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リファレンスブックを作りたい2
〜撮りためた写真が結構な数になってきたのでまとめてみた

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リファレンスブックを作りたい2〜撮りためた写真が結構な数になってきたのでまとめてみた

昨年に手元にあるモデルガン、エアガンの写真を撮って実銃の雰囲気をどれほど再現できているか比較するという趣旨のページを作ってみた。
詳細はこちら参照
リファレンスブックを作りたくなってきた〜時々思い出したように昔愛用していたモデルガンなどを引っ張り出してくる…の第29弾

やってみるとなかなか面白かった。

昔といってもそれほど大昔でもない80年代とか、プロポーション的にもメカ的にも実物に似ても似つかないモデルというのは結構あった。

コ◯サイのリボルバーとかウ◯スタン◯ームズや◯シンのオートとか…


ところが90年代、2000年代とか金型技術が進歩したり、実銃に取材して図面を作成したりメカを再現したり、中には実銃メーカーから図面の提供を受けたりというメーカーまで出てきて、日本のモデルガン、エアガンは急速に見た目のプロポーションや質感、メカの再現度が上がってきてこれを実銃と見比べるのも楽しみになってきた。

そうすると実銃の写真を手に入れて手持ちのテッポの写真を撮って並べてみたくなる。

どれだけ似てるか、どれだけ雰囲気を再現できてるか…

モデルガンは1/1スケールの模型だからね…やっぱり実銃の雰囲気をどれだけ感じられるかが大切なんだと思う。


あれからいろいろテッポの写真も撮りためて、リファレンス用の写真も撮っているので並べてみたくなった。

問題は写真をどういう風に並べるか…

実銃メーカー別とか銃器の発達史の年表順とかいろいろ考えたけど、銃器の発達史を個人所有のモデルガンで触れようとしたら、主要なものだけ集めていても破産確定なので、結局ここでの顔出しの順番にした。

なんと芸がない…写真を集めてみたら結構な枚数になったので、並べ替えるのが大変だから…という理由なのは秘密だ。





(上)Smith & Wesson M6904の実銃と(下)WAのショーティ40ガスガン
前回にも登場したがブルーイングを掛け直して写真を撮りなおしたので再登場
WAの「ショーティ40」なるエアガンがどういう実銃をモデルにしているかは不明だが
一番似ているのはパフォーマンスセンターカスタムのM4004か4005あたり
4004と4005の違いはフレームがスチールかアルミ合金かだけの違いなので
アルミフレームという設定でフレームとスライドの色を変えた




(上)実銃の26年式拳銃と(下)HWSの26年式拳銃モデルガン
フランスのFagnusという中折れ式拳銃をかなり参考にして
明治時代に初の国産拳銃として開発された26年式拳銃
その野戦分解メカ、シリンダーロックも省略された中折れメカなどを
正確に再現したHWSのモデルガンもすごい再現性だ




(上)ミネベア工業製ニューナンブM60の実銃と(下)マルシンの「ポリスリボルバー」ガスガン
マルシンの刻印は一切省略されておりパッケージのどこにもニューナンブとは書いていない
大人の事情によるものだろうけどどう見ても警察用旧装備のニューナンブM60にしか見えない
現在警察の拳銃は順次M360 SAKURAやM37に更新されつつあるが各道府県警の
交番勤務のおまわりさんはまだこのM60を持っている人も多い
上の実銃は4インチモデルだが4インチが先に廃止されたり2インチに
改修されたりして現在ではかなり数が少なくなっているはずだ




(上)Smith & WessonのM10 ミリタリーアンドポリス実銃と(下)コクサイのM10ミリタリーアンドポリス
「リボルバーのコクサイ」と言われたコクサイのモデルガンは歴史はあるが
正直1980年代まではどれもこれもプロポーションが変なモデルばかりだった
90年代から2000年代に火事で会社が丸焼けになったり経営母体が変わったりして
金型も大幅に修正されてこの通りかなり実銃に近いルックスになってきた
だが昨年ついにモデルガンメーカーとしては廃業することになり
金型の引受先も現れないので「コクサイのリボルバー」は今後手に入らなくなる
そのニュースを聞いて無くなる前に気になっていたミリポリモデルガンを
入手したのがモデルガン趣味の焼け棒杭に火がついたきっかけだった




(上)Colt社のM1911A1実銃と(下)マルシンのM1911A1ガバメントモデル
ガバは釣りで言えば鮒釣りに例えられるような初心者が必ず一度は通る入門者モデル
だが極めると奥が深いというまさに鮒に始まって鮒に終わるというモデルらしい




(上)実銃のガバメントと(下)マルシンのモデルガン
わたし自身はガバフリークではない…といいながら結局ガバは5丁も持っている
各メーカーの中で実銃のスタイルやメカを割と再現しているのはエアガンではマルイだろうし
モデルガンならマルシン(スズキ)ではないかと思う(六研などの高級モデル除く)
その発火機能を殺してショートリコイルロッキングメカをライブにする改造を施し
ダミーカートモデルにして実銃のメカを再現したモデルガン




(上)自衛隊の駐屯地祭で展示される11.4mm拳銃の実銃と(下)マルシンのM1911A1モデルガン
米軍のガバメントは大量に自衛隊に払い下げられ自衛隊ではこれを11.4ミリ拳銃という名称で採用していた
名前が違うだけで同じもので自衛隊の展示でよく使われる鎖を通してマガジンを抜いて展示風景を再現した




(上)Smith & WessonのModel.2 Army実銃と(下)マルシンの「坂本龍馬の銃」
マルシンはABSモデルなのでステンレスカラーの下塗りにスチールブラックを吹いて
スポンジでヘアラインを再現している




(上)Smith & WessonのModel.2実銃と(下)坂本龍馬の銃のモデルガン
Model.1とModel.2は世界初の金属薬莢を使用した貫通型シリンダーのリボルバーとして
銃の発達史の重要なモデルなのだが日本では寺田屋事件の時に坂本龍馬が所持しており
伏見奉行所と大立ち回りをした時に発砲した銃として有名




(上)Walther PPK/S実銃と(下)スズキPPK/Sのモデルガン
ワルサーはアメリカの銃器メーカーとはまた違う黒テカのブルーイングが特徴
ABSモデルなので肉引きを徹底的に消して塗装でワルサー的黒テカを再現してみた




(上)Walther PPK/S実銃と(下)スズキPPK/Sのモデルガン
ジェームズ・ボンドの銃としてあまりにも有名になったPPKのアメリカ向け輸出モデルがPPK/S
ボンドがPPKを使っていた期間は実は意外に短いのだが未だにボンドの銃といえばPPKが思い浮かぶ
発達史的にも世界最初のダブルアクションオートを実用化した重要なモデルだ




(上)Smith & Wesson Model 3 American実銃と(下)マルシン「ワイアット・アープの銃」
Model.2で大成功したSmith & Wessonが陸軍制式拳銃採用を夢見て大型化した中折れ式リボルバー




(上)Smith & Wesson Model 3 American実銃と(下)マルシン「ワイアット・アープの銃」
中折れ式拳銃は繊細なメカなので威力の強い銃弾を使用できず制式採用はされたものの
結局ピースメーカーのような信頼は得られず陸軍内でも普及はしなかった
その繊細なメカを再現したフランクリンミント改めマルシンのワイアット・アープの銃はかなり忠実




(上)Glock社のG17Gen3実銃と(下)タナカワークスのG17Gen2モデルガン




(上)Glock社のG17実銃と(下)タナカワークスのG17モデルガン
グロックは銃器メーカーにとって鬼門筋だったストライカー方式とポリマーフレームを
素人の逆転の発想であっさりと実用化してしまいこれ以降のテッポのデザインを一変してしまった
なぜグロック以前はこの組み合わせは成功しなかったのか、なぜグロックは成功したのかは
このメカデザインを見て初めて理解できるがそのメカを忠実に再現したのは
タナカワークスのモデルガンだけだと思う




(右)実銃のG17と(左)タナカワークスのG17
画期的なメカを採用しつつもショートリコイルメカはジョン・ブローニングタイプで
ロッキングはエジェクションポートが噛み合うSIGタイプのメカという組み合わせ
革新性を追求しながら古いものでも使えるものは使うという柔軟性を感じる




(上)Beretta社のM92Fの実銃と(下)マルシンのM92Fのモデルガン
世界中の銃器メーカーがブローニングタイプのデザインとダブルアクションの組み合わせに流れる中
ベレッタは一人ワルサータイプのロッキングブロックでショートリコイルというスタイルにこだわった
マルシンの記念モデルはダミーカートモデルでロッキングブロックが実際にロックするメカを再現している




(上)FN社のM1935 High Power実銃と(下)タナカワークスのM1935ブローニングハイパワーのガスガン
ジョン・ブローニングの遺作にして最高傑作のハイパワー
ダブルカラムの弾倉をグリップに収めコンパクトながら9ミリパラベラム弾を13発収納できた




ナチス占領時代にP35としてドイツ軍に採用されたハイパワー実銃(上)とタナカのガスガン(下)
ナチス時代にはP38などと同じタイプのソフトタイプホルスターと共に採用された
戦後ドイツ占領から解放されるとFNのハイパワーはイギリス軍の制式拳銃などに採用された




(上)FN社のM1935 High Power実銃と(下)タナカワークスのM1935ブローニングハイパワーのガスガン
タナカワークスはHPのスタイルやメカを忠実に再現したがシアレバーまで忠実に再現してしまった結果
100発も撃つとシアレバーが折れるという厳しい欠陥を持つガスガンになってしまった
シアレバーが折れないという強化パーツで復活させた




(上)FNブローニングハイパワーMk.III実銃と(下)サンプロジェクト(JAC)のハイパワーMk.III
WAのマグナなどのプレシュート方式以前のガスブローバック
メカは実銃とは似ても似つかないがスタイルはなかなか良好な再現度だった
ただしブローバックのキックが強いためスライドが割れて
顔に向けて飛んでくるというこれも怖い欠陥を持っていた




(上)チェコスロバキアの兵器廠だったセスカ・ズブロジョフカ製の
Cz75セカンドモデル実銃と(下)KSCのCz75ガスブローバック
当時世界最高のコンバットオートとか世界で最も美しいオートと言われていた実銃
KSCはスタイリングはかなり正確に再現してくれたが
実銃の軽快なタップ射撃の感覚までは再現してくれなかった
最近のモデルはブローバックは強くなったがスライドの破損があるらしい
KSCのマットブラック仕上げが気に入らなかったので銀磨きでブルーイング風に仕上げている




(上)Walther P99実銃と(下)マルゼンのP99ガスブローバック
実銃はダブルアクションの源流になったP38以降P5、P88と鳴かず飛ばずだったワルサーの久しぶりの中ヒット
ジェームズ・ボンドにも採用され優れた人間工学的メカも持っていたがグロックフォロワーのそしりは免れなかった
マルゼンのガスガンはワルサーから実銃の図面の提供も受けインジケーターメカの開発も
ワルサーのアドバイスを受けるなど「日本向けワルサー」として当時話題になった




(上)豊和工業製六四式7.62ミリ小銃の実銃と(下)Top製64式自動小銃の電動ガン
実銃の六四式は戦後初の自主開発自動小銃として自衛隊、海上保安庁などの主力火器に採用された
自衛隊の主要隊員は後継銃の89式に更新されたが一部で現在も使用され続けている




(上)豊和工業製六四式7.62ミリ小銃の実銃と(下)Top製64式自動小銃の電動ガン
Topの電動ガンはBB弾が5メートル先のマンターゲットにまともに当たらないというすごい
命中精度だったが最高の再現度と言われたモデルガンメーカーと一部金型を
共有していたおかげでスタイルの再現性は抜群に高かった
現在はTopも廃業して台湾のメーカーが金型を引き継いで生産を続けている
実銃の六四式はピン類の脱落事故が相次いだため自衛隊員は
演習の時はこのようにビニテでぐるぐる巻きにする
採用後50年も経過したコンディションとビニテぐるぐる巻きを再現してみた




(上)H&K社のP7M13 の実銃と(下)MGC製のP7M13ガスブローバック




(上)H&K P7M13実銃のフィールドストリッピング風景と(下)MGCのP7M13の通常分解
HKのP7はガスディレードブローバックという独自メカで9mmのブローバックを実現した
MGCはそのメカを正確に再現したわけではないが
なんとなく雰囲気は伝わるデフォルメで再現してくれた




(上)H&K P7M13とブローニングハイパワーの実銃と(下)MGC P7M13とタナカワークスのハイパワー
MGCはスクイーズコッキングレバーのスライドリリースを再現したりメカが面白かった
スタイルもこうして見比べるとなかなかだと思う




(上)実銃のH&K P7M13と(下)MGC製のP7M13
スクイーズコッキングレバーのスチールプレスやステッピングの雰囲気など質感は抜群だ




(上)Colt 25Auto実銃と(下)マルシンの25オートモデルガン
実銃は銃規制の問題もありアメリカではもう入手難らしいが日本ではマルシンのモデルガンがまだ手に入る
トリガーハンマーなどの金属部品をケースハードゥン仕上げにしてグリップも木グリ風に仕上げた




(上)H&K P8実銃と(下)タナカワークスP8ガスブローバック
長らくP38の名称変更版を使用していたドイツ軍の制式拳銃として採用されたUSPのバリエーション
USPとは間違い探しレベルでほぼ同じ銃だがタナカはその違いを再現している




(上)H&K P8実銃と(下)タナカワークスP8ガスブローバック
ポリマーフレームを採用したという以外はほぼ新味がない保守的な銃だが
保守的でも使えれば問題ないという質実剛健さがドイツなのかもしれない
アウターバレルをアルミパイプに差し替えたりパーティングラインを消したりの
外観タッチアップを実施したが一発おきにBB弾が出ない問題はまだ対応中




(上)Colt Detective Special実銃と(下)タナカワークスのディテクティブスペシャルモデルガン
ポリスポジティブのポジティブセーフティ(引き金を引ききった時以外は
撃発が起きない)メカを引き継いだスナブノーズリボルバー




(上)Colt Detective Special実銃と(下)タナカワークスのディテクティブスペシャル
タナカワークスのモデルガンはサードパーティーのカスタムモデルなのに
トリガー固着が起きていたのでこれを改修してシリンダーが回るように調整した
色もラメ青のカスタム塗装だったのでブルーイング風に仕上げ直した




(上)チェコスロバキアのチェスカ・ゾブロヨブカCz P09実銃と(下)KJワークスのCz P09ガスブローバック
かつて美しいブルーイングで西側のガンナッツを熱狂させたCzも
ポリマーフレームに焼き付け塗装のスライドが標準になっている
しかしグリップの握りやすさはさすがでワルサーのP99とこのP09はグリップデザインでは双璧
KJワークスはメカは不完全だがP09をかなり再現してくれていて
台湾メーカーもなかなかレベルが高いことをうかがわせる




(上)Colt M1903 Hammerlessの実銃と(下)MGCの32オート
かつて日活コルトと言えばこのモデルというくらいのスクリーンでおなじみのモデル
MGCはメカは忠実ではないがスタイリングはかなり正確に再現してくれている
MGC32オートは入手した時はボロボロに錆びていたがサビ落としして金属部品は
ブルーイングを掛け直しエジェクションポートにアルミプレートを貼る、
木グリ風加工をかけるなどでかなり実銃の雰囲気に近づいた




(上)Beretta M8000 Cougarの実銃と(下)KSCのM8000のガスブローバック
クーガーでベレッタはこれまでの二つの伝統をかなぐり捨てた
M1915以来スライド上部をざっくりカットしてバレルを露出させるベレッタのトレードマークを廃止
M1951以来のワルサー式の昇降ロッキングブロックを廃止してバレル回転式ロッキングに変更
伝統を守っている限りモジュラーピストルという最新の流行に乗れないと判断したらしい




(上)Beretta M8000 Cougarの実銃と(下)KSCのM8000のガスブローバック
KSCはこのベレッタの独自メカのロテイティングバレルロッキングを再現した
入手時はまともに動かず一発も撃てなかったが調整して金属部品をブルーイング
刻印以外はなかなか見られるテッポになった
このメカはほぼそのままPX4にも引き継がれている



2019年11月30日
















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