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フィッシングメール2連発〜お気をつけなされ、ご同輩
今日、なかなか巧妙なフィッシングメールをいきなり2連発受け取った。
これまでにもフィッシングメールは稀に来ることもあったが、大概は
「私はカタールの富豪である。あなたのことを知って内々にあなたに協力してもらいたいことがある・・・」
という類いの絵空事のようなものが多かったのでこれまでは笑っていられた。
しかし今回のはなかなか良くできていて、一瞬私も引っかかりそうになった。
一つ目のメールは連作になっている。
まず
「PayPal」
を名乗る差出人からこういう内容の英文の文面のメールが来た。
「あなたのアカウントに制限をかけた。
その理由はあなたの前回のログインの時にいつもと違うコンピュータが使われたからだ。
またログインの時にいろいろなパスワードを試した形跡を発見した。
確認のためにこのメールに添付したフォームに名前、生年月日、住所、カード番号などを記入して『送信』ボタンをクリックせよ。」
というようなことが書かれている。
添付されたhtmlをブラウザで開くとアカウント情報の確認フォームになっていて
登録情報を書き込んで送信するようになっている
メールにつけてきたフォームにアカウント情報を記入させるのはなんとなく変だなと思い、何も記入しないで「Submit」ボタンをクリックしたところPayPalのトップページのログインページとおぼしきサイトに跳んだ。
そこにIDとパスワードを入力すると、ログインできるかのような体裁のログインページになっている。
それでも何か変だと思い、ログインしなかった。
(最初のメールの差出人が@yahoo.comというようなアドレスだったのが強烈に怪しい。本物のPayPalのサポートなら当然PayPal.comというようなメールアドレスで送ってくる筈だ)
ところが数分するとまた別の
「PayPal」
を名乗るメールアドレスからこういう英文メールが来た。
「あなたの取引コードADXWYY
あなたの以下の注文を受け付けた。
Dell ラップトップパソコン
699.99ドル
以上の取引について何か質問がある場合にはorders@dell.comにお問い合わせください。
この支払いをキャンセルしたい場合は、
http://pw-order.com/login
までどうぞ。」
さらに数分後、上記と全く同じメールがもう一通来た。
ここでちょっと混乱してしまった。
およそ6万円強のカード引き落としのお知らせがいきなり2通来た。
しかも両方の文面を比較すると、ほとんど同じ文面なのだが最初の取引コードがちょっと違う。
つまりカード引き落としは2件通ってしまっているのだ。
この調子でどんどん落とされたら、すぐに請求は雪だるま式に増えていくのではないか。
これはヤヴァいのではないか?
ということで、メールに書かれているキャンセルの場合のリンクをクリックしてみた。
2通目にきた文面はこんな感じで「本体価格、サービス込みで699ドルのご請求」となっている
問い合わせ先としてDellのメールとキャンセル専用のリンクが書かれている
それでキャンセル専用のリンクをクリックしてみると
この通り「クリックしたのはフィッシングサイトの疑い濃厚だよ、
気をつけていきなよ」というアラート
それを押して「無視する」で行ってみると・・・
このとおり最初のメールと同じPayPalのログインページに・・・
でもよく見るとURLがpaypal.comではなく例の怪しいURLになっている
こちらのブックマークから行ってみると正しいPayPalのログインページは勿論paypal.comにある
しかしよく見るとヴェリサインの認証ロゴまで貼ってあったりして本物みたいによくできている
こういう見かけがいかに当てにならないかということだ
ちなみにこちらが本物のPayPalのログインページ
本物はCGI生成のページのようで言語を選択すると日本語サイトになったりする
そしてURLはちゃんとpaypal.comとなっているがサイトの作りはそっくりにマネされている
ということで、リンクに跳んでみるとこれがフィッシングメールだということがはっきりしてしまった。
しかし、もし不正にアカウントを乗っ取られていてカード番号とか抜かれていたらどうしようかと一瞬焦った。
その焦ったままカァーッとなって突っ走ったら引っかかってしまうこともあるんじゃないだろうか。
なんせ身に覚えのない請求書をもらうことほど、気分が悪いことはないのだから。
PayPalには通報しときますた(・∀・)
もうひとつ先ほど受け取ったのがこういうメール。
完全なhtmlメールになっていて、私の場合htmlメールという時点で通常は開かないで削除してしまうのだが、このメールは
「Googleからの重要なお知らせ」
というような表題になっていた。
こちらはたちが悪いことに差出人のメールアドレスも
AdWord@google.com
というような紛らわしいメールアドレスになっている。
(これは偽装と思われる)
Googleからきたhtmlメールはこんな体裁で
「あなたのGoogle AdWordアカウントで異常な活動を察知した
以下のリンクにすぐ行って確認してもらいたい」 というような内容になっている
そのリンクを踏むとまたこの表示┐(´∀`)┌ヤレヤレ
敢えて無視してリンクを踏むとGoogleのログインページそっくりのサイトに誘導される
よく見るとURLはwww2.google-lg.comという紛らわしいもの
フォームにコピペする癖がついていてうっかり
Enterキーなんか叩こうものならヽ(^o^)/オワタとなる
これなんかもGoogle Adsenseなどを自分のブログに貼っていて「何か規約違反でもやらかしたかな?」と思ったりするとつい引っかかってしまうかもしれない。
フィッシングといえば「私はカタールの富豪だ」みたいな他愛もないものばかりではないということを知っておいた方が良い。
こういうフィッシングの手口もだんだん巧妙になってきているということだ。
2009年11月11日