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「RSSはなぜ普及しないのか?」という設問の設定の仕方そのものが
間違っているようなことを思う今日このごろ

About RSS again



「RSSはなぜ普及しないのか?」という設問の設定の仕方そのものが間違っているようなことを思う今日このごろ

「RSSが普通の人に普及しなかった理由」
というエントリが一時期ホットエントリなったりで話題になったのだが、当時から
「RSSが普及していない理由」と言うけど,ネット技術そのものがまだ浸透していないのじゃないかな
というページでこのエントリに感じた強い疑問を書いた。

ただこの時にはデータが何もなかったので、
『「◯◯が普通の人に普及しなかった理由」というのは単なるレトリックでRSSが実際に普及していないわけではない。』
という反論の仕方しかできなかった。
でもこの「◯◯が普通の人に普及しなかった理由」というのは一種の思考停止で、これは何にだって応用できてこの設問を投げらかけられたものの思考を簡単に誘導できる危うさを持った設問設定だ。
これを最初に書いた人物にそういう意図があったとしたらかなり悪意が感じられる。

この設問は
「RSSは普通の人に普及しているか?」
という議論を喚起しているのではない。
「RSSは普通の人に全く普及しなかった(断定)。それはなぜか」
という議論を喚起しているのであって、
「RSSが普及しているか否かは議論の余地はない」
と決めつけてしまってそこの議論を拒絶しているのだ。
しかも「普通の人」という非常に曖昧な集合名詞を判断の基準に置いている。
「普通の人」ってどういう人のことを言うのだろうか?
確かに
「仕事ではメールとWord、Excelしか使わない、仕事以外では月に1〜2度ネットで調べものをする程度」
という人がその「普通の人」の基準にあたるならそういう人はRSSなんか使わないだろう。

ここに思考の誘導がある。

それは本当に普通の人だろうか?
そういう人はSNSも使わないに違いない。
ソシアルブックマークも使わないだろう。
ブログも使わないだろう。
だから
「SNSはなぜ普通の人に普及しなかったのか?」
「ソシアルブックマークはなぜ普通の人に普及しなかったのか?」
という設問は成り立ってしまう。
しかし「ブログはなぜ普通の人に普及しなかったのか?」という設問の設定の仕方は本当に当を得ているのだろうか?

これについては「キャズムを超えろ」というサイトで
「RSSリーダーのインターフェイスが『普通の人』には難し過ぎるから普及しないのだ。例えばRSSの登録機能を止めればいい」
という記事を見つけたが(リンク張るのが面倒になってきた、各位ググッて欲しい)この論は断じて納得できない。 RSSリーダーは自分で読みたいサイトを登録できるから「RSSリーダー」なのであって、その機能を捨てるのであればwebのニュース配信で充分だ。
この論は間違った設問のうえに本末転倒な持論を「我田引水」式に展開したに過ぎない。


と、ここまでは単なるレトリックでしかない。
レトリックはレトリック以上の何ものでもなく、レトリックを使った批判は事実の積み重ねとは違う。
それでここからは事実の話に入っていくのだが、実際自分のサイトのアクセスを解析してますますこのことを思うのだ。

私のサイトのアクセス解析が、ネットの全体的な傾向といっしょだと決めつける気はないし、これもひとつの事例に過ぎない。
でも件の
「RSSが普通の人に普及しなかった理由」
という設問を許すならこの現象の説明ができないように思う。

というのはRSSの「定期購読者数(Subscriber)」がついにトップページの一日のカウンターよりも多くなってきたからだ。
この「Subscriber」がどういう基準で判定されているかもやや不明なのだが、一応私の理解ではRSSフィードを一定の間隔で「定期的」に閲覧しているユーザのことをさすらしい。
すると例えば1日に1回とかの巡回をしている人が、下記のグラフのように1100人はいるわけだ。

翻ってトップページのカウンターは一時期1500人/1日は回っていたが、頭打ち・・・というよりは明確にジリ貧で最近は1000〜1100人/1日前後で逆転しつつある。
つまりブックマークなどでトップページから入ってきて閲覧しているビジタが、RSSを通じてサイトを閲覧しているビジタに数で逆転されている。

毎年この7〜8月は毎日更新してもアクセス数もページビューも減る時期なので、この時期だけでは断定できないが、これまでの流れを見ているとRSS閲覧者は一本調子で増えているのに対して、webから飛んでくるユーザは微減の傾向になっている、数でも逆転している・・・
これでもRSSリーダって普及していないといえるのだろうか?

またRSS全文配信は見出し配信よりも有利というのも明確に数字で出てきた。
ユーザはやはりRSSを通じて個別の記事を見ているので、webを巡回して行き当たりばったりにオリジナルのページを見るという行動の方が減少していることの傍証のような気がする。

何にしても「私のサイトのアクセス解析」という非常にローカルな話なので、これをもって何がいえるわけでもないのだが、でも
「RSSが普及していないってウソだろ?」
と思ってしまう今日このごろなのだ。






昨年に全文配信のRSSを設置して以来のビジタの傾向で見づらいグラフで申し訳ないのだが
激しく上下しているのがRSSビュー、右肩上がりがヒット、下の低い右肩上がりが購読者数
そのさらに下で時々ピクリとはねるのがクリックスルーでこれで何が言えるかというと
RSSから本ページに行く人は非常に少ない、つまりRSSを見に来る人は
本編を直接見に来る人達とはほとんど全く別のグループということだ





RSSの「定期購読者数(Subscriber)」だけ抜き出したグラフ
ほとんど一本調子で増え続けて水準で1000〜1100人というところを抜いてきた





それに対してトップページのカウンターの推移
もっと長期のグラフが出せればわかりやすいのだが
最近の水準は1000〜1100人/日というところでしかも一時期よりも減ってきている
この二つを比べるとwebを直接見ている人よりもRSSリーダを見ている人の方が
多いんじゃないかと思ってしまう





7月の月間ページビューは11万、ユニークユーザは5万というところ
RSS購読者が一日に1回巡回すると仮定したら3万ビューというところか
(このページビューにはRSS閲覧回数は含まれない)
この数字の比較だけでも大勢力だという気がする
また一人当たりのページビューは2.2前後でサイト内の巡回数は低い





そのRSSの全文配信と見出し配信の比率も私の予想を超える結果になっている
ライブドアの登録者を見ると見出し配信登録は40





旧URLの全文配信登録者は8名





今の全文配信URL登録者は58名
比率は66:40で予想の「半々」を超える
RSSに関する面白い統計という記事で
取り上げた「75%が全文配信」という結果に近づいている



これでいえることは
1)クリックスルーはこれだけRSSビューが増えても非常に少ない
ここからRSSを見ている大部分の人はオリジナルページを見ていない
中には両方見ている酔狂な人もいるかもしれないが非常に少ないだろうから、RSS閲覧者とオリジナルページ閲覧者の両者はほぼ別のグループ

2)オリジナルページの閲覧者は明らかに減少傾向
さらに一人当たりページビューの減少から総ページビューも減少
このことからいえるのはサイト全部を見るよりも必要な記事を検索やソーシアルブックマークなどで探してそこから飛んできて必要なところだけを見るという利用の仕方が増えている
特に巡回率の減少は顕著で当初PV/一人は3以上あった当サイトも、ついに2を切りそうな状況だ。
これはサイト内のどこにも移動しないでどこかに行ってしまうビジタが半数に迫っていることを示す。

3)このことからビジタにとってオリジナルページを見るのもRSSリーダで見るのも価値は等価だと考えられる
ということはRSSリーダで見ても同じことで、ましてや全文配信のフィーダがあるならそれで目的は達成できることになる
全文配信のRSSが予想を上回って6:4の比率も越え、RSSに関する面白い統計という記事の通り75%に迫っている

4)これからさらに類推して見出し配信も含めるとRSSの購読者は1300〜1400人
htmlページの閲覧者(ユニークユーザ)の1500〜1800人とほとんど遜色無い
しかも増加傾向にあるRSS購読者とジリ貧のhtmlの閲覧者は近日中に数の上でも逆転するのはおそらく間違いない

結論的にいえるのは
「RSSは普通の人に普及していないって一体どこの世界の話?」

ということだ。


また悪い癖が出てしまったというか、どうでもいいようなことを長々と探求してしまったがこれは私のサイトだけの特殊な現象なのか、一般的な傾向なのかどなたか検証したらその情報を教えていただけると嬉しい。
皆さんのサイトの解析結果などを公表してくれればこれも嬉しい。




2008年8月5日
















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