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附記:Linux導入記2/Starting up Ubuntu

MacBookにインストールしたLinux(Ubuntu)とファイル共有を開く

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MacBookにインストールしたLinux(Ubuntu)とファイル共有を開く

多分一部の方にはひんしゅくを買っているかもしれないが、しつこくUbuntuの話題は続く。

VMWareにインストールしたUbuntuはネットにも繋がったし、ウイルス対策ソフトのclamavもちゃんと動いているらしいことも確認した。
しかしここで、このOSを実用的に使おうと思ったらやはりホストOSのMacOSXやネットワーク上のWindowsとファイルのやり取りができなくてはいけない。

USBもネットも繋がったわけだから最悪はUSBメモリやメールでファイルのやり取りはできるのだが、やはりネットワークを通じてスマートにファイルのやり取りができたい!(←日本語として正しい?)

そこでまずは共有フォルダの公開にチャレンジした。

Linuxでは、というかUbuntuでは任意のフォルダを公開することができる。
(ただし自分の所有権になっているディレクトリに限るが)
任意のフォルダを右クリックなどで「プロパティ」を開いて「Share」を開いて
「このフォルダを共有する」
「このフォルダーへの書き込みを許可する」
などの項目を選んでチェックを入れていく。
「適用」ボタンをクリックすると共有が始まるのだが、この場合Windowsのネットワークに共有を開くにはそれ用のプラグインのインストールを要求される。

このプラグインをネットからダウンロードしてインストールするという作業は自動化されているのだが、そういうことだからネットへの接続が条件になる。
前回なぜかこのプラグインのダウンロードに失敗したのだが、今回は何度かトライするうちに成功して共有も開くことができた。

Linuxを使いこなすコツは「辛抱強く」ということなのかもしれない。






Ubuntuは任意のフォルダの共有を開くことができる(自分の所有権ならばだが)
そこで公開フォルダをまずセオリ通りに公開するがここでは右クリックから入る
プロパティを開いて「Share」タブを開きここでどれくらいの共有を設定するか選ぶ





するとWindows向けファイル共有(samba)のプラグインをインストールすることが求められる
指示に従うと今回はダウンロード、インストールに成功した





Ubuntuの共通のインターフェイスで今何が進行しているかを
コンソール式の表示で見ることができる





こうしてVMWareツールによるドラッグアンドドロップより先に
共有ファイルの公開の方が実現してしまった
次回はしつこくそのドラッグアンドドロップにも成功した課程について書く



2009年6月26日






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LinuxからMacにドラッグアンドドロップでファイルを渡す
/on VMWare

VMWareにインストールしたUbuntuだが、Macとのファイルの受け渡しに成功しないということを書いたところ、BBSに「すず」さんから情報をいただいた。
わかりやすいのでそのまま転載する。

「VMWareのメニューから「VMWare toolsのインストール」を選ぶと、UbuntuにCD-ROMイメージがマウントされます。
その中にVMWareTools-(数字).tar.gzというファイルがありますから、これを適当なディレクトリ(/var/tmp 辺りがいいかと)に展開して、その中の「vmware-install.pl」を実行すれば大丈夫だと思います。

端末を開いて、
cd /var/tmp
tar zxvf /cdrom/VMWareTools-(数字).tar.gz
cd vmware-tools-distrib
sudo ./vmware-install.pl
(自分のパスワードを入力)」


実はVMWareのヘルプで同じ内容のトピックスを見つけていたのだが、意味が分かりにくい文章だったので「後で解読しよう」と思っていたらタイムリーに情報をいただいたので助かった。

それでさっそくやってみたのだが、最初GUIでトライしたvmware-install.plを実行はなぜかうまくいかず、コンソールで実行コマンドを打とうと思ったのだが、ここで「すず」さんが言われる
「/var/tmp 辺りがいいかと」
という意味が分かった。

デスクトップはGUIから見ると便利そうに見えるが、コマンドを打つ立場から見ると結構不便な辺境ディレクトリなのだということが判った。
/var/tmp
あたりの方がタイプを打つ数がはるかに少なくてすむ。
UNIXのディレクトリがなんでこんなusrとかtmpとか意味不明な名前になっているのかいまさら理解した。
スゴい今さらな話だが。
この方がタイプが楽だからだ。

ところでそれでも手抜き大好きな私は、GUIも使ってできるだけ楽にこれをインストールすることにした。


以下その手順

VMWareのメニューから「VMWare toolsのインストール」をクリック

マウントしたディスクイメージから「VMWareTools-(数字).tar.gz」というtarを取り出して、デスクトップにでも置いておく
最終的には
/var/tmp
にこれを移動

/var/tmpにGUIで入って右クリックで
「ここに展開する」
メニューを実行するとtarが解凍されてインストーラが入ったフォルダが現れる

コンソールを起動して
cd /var/tmp
を打って実行。/var/tmpにCUIで移動する。

cd ./vmware-tools-distrb
を打って先ほど展開したフォルダの中に移動する。

sudo ./vmware-install.pl
を打ってインストール実行コマンドを実行する。

あとは自動的に事態は進行していく。
途中で「◯◯してもいいか?」とかの質問を何度も聞かれるが、気にしないでどんどんenterキーを叩いていればインストールは終了する。

「enjoy」というvmwareチームのメッセージが出てインストールが完了したら、一度Linuxの方を再起動する。


これでマウスがスムーズに仮想マシンとホストOSを行き来したり、ファイルをMacのデスクトップからLinuxのデスクトップにドラッグアンドドロップで来たり、その逆もできたりという変化が起きる筈だ。
最初に試したバージョンではドラッグアンドドロップは片方向しか実現しなかったが、これも「鈴」さんからの情報で、ちょうど出たばかりのVMWare Fusion 2.0.5はこの問題を解決した。

なんというグッドタイミング!

おかげでマウスも自由に行き来ができるし、ドラッグアンドドロップでファイルを渡すのも両方向で実現した。
「すず」さん情報ありがとうございました。






このVMWare-toolsをインストールすることにチャレンジしている時に
「すず」さんからVMWare Fusionアップデートの情報をいただいた
VMWare Fusion 2.0.5はUbuntuのドラッグアンドドロップの問題が解決された





さっそくVMWare FusionからVMWareツールズをインストールする





VMWareはこういうインストールの確認を出す





OKをクリックするとこういうディスクイメージがUbuntuのデスクトップにマウントされる
その中にあるVMWareTools-7.9.6-173382(数字はバージョンで任意).tar.gzを取り出す





取り出したファイルを/var/tmpに移動してここで右クリック
「ここに展開する」で開く





相変わらずモタモタしながらだがインストールはこんな感じで進んだ
コンソールを開いてcd /var/tmpを打って/var/tmpにCUIで移動する
さらにcd ./vmware-tools-distrbを打って先ほど開いたフォルダの中に移動
sudo ./vmware-install.plを打ってインストーラの実行ファイルを起動する





後はいろいろ聞いてくるが気にしないでどんどんenterキーを叩いて進む





「enjoy」というVMWareチームのメッセージが出たらインストール完了





これでUbuntuからMacへ、あるいはMacからUbuntuへ
ファイルをドラッグアンドドロップで渡せるようになった
これは快適だ





ちなみに私は前のバージョンVMWareツールズをインストールしていたが
事前に削除してからインストールすることが推奨されているらしい
勿論削除していなくても問題なくインストールは進行したが



2009年6月26日






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LinuxでCUIコマンドのclamavを使ってウイルスチェックをする

さて今回Ubuntuを導入したのは、趣味のパソコン研究でもなければ遊びでもない、ちゃんとした実用的な目的があるから入れて使いこなせるようになりたいという狙いがあったためだ。

Windowsの専用機とその専用機で構成されたネットワークサーバが、ウイルス対策ソフトをインストールすることが仕様的にできないためにこれを定期的に内部からスキャンをかけたい・・・それで少なくとも感染の有無だけでも確かめたいということから始まっている。

事の起こりはWindows単一のシステムがWindowsの弱点を狙ったマルウエアに想像以上に無力だということを今回思い知ったからだ。
Macだけが初期の頃問題のウイルスを発見できた。
各所で話を聞いてみると、皆さんもこのことに気がついておられるようで検疫にMacやLinuxを使っているというケースが思った以上に多いことも今回知った。
だからLinuxなのだ。

Macと違ってLinuxならWindowsと同じBIOSから起動できる。
つまりどこでも突っ込んで、Windowsの替わりに起動ボリュームになって、Windowsでは見つけきれないウイルスを見つけることができる可能性があるということだ。


それを実現するにはまずLinuxのclamavをテストしてみないといけない。
これが本丸なのだ。
GUIのclamtkはすでに試してみたが、ちゃんと動いているのかどうかどうもよくわからない。
そこで今回はコンソールを使ってコマンドでclamavを直接動かしてみることにした。

結論からいうと結果は上々だ。
CUIで動かせばコマンドはちゃんと動いている様子が確認できる。
それなりに期待した結果も見せてくれる。
これで目的に一歩近づいた感じだ。

なおこのコマンドについてはこちらの clamavの日本フォーラムのサイトが大変参考になった。






clamtkではちゃんとウイルス定義ファイルが更新されているのかよくわからなかった
そこでまずウイルス定義ファイルを更新するfreshclamのコマンドを試してみることにした
参考にしたサイトにはfreshclamの場所は/usr/local/binだと書いてある
そこでsudo /usr/local/bin/freshclamでコマンドを打ってみた





ところがこのコマンドが見つからないとの表示が出てしまう
探しまわったところ実際にはfreshclam/usr/binにあることがわかった
sudo /usr/bin/freshclamでコマンドを打ってみたところ今度は更新できたようだ
ちなみにclamのエンジンはもう次のバージョンがアナウンスされているようだ
これはMac版のClamXavでもまだ引っかかってこない





次にclamscanというコマンドを試してみた
これは現在いるカレントディレクトリで見えている要素だけをスキャンするコマンドだ
こちらはGUIと違ってスキャンのプロセスも結果のスキャン数も
きちんと見えるので動いているのが確認できる
CUIの方がGUIよりも確実性が高いと好む人が多いのはこういう理由かも





次にはclamscan -rというオプションを試してみた
これはファイルだけでなくフォルダの下の階層も全て調べるというオプション





ちなみにこのスキャンをかけている間はLinuxに割り当てられているCPUはほぼフルアップしていた





仮想マシン上のLinuxの全領域をスキャンすることおよそ26分
開くことができないディレクトリがあるということだが
10万5000のファイルをスキャンして感染ファイルは見つからなかった





本当に検出能力があるのか検証するためにわざとデスクトップに
ウイルスファイルを置いてスキャンすることにした
これは本物のvirutだが結果はこの通り





clamscan -iというオプションは感染したファイルの項目だけを表示する





ちょっと頼り無さげに見えたGUIのclamtkからもスキャンしてみたがこちらも反応した
同じエンジンを使っているのだから当たり前ともいえるのだが





削除はclamscan --removeというコマンドを打った
全領域の完全削除はcd /でボリュームルートに移動してclamscan -r --remove
隔離も--moveというオプションで可能だが修復はできない





問題の検査したいWindowsのシステムディスクをLinuxにマウントしてスキャンしたところ
ウイルス感染のアラートが出た





--infectedのオプションを打って感染ファイルを表示させたところ
QTライブラリとかWindowsNOTEPADとかをウイルスとして検出した
これは誤動作かもしれない





このファイルをMacに移動してMac版のClamXav
スキャンしたところMac版はこれはシロだといっている





ところがVMWare上のLinuxでスキャンしたところこちらは「クロだ」といっている
シマンテックもシロだといっているので多数決は2対2なのだが同じclamav同士で
同じデータベースを使っている筈なのに結果が違うのは不思議だ
こういうものを使う時にはいきなり削除コマンドを打たないで
慎重になることが必要だということだ






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VMWare上のLinuxとMacもうひとつのファイル受け渡し法/他

先日からVMWareにLinux(Ubuntu)をインストールしてその使い勝手をテストしているが、VMWare-toolsのインストールに成功したことで、ファイルのやり取りの方法がもう一つあることに気がついた。

ドラッグアンドドロップで直接デスクトップにファイルを落とすことができるがそれとは別に
/mnt/hgfsM
の中にホストOSのMacOSXの
~/Public/Drop Box
が見えている。
ホストのファイル共有を開いていればこの中味も見えている筈だ。

ここにファイルを置くことで双方から読み出し、設定によっては書き込みもできる。

ドラッグアンドドロップでファイルを渡すと
/tmp/VMwareDnD/(任意の文字列のフォルダ)
の中にしばらく臨時ファイルが残ってしまう。
例えばウイルスファイルをやり取りしてそのままにしておくとまた先日のような感染騒ぎを起こすので注意が必要だ。






VMWare-toolsのインストールに成功すると/mnt/hgfsMの中に
「ドロップボックス」というフォルダが見える





これはホストOSのMacの~/Public/Drop Boxが見えているので
ファイル共有を開くとここでファイルの受け渡しができる





またドラッグアンドドロップでMacとLinux間でファイルのやり取りをすると
/tmp/VMwareDnD/(任意の文字列のフォルダ)の中に
そのキャッシュというか臨時ファイルが残ってしまう
残ったらまずいものをやり取りする時には注意する必要がある





他にもあちこち開けていていろいろ気がついたことがある
外付けハードディスクなどの外部のボリュームやパーッティションを
切った起動ボリューム以外のボリュームなどはここにマウントされる
/medeiaはOSXの/Volumesと同じような場所でデスクトップに
マウントされているように見えるボリュームの実体は全てここにある






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Linux(Ubuntu)で使えるその他のアプリ

WindowsからMacに乗り換える人が多く持つ疑問をここではシリーズで取り上げているわけだが、それと同じ疑問をMacやWindowsからLinuxに乗り換えを考えている人も感じると思う。

今までずっとWindowsやMacを使ってきたけど、Linuxって使いにくくない?
Terminalとかコマンドプロンプトとかのシェルなんか起動したこともないのに、そんなヤツがLinuxなんか使えないでしょ?
そういうのがLinuxに対する印象だと思う。
私自身も最近までそうだった。

私は目的があってLinuxを導入したわけだが、そうではなく普通にWordやExcelを開いたりwebサイトを見たり、メールをしたりという使い方でLinuxって使えるのかが、一般の人にはわからない。
しかし結論からいうと
「メールしたりインターネットを見たり、WordやExcelを使ったり、写真を加工したりというような一般的なパソコンの使い方」
だったらLinuxはかなり使える環境になってきている。
しかもそういう用途ならコンソールを起動してコマンドを打つなんてこともなく普通に使える。

ブラウザについては前にも書いた通りFirefoxが標準でバンドルされている。
これの使い勝手はMac版やWindows版のFirefoxとほぼ同じなのでこちらを参照してもらいたい。

Word、ExcelなどのOfficeファイルに関してはOpenOfficeが標準バンドルされているので、こちらの使い勝手を参照してもらいたい。
MicrosoftはMac版のMSOfficeを提供しているが、Linux版については
「供給していないし供給することを検討もしていない」
ということだ。
しかしOpenOfficeが使える。

このOpenOfficeは一時期はかなり迂遠な感じがしたが、最近では開発の進捗著しく、MSOfficeの代替ソフトになるというのも絵空事ではないというところまでこぎ着けている。

写真の整理をする時に使える面白い機能に気がついた。
jpegなどの画像ソフトを選択してスペースキーを叩くと、ピクチャービュアーが起動して、一瞬で写真の中味を見ることができる。
この操作感はLeopardのクイックビュアーと同じだ。

複数の写真を選択して、スペースキーを叩けば後はカーソルキーで、どんどん送りながらプレビューができるので、その使い勝手はまさにLeopardのクイックビュアーそのものだ。


ということで、使ってみて面白いのはMacだと思っていたが、このUbuntuもそれなりに楽しい環境だ。 Leopardで仮想マシンアプリを使っている人、Windows実機を持っている人はチャレンジしてみてほしい。






UbuntuのバンドルメールソフトのEvolutuion
設定でも迷うことがないし小難しいコマンドも無しにすぐに稼働し始めた
ちゃんと数分ごとに更新を取りに行く設定になっていたりサーバにメッセージを
残す設定も可能だったり欲しい機能は一通りついていてついでにあるようなメーラではない





しかもこのメーラはスケジューラもついていて簡単なGTDにも使えたりする
WindowsのOutlookやMSOfficeのEntourageのようなソフトだ





Ubuntuのメニューバーに最初から常駐している時計は卓上カレンダーも兼ねていて
ここで時刻の設定ができる





複数の時刻を設定するとこの通り世界時計が完成する





そしてここで天気予報取得して表示することもできる
勿論日本式の摂氏・メートル法に基づいた気象情報を表示できる





そのカレンダーは予定表にも早変わりする
先ほどのEvolutuionのカレンダーに予定を入力して保存しておけば
Evolutuionを開かなくてもこのメニューバーのカレンダーで予定を確認できる





Windowsを使わなくてはいけない理由として多くの人が上げるWord、
Excelなどの事務文書だがLinux版のOpenOfficeがかなりの互換性を持っている
私は不便を感じないと思うし、メモ代わりのWord文書を
送ってくるヲジサン達ならこれで何ら問題はない筈だ





Excelもかなりの精度で文書を開くことができる





面白いと思ったのはスペースキーのファイルオープン
jpegなどはかなりの速さでプレビューすることができる












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