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WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問10 〜OSXはUNIXの一種だというのは本当?
先日からこのコーナーはwebで見かけたMacへのスイッチャーへの疑問に勝手に答えるということで書いている。
質問者がこの記事を読んでいるかいないか、参考にしているかいないかに関係なく勝手に答えることにした。
皆さんも勝手に読んでほしい。
ところでよく読むと先日の質問者は、WindowsユーザというよりはLinuxからのスイッチャーらしい。
いうまでもなくこの疑問には
「MacOSXはUNIXの一種です」
と答えることになるが、そうであるならむしろUNIXユーザにとってこそMacOSXって異様なOSということになるかもしれない。
なんせ/usrなどの領域が不可視になって見えてないというところが
「ほんまかいな?」
という感じかもしれない。
そこでこの疑問を取り上げる。
WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問10 〜OSXはUNIXの一種だというのは本当?
先日のスイッチャーさんはWindowsユーザというよりは、Linuxユーザらしい。
以下の質問からそれが伺える。
1. rootなどユーザ権限の設定はどうなっているのでしょうか。
sudoなどで一般ユーザがrootになることもできるのでしょうか。
2. Unixの種類は何だと思えばよいのでしょうか。Linux, BSD, など。 Linuxだったらdebian, redhatなどディストリビューションは?それともそのようなものと全く関係ないとか。
3. unix対応のソフト群が使えるかどうか?
それらをMac用にパッケージ化されたサイトがなどがあるようです。どのようにして利用するのでしょうか。パッケージ管理ソフトのインストールとかダウンロードだと思います。Linuxで言うところのyum, rpm, apt-getなどだろうと思います。Finkというところを見ているのですが、基本的な考え方などがイマイチ分かりません。unixのようにコマンドラインから入力していくのでしょうか。
4. 私はMacと言えばGUIの雄、Unixと言えばテキストの文化という風(左右の両極端)な固定観念があり、今の状態は両者の混合のため、混乱しています。固定観念がなく取り組むと飲み込みも早いと思うのですが。
5.gccのインストール方法 ダウンロードかインストールDVDによるらしいです。出来ればダウンロードで出来ないでしょうか。これひとつにしてもユーザ権限はどうするのか分かりません。gfortran, g95などのgnu系のフォートランですら、MACで動作するのでしょうか。さらに、./configure, make, make installなどの各種ソフトのソースからのインストール手法もそのまま使えるのでしょうか。
6.unixで何かインストールすると、ライブラリなどの依存関係問題が噴出するのですが、MACだったらパッケージ管理されていて、条件に合致していたらOKということになるでしょうか。Linuxだったらrpm(レッドハットパッケージマネージャ)コマンドすら依存関係で頓挫します。
7.私はLinuxだったらbashを使っていますが、Macで.bashrcに環境変数を入れられるのでしょうか。 またそれはそのユーザでログインした時点で有効になっているものなのでしょうか。
○コマンドラインを入力するターミナルの起動方法
unixは昨今はだいぶGUI環境になりましたが、それでも何かするときには必ず端末からコマンドを投入しています。MACでもそのような感じの使い方になるのでしょうか。そこまでは行かないだろうと思うのですが。
これらの質問に対してキャリアの古いMacユーザなら
「あれこれ考えてないでそこら中いじり倒してみたらいいのに。そうすればどういう仕組みになっているか自然に分かるのがMacの良さなんだが」
と思ってしまうかもしれない。
それがMacのカルチャーだ。
しかしUNIXのカルチャーは全く違う。
Terminal を起動すると最初は
「あなたは管理者からUNIXについて充分なレクチャーを受けていますね?
タイプする前によく考えろということを常に覚えておいてください」
というアラートが出る。
変なコマンドを打って実行してしまうと、これまでの作業をまとめたファイルを消失するだけでなく、下手するとシステムに致死的なダメージを与えることだってありうるのがCUIの世界だ。
だから「めったらやたらいじり倒す前に基本は知っておけ」というのがUNIXのカルチャーだ。
「いじり倒しているうちに自然に使い方が分かってくるよ」
というMacのカルチャーはUNIXユーザにはそれこそ異様に見えると思う。
こういう質問がLinuxからのスイッチャーから出るのはある意味当然かもしれない。
10年くらい前にiMac(三角で透明だった時代の)を買って帰って初めて家族の前でお披露目した時に、会計事務所でMS-DOSしか使ったことがないヨメさんが
「なにこれ? どこにフロッピー入れるの?
どこにコマンド打ったらいいの?」
とMacのデスクトップを見て言っていたのを思い出した。
CUIコマンドを全く使わない、打ち込む場所すら見当たらないMacのGUIはコマンドラインを扱い慣れた人には確かに異様に見えるらしい。(まだ当時はOS8かOS9かだったが)
それでその視点から上記の質問にひとつずつ答えてみる。
1. rootなどユーザ権限の設定はどうなっているのでしょうか。
sudoなどで一般ユーザがrootになることもできるのでしょうか。
rootの権限の扱いがどうなっているのか気になるのは、UNIXユーザの習い性だろう。
これはUNIXでは死命を制するからだ。
Windowsユーザや古いMacユーザはあまり気にしないが。
MacOSXにもCUI環境に他のUNIXと同じようにrootの設定はあって、その性質や権限は同じようなものだ。一点違うとすれば、Macの場合はデフォルトではrootは無効にされているということか。
これがセキュリティ的に意味があるとは到底思えないのだが、一応セキュリティのために無効にされているという。
有効にする方法はこちら に書いた。
このroot権限は実はCUIだけでなくGUIでも有効だ。
上記のリンク先の方法でrootを有効にするとログイン画面に
「その他のユーザ」
という項目が現れる。
ここに
ユーザ:root
パスワード:●●●●●●●●●(rootで設定したパスワード)
を入力すると見慣れないユーザ画面に入って、自分の名前がrootになっていることに気がつくだろう。
このGUI環境では、UNIXの原則にしたがって神の権限を持っているのでFinder をつかってGUIだけでもあらゆるユーザのファイルを開いたり、システムファイルを削除したりできる。
使い方には気をつけた方がいいのはCUI環境と同じだ。
またCUIコマンドでsudoを使えばrootだけに許されているプロセスが管理者ユーザには可能だという点は一般的なUNIXと同じだ。
これもこちら で解説した。
2. Unixの種類は何だと思えばよいのでしょうか。Linux, BSD, など。 Linuxだったらdebian, redhatなどディストリビューションは?それともそのようなものと全く関係ないとか。
これについては当該ページにも適切な答えが書き込まれているが、FreeBSDのクローンの一種で、Machカーネルを使い、Darwinという名称を与えられたUNIXのリビジョンということになる。
このUNIX部分に関してはSUM(シングルユーザモード)で起動するとカリフォルニア大学のライツ表示を見ることができる。
方法はコマンドキー+Sキーを押し続けながら起動すると黒いCUI画面が現れて、そこで件のライツ表示に続いてプロンプトが現れる。
GUIで再起動したいときは
reboot
というコマンドを打つのも多くのUNIXと同じだ。
またTerminal を起動して
uname -a
というコマンドを打てばDarwinのカーネルバージョンなどの情報を見ることができる。
この件こちら を参照。
Terminal を起動して"uname -a"と打ってみよう
カーネルのバージョン、チップのバージョンなどを答える
3. unix対応のソフト群が使えるかどうか?
それらをMac用にパッケージ化されたサイトがなどがあるようです。どのようにして利用するのでしょうか。パッケージ管理ソフトのインストールとかダウンロードだと思います。Linuxで言うところのyum, rpm, apt-getなどだろうと思います。Finkというところを見ているのですが、基本的な考え方などがイマイチ分かりません。unixのようにコマンドラインから入力していくのでしょうか。
私も以前finkをいじっていたこともあるが、今はMacPortsを使うのが主流じゃないだろうか。
これに関してはMacの手書き説明書さんの「MacPorts」 の記事を参照願えれば使い方まで解説しておられる。
4. 私はMacと言えばGUIの雄、Unixと言えばテキストの文化という風(左右の両極端)な固定観念があり、今の状態は両者の混合のため、混乱しています。固定観念がなく取り組むと飲み込みも早いと思うのですが。
その通りでしょうね。
MacがUNIXのCUIを搭載した時に、
「グラフィックインターフェイスを切り拓いてきたMacにCUIを搭載することに意味があるのか」
という批判も結構見かけたが、別に決めつけることもないんじゃないだろうか。
Mac由来のインターフェイスだけ使ってもいいし、両方使えればなおおいしい。
MacとWindowsどちらが優れているかじゃなくてBootCampで両方起動できればなお楽しい。
それだけのことだ。
UNIX専用機としてMacが使いやすいかどうかというのはまた別の話で、そういう使い勝手を追求したい人はそういうハードウエアを用意すればいいだけの話だ。
それよりもCUIでありGUIでもあるMacならまた違うアイデアが浮かぶかもしれない・・・というところに期待してほしい気がする。
5.gccのインストール方法 ダウンロードかインストールDVDによるらしいです。出来ればダウンロードで出来ないでしょうか。これひとつにしてもユーザ権限はどうするのか分かりません。gfortran, g95などのgnu系のフォートランですら、MACで動作するのでしょうか。さらに、./configure, make, make installなどの各種ソフトのソースからのインストール手法もそのまま使えるのでしょうか。
やっぱり質問の内容が開発者の内容になって来ていますな。
かなり専門的です。
FORTRANまで動くのかなんてことは私にも皆目分からないが、make, make installあたりはUNIXユーザは普通にMacでやっている。
6.unixで何かインストールすると、ライブラリなどの依存関係問題が噴出するのですが、MACだったらパッケージ管理されていて、条件に合致していたらOKということになるでしょうか。Linuxだったらrpm(レッドハットパッケージマネージャ)コマンドすら依存関係で頓挫します。
残念ながらライブラリなどの問題はMacでもあるんじゃないだろうか。
この辺私自身はあまり検証したことがないので、ご存知の皆さんにフォローいただければ嬉しいが、Macがパッケージ化されているのはGUIの部分だけで、GUIの領域にUNIXコマンドのライブラリまでパッケージにされたものなら、Finder で簡単に削除してアンインストールということもできるが、make, make installなどのコマンドでインストールしちゃったUNIXバイナリでもしライブラリの問題が起きたら、そこは他のUNIXと同じことだという気がする。
Macの革をかぶっているが、Macの革の下側はまんまUNIXだと思ったら良いと思う。
7.私はLinuxだったらbashを使っていますが、Macで.bashrcに環境変数を入れられるのでしょうか。 またそれはそのユーザでログインした時点で有効になっているものなのでしょうか。
やっぱりそうですか。
MacOSXはOS10.2のJaguarの頃まではtcshを使っていたが、OS10.3のPantherからTerminal はbashというシェルを利用するようになった。
だからその動きに何かを追加したい場合はbashrcに追記することで動きが変わる。
これもこちら に書いたが、私はその方法を利用してTerminal を悪用してスクリプトを自動実行するようなマルウエアの対策としている。
勿論次回Terminal を起動した時点でbashrcの変数は有効になっている。(再ログインは必要ない、Terminal 起動がログインにあたる)
bashrcに文字列を追記してTerminal を起動するたびに
「あなたの意思でTerminal を起動したのか?」
というアラートが出るようにした
ただし自動処理はできなくなったが安全性は高くなった
このようにbashrcの変数でTerminal の振る舞いを変えられる
○コマンドラインを入力するターミナルの起動方法
unixは昨今はだいぶGUI環境になりましたが、それでも何かするときには必ず端末からコマンドを投入しています。MACでもそのような感じの使い方になるのでしょうか。そこまでは行かないだろうと思うのですが。
そんなことはありません。
MacはUNIX的なCUIカルチャーとMacOS由来のGUIカルチャーを完全に分けているので、CUIを使いたいと考えてTerminal を起動するという動作をわざわざしない限りコマンドラインを要求するような作りにはなっていない。
逆にTerminal や他のシェルを利用すればGUIを使わずに操作することもできる。
この2つの環境は一応分けられている。
例えばTerminal コマンドを記述したスクリプトのファイルをGUIでクリックして開こうとしたらTerminal が自動的に起動して処理を始めるという連携は可能だ。
しかし通常Terminal は他のGUIのアプリケーションと同じように
"/Applications/Utilities/"
の中からTerminal.appというアプリのアイコンをクリックして、起動する。
あくまでGUI的な操作が入り口ではある。
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Cruz (Freeware)
OS10.5Leopard対応
Safari と同じweb kitエンジンを使いながら、Safariよりも高機能をめざすブラウザ。
という趣旨で先日Mecca という名前で取り上げたが、すぐにサイトごと削除されてしまっていた。
おそらくこの名前がまずかったのだろう。
内容的にはほぼそのままで名前を変えて復帰した。
使ってみた印象も前回と同じで、Safari と同じwebkitエンジンを使いながら一層の高速化を狙ったブラウザは、他にもいくつかあるがSafari 以上の多機能を目指しているブラウザというのが面白い。
Shiira とはまた別の方向性で、これもSafari に代わるメインブラウザになれる可能性を持っている。
Cruz 独特のペインを追加していける表示
どういう使い方をすると便利か工夫次第だと思う
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WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問11 〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜どこで入力を日本語、英語に切り替える?
日本では大抵の人はWindowsにしろMacにしろ日本語環境か英語環境で使っていると思う。
Windowsの場合は言語環境は最初から決められていて日本語版の場合はかな入力と英数入力、後はせいぜい半角かな、あたりを切り替えるくらいだと思う。
それは大体Macでも同じことなのだが、その切り替えはどこでやるのかを取り上げる。
またMacのマルチリンガル環境の面白い特徴なども。
WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問11 〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜どこで入力を日本語、英語に切り替える?
Windowsの場合右下のインジケータバーの左タスクバーのうえに今のIME(入力補助)の状態を表示するところがあって、ここをクリックすると半角英数入力かかな入力かとかが切り替えられるようになっている。
ほぼ同じ機能なのはMacの場合デスクトップ上のメニューバーの右端。
英数入力になっている場合はここに星条旗が見えているし、日本語のことえリになっている場合はここに四角囲みの「あ」というマークが見えている筈だ。
ここをプルダウンすると切り替えができる。
WindowsのIMEはここから切り替える
またcontrol+shiftというホットキーが用意されているらしい
MacOSXの場合はIMの切り替えはここ
ここからプルダウンまたはコマンド+spaceというショートカットキーも用意されている
「ほぼ同じ」と書いたのはここは単にIM(Macの場合は入力補助ソフトをこういう言い方をする)の切り替えだけでなく他にもいろいろ面白い設定がここでできるからだ。
例えばここでプラグインの辞書を管理したり、ユーザ辞書に新規の単語変換を登録して覚えさせたりということが可能だ。
例えばここで単語登録を開いてみよう
こういうユーザ辞書入力をすることえり単語登録 というアプリが起動する
ここに登録したい単語熟語を読みといっしょに登録すると
次回から変換候補の上の方にこれを表示してくれる
また言語環境をいくらでも追加できる。
これはシステム環境設定の「言語環境」に入ってここで表示したい言語を選んでチェックを入れる。
MacOSXには実は英語版とかドイツ語版、日本語版という区別がない。
日本語版はパッケージが日本語で書いてあるというだけで、中身はすべて同じだ。
つまり最初からシステムに英語も日本語も、各国のIM環境、表示環境が組み込まれている。
このシステム環境設定の「言語環境」で使う言語を選んで切り替えればあなたのMacはすぐに「フィンランド語版」にも「ネパール語版」にもなる。
また最初から用意されていない言語もそのキーボードレイアウトが入手できればインストールすることができる。
詳細はこちら で。
Windowsのシステム全般の設定はお馴染みのコントロールパネルからそれぞれの設定に入っていく
それとよく似ているのがMacOSXの場合はシステム環境設定
言語環境に入って入力メニュータブで使いたい言語をいくつでもIMに表示できる
またこのようにモンゴル語は通常用意されていないがインストールすることもできる
このシステム環境設定にはWindowsのコントロールパネルと似た機能もあって
例えばこの「プリントとファクス」で使いたいネットワークプリンタを追加したり
優先順を変更したりできる
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WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問12 〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜アプリのインストールとアンインストールはどうやるの?
Windowsにはフリーウエアはたくさんあるが、Macにはフリーウエアは全く無いというのは誤解だということはここでも書いた。MacのソフトはWindowsと同じ数あるとは言わないが、特に不自由を感じない程度にたくさんフリーウエアはある。
そういうものをここでも紹介しているので参照願いたいが、そういうものを見つけてきたら、どうやってインストールしたらいいかと思い悩むかもしれない。
またアンインストールはちゃんとできるんだろうか?
Windowsのdllのような問題が起きてあれこれインストールするとMacも調子が悪くなるのではないか・・・などいろいろ新しい環境は不安を感じるものだ。
そこでそのインストールとアンインストールの方法、またライブラリなどのMacの仕組みにざっくり触れてそういう不安に答えたい。
WindowsからMacにスイッチ(乗り換え)する時の疑問12 〜WindowsでああするあれはMacではどうするの?〜アプリのインストールとアンインストールはどうやるの?
まずインストールの方法。
こちらは実はMacでは非常に簡単だ。
インストーラを使うアプリと使わないものに分けて解説する。
インストーラを使うものは.pkgという拡張子がついたパッケージファイルで配布される。
これはもう簡単だ。
クリックするとインストーラが起動する。
この指示に従ってひたすらOKボタンをクリックし続ければ一般的にはインストールは完了する。
インストーラを使うのは、通常は
1)アプリケーションフォルダなど特定のフォルダに入れないと動作しないもの
2)ライブラリなどを特定のフォルダに入れないと動作しないもの
ということになっているので、これは指定にしたがっていくしかない。
中には共用ライブラリ領域にファイルをインストールするものもあってパスワードを要求されるものもある。
そのアプリの出自をよく確認して、怪しいものでなければパスワードを入力する。
インストーラを使わないものは展開するとすでに.appという拡張子がついた形になっているものが多い。
こういうものはアプリケーションフォルダに入れて使うのが一般的だが、大抵はディスク上のどこに置いてもちゃんと動く場合がほとんどだ。
そうでない場合は大抵の作者さんはインストーラを使うので、オープンソースのまだmakeされていないようなバイナリ以外の普通のアプリは上記のどちらかの方法で簡単にインストールは完了する。
アプリのインストールは大抵は.appという拡張子のアプリ本体をディスクのどこかに置くだけで良い
.pkgというインストーラで配布されているものは段ボールアイコンのファイルを開く
するとインストーラが起動するので後はひたすら指示に従ってOKボタンをクリックする
いずれにしても非常に簡単だ
さて、問題はアンインストールだ。
Windowsでは「コントロールパネル」に「プログラムの追加と削除」というメニューがあってアンインストールをアシストしてくれる。
同じことがMacでできないかということだが、システムデフォルトではそういう機能はMacには無い。
実を言えばMacOSXの場合はGUIのアプリケーションに関してはほとんどのものはライブラリなどを先読みしておくという機能が排除されたため、これらがコンフリクトを起こしてシステムに不具合を起こすということもない。
アンインストールに関してはそんなに神経質にならなくてもほったらかしでも大丈夫だとも言える。
私のところでも1000以上のアプリがインストールされたままになっているが、それで特にシステムが重いとか、調子が悪いということもない。
だから基本的には「アンインストールはしない」 あるいは「気にしない」 ということでも大抵はかまわないと思う。
ただ中にはやはり起動項目に何かを入れたりdaemon(常駐プロセス)などを入れたりkernelExtensionsなどを突っ込んでくるアプリもあったりして、そういうものがシステムの動作に微妙に影響を残すということはあり得る。
アンインストールもやはり、システムが標準でサポートしてほしいという気持ちはある。
ここはAppleになんとか考えてもらいたいところだ。
Spotlight用のメタデータを利用するなど技術的にはできない筈はないので、あとはやる意図があるかどうかだと思う。
Appleがやってくれないなら自助努力でなんとかすることになるが、幸いなことにこの面で不便を感じている人は数多くおられるせいか、アンインストールをサポートしてくれるオンラインウエアはいくつかある。
ここでも紹介したが私は
AppTrap とAppCleaner を愛用している。
AppTrap はアプリ本体をゴミ箱に移動するだけで関連ファイルを「いっしょに削除するか?」と確認してくれる。
AppCleaner はアプリ本体をドロップするとやはり関連ファイルを見つけ出して「削除するか」聞いてくる。
インストーラを使ってインストールしたものは、アンインストーラも同梱してくれるとありがたいのだが、そうでない場合は
unpkg を使ってどのディレクトリに何がインストールされたか確認して、それを手で削除するということをしている。
大抵はこれで片がつくのだが、ライブラリなど管理領域にファイルを突っ込むものは、これでは洩れがあることが多い。
こういう時のためのSpotlightである筈なのだが、最近この検索は当てにならないので、ちょっと時間はかかるがEasyFind を使って、アプリ本体の名前と同じ文字列を含むファイルを探して削除するようにはしている。
一応この方法もある程度の知識と熟練が必要で、変わった名前のアプリならいいが、loveとかmoneyとか一般的な名前のアプリだと、何百、何千という項目が検索にかかってきてどれが関係あってどれが関係ないか判定するのが大変になる。
ただ、熟練と知識といってもそんなに難しいものではない。
実際はアプリケーションが何かを突っ込んでくる可能性がある場所というのは限られている。
だからそこを探して、それらしい名前のファイルを見つけてそのインストールされた日付けを確認すれば大抵はうまくいく。
以前はまさにマニュアルでこうやってアンインストールをやっていた時期があった。
そのアプリが使うであろう場所のディレクトリのリストを以下に書いておく。
このディレクトリのパスの書き方はUNIX式の表記にしたがっている。
「/」は階層を示し、パスの最初が「/」で始まっている場合はそれはルートボリュームを示す。
「~/」で始まっている場合は、ユーザフォルダの中のホームフォルダ、つまりあなたが今ログインしている名前のフォルダを示している。
~/Libraryは起動ボリュームの中のユーザフォルダの中のホームフォルダ(あなたの名前のフォルダ)の中のライブラリフォルダの中を示している。
覚えておくとMacを使う上でいろいろ便利だと思う。
"~/Applications"
"/Applications"
"~/Library"
"/Library"
"~/Library/Application Support"
"/Library/Application Support"
"~/Library/Contextual Menu Items"
"/Library/Contextual Menu Items"
"~/Library/Frameworks"
"/Library/Frameworks"
"~/Library/InputManagers"
"/Library/InputManagers"
"~/Library/Internet Plug-Ins"
"/Library/Internet Plug-Ins"
"~/Library/PreferencePanes"
"/Library/PreferencePanes"
"~/Library/Preferences"
"~/Library/QuickTime"
"~/Library/Widgets"
"~/Library/Screen Savers"
"/Library/Screen Savers"
"/Library"
"/Library/LaunchDaemons"
"/Library/LaunchAgents"
"/Library/StartupItems"
"/System/Library/Extensions"
Windowsの場合アプリのアンインストールは「コントロールパネル」の
「プログラムの追加と削除」から行う
残念ながらこれと同じ機能はMacには無い
必要がないからなのかAppleにやる気がないからなのかは知らない
以前はEasyFind などを使ってアプリの関連ファイルを
名前を手がかりに検索してひとつずつ手作業で削除していた
AppTrap はシステム環境設定ペインとして常駐してアプリをゴミ箱に移動した時に
自動的に関連ファイルを探し出し削除を促してくれる
便利だが検索に洩れは少なくない
AppCleaner はアプリ本体をウインドウにドロップすると
関連ファイルを探し出して削除を促してくれる
これもやや精度は高いが洩れが完璧にないわけではない
アプリがファイルを突っ込んできそうな場所は決まっているので
逆にそういうところを探しに行ってみるという手もある
「Application Support」なんてのはもっともありそうな場所だ
こういうところを名前を手がかりにしらみつぶしに探しまわるという手もある
OS9の機能拡張マネージャに手を焼いていた時にMacユーザの先輩から教わった手がこれ
調子がいい時に上記のアプリが何かインストールしそうな場所に
入っているファイルに全部「ラベル」で色を着けておく
するとそのあとからインストールされたファイルと区別がつけやすくなる
これで怪しいファイルを探す能率が圧倒的に上がる
ラベルに色を付ける方法はコンテクストメニューからでもFinder のメニューからでもできる
コマンド+Iキーで「情報を見る」タグを呼び出してそこで色を着けてしまってもいい
アンインストールの時にもうひとつ目配せするべきなのは
「システム環境設定」の「アカウント」の中の「ログイン項目」
ここにログイン時に起動するプロセスのリストが出ているから
アンインストールするアプリの関連プロセスなどはリストから削除する
(余談:Windowsにはアンインストールの方法を用意してくれたから、MSはAppleよりはやる気があるとも読めるようなことを書いてしまったが、話はそんなに単純ではない。Windowsの「プログラムの追加と削除」はそれほど精度が高いわけではない。プログラムの追加と削除を繰り返していたらやはりdllやレジストリなどにゴミが溜まってきてシステムの動きが悪くなるという意味では、MacよりもWindowsの方が深刻だ。基本Windowsには本当に必要なアプリ以外はできるだけ入れないというのが、気分よく使うコツだと思う。それに対してアンインストールの手順を明確にしてくれないが、別にインストールとアンインストールを繰り返していても不具合が出ることが少ないMac・・・どちらがいいかは微妙だが)
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中国では口パクは(・∀・)タイーホなんだと
朝日新聞webのこちらの記事に注目。
五輪終わったら「口パク」ダメ 中国、罰則付き規定案
どうせ数週間したらこの記事は消えてしまうので内容も引用しておく。
(日本の新聞社のweb記事はどうして時間が経ったら全部削除されてしまうのだろうか?
これではパーマネントリンクの意味がない。おそらくweb新聞から代価を取るビジネスモデルがまだ確立していないから有料ページヘの配慮ということなのだろう。記事と被リンクを残してトラフィックを稼いで、それで何か他の代価取得法を考えるという発想が無いのが新聞社のプライドなのか、本当に知恵がないのか・・・これは余談)
【北京=峯村健司】中国文化省は、コンサートや演劇の際に、あらかじめ録音した歌や演奏を本番の会場で利用することを「偽歌唱」「偽演奏」として禁止する規定案を公表した。8月の北京五輪で9歳の少女の「天使の歌声」が「口パク」だったことが明らかになり、世界中を巻き込む論争となったが、主に営業目的の演奏会が対象となっており、この規定が適用されるかどうかは明らかではない。
規定では、舞台上の歌手や演奏者と別の人が歌ったり奏でたりすることも禁じられているという。規定に違反した歌手や団体は名前を公表し、2年以内に再び違反した場合は、演奏会を開くのに必要な資格を取り上げる。30日まで市民の意見を募ったうえで最終決定する。
中国人って本当に何も分かっていないんだなと呆れた。
あの五輪は口パクだから批判されたわけではない。
中国の営利団体が口パクでコンサートをやろうが、どうしようがそれで客が納得するかどうかというだけの問題で、国家が「刑事罰」まで規定して取り締まるような話ではない。
あの五輪の口パクは何が問題だったかというとこういうことだ。
「国家威信にかけて」世界中で私服警察官を聖火に伴走させてチベット問題を隠蔽し、善光寺でチベット支持者の日本人を殴り倒してまでイベント無事進行を優先して(なんで日本政府も内政干渉と抗議しないのか?)、挙句に開会式の花火はCGだわ、プレスキットはゆーこりんグッズの使い回しだわ、五族協和の踊りを踊っていたのは五族ではなくほとんど漢人だったとか、そして決めが謎の美少女の異常に上手い歌が口パクだった(他人が歌っていたので正確には口パクではなくアテレコだと思うが)というこのインチキのうえにインチキを重ねた
「中国国家の威信」
に世界中がブーイングをしたというのが事実であった筈なのに、なぜか中国では
「口パクがそんなに悪いことなのなら法律で禁止した方がいいのでは?」
という議論になっているようだ。
中国人本当に分かっていない。
違法コピーや偽ディズニー偽ドラえもんなども
「外国がいけないと騒ぐから取り締まった方がいいのでは?」
と思っているだけで、何がいけないのか全く理解していないと思う。
だから公務員が公共の施設でそういうキャラクター権の侵害を平気でやったりするのだ。
本当にスゴい国だと思う。
anchor
井戸知事への批判が「不適切」で一方的な件
この一文不適切と判断して削除しました。
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しばらく更新滞ります
なんとか続けられるかとも思いましたが、ヨメさんが怪我で入院し子供が40度の高熱を出しちょっと体力的にも、それ以外のもろもろでも限界に来ているので、しばらく更新が滞ると思います。
どれくらいで復帰できるか分かりません。
数日かもしれませんし、最長は2〜3ヶ月かもしれません。
ちょっと予想がつきにくいこともあるんですが、しばらくは個人の生活を優先します。
あしからずです。
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