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マルゼンM1100のベンチレートリブ製作の続報3〜完成したと思ったリブは破損
…予定していたネジ固定工程とストックパッドの加工

Ventilated Rib

マルゼンM1100のベンチレートリブ製作の続報3〜完成したと思ったリブは破損…予定していたネジ固定工程とストックパッドの加工

先日完成したと思ったマルゼンM1100のベンチレートリブだが、研磨作業中に15センチの高さからアウターバレルだけを落としたら「ガシャッ」といってバレルから取れてしまった。

10箇所をゼリー状瞬間接着剤でガッチリ固めて接着していたので、もしかして予定していたネジ留めは省略できるんじゃないか…という予想は全く甘かったことが判明。

瞬間接着剤というのは接着面に対して垂直に引きはがそうとしてもビクともしない強度がある。
長州力が引っ張っても外れない…とかいうコマーシャルが昔なかったっけ?
あれは違うコマーシャルだったかな?

まあそれはともかく、確かに瞬間接着剤は引っ張りには強いけど以前「瞬間接着剤は衝撃に弱い」という話を聞いていてそういうものだろうかとその時は思ったが今回まさにそれを実感した。

瞬間接着剤は硬度が高いので、逆に脆い。

なので衝撃がかかる可能性がある構造の接着には向いていないとなると、テッポの工作にはあまり使えないことになる。

瞬間接着剤で仮止めして別のG17や木工ボンドが乾くのを待つかネジ留めするか方法しかない。

また延長したバレルの隙間もゼリー状瞬間接着剤で埋めたがこれも失敗だった。

隙間が完全になければこれもありだが、隙間を埋めたはずの瞬間接着剤がボロボロ崩れてまた隙間になる。

これはエポキシパテで埋めるしかない。





延長したバレルの前の継ぎ目は瞬間接着剤で綺麗について
サンディングしたらほぼ継ぎ目がわからなくなった
ところが二つ目の継ぎ目は隙間を埋めていた瞬間接着剤がボロっと崩れて
また隙間が残ってしまった
瞬間接着剤だから接着面は硬いというのが幻想だった…




この隙間を埋めるべくパテを盛り付けた




パテが乾くまで別の作業に取り掛かった
ストックパッドにホワイトラインが入るのが猟銃のアクセサリーの是非ものなのだが
1.5mm厚白ABS板を購入したのにこれをパッドに挟むのには大掛かりな木工が必要なことが判明
マルゼンのストックはワンピースではなく2枚合わせでしかも楽器のブックマッチのような
二枚合わせではなく先に削って中の空洞もくり抜いてから貼り合わせたもの
派手にガリガリ削ると「バキッ」といきそうな脆い構造だった
ガスタンクが固定されるフレームも細いABSの部品でこれはせめて亜鉛合金に
できなかったのかなぁ…とため息…白ABS板はここには使えそうにない




白ABS板はグリップエンドの工作でまた使えるしここは諦めて塗装で済ますことにした
マスキングはいつものマスキングテープではなく両面テープを使った
マスキング塗装は空もので昔取った杵柄だからこの方が楽ではあるが
塗装ははしょせん塗装なんだよなぁ…塗装だとばれなきゃいいんだけど…




バレルに接着したベンチレートリブだが冒頭書いたように
15センチの落下でボロっとバレルから取れてしまった
瞬間接着剤がこんなに脆いというのは今回初めて知ったことだが華山の水平二連散弾銃を
中断してM1100で工作法をいろいろ試しているが今回多くの知見を得られた
省略できるかと思ったネジ留めは当初予定通りやはり実行することにした
まず半ミリドリルで小さい穴を開けてだんだん太いドリルで穴を広げる




固定用の木ネジの径になったらサラネジの頭を埋め込むすり鉢状の穴を開ける
丸のダイヤモンド砥石を使って頭シロを開ける




木ネジはインナーバレルや弾道に干渉しないように先を切ってねじ込む




1番、5番、10番の橋脚にビスを打った




このネジ頭をヤスリでツライチに削って全体にポリッシュ
橋脚も積層がばれないように目立てヤスリでキレイにヤスッた…
と簡単に書いているがこの間「バレルが垂れてる」事件などもあって
ベンチレートリブの固定からやり直すなど大事だった
こんなしんどい作業はもう二度とやりたくない…と久しぶりに思った




問題の2つ目の継ぎ目だがパテを盛ったが土台の瞬間接着剤に
やはりヒビが入っているので完全に隙間が消えていない
ミッチャクロン、ステンレスシルバー、銃1などを重ね塗りして
ポリッシュしたら消えてくれるだろうか…微妙なところだ
こういうパーツの接着に瞬間接着剤を使ったのがそもそもの失敗で
こういう知見は次の華山で役に立つはず…いったん中断してこちらを先に
進めていろいろ工作法のメリット・デメリットを学んだ




バレルが仕上がったのでレシーバー、トリガーガードをポリッシュしたら塗装に入る
その予行演習だがレシーバーはマットブラックの塗装がされているようだ
塗装を剥がしてポリッシュしたらピカピカになることが判明
左がポリッシュ前のマットブラック、右がポリッシュテストした部分
これはなかなか有望だ




とりあえずバレル周りはほぼ完成




あとは照星をどうするかだが真鍮ビーズサイトか集光サイトかまだ迷い中
でも多分集光サイトにすると思う




ベンチレートリブの橋桁を2mmアルミ板の積層で作ったが
その層の凸凹を消すために目立てヤスリで613mmの左右を削った
この作業で腕が死んだ…というぐらいしんどかった
もう二度とやりたくない…




白ABS板を諦めて塗装で表現したストックの白インレイ
どう?遠目には塗装とはわからないでしょ?
グリップエンドはABS板を使用する予定




ということで今の時点の全景




フロントクオーター全景




ベンチレートリブを固定するサラネジは頭を
金属加工ヤスリ、目立てヤスリでリブとツライチに削った
これもパテで埋める予定




サイトビュー
ベンチレートリブが少し歪んだがほぼフラットになった…
とさらっと書いているがリブをネジで固定したら延長バレルが下に曲がって
弾道に干渉しそうなぐらい下がった「バレル垂れた事件」が発生した時は
「もうこのままで済まそうかな」とめげそうになった




リブもバレルもまっすぐに矯正しました
実は「バレル垂れた事件」だけでなく「ベンチレートリブ左に曲がってる事件」も発生
といっても付け根部分で0.5mm程度左に寄ってしまったのでこれもこのまま済まそうかと思ったが
構えるとサイトが歪んでいるのがはっきりわかるのでさすがに直した
613mm分の0.5mmだから1226分の1の傾斜だが人間の目はこんな歪みも検知する




ストックの雰囲気
白インレイが入るだけで急にスポーツ銃の雰囲気が盛り上がってくる
まさか塗装だとは思うまい…ってバレるのでアップにできないのだが…




Prismaで加工したマルゼン・レミントンM1100のある風景




線画風カメラで加工したM1100の風景
バレル・レシーバーの工作はほぼ目処がついたので塗装が完了したら
次はストックの削り出し、塗装工作という最大の難所に取り掛かる
タンスニスを剥がして仕上げ直すだけでもいい気がしてきたが
華山の予行演習なので手を加えられるところはすべて手を加えようと思っている


2020年10月27日
















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