを使っていちいちメニューバーを開いて作業するが、慣れてきたらコンテクストメニューでどんどん作業を進めるという考え方が正解だと思う。
だから学習を強要したWindowsもコンテクストメニューを軽視していたMacももうひとつだったわけだが、今のOSXは右クリックを標準でサポートしているしコンテクストメニューのプラグインも随分種類が増えた。

それでいろいろプラグインを入れて便利に使っているのだが、何事も過ぎたるはなお及ばざるがごとしで最近ではコンテクストメニューの数が多すぎて、これまた不便になってきた。
右クリックするとメニューが一杯でてきて、目当てのコマンドを探すのに下までずっと降りていかないといけなくなってきているのだ。
最近ではコンテクストメニュープラグインの数をちょっと整理するようにしているのだが、それでも便利そうなプラグインを見つけるとつい入れたくなってしまう。

そこでコンテクストメニューを右クリックやControl+クリックで呼び出すのではなく、もうショートカットキーで直接実行してしまおうというのがこのShortcutsの発想の面白いところだ。

これはかなり便利じゃないだろうか。

私の場合、ちょっとjpegなどの画像を見たい時にQuickImageCM を使ってプレビューしている。
この方がシステム標準のプレビューなんかよりも遥かに速いからだが、しかし残念なことにコンテクストメニューの一番下になってしまっている為に、最近では操作がちょっとやりにくくなっていた。

そこでこのアプリで未使用のoption+shift+iキーを割り当てたところ、jpeg、gif、pngなどの画像ファイルがこのショートカットキー一発でプレビューできるようになってしまった。
これは強烈にうれしい。
このサイトの作成で画像をちょっとプレビューしないといけないということは実に頻繁にあるので、このプロセスのストレスが無くなっただけでも私にとってはこのアプリは入れた価値があった。

これは愛用のアプリになりそうな予感だ。






Shortcutsを起動すると現れる設定画面でショートカットキーを割り当てたいメニューを選ぶ
そして割り当てたいショートカッットキーの組み合わせを叩く
設定の基本操作はこれだけだ





登録したショートカットキーはこのようにリストになっていて確認できる





次のメニューを割り当てる時もこのプルダウンで指定すれば良い
設定済みのメニューは赤く表示される





ショートカットキーで呼び出されるコンテクストメニューを
デスクトップに表示することもできる
何か操作ミスをした時にはこれで気がつきやすくなるかも知れない



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NoLimits Roller Coaster Simulation
(Shareware)
OS10.4Tiger対応

これは前にジェットコースターのセーバを紹介したところこういうソフトもあるよということで「SeireiK」さんが教えてくれたアプリだ。

プリセットではアメリカのいくつかの有名なローラーコースターのデータが入っている。これを実際に乗っているような視点で楽しむことができるわけだ。
OpenGLで描画されているようだが、描画は非常に速く本物そっくりのスピード感というか振り回され感というかそういうものが楽しめる。もっともそれがジェットコースターシミュレータの命なわけで、ジェットコースターがコマ落ちしていたんでは興ざめなのだが。

コースのコンディションは晴れや曇り、霧などいろいろあるようだ。光や光沢などのグラフィックの調整もいろいろできるし、視点の変更もできる。
ライセンス登録すればコースをエディットして自分オリジナルのコースを造ったりできる。

お金を払って長時間並んで、野菜ジュースみたいにぐるぐる振り回されるだけというジェットコースターは、私にいわせれば酔狂以外の何者でもないが世の中には絶叫マシーンマニアというものがいる。
そういう人たちにはお勧めできるアプリだ。






NoLimitsはオンボードでジェットコースターに乗っている視点を楽しめるアプリだ
この時点で既に私は気分が悪い





天候は上のキャプチャーは霧だったがこちらは薄曇り
コースもいくつか選べるし面白いソフトだと思う





デフォルトはフルスクリーン表示だが、フルスクリーン表示が嫌いだという人もいる
そういう人のためにこういうウインドウモードも用意されている





視点を切り替えるとずっと横向きに乗ったり後ろ向きに乗ったりと実物では不可能な視点も見られる
そんなことをすると確実に酔ってしまいそうだが
コースターのコース上を飛び回るような視点も可能だ



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Tigerたん
(Freeware, Widgets for Dashboard)
OS10.4Tiger対応

デスクトップで愛嬌たっぷりの表情付きでスカしたコメントを吐き続けるダッシュボードウィジェットのTigerたんがバージョンアップした。

主な変更点はオフライン状態で顔が消えるなどのバグフィックスと、夏休みバージョンのスキンが追加されたことだ。
サンタクロースの次は振り袖スキンなどが出るのではという大方の予想を裏切って、沈黙のあといきなり日焼けした夏娘になって帰ってきた。
相変わらずスカしたコメントを吐き続けながら。






Tigerたんの新バージョンが出た
最大の変更点は日焼けした夏娘スキンが追加されたことだ


2006 年 5 月 10 日





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セキュリティというとどうしてこういう推測と願望まみれの記事ばかりを書きたがるんだろうか?
こういう特にITジャーナリズムとかやっている連中には猛省を請いたい。
私が問題にしているのはまずこちらの記事だ。

一昨年のmp3gen以来MacOSXには実は脆弱性があってその危険性はWindowsと変わらないというトーンの記事はさんざん読まされてきた。
別にMacを使っていれば絶対安全だなんて言うつもりはない。
これも人間が作ったものである以上どこかに瑕疵があるなんてことは言わずもがなのことだ。
しかし「だからWindowsといっしょ」というのはあまりにも飛躍しすぎた論拠だ。

どこが違うのかは実にはっきりしている。
「攻撃される可能性がある」
というのと
「現に攻撃されてそのうちのいくつかはかなり成功している」
というのでは全く違うにもかかわらず、こういう記事を書く人たちは「攻撃される可能性があるのなら結局同じではないか」という理屈にもならない理屈で一緒くたにしている。

「未発見の脆弱性が存在している可能性がある」
というのと
「発見され警告されているがそのまま放置されている脆弱性がある」
というのでは全く違うのだ。

未発見の脆弱性が存在している可能性があることが問題なのだったら、そんなコンピュータはネットワークに繋がなければ良い。
未知のバグが存在している可能性があるのが問題なのだったら、そんなコンピュータは電源を入れなければ良い。
ネットワークに繋がらないコンピュータはクラックされる心配がないし、電源が入らないコンピュータにはバグは存在しない。

Macは97、98年にはもうほとんど死に体だった。
だから当時はAppleはいつ倒産するか、いつ買収されるかというのがMacの危機の主な内容だった。
そういうパソコンを攻撃しても注目されないからクラッカーは皆Windowsに向かったというのはそういうことだろう。
ところが不幸なことにAppleは倒産も買収もされず、それどころかiMac、iアプリ、iBook、iPod、iTMS、Mac miniと次々とヒットを飛ばして、あろう事か一度は死んだはずのMacOSはシェアを伸ばしているそうだ。
シェアを伸ばせば、当然「セキュリティ」という言葉の意味も理解できないようなユーザがどっと流れ込む。
そしてそういう奴らをカモにするクラッカー、マルウエア作者もどっと流入する。
客観的に見ればただそれだけのことだ。

なのに「安全神話に傷がついた」とか平気で書きなぐるITジャーナリズムを標榜している記者連中のレベルの低さにはうんざりする。
「Macの安全神話は死んだ」
というのなら具体的に「これこれの欠陥があるためにMacの安全は危機に瀕している」というようにその脆弱性を具体的に論拠としてあげながら論ずるべきなのだ。
このての記事は脆弱性のリポートの件数ばかりを根拠にしたがるが、前にも書いたが脆弱性の発見件数なんてのは何の意味も無い。ましてや発見件数の前年比なんてのは分母が全く違うのだから何も意味もない。こういう人は情報工学がどうこうという前に、まず初等数学から勉強しなおすべきだ。


先日日経の記事を読んでいたら
「Appleはスティーブ・ジョブズの個人商店だ。何をするにも全てジョブズの決済が必要だ。だからAppleはユニークだとも言えるが、社員一万人の国際企業になった現在は、この個人商店のような小回りの利かないシステムをどう改革するかが焦点だ」
というような趣旨のことを書いていた。
申し訳ないが、日経の記者にはAppleの企業価値は絶対に理解できないと思う。
私の知っている範囲で、日経の記者でiPodを実際に使っている人は見たことがない。それどころかMacも触ったことがない人ばかりだ。
そういう人たちがAppleの企業組織の問題点について書けるというのが非常に疑問を感じる部分だ。

結局この記事が言いたいのは
「Appleがマイクロソフトのようなナンバーワン企業になりたいのなら、今の個人商店方式の経営ではダメだよ」
ということなんだろう。
つまりこの記事のバックボーンはマイクロソフトのような超独占禁止法企業を目指さないと企業には価値がないという実に直線的というか単一的な価値観に縛られている。

そういう価値観でビジネスをすることを別に否定はしないが、そういう価値観しかこの世の中に存在しないのであればこの世界はなんと退屈で無味乾燥な世界になるだろうか?

聞くところによるとマイクロソフトとAppleではブレーンストーミングのやり方が全く違うそうだ。
「何を作れば売れるのか?」
というテーマでブレストをやるマイクロソフトに対して
「何ができたら面白いと思う?」
という問いかけでAppleのブレストは始まるそうだ。
「その両者にはそれほどの違いがあるのか?」なんて思っている人は企画立案をやったことがない人だ。
ブレーンストーミングの成果は7割がたは最初の問いかけで決まる。

だからこの2社は成果物として出てくる製品の性格が全く違うのだ。

しかしこの世の中にはWindowsのGUIはMacをパクったものであるとかないとか、GUIはゼロックスのパロアルト研究所が発明したもので大部分のマカはAppleが発明したと勘違いしているとかいないとか、そういうレベルの些末な議論が多過ぎる。
そんなことはどうでも良いことで、じゃ実際マイクロソフトは最近どんなヒットを飛ばしたのか、その数はAppleとどれほど違うのか、その理由はいったい何なのかということが大事なのではないかと思う。

Appleが個人商店のような決済体制になっているのは、スティーブ・ジョブズという人物が会計屋上がりのジョン・スカリーに騙されて以来、いわゆる会計屋、株屋、経営のプロとかを自称している連中を全く信用しなくなったからだということは確かにあるだろうが、現場のすべてをコントロールしようとしているということ自体はなかなか悪くないと思う。
もちろんそんなことをしていてはマイクロソフトのようなシェアナンバーワンの独占企業には永久になれないだろう。
しかし、それをするうちは失わない価値によってナスダックでも独歩高の優良企業になれているということが重要なのだ。
そういう「価値を創造する統制」を失って小型のマイクロソフトになることが、本当に優良企業への道なのだろうか?

日経には私が個人的に尊敬しているすばらしい見識を持った記者もいる。
しかしこういうクズみたいな記事を書くどうしようもない記者もいるということだ。
そしてこういうどうしようもないクズ記事をノーチェックで載せてしまうクズみたいなデスクもいる。
こういう連中にはAppleがなぜ連続でヒットを出せているのかは絶対に理解できないだろう。
ただ自分たちの尺度で「これまではたまたまアイデアが当たっただけで、もっと成功するには安定した企業組織が必要なのだ」なんていう無意味な価値観で企業を当てはめることしかできないのだ。


こういう手合いのクズ記事に出会う度に「ジャーナリズムの未来は暗い」というようなことを思ってしまう私は思い込みが強すぎるんだろうか?




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Plastic Tiger
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

システム標準のウインドウのスキンを、パンサー以前のブラッシュメタル風からタイガー風のプラスティックメタル風に変えるアプリ。

タイガーことOS10.4からウインドウのスキンにはプラスティック風のテカテカのメタルのものが採用された。
iTunesなんかが既にこのスキンになっている。
しかしOS10.4でも最も目にするFinderとかSafariとかのスキンは、パンサー以前のイメージのブラッシュメタル風のままで残ってしまった。
なぜこうなっているのか理由はよく知らない。
たぶんそれぞれのAPIのリソースの取り方が違うとかそんな理由なのだろう。別に気にすることではないのだが、タイガーに関してはこの2種類のスキンが混在していてなんだか統一感がないと言えば言える。私はこのブラッシュメタルのスキンも結構好きなのだが、細かいことを気にする人には気になるはずだ。
それでこのPlastic Tigerを使えば一発でそこいらが変更できる。

という趣旨のスキン変更アプリはいくつかあったように思うが、これは自動的にデフォルトのスキンをバックアップしてくれて、しかも操作が実に簡単だ。
操作法はこのアプリ本体をクリックして起動するだけ。
あとは「続ける」ボタンをクリックして再ログインすると、次にFinderSafariを起動するともうスキンはプラスティック風になっている。

元に戻したい時にはもう一度Plastic Tigerを起動して、再ログインするだけだ。






Plastic Tigerの操作は実際簡単だ
本体を起動すると出てくるこのタグの「続ける」ボタンをクリックするだけで良い
あとは再ログインするだけだ





Plastic Tiger使用前のFinderのスキンはこんなだが・・・





使用後のスキンはこんなプラスティック風のテカテカスキンに変わる





使用前のSafariはこんなだが・・・





使用後はこうなる
元に戻すのも同じ手順を繰り返すだけだ







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