SIG Sauer P230に手を入れた〜KSCに部品を発注したら翌日に届いた…素晴らしい!なので気になるところを補修
以前映画「インセプション」に登場するプロップガンということでベレッタのPX4とSIG P230のペアに触れた。
映画に登場するプロップガン〜夢にも現実にも登場したエクステンデッドバレル付きベレッタPX4…いや、どっちも悪夢だったのかな?
PX4はレオナルド・ディカプリオのプロップで、SIG P230はその夢に現れる元妻のマリオン・コティヤールの使用銃だった。
そのSIG P230はKSCからガスガンとモデルガンが発売されている。
さらにその後P232、日本警察に採用されたP230JPのガスガン、モデルガンなどKSCはどんどんバリエーションを増やしている。
警察マニアの人はJPに飛びついている。
なんせ最近はドラマでも露出が多いから人気が出ているようだ。
そのKSCのP230のガスガンが発売された最初期の頃に飛びついて買ったのだが、その後問題が起きて長い間これも押入れの肥やしになっていた。
しばらく人手に渡っていたのだが、戻ってきたらスライドキャッチがなくなっていた。
貸していた相手に確認したら、スライドが止まったので故障だと思って分解しスライドキャッチを外したら正常にスライドが戻るようになったので、スライドキャッチは捨てた…と涼しい顔で言い切った。
いや、オートはスライドストップがかかるのが醍醐味なんだよ、
以前もベレッタのM8000クーガーのジャンクコンディションを修理した時に前のオーナーがスライドストップを殺していたっぽい不具合があった。
最近の若い子はそういうの知らないらしい。
スライドが止まったら「壊れた」と思うようだ。
ずっと押入れで眠っていたP230を修理することにした
先ずはなくなったスライドキャッチとスライドキャッチスプリングをKSCに発注した
そしたらなんと翌日に届いた!…昔はモデルガンの部品の取り寄せって
数週間かかったのに今はWebの発注フォームとカード決済のおかげで
こんなにスピーディになっているんだ!…と知っていたらもっと早く
修理を思い立っていたのに…と反省した
早速スライドキャッチを取り付けた
実銃ではスライドキャッチがエジェクターも兼用しているが
ガスガンの場合はスライドストップの単機能
スライドが止まった!
スライドが止まった!
ホールドオープンになったスライド
やはりオートはこうでないとね
P230のメカは同クラスのワルサーPPKに影響されて片持ち式のトリガーバーが
ダブルアクションとシングルアクションでコッキングピース、シアを引き上げる構造
トリガーバーの上にディスコネクターの突起がある
その後ろのハンマーシャフトに掛かったスロープでバーを引き下げて
コッキングピースとの連携を切ってハンマーが落ちる
シングルアクションの場合はトリガーバーが直接シアに掛かっている
少しトリガーを引くとシアは切れてハンマーが落ちる
スライドが後退するとディスコネクターの突起をスライドが下に押して
シアとトリガーバーの連携が切れてハンマーはコックされた状態で止まる
そしてSIGの独特のメカはセーフティとは独立したデコッキングレバー
これを引き下げるとシアが切れてハンマーが落ちるがハンマーはデコッキングレバーが
押し上げるコッキングピースに衝突して止まるので暴発しない
もし手が滑ってもトリガーを引いていない限りハンマーはファイアリングピン
(ガスガンの場合はノッカー)に当たらないのでやはり暴発はしない
デコッキングレバーの上にガスガン独自メカのセーフティピースがある
これはASGK規格に合わせるためのガスガンのみのメカで
デコッキングレバーを後ろ上に上げるとこの部品を固定する
この部品は押し上げられるとシアを止める仕組み
もう一つ気になっていたのはテークダウンレバーが斜めになっていること
こういう個体が多いのでKSCの弱点かと思ったらこのレバーを
スライド固定ラグに固定するイモネジを少し斜めに締めれば解決することに気がついた
大掛かりな改修を考えていたのでちょっと拍子抜け
KSCのマットブラックの仕上げがずっと気に入らなかった
それで金属味を出して全体に磨きも入れた
エジェクションポートのバレルの固定アーチは本当はブラックが正解みたいだが
せっかくメッキ部品のカスタムを入れているのでポリッシュした
全体にポリッシュしたP230
ホールドオープンしてこれまたカスタム部品の
ステンレスアウターバレルが露出した様子
PPKやHScにも通じる曲線美がP230の魅力
このハンマー周りの微妙な曲線がバックシャン
(上)実銃のSIG Sauer P230と(下)KSCのP230
上の実銃はサイドにポリッシュがかかった仕上げになっているが
民間モデルにはこういう仕上げもあるようだ
(上)は実銃のSIG Sauer P230と(下)KSCのP230
この実銃はサイドもマットブラック仕上げになっている
がやはりKSCのようなマットブラックではなくちょっと
ポリッシュがかかったようなブラックだ
比較すればスタイリングはかなり正確なのがわかる
エジェクションポートのバレルホールドはフレームブラックモデルは同じブラックが正解のようだが
ここにメッキカスタム部品を入れていたので前は黒く塗装してハゲチョロケになっていたが
それを剥がしてピカピカに磨き上げた
ちょっとウソなんだけどこの方が精悍な感じがしたので
2020年9月9日
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