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WinからMacに乗り換える時の疑問3

Windowsユーザが初めてMacを使うという質問をよく受けるようになりました
そういう人達にMacとWindowsの考え方の違い、使い勝手などをまとめます

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WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問7
〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜ドライブを開く

MacとWindows、ルートボリュームとCドライブとの役割の違いなど解説したが、見た目はどう違いどう操作するのかを具体的に解説する。

WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問7
〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜ドライブを開く

といってもこれも考え方が違うだけで、実際は大きく違わない。
ただこの考え方の違いや用語の違いが時として思わぬ障害になったりして、スイッチャーを悩ませるようだ。

例えばドライブとボリュームの違い。
Windowsではシステムが入っているルートなディレクトリをCドライブと呼ぶ。
開き方は「スタート」メニューから「マイコンピュータ」に入るとそこに「Cドライブ」「Dドライブ」「共有ドキュメント」「アカウントのドキュメント」などが見えている。

ここがWindowsの場合のファイルブラウズ操作の入り口になることが多い。
このCドライブにあたるのがMacでは「起動ボリューム」という名称になる。
通常はデスクトップの一番右上に表示される「ボリュームアイコン」がそれにあたる。
特に何かのメニューを開かなくても、ここを直接クリックして開いていけばいい。






Windowsでのルートディレクトリへの入り方
「スタート」メニューから「マイコンピュータ」と入っていき
「ローカルディスク(C)」というアイコンを開く
これがWindowsの起動システムの入った大元のディレクトリ「Cドライブ」





Macの場合はWindowsの「Cドライブ」にあたるものはデスクトップに表示されている
通常一番右上にあるハードディスクアイコンが「起動ボリューム」ということになる
私は名称を変更しているがデフォルトでは「MacintoshHD」というような名称になっている筈だ
また内蔵ディスクがパーティションで切られていたらこのように複数のディスクアイコンが並ぶ





私はこの起動ボリュームを通常表示しない設定にしてる
設定はFinderのメニューから「環境設定」をクリックして 呼び出す
Finderはシステムそのものの機能ではなくWindowsの「エクスプローラ」と
同じようにファイルをブラウズするアプリケーションだ
Macのアプリケーションはすべてここから設定に入れるという統一性は慣れれば楽





Finderの設定に入ると「デスクトップに表示する項目」から
「ハードディスク」のチェックを外す
こうすることでデスクトップから起動ボリュームの表示が消えてWindowsと同じようになる
実は私はこういう設定で使っている



<結論>
CドライブはMacではデスクトップ右上にある「MacintoshHD」というハードディスクアイコン

・・・とこれだけで済んだら話は非常に簡単なのだが、MacとWindowsにはもうひとつ決定的な違いがある。
このアイコンが象徴しているのはWindowsの場合は「ドライブ」なのだがMacの場合は「ボリューム」であることに注意。

ドライブというのは筐体にくっついてるハードウエアのことだ。
CドライブはもともとのDOSの意味はシステムをインストールしているディスクドライブのことだった。
DドライブはフロッピーやCDRなどのリムーバブルディスクを入れる「磁気ドライブ」あるいは「光学ドライブ」のことだ。
だからその光学ドライブにディスクが入っていなくても、通常はマイコンピュータを開けばそこにアイコンは見えている。

ところがMacの場合はこのデスクトップに表示されているボリュームアイコンは「マウントされたボリューム」だけを表示する。
通常Macにも光学ドライブは装備されているが、ここにCDRなどを入れるとCDRがボリュームアイコンとしてデスクトップに現れるが、何も入れていない時には光学ドライブはデスクトップには表示されない。
USBメモリやFirewireの外付けハードディスクも皆同じことだ。
マウントされる場所はデスクトップだが、実体が繋がらないとアイコンは現れない。

Windowsユーザにとってもっと異様なのは、このマウントされたボリュームのアンマウントの仕方だ。

マウントされたボリュームをアンマウントしてリムーバブルメディアや外付けハードディスクを取り出す時には、そのボリュームアイコンをゴミ箱に捨てるという操作をする。
アイコンをゴミ箱にドロップするのだ。
Windowsに慣れ親しんだ感覚だと「そんなことをして大切なデータが消えないか?」ということが心配になるかもしれないが、そこは安心していい。
そしてアンマウントに成功したら、ボリュームのアイコンはデスクトップから消える。
このスタイルは、アンマウントしていないメディアを引っこ抜いて壊してしまうエラーを防ぐのにベターかもしれない。

Windowsではボリュームの取り出しはドライブについている「排出ボタン」をフィジカルに押すか、右クリックでなどで「安全に取り出す」というメニューをクリックするのが常道だ。
(フィジカルに「排出ボタン」を押すとビジー状態ではメディアの破損に繋がることもあるので、やはりソフトウエア的に「安全に取り出す」が正解だと思う)

Macの場合はCDR、DVDなどのディスクメディアなら物理的な排出ボタンがある場合もあるが、USBメモリや外付けハードディスクなどはソフトウエア的にアンマウントするしかない。
その方法がゴミ箱にドロップだが、もう少しWindowsユーザに生理的に受け入れやすい方法も用意されている。
最近のバージョンのOSXに限るのだがFinderなどの左のペインにもマウントされたボリュームが表示されるが、そのアイコンの右側に排出ボタンが表示されるのでそれをクリックすることでもアンマウントできる。






Windowsでいう「装置の安全な取り出し」はMacでは
ボリュームアイコンをゴミ箱にドロップすることで行う
慣れないとこの操作法はちょっと異様な感じがするかもしれない





もうひとつの方法はFinderの左ペインに表示される
ボリュームアイコンの取り出しボタンをクリックしてアンマウントするというもの
こっちの方がMacユーザにとってはマイナーな方法だが
Windowsユーザにはまだ違和感が少ないかもしれない






WinからMacに乗り換える時の疑問

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WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問8
〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜ショートカットを作る、あるいは右クリックはMacには無いの?

MacとWindows同じような機能だが呼び方が違うことがままある。
またよく似た機能は双方にあるのだが、考え方が違うためにあまり知られていないということがある。
右クリックなんてそうだ。
そこらの考え方の違いについてもちょっと解説。

WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問8
〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜ショートカットを作る、あるいは右クリックはMacには無いの?

昔からの「Mac、Windowsどちらが優れているか」式の議論でよく出てくる話で結構勘違いしている人が多い項目に
「Macには右クリックがないから不便」
というのがある。
これはMacのデフォルトのワンボタンマウスから来る連想だが、実はMacにも右クリックはある。

MacOSXからは右クリックをデフォルトでサポートするようになったので、DOS機用の3ボタンマウスをつなぐと普通に右クリックが使える。
特にドライブのインストールも設定も必要ない。
USBマウスなら動かない機種を見たことがない。

また古いOSでも右クリックはそういうユーティリティやドライブをインストールしないと利かない時期があったが、その場合でもコンテクストメニューはサポートしていた。
ここらも意外にMacとWindowsはかけ離れていない。
ただWindowsのUIは逆に右クリックに依存し過ぎていてMacベッタリのユーザがたまにWindowsを触ると
「Windowsは右クリックがあるから不便」
という全く逆の感慨を持ったことも事実だ。

右クリックで非常によくやる操作としてWindowsでは
「ショートカットの作成」
というのがある。
これは深い階層のファイルを呼び出したりするのにいちいちそういう場所を開くよりも、そのショートカットアイコンをデスクトップに作っておいてすぐにその場所を開くことができるとか、アプリ本体の.exeファイルを
"C:\Program Files"
に置いておいてその分身をショートカットアイコンとしてデスクトップに置いて、よく使うアプリをすぐ起動できるようにするとかそういう使い方をするが、それと同じ機能はMacにもある。

Macではショートカットは「エイリアス」という。
「分身」という意味だ。
エイリアスの作り方も右クリックでコンテクストメニューの
「エイリアスを作る」
でオリジナルと同じディレクトリにエイリアスを作れるのもWindowsと同じ操作法だ。
後はそのエイリアスを置きたい場所に移動すればいい。
右クリックがないワンボタンマウスの場合は
control+クリック
でもコンテクストメニューを呼び出すことができる。
私はMacユーザにも3ボタンマウスを薦めているが。

「ショートカット」=「エイリアス」
という理解でほぼ間違いないが、ひとつだけ違うのはWindowsの場合、ショートカットのオリジナルの場所を移動するとリンクが切れてしまって呼び出せなくなるが、Macの場合はオリジナルのディレクトリを移動しても同じボリューム内ならリンクは切れない。
だからいろいろアプリやドキュメントを整理する時にもリンクを気にしないでいいのは、Macの便利なところだ。






Windowsでは右クリックで「ショートカットの作成」で分身ファイルを作る





オリジナルと同じディレクトリに分身ファイルができ上がるがMacでもこの操作は同じだ





分身を作りたいオリジナルファイルを選択しておき
Finderの「ファイル」メニューから「エイリアスを作る」をクリック





あるいは分身を作りたいオリジナルファイルを直接右クリックまたはcontrol+クリックで
コンテクストメニューを呼び出して「エイリアスを作る」で同じディレクトリに「分身」ができる






WinからMacに乗り換える時の疑問

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WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問9
〜OSのバージョンを調べるには?

Windowsからスイッチしてきた人のお役に立てばと勇んでこのコーナーを始めてみたが、私自身がWindowsのヘビーユーザではないし一体WindowsのそれなりのユーザがMacにスイッチしてきて何に疑問を持つだろうかというのがいまいちリアルに想像できないでいた。
それでどういう疑問を設定すればいいかなと思い悩んでいたら、たまたま当サイトのリファラーを見るとwebの「教えて」のコーナーでスイッチしたばかりのWindowsユーザとおぼしき人がまとめていろいろ質問している記事に出会った。

こういうリアルな疑問に答えていれば実際に困ってる人の役に立つかもしれない。
ちょっと方針変更して基礎から順番にMacを解説するという考え方は止めて、目についた疑問に片っ端からしかも勝手に答えることにした。


WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問9
〜OSのバージョンを調べるには?

で、これがそのリファラーに掲げられていた最初の疑問だ。

OSのバージョンを調べるのは簡単だ。
正規の方法で入手したMacであれば付属のシステムディスクがある筈だし、付属のシステムディスクを見ればその盤面の表側にOSのバージョンが書いてある・・・
というんじゃ答えにならないんでしょうな。

いろいろな事情があるし。
「このMac mini要らないんだけどお前使う?」
「ありがとーっ! タダなら何でももらう!!・・・でもこれシステムディスクは?」
「さぁ? どこにいったかなぁ?? そこの押し入れの奥を探せばどこかにある気がするんだが・・・」
というような事情で、システムディスク無しの筐体のみということだってあり得る。

そういう場合でもトラブルへの対処を考えるとパッケージのシステムディスクを別途購入した方がいいのだが、その前にとりあえず今インストールされているOSのバージョンを知りたいということはあるかもしれない。

それに最初は私もOSXのバージョン体系をあまりよく理解しないで使っていたので、OSXのバージョンがどうなっているのか、どうしたらバージョンアップできるのか知りたいと思っていた。
意外にそういう解説が少ないという不満を私も感じたので、それもあわせて解説する。

まずバージョンの調べ方。
非常に簡易な方法は左上のメニューバーのリンゴアイコンをクリックして
「このMacについて」
という項目をクリックする。






これはFruitMenuというプラグインを使っているので
標準とちょっとレイアウトが違うし英語になっているが
このリンゴメニューから「このMacについて」あるいは
英語環境なら「About This Mac」をクリックする





このように「バージョン 10.5.5」というバージョン情報が出てくる
またハードウエアの概要も「2.4GHz intel Core 2 Duo
 メモリ2G・・・」というように出ている
さらに詳しい情報が必要な場合は下のボタンをクリック





やや知識も必要になってくるがこのようにUNIX部分のバージョンやハードウエア構成、
インターフェイスやアプリケーションなどの構成も見ることはできる



キャプチャーを見ていただければ分かるとおり、この場合はOSのバージョンはOSXの中でも
「OS10.5.5」
というバージョンだということが判る。

このOSXのバージョン体系について説明すると、OSXからメジャーバージョンアップは小数点以下の一ケタ目で表示するようになった。
OX10.0はCheetah
OS10.1はPuma
OS10.2はJaguar
OS10.3はPanther
OS10.4はTiger
OS10.5はLeopard

というようにそれぞれネコ科のコードネームを与えられ、それぞれにインターフェイスなどの大幅なデザイン変更、大きな機能追加などの改良が加えられている。
OSXはJaguar以降かなり安定してきていて、Panther以降は安定性で際立っていると感じている。
このメジャーバージョンアップに対して、それぞれのバージョンはマイナーアップデートをしている。
CheetahはOS10.0.0からOS10.0.4、
PumaはOS10.1.0から10.1.5、
JaguarはOS10.2.0からOS10.2.8、
PantherはOS10.3.0からOS10.3.9、
TigerはOS10.4.0からOS10.4.11、
LeopardはOS10.5.0からOS10.5.5(08年11月現在)

という感じでそれぞれ小数点2ケタ目以下のマイナーアップデートをしている。
それぞれはセキュリティや機能アップデートが中心の改修。

マイナーアップデートはシステム環境設定の「ソフトウエアアップデート」から最新バージョンにアップデートすることができる。
これはそれぞれセキュリティの脆弱性の改修などの修正が含まれているので現行ではすべてのOSXのアップデートがサポートされている。

それに対してメジャーバージョンアップはオンラインではバージョンアップできない。
これはAppleストアや店頭などでパッケージディスクを購入してインストールすることになる。
価格は一貫して129ドルというところにこだわっておられるようで、日本円でいくらかは時価の為替レートで変わってくるがだいたい12000円前後で上下している。
これからは円高傾向なので、ちょっと値下げ期待ができるかも。


(余談ながらOS9以下の旧MacOSの場合はメジャーバージョンアップというのはOS8からOS9に上がるような1の位のケタの数字を言った。
OS8からOS9に上げるには有料パッケージディスクが必要だが、OS9.0からOS9.1とかOS9.2.2とかにバージョンアップするにはオンラインのアップデートで可能だった。
System7→OS8→OS9というメジャーバージョンアップにあたるのがOS10.4TigerからOS10.5Leopardへのアップデートという感じで、バージョンのケタの意味がOSXでは若干違う。
おそらく以前開発者が
「このOSXには本当に苦労させられたから、少なくとも10年は使い込んでもらいたいね」
といっていたのと関係あるような気がする。
この次のOSXIはおそらくまた全く違うものになるということなのかもしれない)






ソフトウエアアップデートはいくつか方法があるがシステム環境設定から起動できる





ソフトウエアアップデートペインに入るとそこでマニュアルでアップデートが可能
「いますぐ確認」ボタンでマイナーバージョンに関しては最新のものにアップデートできる
メジャーバージョンアップに関してはここでするのではなく
お店でパッケージディスクを購入するという手続きが必要になる
なおこの下の設定でマイナーアップデートを常に自動的に取りに行ってアップデートすることができる





この機能はWindowsのお馴染みのWindowsの自動更新と同じと考えていい
因に私はアラートで「更新を通知する」だけで「自動的にインストールしない」設定にしている





システム環境設定の「今すぐ確認」をクリックすると
ソフトウエアアップデートというアプリケーションが起動する
最新のアップデートがある場合は再起動が必要なものなら
先に終了を要求される(Leopardの場合のみ)
とにかく基本は「OKボタン」をクリックして了承すればいい





過去のアップデート履歴は先ほどのシステム環境設定ペインの
「インストールされたアップデート」タブを開くと確認できる
ここを見ればアップデートが正常にインストールされたかも確認できる






WinからMacに乗り換える時の疑問

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WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問10
〜OSXはUNIXの一種だというのは本当?

先日からこのコーナーはwebで見かけたMacへのスイッチャーへの疑問に勝手に答えるということで書いている。
質問者がこの記事を読んでいるかいないか、参考にしているかいないかに関係なく勝手に答えることにした。
皆さんも勝手に読んでほしい。

ところでよく読むと先日の質問者は、WindowsユーザというよりはLinuxからのスイッチャーらしい。
いうまでもなくこの疑問には
「MacOSXはUNIXの一種です」
と答えることになるが、そうであるならむしろUNIXユーザにとってこそMacOSXって異様なOSということになるかもしれない。
なんせ/usrなどの領域が不可視になって見えてないというところが
「ほんまかいな?」
という感じかもしれない。
そこでこの疑問を取り上げる。

WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問10
〜OSXはUNIXの一種だというのは本当?

先日のスイッチャーさんはWindowsユーザというよりは、Linuxユーザらしい。
以下の質問からそれが伺える。


1. rootなどユーザ権限の設定はどうなっているのでしょうか。
sudoなどで一般ユーザがrootになることもできるのでしょうか。

2. Unixの種類は何だと思えばよいのでしょうか。Linux, BSD, など。 Linuxだったらdebian, redhatなどディストリビューションは?それともそのようなものと全く関係ないとか。

3. unix対応のソフト群が使えるかどうか?
それらをMac用にパッケージ化されたサイトがなどがあるようです。どのようにして利用するのでしょうか。パッケージ管理ソフトのインストールとかダウンロードだと思います。Linuxで言うところのyum, rpm, apt-getなどだろうと思います。Finkというところを見ているのですが、基本的な考え方などがイマイチ分かりません。unixのようにコマンドラインから入力していくのでしょうか。

4. 私はMacと言えばGUIの雄、Unixと言えばテキストの文化という風(左右の両極端)な固定観念があり、今の状態は両者の混合のため、混乱しています。固定観念がなく取り組むと飲み込みも早いと思うのですが。

5.gccのインストール方法 ダウンロードかインストールDVDによるらしいです。出来ればダウンロードで出来ないでしょうか。これひとつにしてもユーザ権限はどうするのか分かりません。gfortran, g95などのgnu系のフォートランですら、MACで動作するのでしょうか。さらに、./configure, make, make installなどの各種ソフトのソースからのインストール手法もそのまま使えるのでしょうか。

6.unixで何かインストールすると、ライブラリなどの依存関係問題が噴出するのですが、MACだったらパッケージ管理されていて、条件に合致していたらOKということになるでしょうか。Linuxだったらrpm(レッドハットパッケージマネージャ)コマンドすら依存関係で頓挫します。

7.私はLinuxだったらbashを使っていますが、Macで.bashrcに環境変数を入れられるのでしょうか。
またそれはそのユーザでログインした時点で有効になっているものなのでしょうか。

○コマンドラインを入力するターミナルの起動方法
unixは昨今はだいぶGUI環境になりましたが、それでも何かするときには必ず端末からコマンドを投入しています。MACでもそのような感じの使い方になるのでしょうか。そこまでは行かないだろうと思うのですが。


これらの質問に対してキャリアの古いMacユーザなら
「あれこれ考えてないでそこら中いじり倒してみたらいいのに。そうすればどういう仕組みになっているか自然に分かるのがMacの良さなんだが」
と思ってしまうかもしれない。
それがMacのカルチャーだ。
しかしUNIXのカルチャーは全く違う。

Terminalを起動すると最初は
「あなたは管理者からUNIXについて充分なレクチャーを受けていますね?
タイプする前によく考えろということを常に覚えておいてください」

というアラートが出る。
変なコマンドを打って実行してしまうと、これまでの作業をまとめたファイルを消失するだけでなく、下手するとシステムに致死的なダメージを与えることだってありうるのがCUIの世界だ。

だから「めったらやたらいじり倒す前に基本は知っておけ」というのがUNIXのカルチャーだ。
「いじり倒しているうちに自然に使い方が分かってくるよ」
というMacのカルチャーはUNIXユーザにはそれこそ異様に見えると思う。

こういう質問がLinuxからのスイッチャーから出るのはある意味当然かもしれない。


10年くらい前にiMac(三角で透明だった時代の)を買って帰って初めて家族の前でお披露目した時に、会計事務所でMS-DOSしか使ったことがないヨメさんが
「なにこれ? どこにフロッピー入れるの?
どこにコマンド打ったらいいの?」
とMacのデスクトップを見て言っていたのを思い出した。
CUIコマンドを全く使わない、打ち込む場所すら見当たらないMacのGUIはコマンドラインを扱い慣れた人には確かに異様に見えるらしい。(まだ当時はOS8かOS9かだったが)



それでその視点から上記の質問にひとつずつ答えてみる。

1. rootなどユーザ権限の設定はどうなっているのでしょうか。
sudoなどで一般ユーザがrootになることもできるのでしょうか。

rootの権限の扱いがどうなっているのか気になるのは、UNIXユーザの習い性だろう。
これはUNIXでは死命を制するからだ。
Windowsユーザや古いMacユーザはあまり気にしないが。

MacOSXにもCUI環境に他のUNIXと同じようにrootの設定はあって、その性質や権限は同じようなものだ。一点違うとすれば、Macの場合はデフォルトではrootは無効にされているということか。
これがセキュリティ的に意味があるとは到底思えないのだが、一応セキュリティのために無効にされているという。
有効にする方法はこちらに書いた。

このroot権限は実はCUIだけでなくGUIでも有効だ。
上記のリンク先の方法でrootを有効にするとログイン画面に
「その他のユーザ」
という項目が現れる。
ここに
ユーザ:root
パスワード:●●●●●●●●●(rootで設定したパスワード)

を入力すると見慣れないユーザ画面に入って、自分の名前がrootになっていることに気がつくだろう。
このGUI環境では、UNIXの原則にしたがって神の権限を持っているのでFinderをつかってGUIだけでもあらゆるユーザのファイルを開いたり、システムファイルを削除したりできる。
使い方には気をつけた方がいいのはCUI環境と同じだ。

またCUIコマンドでsudoを使えばrootだけに許されているプロセスが管理者ユーザには可能だという点は一般的なUNIXと同じだ。
これもこちらで解説した。


2. Unixの種類は何だと思えばよいのでしょうか。Linux, BSD, など。 Linuxだったらdebian, redhatなどディストリビューションは?それともそのようなものと全く関係ないとか。


これについては当該ページにも適切な答えが書き込まれているが、FreeBSDのクローンの一種で、Machカーネルを使い、Darwinという名称を与えられたUNIXのリビジョンということになる。
このUNIX部分に関してはSUM(シングルユーザモード)で起動するとカリフォルニア大学のライツ表示を見ることができる。

方法はコマンドキー+Sキーを押し続けながら起動すると黒いCUI画面が現れて、そこで件のライツ表示に続いてプロンプトが現れる。
GUIで再起動したいときは
reboot
というコマンドを打つのも多くのUNIXと同じだ。

またTerminalを起動して
uname -a
というコマンドを打てばDarwinのカーネルバージョンなどの情報を見ることができる。
この件こちらを参照。






Terminalを起動して"uname -a"と打ってみよう
カーネルのバージョン、チップのバージョンなどを答える



3. unix対応のソフト群が使えるかどうか?
それらをMac用にパッケージ化されたサイトがなどがあるようです。どのようにして利用するのでしょうか。パッケージ管理ソフトのインストールとかダウンロードだと思います。Linuxで言うところのyum, rpm, apt-getなどだろうと思います。Finkというところを見ているのですが、基本的な考え方などがイマイチ分かりません。unixのようにコマンドラインから入力していくのでしょうか。


私も以前finkをいじっていたこともあるが、今はMacPortsを使うのが主流じゃないだろうか。

これに関してはMacの手書き説明書さんの「MacPorts」の記事を参照願えれば使い方まで解説しておられる。


4. 私はMacと言えばGUIの雄、Unixと言えばテキストの文化という風(左右の両極端)な固定観念があり、今の状態は両者の混合のため、混乱しています。固定観念がなく取り組むと飲み込みも早いと思うのですが。


その通りでしょうね。
MacがUNIXのCUIを搭載した時に、
「グラフィックインターフェイスを切り拓いてきたMacにCUIを搭載することに意味があるのか」
という批判も結構見かけたが、別に決めつけることもないんじゃないだろうか。
Mac由来のインターフェイスだけ使ってもいいし、両方使えればなおおいしい。
MacとWindowsどちらが優れているかじゃなくてBootCampで両方起動できればなお楽しい。
それだけのことだ。
UNIX専用機としてMacが使いやすいかどうかというのはまた別の話で、そういう使い勝手を追求したい人はそういうハードウエアを用意すればいいだけの話だ。
それよりもCUIでありGUIでもあるMacならまた違うアイデアが浮かぶかもしれない・・・というところに期待してほしい気がする。


5.gccのインストール方法 ダウンロードかインストールDVDによるらしいです。出来ればダウンロードで出来ないでしょうか。これひとつにしてもユーザ権限はどうするのか分かりません。gfortran, g95などのgnu系のフォートランですら、MACで動作するのでしょうか。さらに、./configure, make, make installなどの各種ソフトのソースからのインストール手法もそのまま使えるのでしょうか。


やっぱり質問の内容が開発者の内容になって来ていますな。
かなり専門的です。
FORTRANまで動くのかなんてことは私にも皆目分からないが、make, make installあたりはUNIXユーザは普通にMacでやっている。


6.unixで何かインストールすると、ライブラリなどの依存関係問題が噴出するのですが、MACだったらパッケージ管理されていて、条件に合致していたらOKということになるでしょうか。Linuxだったらrpm(レッドハットパッケージマネージャ)コマンドすら依存関係で頓挫します。


残念ながらライブラリなどの問題はMacでもあるんじゃないだろうか。
この辺私自身はあまり検証したことがないので、ご存知の皆さんにフォローいただければ嬉しいが、Macがパッケージ化されているのはGUIの部分だけで、GUIの領域にUNIXコマンドのライブラリまでパッケージにされたものなら、Finderで簡単に削除してアンインストールということもできるが、make, make installなどのコマンドでインストールしちゃったUNIXバイナリでもしライブラリの問題が起きたら、そこは他のUNIXと同じことだという気がする。

Macの革をかぶっているが、Macの革の下側はまんまUNIXだと思ったら良いと思う。


7.私はLinuxだったらbashを使っていますが、Macで.bashrcに環境変数を入れられるのでしょうか。
またそれはそのユーザでログインした時点で有効になっているものなのでしょうか。


やっぱりそうですか。
MacOSXはOS10.2のJaguarの頃まではtcshを使っていたが、OS10.3のPantherからTerminalはbashというシェルを利用するようになった。
だからその動きに何かを追加したい場合はbashrcに追記することで動きが変わる。
これもこちらに書いたが、私はその方法を利用してTerminalを悪用してスクリプトを自動実行するようなマルウエアの対策としている。

勿論次回Terminalを起動した時点でbashrcの変数は有効になっている。(再ログインは必要ない、Terminal起動がログインにあたる)






bashrcに文字列を追記してTerminalを起動するたびに
「あなたの意思でTerminalを起動したのか?」 というアラートが出るようにした
ただし自動処理はできなくなったが安全性は高くなった
このようにbashrcの変数でTerminalの振る舞いを変えられる



○コマンドラインを入力するターミナルの起動方法
unixは昨今はだいぶGUI環境になりましたが、それでも何かするときには必ず端末からコマンドを投入しています。MACでもそのような感じの使い方になるのでしょうか。そこまでは行かないだろうと思うのですが。

そんなことはありません。

MacはUNIX的なCUIカルチャーとMacOS由来のGUIカルチャーを完全に分けているので、CUIを使いたいと考えてTerminalを起動するという動作をわざわざしない限りコマンドラインを要求するような作りにはなっていない。
逆にTerminalや他のシェルを利用すればGUIを使わずに操作することもできる。
この2つの環境は一応分けられている。

例えばTerminalコマンドを記述したスクリプトのファイルをGUIでクリックして開こうとしたらTerminalが自動的に起動して処理を始めるという連携は可能だ。
しかし通常Terminalは他のGUIのアプリケーションと同じように
"/Applications/Utilities/"
の中からTerminal.appというアプリのアイコンをクリックして、起動する。

あくまでGUI的な操作が入り口ではある。



<後日追記>
この項目についてはBBSに「ハル」さんから情報をいただいた。

『fortranについては、g95はMacPortsからインストール可です。Mac用のg77やgfortranも、以下のサイトからdownloadできます(PowerPC用、IntelMac用があります)。
http://hpc.sourceforge.net/
また、上のサイトからはCのコンパイラgccも入手できます。

「./configure, make, make install」は、「make install」のみ
「sudo make install」にしないと/usr/とかにファイルを置けずpermission errorが出たりします。当然ですが。

ライブラリの依存関係は、残念ながら出ます。Mac用に開発されているというより、各種Unix用のものをMacで使えるように移行しているというケースが多いからでしょう。MacPortsやFinkを使っていれば多少楽になりますが、それでもダメなときはあります。』

「ハル」さん、いつもありがとうございます。












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