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OSXのtips6-3

今まで運用記録に書いてきたシステム運用のtipsを一カ所にまとめることにした。 要するに記事の量が当初の想定よりも多くなってしまい 私自身探すのが大変になってきたからだ。 ちょっとしたメモとしてのtipsも結構重要な情報になったりするので ここで項目を集めることにした。

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マウスのスクロールボタンに関する小技なTips

BBSにいただいたいくつかの情報をTipsとしてまとめておく。
マウスの第三ボタン、スクロールボタンは便利に使えるという話。
サイトによってはスクリーンよりも横長のサイズのところがあって、Safariなどのブラウザで見る時にはスクロールボタンを押しながら回すことで横スクロールになるようにUSBOverdriveで設定していた。
これはこれで使えるのだけど、微妙に操作がしづらくて使いにくいと思っていた。

この時
shift+スクロールボタンを回す
という操作をすると横スクロールになるという。
これはSafariだけでなくほかの大部分のアプリでも可能な操作だ。
これはなかなか便利。
スクロールボタンを押しながら回さなくても良いので、ぐりっと指が滑っていきすぎるということもない。
聞けばIllustratorユーザには常識のTipsなのだとか。
確かにイラレはこういう操作がないと使いにくいだろう。

もうひとつSafariと第3ボタンに関するTips Safariなどのタブブラウザではサイト上のリンクをコマンドキーを押しながらクリックするとバックグラウンドで新しいタブを開いてそのサイトを読み込んでくれる。
これはこれで便利に使っているが、両手が必要なこの操作に比べて片手で操作可能な方法でマウスのスクロールボタンをワンクリックするとこれと同じことができるという。

割と知られたTipsだったかもしれないが、私は両方とも知らなかったので両方とも病み付きになってしまった。
ぐりぐりタブを開きまくってSafariの動作が重くなりまくっている今日このごろだ。

あとここでも紹介したことがあるが
control+スクロールボタンを回す
で画面を拡大して表示するという小技もある。
最近はCSSで文字の大きさをすごく小さく設定しているブログも多いので、老眼が入り始めている私にはすごく読みづらくて困るのだが、文字等級をブラウザで拡大しなくてもこの方法で手っ取り早く拡大すると再読み込みの間待たされることもないし使えるTipsだと思う。

情報をいただいた「はま」さん、「nao」さん、「ぐりん」さんありがとうございます。








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iBookのふたを閉じてスリープに入ったまま落ちてしまう症状が2日続いて起きた(SafeSleepの問題点)

年 6 月 2 日の記事で紹介した SafeSleepだが、それが原因と思われる不具合が発生した。
私は通常iBookは起動したままでいつも持ち歩いているが、バッテリ駆動で蓋を開くとスリープから復帰しない。というよりも電源ボタンを押すと普通に一から起動してくれるので、スリープに落ちたそのままダウンしている感じだ。

これはOSXの初期の頃には時々あったトラブルだが、タイガーになってからは皆無だった症状だ。

それでSafeSleepがやはり影響していると判断して、このアプリの設定を元に戻すことにした。
方法はTerminalを起動して
sudo nvram "use-nvramrc?"=false
というコマンドをまず実行すること。
シングルユーザモードに入ってApplejackで設定ファイルの修復をかける。(これはどちらかだけでも良いと思われる。Applejackだけでも次回SafeSleepを起動すると設定を一からやり直しになるからだ)

そして不可視ファイルを扱えるCoelaのようなファイルブラウザを使うか、Finderで不可視ファイルが見えるようなユーティリティを使うか、Terminalを使うか方法は自由だが /private/var/vm/sleepimage
というパスのセーフスリープ用の仮想メモリの実体ファイルを削除しておくこと。
これは別に置いておいても良いのだが、これを削除することで1GBもディスク容量を節約できるので 削除すればすっきりした気分になれるはずだ。(実メモリ1GBの場合。2GB入れているなら当然節約できるスペースも2GBということになる)

できるはずなのにできないというのが悔しかったセーフスリープが、このSafeSleepのおかげで私のiBookでもセーフスリープが可能なことが分かったのは収穫だ。
ただ普段使いではセーフスリープはあまり必要性を感じない。
数日に渡って電源事情が悪い地域に出張するという予定も今のところないので、セーフスリープができないと困る理由もない。
将来そういう必要が出てきた時にはまたこの機能を復活させればいいということだ。
その時の教訓でいえば、セーフスリープ可の設定にした時には逆に普通のスリープは極力使わないことだ。

スリープに入ったまま落ちてしまうという症状は2日続いて起きていたし、SafeSleepを入れてからというものスリープに入るのに時間がかかるような気がしていたからだ。
落ちてしまえばバッテリを節約するどころかロスになってしまうし、スリープに入るのに時間がかかるというのは、うっかりするとディスクをいためる要件にもなるかもしれない。








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画面が真っ暗のまま起動できなくなった(ディスクエラーのケース)

久しぶりのTips。

先週会社のMac(G3iBook)を廃棄処分することになり、そのディスクの中身を完全消去する必要が出てきたが、このiBookが起動できないためにディスクの中身が消去できないという問題が持ち込まれてきた。
「廃棄するために修復するのはばからしいから、左のパームレストの上に極太ドライバを突き立ててハンマーでガンと思いっきり叩けば一気にケリがつきますよ」
といったのだが、リース品なのでそういう方法は取れないという。






iBookの場合ハードディスクの位置は大体このあたりになる
なので廃棄の一番手っ取り早い方法はこのディスクのリーフを破壊してしまう方法だ





破壊は分解しなくてもできる
左のパームレストのこのあたりに狙いを付けて自動車修理用のでかいドライバーや
ポンチなどをここに当てハンマーでガンッと叩いて打ち抜けば良い
それでどんなに腕がいいサルベージ業者でもディスクの中身は再生不可能になる



消去はゴミ箱に入れて削除だけではなく、いわゆるディスクサルベージが不可能なデータ領域も完全上書きした消去がしたいとのことだった。
最近個人情報保護法以来、会社の情報管理はうるさくなってきているのでしかたがない。
ばからしいと思ったがこのiBookを修復することにした。

症状は「じゃ〜ん」の音はするが画面は真っ暗のままで起動しないという状態。

「じゃ〜ん」の音がなるので少なくともファームウエアを読み込むところまでは正常に機能しているはずだ。
原因として考えられるのは内蔵ディスクがお亡くなりになった、あるいはディレクトリ領域が壊れているために正常にマウントできないというところが可能性として強い。
それで原因を切り分けるためにC起動を試みる

これはMacに付属してついてきたシステムディスクを(あるいはシステムインストールに使用したパッケージディスクを)挿入してこのDVD(CD)から起動しようという方法。
手順はディスクを挿入して一度完全終了、そしてCキーを押しながら電源キーを押して起動するというもの。
これで正常ならシステムディスクから起動してインストーラが立ち上がってくる。
インストーラが立ち上がってきたら、まず「何語を第一言語にするか選択せよ」という画面がでてくるが、それは無視してメニューバーのコマンドから「ディスクユーテリティ」を選択して、これで起動ボリュームを修復する。

このOS付属のディスクユーティリティの「First Aid」なのだが、実はUNIXコマンドのdiskutilコマンドの一部をGUI化したものなので、初期の頃は頼りないイメージがあったが実際には結構頼れるユーティリティである。

diskutil verifyDisk (ボリューム名)

というコマンドと同等とのことだ。

ただしこのユーティリティコマンドは修復診断に当たってボリュームをアンマウントする必要があるために、起動ボリュームを修復診断することができない。
多分OS10.4あたりからだったか、(ジャーナリングがかかったファイルシステムでフォーマットされた場合だけ)起動ボリュームも診断だけはできるようになったが、実際にはこれは暫定的にプロセスを止めてそれで可能な領域を診断しているだけなので、きちんと修復したい今回のような場合は、やはり外部のボリュームから起動してディスクユーティリティをかけるのが正しい手順になる。






システム付属のディスクユーティリティのFirstAidは初期のイメージや
OS9時代のDiskFirstAidのイメージがあって頼りなさそうだが実は結構頼りがいがある
私の場合これまでのトラブルはこれで全て解決している



問題はこのC起動でも起動できない場合だ。
まさしく今回がそれに当たるわけだが、C起動をかけてもG3iBookはOS9のディスクでもOSXのディスクでも起動できなかった。
やはり「じゃ〜ん」の音を出したところで画面真っ暗のまま停まってしまう。

次に試すのはSUM(シングルユーザモード)だろう。
再起動の時にコマンド+Sキーを押し続ける。
するとカリフォルニア大学のBSDUNIXの権利表示とともに真っ黒な文字だけの画面が立ち上がる。
これでUNIXコマンドを待ち受けるプロンプがでてくるので、
fsck -y
というコマンドを叩く。
OS10.3以降ではジャーナルがかかったフォーマットがデフォルトになっているので
fsck -fy
というコマンドを叩いてenterキーで実行する。
このコマンドの意味はファイルシステムチェックのことで、ディスクのヒエラルキー構造などいくつかのディレクトリ領域のデータが実際のデータ領域と齟齬を生じていないかをチェックするということで、引数の
-f
はforce to do itつまりジャーナルがかかったボリュームでも強制的に診断をかけてしまうということで
-y
は書き換えを禁止されているSUMでもこの領域の以上を修復して上書きすることを許可するという意味だ。


大抵はこれでケリがつくのだが、これでもダメな場合、今回がこれに当たるのだが方法は二つ。
1)ディスクターゲットモードで起動して、もう一台のMacから問題のMacの内蔵ボリュームを修復してしまう。
2)システムをインストールした起動可能な外付けハードディスクを用意して、ここから起動して内蔵ディスクを修復する。

手順は1)の場合は
Tキーを押しながら再起動
これでFirewireのアイコンがスクリーンに現れるので、このままもう一台のMacにFirewireで接続。するともう一台のMacからはこのMacは外付けディスクとして認識するので、ここでディスクユーティリティをかけてこのボリュームを修復する。

2)の場合は
外付けハードディスクをFirewireで接続(USB2.0で起動可能なディスクの場合はUSBでも可。USB1.0は起動不可)。
再起動しながらoptionキーを押し続けるとかなり時間がたってから「更新ボタン」「矢印ボタン」の上に起動できるボリュームのリストがアイコンで出る起動ボリューム選択画面が現れる。
この画面の認識は非常に遅く、外付けディスクは特にアイコンが現れるまで根気づよく待たないといけない。アイコンがでないから簡単に「ダメだ」と思わないで気長に待つことだ。
外付けボリュームアイコンが現れたらそちらをクリックして選択、右の矢印アイコンで起動する。 外付けディスクから起動に成功したら、そこのディスクユーティリティをかけてFirstAidで修復する。




このキャプチャーではOSXの内蔵ボリュームと光学ディスクのOS9がリストにかかっている
外付けディスクは右に遅れてリストにかかってくるから分かると思う
それをクリックして右の矢印アイコンをクリックすることでそこから起動できる
いちいち反応が遅いのでイライラしないで気長に様子を見ながら操作すること



このTipsの要諦は、どこからでも良いからまず起動してボリュームをマウントすることだ。
これに成功すればなんとでもやりようはあるし、逆にこれに成功しないうちはどういう手も打ちようがない。

そして大抵のケースはディスクユーティリティのFirstAidで何とかなってしまうし、それ単体ではエラー表示がでて修復できない場合も上記のSUMのfsckコマンドと交互にやっていると修復に成功することがある。
Appleの見解ではfsckは現状のOS10.3以降では必要ないということらしいが、経験的にディスクユーティリティだけではどうにもならない場合も両方やると修復に成功することがある。
ただ一番良いのはこういう重篤なケースになる前に、普段から起動ボリュームの検証と修復はこまめにやっておくことだろう。特に強制終了などで不適切にシステムを終了した時には毎回ボリュームの修復をやっておくことをお奨めするが。


さてさらにこれでも修復が不可能でどうにもならないという場合、その場合に初めて製品版のユーティリティを試すことになる。
この場合私の知っている範囲で、比較的評判が良いのはDiskWarriorだと思う。私自身はこれを使っていないのでお奨めすることはできないのだが、これまでどうにもならなかった問題をこのDiskWarriorで修復、解決できたという話を結構あちこちで聞くし、逆にこれを使って問題が起きたという話はあまり聞かない。
逆にこれは使ってはいけないのはノートンのNUM(旧ディスクドクターいずれも開発中止)。
これは開発中止になっているということがすべてを物語っている。
(余談だが、アンチバイラスも絶対に使ってはいけない。ノートンが使い物になるのはWindowsだけでMacにはインストールしてもいけない。)

いずれの製品を使うにしてもこれもそのツールのシステムで起動できることが前提になるので、何回かかってもまずそれらのボリュームをマウントできて起動できるかをトライしなくてはいけない。
要諦は全てそこにかかっている。


これらを全てトライしてそれでもどうにもできない場合は、ハードウエアの故障であると断定できるのでその場合は、ディスク交換、マザーボード交換などの対処に進むことになる。
ただしハードウエアの交換修理は一般的にいってユーザが自前でやるのは敷居が高く(特にモバイルの場合は)シャーシを開けただけでサポートの対象外になるので、これは購入店並びにAppleショップなどで見てもらうことをお奨めする。

もっとも今回のように廃棄することが目的なら、開けてハードディスクを露出して「ガンッ」とやってしまえばいいわけだが、そのために半日仕事になるiBookの分解をやるのはやはりばかばかしい感じがしないでもない。



<追記・・・というかここからが本題>

システムの復旧のことばかり力が入ってしまって本来書こうと思っていた本題を書くのを忘れていた。
このシステム診断ならびに復旧に使う外付けディスクだが、私はこういうものを使っている。


Momobay CX-2


これは2.5インチのノートパソなどに入っているハードディスクを使うハードディスクケースで、中身のハードディスクは別売りだが、だからディスク交換をして余ってしまったハードディスクを入れることもできるし今はハードディスクは底値といっても良いくらい安いので買っていれても大した出費にならない。

私はここにOSと主要アプリケーションをインストールし、ユーザ領域を完全バックアップしている。つまりもしiBookの内蔵ディスクが死んでしまっても、いつも持ち歩いているこのMomobayのディスクとFirewireケーブルでいつでもそこから起動できるし、今までの仕事の続きを問題なく続けることができる。
主要なドキュメントファイルやメールアドレス、メールメッセージ、 主要ブラウザのブックマークもキーチェーンもことえり辞書もみんな毎週バックアップを取っている。
これはモバイルに命を預けるための心得だ。
ハードディスクは10年保つこともあるが、3時間で死んでしまうこともある。
その寿命は使ってみないと全く分からないのだ。
それにハードディスクは外付けだろうが内蔵だろうが基本的には消耗品だと思った方が良い。
だからバックアップは多めに持っておくに越したことはないのだ。

それに上記のような本体の内蔵ディスクの不調が原因と思われる「起動できない」などのトラブルが起きた時に、すぐに診断用ディスクになる。
実のところ私の場合OSXになってからシステムが飛んで起動できなくなったということはないのだが、上記のように起動できなくなった他人のMacを復旧したことは何回もある。
いざという時のために持っておくと良いと思う。








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AirMacExpressが突然つながらなくなった、〜あるいはMacBook、iBook、CinemaDisplayなどの電源が突然切れる

これは我が家で前から時々起きていたトラブル。

私の家ではAirMacExpressを使っていくつかの部屋に無線LANでMac miniの iTunesから音楽を飛ばしている。
おかげ様でこの仕様は奥さんに大変評判が良く、ケーブルをあちこちに這わさなくても音楽が好きな場所で聴けるし、アクティブスピーカーユニットとAirMacExpressを移動させるだけで、何ら設備が無い部屋でも音楽が聴ける。
いつもMacにへばりついている私に対しては奥さんの険しい視線が降ってくるが、たまにこういうことにもMacが役に立つということをアピールしておけばやや対応が柔らかくなる。

そんな話はどうでもいいのだが、その自宅リビングに設置したAirMacExpressの接続が頻繁に落ちるというクレームが奥さんから持ち込まれた。

こういう場合,無線は近所とのチャンネル混線や、無線LANの設定のミス、設定データが壊れるなど様々な原因が考えられてやっかいなのだが、どういうわけかリビングだけ接続が落ちるというのでピンと来た。

案の定、AirMacExpressの刺さったテーブルタップを持ち上げるだけで、その電源が落ちてしまうのだ。
差し直すと復帰するが、テーブルタップを置いただけでまた電源が落ちたりする。
この原因は回転式のコンセントプラグのブレード部分と電極の接触不良だと判明した。






接触不良になるのはこの部分
この回転式のコンセントブレードは実はAirMacExPressだけでなく
iBookやMacBookなどのノート型の電源アダプター、CinemaDisplayなどの
トランスを内蔵していない機器の電源アダプターの回転ブレード全てに共通する弱点だ
どうも昔からApple製品はバッテリや電源部にトラブルが集中するような気がする





コンセントブレードが回転した時にここに接触するプラグ側の銅板が
なぜか設計通りの応力が無いためへたってしまうのがこのトラブルの原因だ
対応法として分解してこの銅板を下からマイナスドライバなどでコジって
接触部分が上に持ち上がるように変形させるという方法で改善できる
強くやりすぎるとプラスチックのフレームが折れるので
腕に覚えがある人以外はやらない方が良い
勿論分解はAppleのサポート外だし100V電源導線をいじるので危険性もある



キャプチャーを見ていただければ分かるとおり、回転式のコンセントのブレードが当たる銅板が柔らかすぎてへたりやすく、この銅板がへたると接触不良になるというのがこの原因。
対処法は、ドライバで下からコジってこの銅板の変形を元に戻すことだが、元々強度が不足しているのでこの対応法は一時的な効果しか無いだろう。
一度接触不良になったプラグは、こうやって修理しても結局またいつか接触不良になると思う。

ただ調べてみるとこのAirMacExpressやiBookの電源アダプターの回転式プラグの接触不良のケースは結構多いようだ。
iBookは初代ヨーヨー型の電源アダプターはプラグの付け根のケーブルが切れやすく、私の持っているたiBookDualUSBの付属品も結局それで使えなくなってしまった。
この箱形の電源アダプターになってケーブルは切れにくくなったようだが、結局この回転式プラグが壊れやすくトラブルが多いのは変わらないようだ
Apple製品は昨年の大掛かりなバッテリトラブルといい(これの原因は製造元のソニーの品質管理の問題だが)、オムスビ型iMacのフライバックトランスの不良が原因で起きるGLOD(突然電源が入らなくなる)といい、どうも電源部が脆弱でそこにトラブルが発生しやすいように思うのは気のせいではないだろう。

プラグのケースは接着剤で留めてあるし、内部のパーツは100Vの高圧電源のルートなので電気製品の修理の腕に覚えがある人以外はやらない方が良い。
またこの対処法はAppleのサポート外なので、これを試して問題が起きた場合のトラブルは全て自己責任ということになる。
自己責任という言葉の意味がわかる人以外は当然手を出すべきではない。
結局Appleに持ち込んで修理しても、実際には交換対応しか無いだろうが。

ただ腕に覚えのある人ならこういうことでトラブルは対処できるし、電気製品の修理としては初級だと思う。








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Mac miniに80GBディスクをインストールの巻〜ついでに持ち運び外付けHDも40GBに大改修作戦

世間はLeopard祭りで盛り上がっている2007年の初冬の最中、私はPanther、Tigerインストールで盛り上がっているというこのタイミングの外し方が私らしい。

<要求仕様>

要するに自宅のファイルサーバ代わりに使っているMac miniのディスク容量が手狭になってきたということである。
当初の目論見では、このMacはファイルサーバであり家族も使うといってもwebブラウジングとメールくらいだろうということであまりスペックを重視していなかった。
だからG4PPCでメモリは256MB、内蔵ディスクは40GBというスペックだった。
40GBといってもデージーチェーンでその背景にはFirewireで合計200GBのディスクがぶら下がっているのだし、当初のファイルサーバという目的ではこれで充分だった。

ところが奥さんが音楽を毎日結構長時間聴くようになって、同じ音楽ばっかり聴いて飽き始めているようだし、子供たちもグラフィックの重たいゲームをやりはじめるようになってきているので、スペック不足を感じはじめるようになってきた。
メモリの184pinの256MBというのもなかなか厳しいのだが、何よりも40GBというハードディスクがボトルネックになって、音楽ファイルをここに移しきれなくなってきた。
デイジーチェーンの外付けハードディスクを家族に触らせるのはリスキーだし、せめてこの内蔵ディスクの容量が倍ほどになればいいと思ったわけだ。

それにしても40GB!

7年前にiMacを手に入れた時には内蔵ディスクとして換装した40GBはほぼ無限大に近いような巨大なディスクに思えた。
ところが7年経った今では40GBの内蔵ディスクなんて、最初から容量に不安を感じるような中途半端な大きさのディスクになってしまった。
今は個人の自宅でも500GBとかのストレージを使う時代だ。
40GBはもはやコンパクトPC用のストレージということなのかもしれない。


<作業要綱>

そこでMac miniをバラして内蔵ディスクを交換することにした。
次男と二人で秋葉原にでかけて
Buffalo HD-NH80/M
という2.5inch、80GBのハードディスクを買ってきた。
定価は14600円。
ヨドバシのポイントが貯まっていたので、3000円で買えたことはヨメさんには内緒だ。

それでMac製品の中ではiBook、MacBookの次に分解の難易度が高いというMac miniだが実はさほどでもない。
多少要領というのがあって、この要領を知らずにバラシにかかると恐ろしく苦労して、汗一斗流してしかも筐体破損ということになりそうだが、要領を知っていれば分解、HD交換、組み立てに合計1時間もかからないと思う。
iBookのまるでパズルのような分解組み立ての複雑さに比べたら驚くほど簡単だと思う。

ただし、周知のことであるがAppleはMac miniについては分解後のサポートは一切していない。
筐体のふたを開けた時点で
「ぶっ壊れても修理はできないから自分で直せよ。壊れたからってAppleやサポートセンターに持ち込んだりするなよ」
というサポート体制である。
それどころかAppleやサポートにディスクやメモリの交換を依頼することもできない。
BTOの時に仕様変更ができるだけで、購入後は
「一切中身を触るな」
という決まりになっている。

以下の記事を読んでもし「オレもやってみよう」と思われたとしても全て自分の責任の範囲内でやって欲しい。
記事を書いた私もどういう種類の補償もできないし、実際バラしてみて初心者がつまづきそうなポイントがいくつかあるなと思ったから人には勧めない。
こういうことができたよという報告だけだ。

分解に際してはMacの分解手順解説サイトで取り上げた分解手順サイトを参考にした。ここの情報は正確で本当に助かる。
それで分解の一番困難なポイントは、最初の筐体上蓋を取る作業だが、これは素手やドライバ、ポンチなどの通常工具ではおそらくまずクリアできない。
この分解サイトの情報では、ケーキづくりなどに使う「パティシエナイフ」を使って分解せよとある。

実際家庭用品売り場で買ってきたパテナイフは大いに役に立った。






分解に使ったのはドライバー類とこのケーキ用のパティシエナイフ
これだけでMac miniは完全分解できる





作業に夢中になっていて写真が暗くなってしまった
パティナイフを筐体上蓋とシャーシの間に差し込んで片側をこじる
両側を均等にこじ開けようなどと思わずに片側の爪をまず全部外してしまうのがコツ





開けてみれば分かるが筐体ケースはこのような牙のような爪で固定されている
しかも筐体上蓋自体が電源部の導通線になっていて分解の時に変形すると起動できなくなる
この構造は「Mac miniは消耗品です」という明確な考え方に基づいているようで
筐体を開けて中身の掃除をするということは全く考慮されていないように見える





筐体下部の上蓋周囲の小さい穴や冷却ファンダクトはホコリが溜まりやすいところだ
構造が構造だけにホコリが溜まって通気が悪くなるだけでチップセットや
内蔵ハードディスクは夏場にはオーバーヒートする可能性がありそうだ
本当は2年に一度くらいは開けてクリーニングをした方がいいと思うのだが
そういう構造になっていないというのが「使い捨て」が前提かと思わされる点だ



このふたを外すというのに成功すれば、分解はほぼ成功したも同然だ。
内部の構造部を固定しているビスの数も少ないし、予想外に内部に取り回されたケーブル類も少ない。
バラしてみて気がつくのだが、このMac miniは基本的にソケット方式のアッセンブリで全てのユニットが組み合わさって、ケーブルで信号や電源を取り回すということを極力少なくするということで、省スペースを実現している。
目立つケーブルは内蔵スピーカのケーブルくらいで、電源さえ上蓋の裏を導通線にして、パワーユニットにつないでいるという徹底ぶりで、だから分解も組み立ても文字通りレゴのようなというか、ジグソーパズルのような感じだ。
筐体のサイズがぴったり184pinのメモリの差し渡しのサイズで決定されているというのは、ちょっと見ると感動する。


ただそういう構造だから、余分な空きスペースというのは内部にはほとんど無い。
全ての部品がひしめき合うようにぎっしり詰まっている。
すると心配になるのがやはり熱対策だ。

このサイズながら冷却ファンもダクトも内蔵しているのだがその通路は極端に狭く、繊維質が多い日本の家屋のダストはどうしてもそういうところに毛玉みたいになって詰まってしまう。
実際私のMac miniも2005年3月の導入以来、2年半の運用でかなりのホコリが出てきた。狭いダクトを高速で通気するから余計ホコリを吸うのだと思う。
ダストが詰まればこの狭いダクトでは冷却効率はすぐに落ちてしまうのは予想に難くない。

それでAppleは一切の分解をサポートしないわけだから、なんとなく
「3年使えればそれでいいだろう? 4年目に石が焼けたら新しいのに買い替えろ」
という前提で作られているような気がした。値段が値段だからそれでも文句はいえないかもしれないし、今パソコンユーザは平均で3年ごとに新機種を導入しているわけだから、確かに
「充分だろ?」
といわれればそうかもしれない。

しかし4年以上使いたいという人は、内部のクリーニングは必須のように思う。
勿論繰り返し強調するように自己責任においてだが。


以下の分解は例の分解手順サイトで手順を確認しながらやれば問題なくできるが、ひとつだけ問題を感じたのがHDをシャーシに固定している4本のビスを外すのにも特殊な工具が必要だということだ。
このビスはプラスの中型径のドライバで外せるのだが、1本だけ冷却ファンのダクトを貫通してドライバーを差し込まないと届かない位置にある。
このダクトの穴が小さいために通常の中型径ドライバは入らない。かといって細いドライバはその穴から差し入れるとビスに届かない。

ラジオ工具用の細くて長いドライバがあるのだが、残念ながら私はそういう工具を持っていなかったので、このダクトのドライバ用の穴をちょっと拡げてしまった。

それとこの穴を黄色いセロハンテープで塞いであるが、組み立ての時にこのテープをここに貼ってこの穴を塞ぐことを忘れないことだ。
この穴のことは例の分解手順サイトには書かれていないが、この穴を塞ぎ忘れると冷却ファンの効率とかホコリが内部に回るとかいろいろ影響がありそうなので忘れないようにする。






ダクトの穴を通してドライバを差し込むがこの穴が小さすぎ
それとここを塞いでいるセロハンテープを組み立ての時に戻すのを忘れないように





交換して取り出した40GBのディスクはモモベイの外付けハードディスクケースに入れた
これでバックアップ外付けハードディスクも10GBから一気に40GBに増量と一石二鳥



さてディスクも交換して、組み立ても完了。
さらに取り出した40GBハードディスクは、普段緊急用に持ち歩いている外付けハードディスクの「モモベイ」に入れて、こちらも10GBから40GBに一気に容量アップと一石二鳥。
最近はOSそのもののサイズもでかくなってきているし、アプリケーションの数も増えてきているので、iBookなどの内蔵ディスクが死んでもすぐに起動できる予備システムをインストールした外付けハードディスクは、10GBではちょっと心許なくなっていた。

このディスクをファイルバックアップ用にも兼用で使っているのだが、さすがに10GBではめぼしいファイルがバックアップできなくなってきていたので、こちらが増量できたのもうれしい。

本当は今回の換装計画を考えている時に
「160GBくらいのHDを一個買ってくれば、それをiBookに入れて、iBookの80GBをMac miniに入れて、Mac miniの40GBをモモベイの10GBと入れ替えれば一挙に3機種のディスクが容量アップできる・・・・しかもディスク一個分というわずかな費用で・・・・」
などという無謀な計画を立てていたが、さすがにこれは止めることにした。
確かにそうすれば経済的ではあるのだが、こういうもののアップグレードは一段階ずつ動作を確認しながらやらないとどこかがコケた時に、全部使えなくなるというんじゃ大変困ったことになる。

ましてや私の場合iBookは仕事でも使っているので、これが使えなくなって「今週は開店休業です」というんじゃ話にならない。
iBookの増量はいずれかの機会にまた考えるとして、今回はMac miniに集中することにした。
といっても取り出したHDは外付けに回せるので、これだっていい効率だと思う。


<軟件実行および付帯事項>

ハードの換装が終わったところで次はシステムインストールに進む。

Mac miniは付属ディスクがPantherなのでこれをインストールするべく、インストールディスクから起動してディスクを
「MacOS拡張 大文字小文字を区別(ジャーナリング)」
でフォーマットしてFirstAidをかける。
(「大文字小文字を区別」でフォーマットをすると問題が起きる件は別頁
ファイルシステムが「HFS拡張(大文字小文字を区別/ジャーナリング)になっているのがトラブルの原因じゃないかというご指摘を検証〜失敗〜でもくじけへんでぇ(1)
〜今度こそTime Machineを試してみたぞ

以下の一連の記事で詳細に触れた。LeopardまでのMacは一般的な用途では「大文字小文字を区別しない」モードでフォーマットすることをお薦めする)
ここまでは儀式的な形式だが問題なしで進行。しかしここで問題が起きた。

再びインストーラに戻ってボリュームを指定しようとしたところ、Mac miniに入れたBuffaloのディスクのボリュームが見えてはいるのだが、赤いストップマークがついたままで
「このボリュームにはインストールできない」
というアラートが出ている。

もう一度フォーマットの手順まで戻って、やり直してインストーラに戻るが何回やっても赤いストップマークが取れない。
ここでちょっとイヤな予感がした。
Buffaloのこの製品はパッケージには
「MS-DOS、Windows95〜Vista対応」
とは書いてあるがMacOSX対応とはどこにも書いていない。

メモリならこういう場合、結構なリスクを伴うのだがディスクの場合Ultra-ATAかSATAかとかそういうところさえ間違えなければ、まともなメーカー品なら大抵使えるという実感を持っていた。
ましてやBuffaloは中身は日立なので問題ないと思っていたが、
「ひょっとしてこの組み合わせはダメかも」
という悪い想像が駆け巡った。ゼロフォーマットをやれば使えるようになるだろうかとか思ったりしたが、ゼロフォーマット(物理フォーマット)って下手すると2日がかりとか3日がかりとかの作業になったりしていた昔の記憶がよみがえった。
ドライブは昔よりも高速化しているが、その分大容量化しているので結局物理フォーマットには相当な時間がかかるのは間違いないと思う。

まる2日フォーマットで稼働させて結局使えなかったらバカみたいだな・・・この組み合わせは使えないという情報を見落としていたんだろうか?・・・
などと思案して、しばらくネットで検索してみたが特にそういう情報にも行き当たらず。

ここで短気になって物理フォーマットに突入しないで深呼吸したのが良かった。

もう一度冷静になって、インストーラを終了させ再起動して再びインストーラで起動したら、なんと!赤いストップマークが消えてBuffaloのボリュームに「インストールできます」という表示に変わっている。
結局原因は分からなかったが、こういうこともあるということだ。
カッカしていきなり物理フォーマットをしなくて本当に良かった。もしやっていたらいまだにインストールは完了していなかったと思う。

<後日追記>

BBSにも情報をいただいたが、このディスク換装は入れ替えて最初に立ち上がる時にディスクを認識するのに時間がかかるそうだ。どうやら最初に起動する時にディスクの情報をスキャンするらしく、特に最近の大容量ディスクはこのスキャンが完了するのに時間がかかるらしい。
そのスキャンが完了するまでは表示は「インストール不可」のストップマークになるようだ。
なので再起動しなくても、このままじっと待っていても「ストップマーク」は自然に消えてインストール可能になった可能性が高い。
次回ディスク換装の機会があったらここいらも検証してみたい。(追記終わり)


先述の緊急用起動ディスクとして持ち歩いているモモベイという外付けハードディスクケースにMac miniに入っていた40GBのディスクを入れて、Firewireで接続し、Mac miniにPantherをインストールしてこの旧ディスクから設定やユーザファイルなどをそのまま引き継ぐ、 Migration Assistant移行アシスタント)を使ってみることにした。

私は知らなかったのだが、このアシスタントはOS10.3からすでにOSにバンドルされていたし、クリーンインストールが完了して、ユーザ設定画面が出る前に
「他のMacの設定を引き継ぐか?」
とインストーラが訊いてくるのも、このアシスタントが起動しているのだ。
そこで「はい」をクリックしてFirewire接続したモモベイのディスクをソースにして前の設定を新しいディスクのMac miniに書きだすことにした。






内蔵されていたディスクは外付けハードディスクケースに入れてFirewireでMac miniに接続
これでインストールに続いてそのまま前の設定の引き継ぎができる





前の設定を書き出している時の画面は初めて見るのだが実はPantherからこの機能はある
これでシステムインストールの時間は大幅に短縮される



<効果評価>

以上の方法でMac miniは80GBのストレージに変わってiTunesにもまだまだ曲を登録できるようになった。iBookの方はまだ余裕があるのだが、iBookではあまり音楽を聴かないし、結局こういう保管できるデスクトップの容量に制限があると、そこがボトルネッックになってしまう。
デイジーチェーンの外付けディスクもまだまだ余裕はあるのだが、その電源のオンオフを小学校1年生の子供や機械アパシー、パソコンアパシーの奥さんに触らせるのはゾッとしない。

結局ここがネックになって家中の制約になっていたので、やっとすっきりした。
おまけに外付け緊急用起動ディスクの容量もアップして、これもバックアップストレージとして活かせるようになった。

Mac miniの分解は思ったよりも簡単だったので、こんなことならメモリも500MBか1GBくらいに換装すれば良かったと思った。
Mac miniは予備のメモリスロットはないので、今入っているメモリを交換することができるだけだ。
問題はこの世代の184pinのメモリがそろそろ品薄になっていて、今のintelMac miniはみんな200pinメモリになっているということだ。
ざっと探してみただけなので違うかもしれないが、相性の問題が無いそういう大きなメモリってあったっけと思案している。


ところで以上のMac mini自前ストレージ交換は作業に失敗して壊れてしまう危険性はゼロではない。
私は思ったよりもずっと難易度は低いと思ったが、それでも失敗したら壊れる可能性はある。
この記事を参考にトライしてみようという方は、頑張ってと応援したい心境だが
「書いてある通りにやったのに失敗して壊れてしまったではないか!
どうしてくれるんだ」
というクレームは一切受け付けない。
改造は自己責任でやるというのは神代の昔からの常識であり、毎度書いていることだがそんなことも解らない御仁は、こんなネットの情報を参考にすること自体が間違っている。
そういう人は最初から、パーツ載せ換えなんかしないでもっとスペックが大きいマシンに買い替えるべきだ。
そうすればメーカーの保証が得られる。
保証がないと嫌だという人は、ぜひともそうするべきで自分でなんとかしようとかは絶対思うべきではない。

プロセスを楽しむことができない人は、「安上がりだから」という理由だけでこういうことに手を突っ込んではいけない。
そうでない人には、参考にしてもらえればと思うが。








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子供が暴れてカップが転んでiBookにコーヒーかかってサア大変〜そういう時の緊急処置

仕事で使っているiBookを自宅のリビングに置いて、ちょっと席を離れた時に、間の悪いことにその机の上には飲みかけのコーヒーが置いてあったのだが、子供たちが乱入してきてあっと思う間もなくカップが転倒、机の上はコーヒー浸しになってしまった。

ビデオのリモコンなど他の電子機器もあったのだが、他のものは救うことができたがiBookだけはもろにコーヒーが侵入したようで問題が起きてしまった。

外付けのFirewireハードディスクを接続しても、認識しない。
単にボリュームをマウントしないだけでなくGrowlが通常は「Firewire機器が接続された」ということを知らせてくれる設定にしているのだが、こちらも全く反応無し。
ちょうど今からバックアップをしようと思っていた時だったので軽くパニクる。

以前双日の「かんべえ」さんが愛用のThinkPadにコーヒーをぶっかけてしまい、完全に死んでしまって修理に出してボードからディスクから総替えになって修理から上がってくるのに一ヶ月かかったという話を聞いていたので青くなった。

コマンド+Sキー
を押しながら再起動してシングルユーザモード(SUM)に入ってfsckをすると
「Firewireバスが2分待ってもセルフIDを返してこない」
というエラー表示。
(UNIXでは全てのイベントはファイルからの読み出しファイルへの書き出しという動作として認識している。UNIXのカーネルから見れば、ハードディスクもモニタースクリーンも、Firewireポートも全てファイルとして見えている。だからこうしたハードのエラーもfsckのようなファイルのチェックで確認することができる)

事態は深刻である。
「そういう時は渇くまで電源を切っておいて渇いてからまた電源を入れて試してみたら?」
とヨメさんは落ち着いている。
その対処法は、真水がかかった時にはある程度正しい。

しかし塩水やこういうコーヒーのようなものがかかった時には、それは事態を悪くするだけだ。
こういう導体を含む液体がかかって回路が不良になっているのにそのまま渇かすと、もしそれで一時的に復活したとしても回路部分は導体が湿気を含んだままこびりついて、湿度が上がるたびにショートして石が焼けて完全にお釈迦になる可能性が非常に高い。
緊急開腹手術を敢行することにした。
開けたからって治る可能性は高くはないのだが、何もしないとこのままFirewire死亡で、ロジックボードごと交換になるのは目に見えていたから、一か八かやってみることにした。


例によって開腹の手順はMacの分解手順解説サイトで取り上げた「Fixit Guide Series - DIY Mac & iPod Repair」というサイトを参照してやった。

やってみた印象は面白いことにiBookG4 1.33GHzのバラシは今回初めてやってみたのだが、以前に何度か分解したiBookDualUSBよりも分解手順が簡素化されているということに気がついた。
トレイ式光学ドライブが、スロットローディング式に変わったこともあるが、構造面でもある程度合理化されているようだ。
これはiMacのrev.bモデルとiMacDVSEでも感じたのだが、最初のモデルは分解が非常に面倒だったが、あとのモデルではその手順が簡略化されている。多分iBookもその流れがあるのだと思う。
となると新しいMacBookなどの分解がどれだけ簡略化されているのか興味がわいてきた。
それはともかくiBookDualUSBの場合は下部のポリカーボネートカバーはプリンかなにかの付属プラスプーンでコジって開いた。
(そのために分解の前に一個コンビニでプリンを買ってきて食べたのを思い出した)

iBookG4はプリンのスプーンも使えるだろうけど、構造上精密ドライバーを差し込んで思い切ってコジッた方が破損の確率が少なくなると思う。
ひとつずつ爪を外していくのがコツだと思う。

ポリカカバーを外して本体下部内部を完全に露出させるところまで分解して、クリーニングにかかった。
すぐに気がついたのは、絶縁シールドのアルミ板の内側にまでコーヒーがしみ込んでいるということだった。
アルミシールドの中を綿花などで拭いて、綿棒でこのFirewireポートの周辺の基盤周りも慎重に拭いていく。
Firewireのポートがセットされているパネルは下にスカートのようにゴムのシールドを下げている。 今回はこのスカートのお陰で命拾いをしたのだと思うが、前のiBookDualUSBにはこんなスカートはなかった気がする。

このスカートの外にもべったりコーヒーが付いていたし、スカートの内側にも回り込んでいたようだ。
一通り拭いてちょっとニオイを嗅いでみると、まだコーヒーのニオイが残っているのが若干イヤな感じだったが、とりあえず仮組で半分組み立てて起動してみた。
すると今度は外付けボリュームを問題なくマウント、fsckでもエラー表示がでなくなった。

正直今回はかなりラッキーだったと思うし、普通はこういうことになったらサービスセンターに修理に出してロジックボードごとお取り替え以外に対処法は無いと思う。
まだこれで命拾いしたとも言い切れなくてしばらく使ってみないと本当に助かったとは断言できないのだが、今のところFirwireポートもその他のポートも活きているので、とりあえずのところ問題なしとした。

いつも書いていることだが、MacBook、MacBook Pro、PowerBook、iBook、iMac、Mac miniなどの構造が複雑かつ微細なマシーンは、分解はサポートされないことが多いのでこういう処置は自己責任でやってほしい。
自信がないなら、サポートに持っていってプロにクリーニングと修理を頼む方が安全だ。






iBookの底板のポリカとその下のアルミシールドをはがしたところ
左下がバッテリースペース、ディスクスペースはその上でG3時代とは
かなりレイアウトが変更されており、完全分解はやややさしくなったかも
右上がFirewireポートなどのグループで黒いスカートが見える
ここにコーヒーがべったりとしみ込んでついていた





このFirewireなどのポートはパネルが別部品になっていてその継ぎ目からコーヒーがしみ込む
そうしたことに配慮されてか赤い線で囲ったところに黒いゴムのスカートが追加されている
このスカートは多少は防塵、防水効果もあるようで実際今回はこれのおかげで命拾いした





このスカートの周囲にもコーヒーがべったりついていたのでそれをきれいに拭き取る
スカートの下側の回路板も、スカートを持ち上げて綿棒で慎重にクリーニングした
勿論洗剤も溶剤も一切つけず乾拭き、この間電源は完全に抜きバッテリも外して作業する
これでとりあえず今回は生き返ったがこれはかなりの幸運だったと思うべきだ
一番良いのはパソコンの周囲1メートル以内にはコーヒーも磁石も砂鉄も粉類も
中にしみ込んだり吸い込んだりする可能性のある物質は一切絶対に置かないことだ







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ハードディスクを長生きさせる方法/死亡の予兆の見分け方〜は結局都市伝説の一種だった

最近のハードディスクの自己診断機能でハードディスクおなくなりを予想するS.M.A.R.T.について調べていた。
これがどの程度あてになるのか知りたいと思っていたからだ。

それについて単なる思い込みじゃなくってちゃんと調べたケースは無いかなと思っていたら、ちゃんとあった。
Googleによると、ハードディスクは温度や使用頻度に関係なく故障する - GIGAZINE
なんとあの検索サービスのGoogleが自社サービスで使用している膨大な数のハードディスクの死亡例を追跡調査したまさに実戦的なデータだ。

それで、その中身が結構予想外というか、面白い。


『今まで一般的に信じられてきたハードディスクにまつわる常識として、

・温度が高いと故障しやすくなる
・アクセス頻度が高いと多く動くため、故障しやすくなる

というのがありましたが、Googleが10万台以上の民生用ハードディスクドライブを使用した調査を行った結果、温度やアクセス頻度に関係なく故障することが判明したとのこと。

そればかりか、ハードディスク障害の早期発見、あるいは故障の予測を目的として搭載されている「S.M.A.R.T.(スマート)」の値から得られるいつ故障するかどうかの予測もほとんど関係なかったそうです。』

『これらのハードディスク約10万台について、温度とアクセス頻度、それから故障率とを比較して検討してみると、有意な関連性は認められなかったそうです。

ただし、ハードディスクの温度が50度を超えるような環境であれば、故障率は如実に上昇しています。これはハードディスクのメーカーも推奨していない温度なのでさすがに当然か。

また、SMART値から得られる故障予測日数についてはほとんど参考にならなかったが、いくつかの値に注目すると有意な関連性が認められており、特にScan Errorは割と関連が高く、Scan Errorが出てから60日以内に故障する確率は、Scan Errorが出ていない場合の実に39倍。

とはいうものの、Googleで故障してしまったハードディスクの大半は何のSMART値によるエラーも出していなかったそうで。いわゆる突然死ですね。』


とのこと。
詳細はこちらにPDFがある。

Failure Trends in a Large Disk Drive Population

これを見るとScan errorだけが唯一ディスクの死亡を予見できる「予兆」と言えるということで、一般にディスクの死亡の予兆としていわれている「異音がする」というのは「稀にそういうケースもある」という程度のものかもしれない。

温度も「50度以上にならなければ無関係」とのこと
50度というのは「手に持てないくらい熱くなる」これは従来の診断法が有効かもしれない。
逆にいうと「ちょっと熱を持っているのが気になる」という程度はディスクの死亡の原因にならない。

また他のあらゆる条件も故障との相関関係が認められなかった。
よく聞く
「ディスクが満杯になるまでデータを入れるとディスクが故障する」
というのはウソだということだ。

そして何よりも重要なのはディスクの死亡は何の予兆もない突然死が大半だということ。
このS.M.A.R.T.について調べたくなったのも会社で管理運用している外付けハードディスクのうちの一つが突然死をしたからだが、こういうことは日常的にあり得ることだという認識は持っておいた方が良いということだ。
つまり結論からいうと
「ハードディスクは消耗品だ」
ということだ。
常にバックアップを・・・有効な対策はこれしかない。












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