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OSXでよく使うアプリケーション8-29

ユーティリティ5〜その他/Utilities/Many other things




Functional

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応

システムの終了、再起動、スリープ、ログアウトをワンクリックで実行するアプリ。

それらのアクションはもちろんアップルメニューからプルダウンでコマンドがあるので、そこから実行できる。
それでもこのワンクリックでそれらのアクションを実行するアプリは使うって便利だと思う。
ドックに登録すればアップルメニューからプルダウンするひと手間が省ける。

それだけではない。
システムがスタックしかけていて、アップルメニューからプルダウンが利かない時に、マウスカーソルをドックに持っていってワンクリックで、ログアウト、あるいはシステム終了・再起動がかけられる。
緊急時にも役に立つ可能性がある。

「ログアウトしてもいいか」という確認タグはクリックしなくても、このアプリからログアウト、終了コマンドをかければ自動的にログアウトできる。

安全装置を失うが緊急時にはそれも必要かもしれない。





Functionalは中身は4つの小さなコマンドアプリのセット
それぞれワンクリックでログアウト、再起動、終了、スリープを実行できる




これの便利な使い方はドックに登録する方法だと思う




もちろん同じことはアップルメニューからできるのだが
プルダウンしてクリックする分だけワンステップ操作が多い
アプリがスタックしてプルダウンが反応しない時は電源ボタン長押しなどの
強硬手段に出るしかなくなくなるのでドックアイコンを
クリックするだけのFunctionalにはメリットがある
「ログアウト」確認タグも自動的にOKで抜けるようなので
操作が利かなくなった時には役に立つはずだ



2012年10月17日







MenuAndDockless

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応

特定のCocoaアプリがアクティブな時だけメニューバー、ドックを隠す、ウインドウサイズを1/2にする、フルスクリーン非対応のアプリをフルスクリーンにするなどのSIMBLプラグイン。

Macのオペレーションを特徴付けている操作系の見た目としてメニューバーとドックがある。
ドックはWindows当たりのタスクバーとは似て非なるものだし、メニューバーなんてWindowsには喩えるものもない。

だからスイッチャーはここらをどう使うかで戸惑う部分ではあるのだが、使い慣れればいろいろ工夫次第で便利な機能ではある。
だが常にスクリーンの上と下の何%かを占めているわけだから、アプリによっては邪魔かもしれない。
FinalCutの様なメニューがたくさん出てくるアプリの作業の場合は、ドックも隠して少しでも作業スペースを広くしたいかもしれない。

その場合はこのMenuAndDocklessが使えると思う。
ドックやメニューバーを隠したいアプリだけ設定すればいい。
他のアプリは通常の表示のままだ。
必要になったらマウスオーバーすれば、メニューバーもドックもポップアップして表示される。

システムハックではなくSIMBLプラグインなので、簡単にアンインストール・無効化ができる。
仕様には予めSIMBLのインストールが必要だが、インストーラに同梱されているのでインストールしていない人は先にそちらをインストールすればいい。

他に1/2スクリーンウインドウのプリセットとか、フローティングウインドウ、フルスクリーンなどの機能も面白い。
ネイティブでフルスクリーン機能をサポートしていないサードパーティアプリなんかもフルスクリーン表示できる。





インストールはインストーラの指示に従っていくだけでいい
SIMBLが必要なので未インストールの場合は同梱のインストーラで先に入れておく




インストール以降に起動したアプリにはウインドウメニューに
MenuAndDocklessのメニューが増設されている
ここのSettings→Settingsに入れば設定画面を呼び出せる




設定のここのラジオボタンをチェックすれば次回起動時から設定は有効になる
Finderの終了ボタンを有効にしていない場合はコマンド+Option+Escのキーで
Finderを終了してドックアイコンから起動すればいい
機能を呼び出すショートカットキーもここで設定できる




こうしてドックもメニューバーもないデスクトップになった




メニューバーやドックに用がある場合にはマウスオーバーすればせり出してくる




インストーラの中身を見てみると/Library/Application Support/SIMBL/Plugins
の中に本体を入れるだけのシンプルなもの




なのでアンインストールしたい場合はここのプラグインを削除するだけでいいし
また使うかもしれないという場合は横に「使わない」フォルダを作っておいて
そこに退避させるだけでもいい




他に1/2ウインドウをプリセットしておくこともできるので常にセットで
表示したい二つのアプリにスクリーンを2分割させるようなセッティングも面白いと思う




こうしてフルスクリーン表示をサポートしていないサードパーティアプリも
フルスクリーン表示が可能になる




サイズ的にこんな風になるアプリもある…



2012年10月29日







Nocturne2

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応

Macのデスクトップの階調を反転させて、夜でも目に優しい表示を実現するメニューバーアプリ。

以前Macはシステムがこの機能を標準で持っていることは書いた。
暗い場所や直射日光が当たる場所でも目が疲れないようにするスクリーンのカラー反転がなにげに便利〜MacとiPhoneの設定法

また同様の機能はWindowsも持っていて同じようにショートカットキーで画面の表示を切り替えることができることも紹介した。
WindowsとMacのショートカットキーのアクセシビリティ〜ついでに先日のWindows使用目的不明キーの意味も分かった…

同じような機能が双方にあるのだが、Windowsの場合はヒューをまわさないで明暗だけ階調を反転させるということができる。
どういう意味が有るのかというと、ブラウザなどは黒ベースに白文字で目が疲れなくなるのだが、ヒューが反転してしまうとデスクトップのアイコンなども全部色が反対色になってしまい、ものによってはイメージが変わってしまって探しにくいという問題が起こる。

階調反転しても、色はそのままなら黒ベースにいつもの見慣れたアイコンが浮かんでいるので探しやすい。

同じような機能があるのに、このヒューを回さない機能がMacにないのがちょっと残念だと思っていた。 確かかなり前にレビューしたNocturneがこの機能が使えていた筈なのに、最新のMountain Lionでは動かなくなっていた。
残念。

と思ったらこのNocturneが2にバージョンアップして、最新のMountain Lionにも対応している。

最新環境に対応した以外は、インターフェイスとかできることはそんなに変わっていない。
メニューバーの色をスモークに変える機能が追加されたが、これはマルチデスクトップではうまく動かないようだ。
それ以外は問題無いし、Windowsでは標準であるヒューが回らない階調反転ができるのがうれしい。





起動すると最初に出てくるのはNocturneの設定画面
上からテストプレビューボタン、スクリーンを反転、デスクトップを隠す、
影を表示しない、明るさ調整、モノクロ階調、ひとつ飛んで下がヒューを逆転
面白い使い方としてはスクリーン全体の反転を無効にして影を消すだけに使うという手もある




普段はメニューバーに常駐しているのでここから夜に変換
設定画面もここから呼び出せるし終了もここから




メニューバーをスモークにする機能も有るのだがこれで夜に変換したら
メニューバーが逆転するのかというとそうでもない
これだけ使い道がよくわからなかった




ヒューを回さずに逆転するとこんな感じ




アイコンをいろいろ表示している場合は…




ヒューが回ってしまうとこのように色そのものが逆転してアイコンもイメージが変わってしまう
ものによっては探しにくくなるのがちょっと不便




そこでヒューが回らない設定にしておくと階調を反転してもこの通り
赤いアイコンは赤く、青いアイコンは青く表示されるので探しやすい
こういう経験をするとアイコンは案外色で記憶していることが多いことがわかる




デスクトップを隠す設定にするとこの通りデスクトップは真っ黒




モノクロの階調もある
夜暗いところで煌煌と光るディスプレイを見ていると
眼が疲れてしまうのでこの機能はいろいろありがたいと思う



2013年6月22日







GeekTool

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応

デスクトップにShellコマンドの結果を表示しログをはったりカレンダー、時計、写真などのファイルを貼ったりして「ギーク」なデスクトップを作るアプリ。

どこかの厨二病のせいで最近は「ギーク」という言葉も随分安っぽくなったが、もとはシステムなどをハックする上級の技術者への敬意のこもった言葉だった。

そのギークが好むようなデスクトップを自在に作れるギークなツールだ。

といっても使い方は簡単だ。
GeekToolを起動すると3つのアイコンが描かれた操作ウインドウが現れる。
3つのアイコンはシェルとイメージ、ファイルをデスクトップに透過して表示するシンボルだ。

シェルを表示したい時は、shellアイコンをデスクトップにドロップする。
すると設定のスモークパネルが現れる。
シェルの場合はステータスを表示するコマンドを、イメージの場合は画像ファイルのスキームを、ファイルの場合はファイルのパスをここに入力する。

どれくらいの間隔で結果をリフレッシュするかも設定できる。
例えばDateと打てば日付時間を表示するが、そのままなら起動した時に時間を表示し続ける。
Refresh everyの数値を1にしておけば毎秒更新されるので時計の病の単位もほぼ正確に表示できる。

このリフレッシュタイムを入れることでリアルタイムにステータスを表示できる。
キャプチャではifconfigといれてリフレッシュタイムを1にした。
無線LANなどが切れたりつながったりするたびにデスクトップの表示が変わる。

実用性を考えてSMARTreporterログを表示する事例を掲載した。
SMARTReporterを入れているので、ハードディスクのSMARTのログをとっているが、これをデスクトップに表示することでディスク監視ができる。
最近入れたOS X SAT SMART Driverも併用すれば内蔵ディスクだけでなく外付けハードディスクでSMARTに対応しているものも常時監視できる。

SMARTは一時間に一回診断する設定にしているのでGeekToolのリフレッシュタイムも3600秒にする。
リフレッシュタイムが短いということはその間隔でコマンドを実行しているわけだから、あまり細かいものをたくさん常駐させるとそれだけCPUパワーはとられる。
必要のないものはできるだけリフレッシュタイムを長めにするのが省力化のコツか。

こういう実用性も持たせることができるし、デスクトップにおしゃれなカレンダーや天気などを視覚的に表示するTipsもあちこちに紹介されている。

使い方を工夫すると面白いツールだと思う。

GeekToolを使ったデスクトップ例
15 GeekTool desktop inspirations for the weekend

GeekToolで使えるシェルコマンドの例
GeekToolでデスクトップをカスタマイズ- あれやこれや備忘録

Macのデスクトップカスタマイズの定番!『GeekTool』を使ってMacをギークっぽくカスタマイズ! | 男子ハック

春樹の小部屋 GeekTool、その他デスクトップ解説





GeekToolの使い方
起動すると3つのアイコンが見えるのでそれをデスクトップにドロップする
現れる設定のパネルに必要な項目を入力していく
シェルの場合はコマンドを、ステータス表示の場合は
リフレッシュタイムと一緒にここに入れる




ifconfigと入れるとネットワークの接続状況を表示する
リフレッシュタイム0のままだと起動した時の状態を保持する




dateと打ってリフレッシュタイムを1にすれば毎秒更新されて秒単位も表示する時計になる




写真を貼る時はイメージをドロップしてSelectで写真を選択すればいい




いくつか貼付けてみた
イメージを使えばデスクトップに写真を貼付けることができる
ファイルでテキストを貼って付箋の替わりにもできる
ピンナップをベタベタ貼るといかにもギーク風?




ファイルを付箋のようにデスクトップに貼るだけなら
Fileでテキストを選択するだけでいい
メモはこれでいいがログを表示したくなった
この時はどうするか




シェルを使ってtailコマンドとログの場所のパスを組み合わせればいい
この場合SMARTReporterがユーザライブラリにログを書き出しているので
tail ~/Library/Logs/SMARTReporter.logでリフレッシュタイムを
3600ぐらいにしておけば常に最新のディスクの健康状態を表示してくれるようになる




GeekToolを終了するとき「Yes」で終わると全ての表示を停められる
「No」なら表示を残したままでGeekToolだけ停められる




表示するウインドウはグループ化できるのでピンナップベタベタの遊びモード
ログベタベタの戦闘モード(こけおどしモード?)などいろいろ組み合わせられる




上記GeekTool使い方リンクにあったコマンド作例
日付、時計、ネットワークアクセスしているプロセス名の表示




メモリ空き容量、ディスク空き容量、Uptime、
CPU使用プロセス名、CPUメモリ使用プロセス名などの例




カレンダーもこの通り
今日の日付を赤く表示することも可能




実用性を考えて先ほどのSMARTを大きめに表示した例




デスクトップのデザインに併せて文字の大きさだけでなく色やフォントも変更できる




こうして出来上がった「ギーク」なデスクトップ




勿論こうした中身ではなくみてくれにこだわることもできる
早速作ってみました、ミリタリーなデスクトップ




ウエスタンなフォントでウエスタンなデスクトップ




ジャズフォントを使ってジャジーなデスクトップ




ヒロシゲなフォントを使って広重デスクトップ…



2013年7月10日







Dialogue

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

iPhoneあるいはAndroidとMacをBluetoothで結びハンズフリーで通話、電話を受けたりかけたりが可能なメニューバーアプリ。

動作条件はOS10.8、64bitプロセッサのMacで、iPhoneとAndroidはBluetooth2.0以上。

MacにはSkypeを入れているしFacetimeなんかもあるのだが、このWebフォンはやはり制約があってなかなか使う場面が無い。
一番の問題点はチケットがないとこちらから一般の電話にかけられないし、一般の電話を受けられない、通話アプリを起動して常駐させないといけないなど問題がある。
結局電話はiPhoneなどの電話機で受けるということになる。
iPhoneやAndroidなどでSkypeを常駐させると電池を消耗するので結局使わなくなる…ということで今でも普通に電話で電話するというのがメインの手段になっている。

でも、Macに向かっている時に誰かからかかってきた時に電話を探してゴソゴソ、不便だなといつも思っている。
iPhoneにかかってきた電話をMacで取れれば便利なのに…という思いを実現するアプリ。
しかも受信しているのはSkypeではなく一般の電話なので勿論ケータイや固定電話からの普通の電話を受けられる。

ケータイも最近はキャリアが固定無料プランを用意してくれているので、これはこれでありがたい。

仕組みとしてはiPhone(またはAndroid)とMacをBluetoothで常時接続しておく。
iPhoneに電話がかかってきたらMacのデスクトップにも入電のポップアップが出て、これをクリックすると音声通話をMacのマイクとスピーカーでできる。

Skypeを使ったことがある人ならわかると思うが、あまり音を大きくすると回り込みがあるので、静かなところでないと使えないとか問題はあるが自宅で作業に集中している時にはありがたい機能だと思う。
作者サイトでもヘッドフォンの使用を推奨している。
ヘッドフォンでスピーカーをミュートしていれば、使用環境を選ばないし音を大きくしても問題無い。

接続の手順はキャプチャーで紹介するがとても簡単だ。
この手続きが必要なのは最初だけで、一度ペアリングを完了すると後はDialogueを起動するだけでMacとiPhoneがつながる。
接続は安定している。

両手を開けて通話ができる便利さを一度体験してみるとシェアウエア600円は安いと思えた。





まずMacとiPhoneの設定でBluetoothを有効にしておく
Dialogueを起動したらまずiPhoneとのペアリングをする
「接続する」ボタンをクリックするとその時に
検索できるBluetooth機器のリストが現れる
そこからつなぎたいiPhoneを選択する




するとペアリングの確認用の数字が表示される




相手のiPhoneの画面に確認ポップアップが出る
この数字が一致したら双方のペアリング認証ボタンをクリックする




接続が完了するとiPhoneの方で「接続されました」という表示になる




Macの方もiPhoneのユーザ名が見える
ところでメニューは日本語化されているがちょっとひどい日本語だ
「約 Dialogue」とは「About Dialogue」「役立つ」「To Use」のことらしい
また「ログイン後に開く」は機能しない




Macから電話をかけたい場合は検索フォームに入力すると
連絡先にアクセスしようとしている」のタグが最初だけ出てくる
住所録使用を許可する場合OKをクリック




ただし日本語の扱いに問題があるのか日本語の名前は検索できない
使いたい場合は連絡先アプリで日本語名にあとに
アルファベットを追加すると英文字はヌーメリックに検索にかかるようになる




iPhoneにかかってきた電話はMacのデスクトップではこのように表示される
電話を取るときは「受け入れる」(受信?)
登録がある場合は発信者の名前が出るので「拒む」(拒否?)で着信拒否




通話中に会話を録音したい場合は「記録」
電話を切るときは「吊るし上げる」(hang up?)
このように日本語の扱いにかなり問題があるがそれ以外は
安定しているしかなり使えるアプリだと感じた



2013年8月11日







CPUSetter

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.8Mountain Lion対応

Mac上でもCPUを仮想的にマルチスレッド化するハイパースレッディングを実現するアプリ。

ハイパースレッディングについて簡単におさらいすると、コンピュータはCPUの処理スピードで大体の体感速度が決まってしまうくらい、CPUの処理速度が重要なのだがかつてはこれはCPUのクロックを上げることでスピードアップしてきた。
1秒間に何桁の計算ができるかというのがクロック数。

この数字は等比級数的に伸びてはきたのだが、そろそろ技術的には限界にきている。
しかしますますOSは巨大化し、扱うデータもテキストから画像、画像から音声、音声から動画というようにこれまた対数グラフ的にどんどん大きくなっていてまだまだCPU高速化の要求はとどまる状況ではない。

じゃ、どうする?
一人でどんなに急いでも仕事が間に合わないんだったら、何人かで手分けしてやりましょ…これがマルチコア化。
CPUというチップの中にCPUのサーキット(core)がふたつとか4つとか複数入っている今のモダンCPUがそれ。
でもこれも限界があって、放熱の問題とか考えると10coreとか40coreとかはとても実現できる望みが薄い。

そこでひとつのCoreの中の処理を多重化して仮想的に複数のCoreがあるかのようにマルチスレッド化する技術をIntelは「ハイパースレッディング」と名付けた。

4Core8スレッドというようなスペックの場合、同時に並行して8つの処理プロセスがデータを処理している。
これは実感でもそうなのだが、このようにマルチスレッド化してCPUの処理速度は速くなるかというと
「速くなる場合もあるしならない場合もあるし、場合によっては遅くなる場合もある」
ということなんじゃないだろうか。

たとえばマルチタスクで多数のファイルを処理するような場合、確かにマルチスレッド、ハイパースレッディングは威力を発揮するようだ。
扱うデータが単調でリニアだから分割しやすいということらしい。

ところがビデオエンコードとか大きなデータが流れてくる処理は逆に遅くなったり、負荷が大きくなったりということがあるようだ。
実際業務用アプリの動きを見てると、最初からCoreの片側しか使わないように調整されているものもある。
実は今本業の方でもこういうケースに遭遇していて、ハイパースレッディングマンセーというわけではないのだなということを実感している。

Macの場合も実はこのマルチCore、ハイパースレッディングというのはコントロールできる。
できるんならやってみようというのがこのアプリ…ということらしい。

CPUSetterは物理的なCoreのうちいくつを使うか、またハイパースレッディングをいくつ使うかをスライドで制御する。

残念ながら私の2009年モデルのMacBook ProはCoreDuoなので、実際試してみるとCoreをふたつ使うかひとつに絞るかしかコントロールできない。
ハイパースレッディングに対応していないから仕方がない。

最近のMacの採用しているCPUならできる筈だ。
ただし上記のような理由で、それで高速化するかどうかは扱うタスクの種類によるし、場合によったらスレッドやCoreをシングル化した方が速いという場合もあると思う。

また今私も直面している問題だが特定のアプリがうまく動かない場合、シングルスレッド化することでうまく動くようになるということだってありうる。

このアプリがどう役立つかはケースバイケースだと思うが、試してみても面白いと思う。





CPUSetterを最初に起動する時にHelperを「インストールするか?」と聞いてくる
ヘルパーは以下のライブラリフォルダにインストールされるので管理者のパスワードを要求される
/Library/PrivilegedHelperTools/net.whatroute.cpusetter
/Library/LaunchDaemons/net.whatroute.cpusetter.plist





たとえばCoreDuoの私のMacBook Proの場合ふたつのプロセッサが動いている
CPUSetterの南京錠アイコンをクリックして解除すると変更可能になる




このようにシングルCoreにすると片側のプロセッサに
処理が集約されてもうひとつは休止状態になる




元に戻すとこの通り
仮想マシン上ではやっていたがホストのOSの上でもこういうことができる
さらに最近のCPUなら論理CPUも使える筈だから4Core8スレッドが可能になるかも
ただし上記の通りスレッドを増やせば高速化するかというと必ずしもそうではない
ケースによっては逆に遅くなったり動作に不具合が出てくる可能性もある
逆にマルチスレッドが原因で動作がおかしいアプリの
動作テストとしてスレッドを減らすという使い方もできる
むしろこちらの方が用途があるかもしれない




CPUSetterのアンインストールだが本体を削除だけでもいいのだが
ヘルパーが気になるならアンインストールは以下の方法で
Finderの検索で「CPUSetter」と入れて+ボタンで検索条件を追加
「システムファイル」「含む」を選択する
すると/Library/PrivilegedHelperTools/net.whatroute.cpusetter
/Library/LaunchDaemons/net.whatroute.cpusetter.plist

の2カ所にヘルパーが入っているのが見つかるからこれを削除する



2013年8月20日







Sync!Sync!Sync!

(Freeware/Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応

ふたつのフォルダを同期、あるいは差分追加、あるいは双方向同期、圧縮コピー、FTP同期転送などができるバックアップアプリ。

フォルダ単位の同期アプリということならいくつかあるが、このSync!Sync!Sync!は上記のように多機能で、ネットワーク越しにヴォリュームの同期とか、アップローダとしても使えそうだ。

同期コピー、追加コピーもそれぞれ「選択」というメニューも用意されファイルの書き込みや削除の時に確認を出すこともできる。

週一あるいは毎日定期バックアップを取るスケジュール機能もあるので、バックアップは取りたいがTime Machineは必要な容量がデカすぎて困るという場合は、その代わりとしても使える。

詳細なログが残るのもありがたい。
何を削除して、何を追加したかはログから追える。

フリーウエアとしてもフル機能を利用できるが、バックアップの組み合わせは3つまでに制限される。
シェアウエア登録すると制限が無くなるので、フリーウエアとして試用してみて使えると思ったら登録すればいい。





Sync!Sync!Sync!は左の同期リストに+ボタンで組み合わせを追加
右のバックアップでどのフォルダからどのフォルダへ同期したいかを選択できる
追加はA+B、同期はBをAに置き変え、双方向は元もA+Bに同期する
それぞれ「選択」という確認画面が出てくるモードもあり他に圧縮、FTP同期などが用意されている
この組み合わせはLE版(フリーウエア)では3つまで登録できる
シェアウエア登録するとこの制限が無くなる




「バックアップ」ボタンをクリックするとディレクトリ設定の確認タグが2回でてくる
ここを間違えるとバックアップしたい元ファイルを消してしまうので慎重に確認しろというこだ




同期が始まると「実行中です」という表示とともにプログレスバーが出てくる




プログレスバーは詳細表示で今何をしているかの表示も可




作業が完了するとMountain Lionの場合通知センターから完了の表示が出る
ログが残るので何を実行したかを確認できる




ログをたどって何をコピーしたか、何を削除したかを追うことも可能




なにも追加、削除されなかった場合の表示はこんな感じ




こうして同期してみると結構サーバにはゴミがたまっていることがあるので
Sync!Sync!Sync!でネットワーク越しにサーバのファイル管理という手もある
同期速度は速い方だと思う



2013年8月21日







NXWine

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応

WindowsのOSや仮想化ソフト、エミュレータを使わずにMacの上でWindowsアプリを動かすWineプロダクトがX11からも開放されたリビジョン

これは日本人の作者さんによる日本語版のWindowsUIをベースにしているWineで、やはりX11を使わないことでますますMacのネーティブに近くなってきた。

WineあるいはDarwineといえば結構昔からいろいろなバージョンを試しているが、WindowsのOSもエミュレータも必要ないMac上でWindowsアプリがネイティブに動くという画期的な試みには注目してきた。
最初の頃のWineはマインスイーパとメモ帳が動くくらいのシロモノだったけど、それでも「Windowsと比べてソフトが少ないMac」とさんざんいわれてきたからMacの上でWindowsのアプリがネイティブで動くこの試みには希望を感じた。

それにOSフェチとしてはエミュレータも仮想化ソフトもなしにWindowsOSもインストールしないで、Windowsの機能がどこまで使えるか、それをどういう仕組みで実現するかというのはワクワクするテーマではあると思う。

このNXWine、No X11 Wineということなんだろうと思う。
X11はMacのネイティブな環境ではないので、それをつかわないことでますますMacデフォのUIに近くなってきた。
そして動くアプリも隔世の感があるくらい多くのアプリが動くようになっている。
これはそのうち本当にVMWare Fusionも必要なくなるんじゃないか…と楽しみになってくる。





Wineでやはり気になるのは何が動いて何が動かないか
Windowsで使っているPochitterは起動には成功したが認証に失敗して固まってしまう




もうひとつ愛用しているWebsite Explorerはインストーラを使うがちゃんと動いている




そしてインストールに成功しているだけでなくちゃんと起動して機能も果たしている
これを使うためにWindowsを仮想マシンで動かしていることが多いのでこれが動くのはうれしい
検索クローラー対策のサイトマップもこれで頻繁に更新できるか




もうひとつ面白いのはExPingも動いていること
このようにネットワークアプリ、インターネット関係は結構動いて機能する




例えばMacのSafariなどでURLをコピーしてWine環境で右クリック、
「貼付け」をするとペーストボードの共用化でWindowsのアプリにペーストできる
WineのUI統合はここまで進んだ




インターネットユーティリティが使えるならやはりInternet Explorerが動くんじゃないか…




といろいろ試してみたがInternet Explorerの7、8、9の
32bit、64bitバージョンを試してみたがどれもインストールに失敗するか
起動しても読み込みが始まらないという結果だった
キャプチャーはIE8の32bitの起動には成功したが接続中のまま止まってしまう様子




こういう表示で起動できないバージョンも
いろいろ対処法も作者サイトに書かれているようだが私の方がまだ研究中




NXWineを起動するとデフォルトの操作画面はこういうメニュー
これがWindowsのスタートボタンに当たると思えばいい
コントロールパネルもここから入る




「プログラムの追加と削除」はコントロールパネルの中にあるのではなく独立したメニュー
アプリを選択して削除ボタンでアンインストーラが立ち上がる




「Wineに終了シグナルを送る」はWineの特別なメニューで終了メニューのアプリ強制終了に近い
やはりプロセスが固まって終了できなくなった場合を想定しているようだ




Wineエクスプローラは使い方はWindowsのExplorerと同じ
ユーザ領域内のファイルを探すのに使う




これがWindowsにない独自の機能だがWineファイルマネージャ
というのもあってこれはドライブ全域を操作する
なぜこの使い分けがあるのかだがここにZドライブが見えてるのが象徴的だと思う
ZドライブはMacの起動ボリュームそのもののルートを指している
そしてメニューのC\ボタンを叩くとCドライブも見える




そのCドライブの実体は~/Library/NXWine/prefixies/default/drive_cにある
Windowsの本来のドライブルートをここにおいてZドライブの中に入れることで
Windowsの入れ子スタイルのファイルシステムを実現している




そして~/Library/NXWine/prefixies/default/drive_c/usersの中にユーザフォルダがあって
その中のデスクトップは~/Desktopにエイリアスになっている
同じく~/Library/NXWine/prefixies/default/drive_c/users
/(ユーザ名)/My Documents
~/のエイリアスになっている
こうすることでデスクトップの中にCドライブがあってその中のユーザフォルダの中に
デスクトップがあるというWindows独自の入れ子構造を実現している




同じく~/Library/NXWine/prefixies/default/dosdevices
すべてのドライブレターの格納先になっていてマイコンピュータの実体になる




例えばWindows版Firefoxは動いたのでこれでファイルをダウンロードする




するとWindowsでのデフォのダウンロード先はマイドキュメントのダウンロードフォルダだから
NXWineの場合ユーザフォルダの中のダウンロードフォルダになるので
ここにMac用のダウンロードフォルダとNXWine用の
ダウンロードフォルダがふたつ並ぶという面白い現象が起きる
Macのダウンロードフォルダはローカライズされていて本当の名前はDownloadだから問題無いが
もし将来これを英語ローカライズしないといけなくなったらどうするのか興味深い問題だ




ちなみにIEは全滅したがFirefoxはインストールも
起動も問題無くできてこの通りWebも問題無く表示した
WindowsでのFirefoxの表示が気になる時には作業が速くなる




NXWineVMWare FusionBootCampに対する最大のメリットは起動の速さで
起動に数分〜十数分かかる両環境と比べるとNXWineのアプリ自体はほぼ瞬間的に起動する
ただCPUは常に50〜80%は回っている状態で冷却ファンもガンガン回る
もし実用に使いたいなら一長一短なのでちょっと作業したい時はNXWine
じっくり長時間作業しないといけない場合はVMWareBootCampとなると思う




私がWindows負荷テストの時に愛用しているWinny作者さんの
作ったゲーム/スクリーンセーバアプリやフライトゲームはちゃんと動いている
作者サイトにもゲーム用のリソースのインストール法が解説されていてこういう系統には強いようだ




もうひとつ気に入らないのはNXWineのせいではなく
Windowsのインストーラのカルチャーの違いなのだが
いろいろインストールするとデスクトップが散らかること



2013年9月18日



anchor

<訂正と追記>NXWine上でInternet Explorerはちゃんと動く!ただしMS純正ではなくWine最適化IEだが…

先日取り上げたNXWineのテストでInternet ExplorerはMicrosoftのサイトから7~9の32bit版、64bit版を全部試したが上手く動かないということを書いた。

ふと思い立って、というか先日も気がついていたのだがPrograms and Filesのフォルダの中に「Internet Explorer」というフォルダがあった。
中身が空だったのは多分IEのインストールと削除を繰り返したからだ。
思い立って…またNXWineをインストールし直した。

そしてその中のInternet Explorer.exeなるファイルを起動すると、なんとちゃんとInternet Explorerが起動するではないか…

このInternet ExplorerはMicrosoft純正ではなく、WineプロジェクトのためにWineに最適化されたブラウザだ。
さすがにMSの素のInternet Explorerをそのまま起動できるようにするには、いろいろ越えなければいけないハードルがあるんだろう。
Firefoxはインストールして起動もできたから、Internet Explorer独特のローカルルールの何かが邪魔して起動できないに違いない。

これだとMSのIISのストリーミングとかActiveXとかに対応しているのかとかテスト運用する上で疑問はあるが、フォントやレイアウトの雰囲気を確認する程度の用途には使える。

他にも動かないと思ったいくつかの機能は動くようなので、このアプリでしばらく遊んでみようと思う。
それに何と言ってもVMWare FusionプラスWindowsOSよりも軽いし容量も小さい。3GBあるかないか程度だから、カジュアルユース(?)だと思う。





先日のレビューでNXWine上でInternet Explorerは動かないと書いてしまったが
バンドルされているWine Internet ExplorerがPrograms and Filesの中にちゃんとあって起動できる
MS純正品ではないので最近のIE9とかとはかなり雰囲気が違うがこの通りWebサイトを表示する




幣サイトを表示してみた
反応には若干時間はかかるがレイアウトの表示の雰囲気は確かにTrydentだ
Webサイトのレイアウト崩れの確認には使えると思う



2013年9月22日







LanScan

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

同じLAN内に接続している全てのデバイスのIPアドレス、MACアドレス、デバイス名をリスト表示するアプリ。

使い方は簡単で、スキャンボタンを押してリストを見るだけ。
ゴミ箱アイコンボタンでスキャン結果をリセットしてもう一度スキャンを何度でもスキャンできる。

フリー版とシェアウエア版があってデバイスの数は無制限だが有料のプロ版ならプロトコル別にスキャンができる。

ネットワークのホストとかを調べたいとかは割とシステム側でできるのだけど、ネットワークに何がつながっているかを知りたい時がある。
他のデバイスにつなぎたいけどそのIPアドレスを手軽に調べたいとき、このLanScanが役に立つ。
特にネットワークセッティングでMACアドレスが知りたい時などに、PC以外のデバイスは結構面倒だったりするのでこれは便利だと思う。





LanScanのインターフェイスは実にシンプル
スキャンボタンをクリックすると現在つながっているセグメントのデバイスを探し始める




この表示でスキャン完了
表示するのはIPアドレス、デバイス名、MACアドレス、機器のベンダー名
タイトルバーにサブネットマスクが許容するIPの範囲が表示されているのに注目
ルータに固定IPを設定したい時にMACアドレスでIPアドレス割当予約するのに便利



2013年10月20日




LanScan

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.10Yosemite対応OS10.11El Capitan対応OS10.12Sierra対応
OS10.13High Sierra対応OS10.14Mojave対応OS10.15Catalina対応

ネットワークに接続しているホストのデバイス名、ログイン名、ポートステータスなどをスキャンして不正接続などを防いだりネットワーク解析などに使えるユーティリティアプリ。

以前は別のアプリを使っていたが、このアプリなら、無線LANだけでなくイーサカードごとにスキャンできる。

サブネットを絞ることも拡げることもできるのが便利。

ダウンロードしたなりのフリーウエアでも以上の使用は可能だが、プロ版を登録するとそれぞれの危機のPORTScanをしてポートの使用状態を確認したり、デバイスの名前、ログイン名などが確認できる。

自宅の無線LANに誰かが不正アクセスして勝手に使っているんじゃないかという不安がもし出てきたら役に立つ。





ネットワークをスキャンして接続しているデバイスのIPアドレス、MACアドレス、
登録名(未登録の場合は名前の最初三文字)、ホストネームなどを表示する




それぞれに登録名を与えておけば不正アクセスがあった時に見分けやすい
…はずなのだがWho's On My WiFiなんかに比べると
MAC参照がいまいちでホストネームの表示は不確実




ポートスキャンが可能だが結果表示にはプロ版の購入が必要




ポートスキャンの範囲を絞ったり特定のポートだけスキャンしたり
できるのでトラシューのネットワーク診断の時は便利そう




またスキャンのIPアドレスの範囲を絞ったり逆にサブネットを
拡げたりできるのでルーターのL3スイッチ設定の間違いなんかも診断できる




今は無線LANのen1しか認識していないが有線イーサなどのNICポートごとのスキャンも可能




こういうネットワーク診断には以前Who's On My WiFiを使っていたが
この配布元は今ではオンライン診断サービスだけになってしまって
クライアントアプリの配布をやめてしまったようだ
役に立つアプリだったのに残念…今後はLanScanでということか



2020年4月14日







MenuBarTitleToIcon

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応
OS10.9Mavericks対応

メニューバーのコマンドメニューをアイコンに置き換えるSIMBLプラグイン

これを入れる効果はメニューバーのコマンドメニューのスペースを節約できるので、メニューエクストラ、メニューバーアプリのアイコン表示がアクティブになっているアプリのメニューの陰に隠れて見えなくなるのを少し解消する。

見えなくなるのを大幅に解消したい場合はMinimumMenuのようなアプリを使っているが、ちょっとワングランスでバッテリーの残量をみたいとかそういう時に、いちいち表示を切り替えなくてもよくなる可能性が高くなる。

インストールにはEasySIMBLが必要になる。 先にEasySIMBLをインストールしておいてからインストールするべし。





通常はこんな表示なっているアプリアイコンを…




こんな風に変える




その効果はこういうことでアプリメニューに隠れてしまう
メニューバーアプリのアイコンを少しでも見えるようにできる
特に私の場合メニューバーアプリでメニューバーを端から端まで
使っているので少しでも見える領域が増えるのはありがたい
アプリメニューは慣れれば文字である必要は無いし…




どのアプリでもこの効果を享受できる訳ではない
Cocoaアプリでないとだめということかな



2013年11月11日







SideEffects1.9

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

Lion以降モノクロームになってしまったサイドバーアイコンをカラフルに戻すSIMBLプラグインがMavericksに対応

最近ではあまり話題にならなくなったがLionに移行した時にメニューバーアイコンは原則モノクロ、サイドバーアイコンも原則グレーモノクロとUIのルールが変更されて、ユーザの間でかなり文句が出た。
でも慣れというのは不思議なもので、もうこのサイドバーのアイコンのグレー濃淡にすっかり慣れてしまうとMacは昔からこうだったかのような錯覚さえ生まれてくる。
ユーザから文句も聞かれなくなった。

しかしSnowLeopard以前のUIはここは色がついていたのですよ。
このSideEffectsを使えばSnowLeopard以前のサイドバーアイコンに色がついていた状態をMavericksでも再現できるようになった。

ここはやっぱり色がついていた方が良い気がする。
特に共有、デバイスのセクションはグレー濃淡だと識別しにくい気がする。
ごたごた色を使いすぎない方が見た目がシックになるというAppleの主張は分からないでも無いが、ここはやはり見やすさ優先でSideEffectsを入れた。

インストーラにはSIMBLが必要になる。
以前Lion時代に試した時は効果が不安定というか、知らない間にモノクロに戻ってしまうという症状があったが、Mavericksで最新版を試している状況では効果もとても安定している。





ディスクイメージを開くとインストーラとアンインストーラがセットで入っている親切設計
手動でもアンインストールは簡単だがこういう配慮はよいと思う
左のインストーラを起動




あとはインストーラの指示に従ってOKを押し続ければいい




SideEffectsのインストールはあらかじめSIMBLがインストールされていることが条件
私はEasySIMBLを使っているので途中でマネージャー画面が出てくるがこれも見ているだけでいい




こうしてFinderの左ペインのアイコンに色がついた




特にデバイス、共有のアイテムが見やすくなると思う




ちなみにこちらが色がついていないMavericksデフォルトのサイドバーアイコン




SideEffectsの実体は~/Library/Application Support/SIMBL/Plugins/
インストールされるColorfulSidebar.bundleというプラグインバンドル
これをマネージャーまたは手動で隣のPlugins (Disabled)
というフォルダに移せば一時的に効果を無効にできる



2013年11月17日







DockMod

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

Mavericks、Mountain Lionでドックのデザインを変更できるアプリ

これをインストールすることでできるようになることは
1)ドックの角を丸か角張ったデザインを選択できる
2)ドックの角の光沢を除去したり色を調整できる
3)アイコンを透明にできる
4)アイコンの床の反射を除去したり透明度を調整できる
5)ドックの背景にjpegなどのイメージをオーバーレイしたり貼付けたりできる
6)そのイメージを透明化したりできる
7)ドックデザインを複数作って切り替えができる
8)Spacesの各デスクトップに違うデザインのドックを割り当てられる

という感じで、私はこの6番に目が釘付けになった。

これを使えばできるんじゃないか…透明なドック…
ということで試してみた。





DockModを初回起動するとライブラリをインストールするか聞いてくる
このDockModは結構いろいろなドックアプリにライブラリをインストールして以前のドックをアプリケーションサポートにバックアップする
Appleが結構厳重にガードしている機能なのでこれは同意するしか無い




Mavericks版はまだ試作段階で安定性は保証できないとのことだ
初回起動のインストールの最後にドックの安定性チェックが入る
ドックが問題なく表示されいるならYesをクリック




これですべての項目にチェックが入ってインストールが完了する




DockModのインターフェイスはこんな感じ
左ペインがドックデザインのリスト、「+」ボタンで新規ドックの追加
右ペインがドックのデザインのパラメータで真ん中が変更されたドックのプレビューウインドウ
左下の「Apply Selecred Theme」をクリックするとプレビューのデザインが実際のドックに反映される




まずドックの背景にjpegを貼付けるのはここの「Choose」ボタン
どうせダミーなので写真は何でもいいからできるだけ軽いものを選ぶ




そしてその下のスライドで写真の透明度を100%にまで持っていく
写真の「Overlay」が外れていることを確認しておくこと




ドックのエッジの反射も無効にしておく
「Shine Color」「Enabled」>のチェックを外す
以上で左下の「Apply…」のボタンをクリック




するとこの通り!できました!
ドックが透明になってすっきりアイコンが浮かび上がる




アイコンの反射は残すかどうかは好み次第で…
私は邪魔だと思ったので反射も殺した




これが見やすいかどうかはもちろんどんな壁紙を貼るかによると思う
白っぽい壁紙を使いたい人は透明化ではなく黒っぽいjpegをドックに張って
黒い背景にすれば壁紙のデザインの影響を受けなくなると思う




私は当分はMavericksのデフォルトの壁紙を使うつもりなのでこの場合はこのTipsは役に立つと思う
いろいろヘルパーを仕込むのはちょっと嫌だがこのアプリが8ドルならよしとするべきか




DockModをアンインストールする時には~/Library/Application Support/DockMod/Backup/の中の
Dock.app本体のバックアップを/System/Library/CoreServices/に戻す



2013年11月23日







SixtyFour

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

64bitで起動しているアプリのうち32bitモードで起動可能なものを、チェック一発で32bitモードに設定してメモリの節約、システムパフォーマンス向上するアプリ。

実際のところこれがどれほどメモリの最適化、システムパフォーマンス向上に役立つかはちょっと疑問を感じた。 私の場合常駐ソフトは結構立ち上げているが、それでもこのリストに該当するアプリは10もあるかないかで、これでどの程度メモリの節約になるかはよくわからない。
多分焼け石に水。

それでもこのアプリがいいなと思うのは以下のケース。64bitで起動すると調子が悪いアプリも中にはあるので一時的に32bitで起動しているアプリがある。
これは通常アプリ本体のアイコンをFinderで選択して「情報を見る」で確認するしかないが、これもなかなか面倒なのでこのSixtyFourで一網打尽にチェックできるのは便利。
私の場合もあったが、32bitモードにしたまま忘れているというアプリもあるのでこれでチェックできる。

起動時にリストアップされるアプリは64bit化されたアプリで32bitモードでも起動できるアプリだけである。
だからSafariのように64bitネーティブになってしまって32bitで起動できないものはリストアップされない。
逆に64bit化されていないアプリもリストアップされない。
32bitに切り替えることが可能なアプリだけだ。





SixtyFourを起動するとすぐに内部をスキャンして64bitアプリをリストアップし始める
リストアップされるのはあくまで64bitアプリで32bitでも起動できるものだけだ




このうち常駐系のアプリで基本的にメモリは大して必要ないものはチェックを入れていく
チェックされたものは次回起動時から32bitで起動する




これはアプリの本体アイコンを選択してコマンド+iキー
表示される「情報を見る」タグにある32ビットモードで開くのチェックと同じものだ
アプリ個々に情報を見るタグを開くよりも1画面で管理できるというのがこのアプリのアドバンテージ




上のスクリーニングボタンで32bitで起動しているものだけ、
あるいは64bitで起動しているものだけをリストアップすることもできる




そして中には32bitが選択できるにもかかわらず32bitモードにすると
起動できない、あるいは一部の機能が正常に動かないアプリがあるので要注意だ
例えばiTunesもチェックを入れることが可能だが入れると起動できなくなる




SixtyFourが起動中は新たに起動されるアプリが
64bit、32bitどちらで起動しているかをGrowlで表示してくれる



2014年1月3日







TotalTerminal

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

Terminalコマンドスクリーンがデスクトップの上端からバイザーのようにおりてくるようになり邪魔にならないTerminal画面カスタマイズ表示アプリ。

以前Visorとして紹介しているが、中身はVisorとは全く別物になった。
VisorはSIMBLプラグインだったが、このTotalTerminalはSIMBLに依存しない独立したアプリになった。

そうすると何が便利かというと、普通にTerminalから起動すれば普通のTerminal画面になって、TotalTerminalから起動すればバイザー風の表示になる。
いちいちSIMBLなどのランタイムを止めなくても使い分けができるので、コレは便利になった。

またVisor風の表示だがTerminalなので、Terminalのタブ機能は使える。

Terminalがアクティブでない時はコマンドラインのウインドウが自動的に消えるので邪魔にならないのがいい。
いつでも起動しておいて使いたい時にすぐTerminalに入るという使い方をしたい時には便利だと思う。





TotalTerminalのディスクイメージを開いたところ
インストーラと一緒にアンインストーラも入っているので安心して試せる




インストールは基本インストーラの指示に従って「続ける」「OK」をひたすらクリックするだけ




デスクトップの上端からスーッと降りてきてデスクトップ上半分を覆ったデフォルトの表示状態
別のアプリをアクティブにするとすぐにこのパネルは消えるのが便利




分割表示も可能なので目grepも自由にできる(?)w




またサイズをデフォルトサイズに変更することも可能
他のアプリと見比べながらコマンドを打ちたい時はこちらの方が便利かもしれない




そして標準のTerminalと同じようにタブも使える
標準Terminalから起動すれば普通のターミナル画面になるし
TotalTerminalから起動すればこの画面に戻れるので
いちいち何かの環境を入れたり切ったりしなくても表示の切り替えができる
他のアプリがアクティブになればこのスクリーンは消えるのでTerminal
GUIをしょっちゅう行き来する人にはとても便利なデザインだと思う



2014年2月17日







PushDialer

(Freeware/Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

Macの連絡先から電話をかける操作でiPhoneから電話をかけられるシステム環境設定ペインとiOSアプリのセット。

iOS版はPushDialer on the App Store on iTunesから。

以前ここで、Dialogueというアプリを紹介したことがあるが、これがなぜかMavericksで動かなくなってしまって悲しい思いをしていた。
(その後動くことが判明。Bluetoothがちょっとつながりにくくなっていただけだった)

このPushDialerは受信はなくて発信だけをMacからできるのが、Dialogueと違う。
また接続はBluetoothではなくWi-Fiを使う。

使い方はシンプルでiPhone側で表示した5桁のPINコードをシステム環境設定ペインの増すに入力するだけでマッチングができる。
あとはMacとiPhoneのWi-Fiアドホック接続で電話をかける動作をリモートできる。
iPhoneの方に「かけてもいいか?」という確認が出るので許可すると電話をかけられる。

iPhoneに完全にノータッチというわけにはいかないが、やっぱりiPhoneの連絡先よりMacのアドレス帳の方が使いやすいと感じでいる私のようなコンサバティブなユーザには歓迎される機能だと思う。





最初に無線LANでMacとiPhoneをペアリングする
iPhone側で表示された5桁のPINコードをMacに入力すると許可するか聞いてくる




Mac側はフリーウエアのシステム環境設定ペインに5桁の升があるのでここに入力する
接続の設定はこれだけでとても簡単




電話の掛け方は連絡先の電話番号を右クリック
Dial Number on iPhoneでiPhoneに番号を引き渡す




iPhone側はロック状態の場合はスライドで電話発信を許可する




ログイン中は「許可するか?」と聞いてくるので許可ボタンで発信
完全ノータッチというわけにはいかないが電話をクラックされるのも
怖いのでセキュリティのために仕方が無いということで納得しよう



2014年2月23日







BlackDock

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.9Mavericks対応

ドックのスキンがほとんどカスタマイズできなくなったMavericksのドックの背景を黒っぽくするSIMBLプラグイン

私の場合ドックはかなり前から背景を透明化して使っていた。
MavericksではDockMod で背景を透明化していた。
ところが10.9.2のアップデートをかけたらDockModが動かなくなってしまった。
またドックのAPIが変更されたのが原因らしい。

Appleは何が何でもこういうところからサードパーティを追い出す方針らしい。
近日中にDockModの作者さんは対応してくれると思うが、Mavericksのデフォルトの白っぽいドックの背景に白のアクティブランプはとても見づらいと思うのだ。
ここのカスタマイズができなくなったのはどう考えても改悪だ。

そこでせめて背景を黒くしてしばらくしのぐために、このアプリを入れた。
動作にはEasySIMBLが必要になる。
作者さんのセットしてくれたAppleScriptはなぜかちゃんと動かなかったので、EasySIMBLの通常の手順通り、ドロップして一度SIMBLをインアクティブにしてから、アクティブに戻したら2Dドックになって背景が黒くなった。

これでもデフォルトよりかなり視認性が高い。

私の場合ドックアイコンを最小にしているので、このドックのデザインの問題は本当になんとかしてほしい。
DockModが動かないので、このBlackDockでなんとかしのぐことにした。

このままDockModがダメならBlackDockに乗り換えるかも。





Mavericksを10.9.2にアップデートしたらDockModが動作しなくなった
その結果Mavericksのデフォルトの白っぽいドックに戻ってしまった…とても見づらい




そこでせめてドックの背景を黒くできるBlackDockでこの見辛さをなんとかしようと思った
ところがBlackDockをアクティブにするスクリプトはなぜか動かなかった




そこでEasySIMBLの手順通りプラグインリストに本体をドロップして
上のSIMBLを使うボタンを一度オフにしてもう一度オンにする




そうするとこの通り
ドックのデザインは2Dだが一応ちゃんと黒くなった
これでもデフォよりは視認性は随分高くなる



2014年3月4日







DockMod2

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応

Mavericksの10.9.2アップデートで動かなくなっていたドックのスキンカスタマイズアプリ、DockModがバージョン2になってGUIも一新して帰ってきた

いやあ、これはうれしい。
私の場合最近視力も怪しくなってきて、デスクトップのコントラストが低い部分は見えづらくなってきている。
ところがMavericksでほとんどカスタマイズができなくなったドックデザインはグレーの背景に白いアクティブライトが点灯しその上に最近流行のグレーっぽい立体感が少ないアイコンが並んでいると何がそこにあるの全く見えない。
ドックを大きくすれば問題ないのだろうが私の場合どうしてもドックを最小化して使いたい事情があるので、このデフォルトドックは本当に使い物にならないと思っていた。

そこでこのDockModでドックを透明化して背景がやや暗めのデスクトップピクチャを貼っておけば問題なかったのだが、Mavericksの10.9.2のアップデートでこのDockModが動かなくなってしまった。

そこでBlackDockで代用するという記事をつい先日上げたばかりだが、このDockModの作者さんはMavericksのアップデートに対応するだけでなくGUIも大幅にデザイン変更、より分かりやすく操作しやすくなった。

それに伴いバージョンも2に上がったので前々から準備していたということかもしれない。

これでドックのカスタマイズに関する不満は無くなった。





旧バージョンを起動するとアップデートの案内がくる
早速アップデートをかける




起動したDockModはほぼ別物というくらいGUIが刷新されたがライセンスは引き継がれる
左のメニューで操作画面を選択、ホーム画面がこれでスキンの変更は2つ目、設定は3つ目のボタン
以前のようにデフォルトのドックアプリをバックアップする必要は無くなった




スキンの変更画面はパラメーターウインドウとプレビューウインドウが一つになった
右上の「Apply」ボタンをクリックすると今見ている状態にドックのデザインが変わる




このプレビューウインドウの背景を今のデスクトップピクチャとそろえることができる
このボタンで同じになるし他のデスクトップピクチャを選択することもできる




ドックのデザインの効果は背景のデスクトップピクチャに
影響されるので同じ条件でプレビューできるのはありがたい




二つ目のボタンを押すとドックのスキン変更画面に入れるが最初はいくつかのひな形が用意されている
これを複製してエディットすることで自分のオリジナルスキンのドックをいくつでも作ることができるし
誰かのエクスポートデータがアップされていたらそれをダウンロードして適用することもできる
これは流行るかもしれない




ひな形を右クリックすると複製、エクスポートなどのメニューが用意されている
インポートはスキンの編集画面にボタンが用意されている




例えば黒いガラス風のドックスキン
これはこれでかっこいいし実用性もありそうだ




キャンディーケーンスキンは派手好きな人向け
視認性は高くないかもしれないがこういう派手なデスクトップにしたい気分の時もあるかも




私はやっぱり透明のスキンでひな形を若干エディットしてアウトラインも無しにした
もう何年もこのデスクトップで使っているので目がなじんでしまっている




ところでドックアイコンの右クリックでスキンを変更できるのは前のバージョンも
そうだったのか確認できないが頻繁に気分を変えたい人には便利だと思った
こういうことでMacを楽しむ人にはいろいろ配慮された変更がされている



2014年3月8日







iRamDisk

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応
OS10.9Mavericks対応

RAM(内蔵メモリ)の一部をディスクストレージとして使うためのRAMDiskアプリと、これを使ってMacのSSDの寿命を延ばす、あるいはWebも高速化する方法。

RAMディスク…懐かしい響きだ。

OS9時代にツール無しにできるというのでチャレンジした覚えがあるが、OS Xになってからあまり必要性を感じていなかった。
RAMディスクとは物理メモリ…つまり内蔵メモリの一部分をパーティションのように切り離して、内臓ハードディスクのようにストレージとして使えるようにファイルシステムでボリュームとしてマウントすること。
何のためにこんなことをするのかというと、読み出し書き込みの速度が圧倒的に速いということだ。

例えば特定のアプリをこのRAMディスクに置いたら起動は瞬間的にできる。
システムを置くのはちょっと危険だが、バックアップがきくファイルならここに置く手はある。

ただし今MacBook ProはSSDを入れてFusionDrive化している。
最近は新しい筐体はSSDが基本だから読み書きを高速化するという意味ではあまりメリットが無い。
なんせRAMディスク化する領域は物理メモリの15%〜40%程度だからせいぜい数GB程度の大きさだし、高速化できる機能は限られている。

だからRAMディスクは意味が無いと思っていた。
ところがこういう記事を見つけた。
SSD延命策まとめ

SSDには寿命がある。
この寿命は主に書き込み回数に比例する。
書き換えを繰り返すことでメモリの皮膜が劣化するためだ。
なら書き込みの回数を減らすことで、SSDを少しでも延命したい。

システムの動きを見る時に書き込みの頻度が非常に高い領域がある。
それがキャッシュだ。
システムキャッシュ、ユーザUIキャッシュ、Webキャッシュなどがそれにあたる。
この領域をHDDに逃がすことでSSDを延命することができる可能性がある。
しかしキャッシュの読み書きを高速化するためのSSDである。
これはまさに蛇が自分のしっぽを呑み込んでいるような矛盾律だ。

そこでRAMディスクだ。

このキャッシュをRAMディスクに逃がすことでSSDへの書き込みを減らし、しかも高速化も達成できる。
例えばSSDを導入した時にこういうことを感じたことは無いだろうか。
SSD化でシステムの起動は目が醒めるほど速くなった。
ブラウザの起動もほとんどアイコンジャンプ一回くらいで起動する。
しかしブラウザの中のWebは今までと同じ、相変わらず遅い。
Webの表示は内臓ディスクとは関係ないのでこれは仕方が無い。

WebキャッシュをこのRAMディスクに逃がすことで高速化できる可能性がある。
私はSafariを使う場合キャッシュを無効化することにしている。
キャッシュを無効化している場合は関係ないが、有効状態で使うなら高速化の効果も期待できる。

この内蔵メモリの一部を切り離してディスクとしてマウントするRAMディスクの話が上記延命策の話で出てくるが、これと同じことがOS Xでもできないかと思っていたらそういうアプリがあった。
それがこのiRamDiskだ。

手順をまとめておく。





iRamDiskの使い方は難しくはない
メモリのどれくらいの領域を切り離すかはこの画面のスライドで設定できる




システムキャッシュやアプリをここに置くならバックアップを取るのがセオリーだが
そのバックアップをSSDに書き出されたのではSSDの延命のためにRAMディスクを設定する意味が無くなる
なのでバックアップは無効にするからここに置くのはユーザキャッシュだけということになる




Macのユーザキャッシュの場所はここ
~/Library/Caches/がユーザキャッシュでこの中の
~/Library/Caches/com.apple.SafariSafariのキャッシュだ
これをRAMディスクで生成したボリュームに
移せばいいのだがもちろんコピーやドロップするだけではダメ




キャッシュ領域を生成したRAMディスクに移すにはTerminalコマンドを使う
これは.bkという拡張子がついたキャッシュのバックアップを
念のためにライブラリの中に作成するコマンド
次にRAMディスクにキャッシュ移動とここにエイリアスを作るコマンドを打つ



以下の手順はこちらのサイトを参考にした。
Mac のキャッシュフォルダを RamDisk に移動してみた/ MNPZ.BLOG

Terminalを起動して、以下のコマンドを打つ。
まずは念のためにユーザキャッシュのバックアップをライブラリフォルダの中に作る。

sudo mv ~/Library/Caches ~/Library/Caches.bk

次に元のキャッシュをアプリで作ったRAMディスクに移動して、元に在った場所にエイリアスを作る

sudo ln -s /Volumes/RamDisk ~/Library/Caches

これでRAMディスクにキャッシュができて、頻繁に書き換えが起きるキャッシュをSSD上に置かなくてもいい。
副次効果としてWebキャッシュもここに置かれるので、Safariなどのブラウザの表示も速くなるかもしれない。

かもしれない…という曖昧な表現を使ったのは、実は私はこれをやっていないからだ。

SSDの延命策について調べていくうちに、こんなサイトを見つけた。
SSD耐久テスト

ここを見るとサムスンの840EVOの寿命が250GBで244年となっている。

もちろんこれは実測に基づいた計算式で割り出した理論値で、必ずしもこの通りにはならないかもしれない。
840PROの値が出ていないので、それも不明な部分だ。
しかし240年!
一桁オーダーが狂ったとしても24年…そんなにもつんだったら別に延命策なんか考える必要は無いのかもしれない…と思い直した。
折角調べた上記延命策はメモとして書いておくが、試していないのはこうしたわけからだ。

ただあまりSSDに容量が無いとかFusionDrive化していないという事情のある方は検討してみてもいいのかもしれない。
個人的にはSSDは10年ももてば御の字という感想なので…




2014年3月10日







Angry IP Scanner

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応WindowsXP~7対応
Linux対応

ネットワーク上でアクティブなIPアドレスをさがすオープンソースでクロスプラットフォームな、そしてシンプルで使いやすいネットワークスキャンアプリ。

ネットワークの中の指定された範囲にpingを打ってアクティブになっているIPアドレスを特定する…ということならまず、これがあれば喜ぶのはネットワーク管理者だろう。

古くからあるIPグループを統合したり、サブネットマスクを変更したり何やかやでIPアドレスを機器に振るルールがぐちゃぐちゃになってしまい、何番が空いていて、何番が塞がっているのかよう分からん…なんて時にに…IPアドレス表には確かに載っているのに実体がない幽霊IPがいくつもあるとか…そういう困ったネットワークを整理したいので実態を把握したい…しかもみんなの仕事を止めないで…というシチュエーションはあり得ると思う。
(そんな無茶なとは思うが…)

そういう時に使えるし、無線LANでスキャンすれば、周囲のIPアドレスの使用状況も分かる。
自分の使用している無線LANルータに接続しているクライアントを確認することもできる。
無線LANにただ乗りされていないか確認もできるかもしれない。
(相手がステルスモードとかにしていなければ…)

いろんな状況に適合するように、シンプルな操作画面とは裏腹に非常に自由度が高いネットワークスキャンアプリになっている。

結果はアクティブなIPだけ表示できるし、デフォではデッドIPも全部リストアップする表示になっている。
スキャンする範囲もIPアドレスの数字で範囲を決定できるしサブネットマスクでもCIDRでも限定できるのが面白い。
これからネットワークを構築するという場合も役に立つかもしれない。

もう一つ面白いのはスキャン結果を表すリスト表のカラムに何を表示するかも設定で変更できることだ。
カラムを少なくすれば小さなシンプルなアプリになるし、多くすれば詳細なネットワークアプリになる。
そこらもユーザの目的にあわせて自由自在だ。

そしてクロスプラットフォームだからMacだけでなくWindows版やLinux版も用意されていて、それらの操作方法がほとんど同じだというのも面白い。

使いこなすには若干ネットワークの基礎知識が必要だが、それぞれの意味が分かればこれは面白いアプリになると思う。

いずれIPv6がスタンダードになれば要らなくなるかもしれないが、IPv4も当分無くなりそうにないので、こういうアプリも需要はずっとあると思う。





Angry IP Scannerを起動すると最初簡単な説明が表示される
もちろんスキップすることもできる




Angry IP Scannerの操作法はとても簡単で基本「スタート」ボタンをクリックすると
スキャンが始まって完了するとこの結果表示が出るというだけ理解できれば十分




リストアップされたアクティブなIPをクリックするとそのホストのサマリーが表示される




この結果表のカラム数はデフォは少なくシンプルな表示だが目的にあわせて項目を増減できる
メニューのはこのようなアイコンボタンでこの項目設定画面を呼び出せる
また表示の順もこの画面で変更可能




アクティブIPのMACアドレスやMACアドレスのベンダーも確認できる




面白いのはIPの数字だけでなくサブネットマスクのオクテットやCIDRで限定できる
これで同じセグメントだけをスキャンするとかスキャンの範囲をいろいろ決められる




無線LANで制限をかけずにスキャンするとお隣のネットワークのホストもいろいろ見えてくる
サブネットマスクの使い方を知っていれば自分の無線LANルータにぶら下がっているホストを特定できる
今はiPhoneなどの普及のせいで無線LANを使う機器は飛躍的に増えているので
ネットワークの設定には役立つし不正アクセスを発見するツールにもなるかもしれない




メニューのレンチとドライバのアイコンボタンをクリックすると設定画面に入れる
ここではpingの種類(TCP、UDP両方使うのかどちらか片方か、
ICMPエコーのみかなど)、パケットの数、タイムアウト値の設定が可能
場合によっては数万個のホスト向けにpingを打つこともあるので
パケット数も少なめ、タイムアウトも短めがデフォだが
そんな必要がないという人はここはもっと大きい数字にするという考え方もある
当然大きくすればスキャン結果はより信頼性が高くなるがスキャンに時間はかかる




スキャンするポートを限定する設定もある
下のフォームに1-3,5,7と入力すれば1,2,3,5,7番だけスキャンする
ただし限定条件が多いと逆に多くの時間がかかると注意書きがある




デッドなIPも含めてすべての結果を表示するかアライブなIPだけリストアップするかなどの設定はここ
スキャンの開始の時、終了の時にいちいち確認を出すのがうざいという人はここで出さない設定も可能




アライブなIPアドレスだけ表示した結果がこんな感じ




CIDR(サイダー)でサブネットマスクを設定してみた
/24は大規模ネットワークからWiMAXのセルにまで使われることが多いCIDR
ルータとMacBook ProとiPhoneを検出した
ちなみにCIDRの/24はサブネットマスクの255.255.255.0と同じと覚えておくと後の数列も覚えやすい



2014年3月15日







iStumbler100

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応OS10.8Mountain Lion対応
OS10.9Mavericks対応

モバイルなどで現在の無線LANをスクリーニングして電波を出しているホストをリストアップするアプリ。

先日LAN上のIPホストをリストアップするAngry IP Scannerを紹介したら、そういえば無線LANをスキャンするiStumblerはどうしているのかなと久しぶりに覗きたくなった。

作者サイトを覗くとこのアプリ、バージョン100となっていた。
結構古いアプリなのだがやっと正式版リリースということらしい。

MacBook Proなどの無線LANを有効にして、その場所の無線LAN電波をとらえて、電波を出しているホストをすべてリストアップすることができる。

このアプリを初めて使い始めたのはOS Xを使い始めた頃だったが、当時は無線LANの電波なんてどこに行っても1〜2本くらいしか捕まえることができなかった。
ところが今では電車や、幹線道路を歩けば一度に表示しきれないほど沢山の電波を捕まえることができる。
それだけ無線LANはもう普通に誰でも使う技術になってしまった。

その上にBluetoothなどの新しい無線経路も普及している。

このiStumblerはWi-FiだけでなくBluetoothもスキャンできる。
最新リリースはMavericksに対応したということらしい。

今時WPAの固いセキュリティをかけるのが常識になっている無線LANでウォードライビングでもないと思うが、無線LANの管理者にはとても便利なアプリだと思う。





iStumblerは無線LANのホストを見つけてリストアップするアプリ
ホストの名前、使用チャンネル、使用プロトコル、MACアドレス、
キャリアのレベル、S/N比、位置情報など非常にたくさんの情報を表示できる




捕まえられるのはWi-Fiだけではない
最近急激に普及してきているBluetoothも捕まえてリストアップ、
やはりデバイスネーム、MACアドレス、リンクの有無などを表示できる




特定のデバイスの詳細情報はそのリストを選択して右上の「i」ボタンで一覧表示できる




またそれぞれのデバイスの位置表示もかなり詳細にできる
それをGoogleマップなどで確認することもできるだろう




さらに上の検索窓で緯度経度を入力すると位置情報でホストを絞り込むこともできる




右上の波ボタンをクリックすると選択中のリストの項目の波のヒストリーグタフを表示できる
電波の混信状況などもこれでチェックできるはずだ




番外追記〜そういえばiStumblerの最近のバージョンではこういう機能も追加された
S/N比のヒストリカルグラフでこれを見れば電波状況が良いか悪いか一目瞭然だ



2014年3月19日














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