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2006 年 3 月 1 日





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Paranoid Android
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

先日のSafariに端を発したMacOSXの「深刻な脆弱性」の問題だが、その後の展開で危険が考えられるのはSafariだけでなくMailなどでも添付ファイルを受け取った場合それをプレビューしただけでTerminalを自動起動して、スクリプトを自動実行できるという脆弱性が見つかり、その実証コードまで発表されるという顛末になった。

つまり怪しいサイトに行かないユーザでも無反省にMailなんか使っているとそういう目に遭う可能性はあるということだ。
MicrosoftがOutlookExpressでそういう問題をさんざん起こしていたのに、Appleまでお付き合いする必要はないじゃないかと思うのだがこれも新しい技術を導入する代償ということなのかも知れない。

どういうことかというとシステムは.jpgや.mp3というような拡張子がついているファイルを「"安全"なファイル」と見なすようだが、どうやらそういう拡張子を偽装しておきながらメタデータでスクリプトを走らせるという技術を使ってそれでTerminalを自動実行するということをやっているようだ。
つまりこれはTiger固有の脆弱性でPanther以下のOSXではこの問題は起きない。

先日Safariの設定を変えるとか SafairySafariの振る舞いを変えてしまうスクリプトとかを紹介したが、これだけではまだ万全ではないということだ。

それでもMailを使わないとか、メタデータを読み込ませないメーラを使うとかで防げるように思うのだが、マルチユーザ、マルチアカウントで使っているケースでは管理者が全部そこいらを監視できるわけではないのでもう一段の対策が必要だ。
特に初心者のユーザも使う自宅のマルチアカウント機の場合はやはり、上級者には過剰だと思えるような対策が必要になってくるのかも知れない。

このParanoid Androidは04年のURIの脆弱性が見つかった時に、Usanityがボランタリーにリリースしたフリーウエアだ。
仕組みは至って単純で、何かのスクリプトなどのURIがデフォルト以外のアプリを自動的に起動しようとした場合、アラート画面を表示して
「本当に起動しても良いのか?」
といちいち確認をするというものだ。

これを使うことで例えば目覚ましなどの自動機能は全て死ぬことになる。
しかし、アラートで止めてくれるので本当にユーザの意思で起動したものなのかどうか、起動しても安全なのかどうか考える時間は与えられる。
そういう性格のものだから、アラートを一切読まずに機械的にOKボタンをクリックするようなユーザには意味がない。
ここは安全をとるか便利をとるかというところで、その選択はユーザにまかされているが先ほども書いたように初心者ユーザも使うマルチアカウントな環境だという場合は、安全を優先した方が良いかも知れない。

このアプリは前回の04年のURI脆弱性の騒動の時にでたアプリだが、OSXのその後のセキュリティアップデートでこの問題は解決したのでそのまま放置されていた。
しかし今回の脆弱性の問題で2年ぶりにアップデートされ、この脆弱性専用の対策アプリになった。
なのでこの問題に関係ないPanther以下では機能しない。






Paranoid Androidはスクリプトやファイルがアプリを自動起動しようとすると
このように「本当に起動しても良いのか?」という確認のアラートタグを表示する




ところでこの騒ぎのおかげで Windows擁護派のマスコミが一斉に「それ見たことか」と大騒ぎしている。

曰く
「Windowsが狙われるのはWindowsがシェア95%のスタンダードだからだ。Macは安全だったのではなくただ単にハッカーに人気がなかっただけだ。その証拠にiPod、iTMSの成功でMacのシェアが伸び始めたらこの通り脆弱性も見つかって、それを狙う悪質なコードまで発見されているじゃないか。Macの安全神話は今崩れ去ったのだ」
というような趣旨のことがあちらこちらに書かれている。

しかしこの手の話は相当割引して読まないといけない。
セキュリティソフト屋がこういうことをいうのは単純な理由で、セキュリティソフトを売りたいからだ。
またWindows擁護派のライターがこういうことを書くのは、彼らはこれまで「Windows穴空きチーズ説」に腹に据えかねるものを感じていたからだ。
だから
「そら見ろ! Macだって同じようなものじゃないか」
と一生懸命騒ぎ立てているのだ。

しかしワームの数が15万対3というんじゃ「同じようなもの」というのは牽強付会じゃないだろうか。
今回の脆弱性なんて、果たしてそんなに深刻なものだろうかと思っているわけだがそう言いたい人は後を絶たないわけだ。
それどころか
「悪質なコードはMacの方が成功する確率が高いだろう」
なんて根拠のないことを言い始める「悪質な」専門家まで現れる始末だ。
そんなに言うなら作ってみせろよ。見たら信じてやるよといいたい。


それでもMacユーザの行動は変わらないだろうというこの記事の結論はなかなか客観的に事実を分析していると思う。





2006 年 3 月 2 日





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DownloadComment
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

以前紹介したDownloadCommentがTigerに対応した。

MacOS時代のInternetExplorerにはダウンロードしたファイルのダウンロード元のURLを保存してテキスト表示してくれる機能があってこれが案外便利だった。

これはOSX環境でのSafariでダウンロードしたファイルでも「情報を見る」タグでこのURLをコメント表示するプラグインでこれはなかなか便利だったが、Tiger環境ではネイティブで「情報を見る」タグで見るとURLが記録される仕様になったので、このプラグインは不要になったかに見えた。

ところがまだ不便が残っていた。
ネイティブのSafariの仕様では「情報を見る」タグの「詳細情報」の欄にしかURLが表示できず、この欄のURLは選択してコピペなんてできないのだ。
もちろんクリックしてもオリジナルページに飛んでくれるわけでもなく、結局このオリジナルページを再訪しようと思ったらここを見ながらひとつずつキーを叩いてURLをブラウザに入力しないといけない。

なんでこんな中途半端な改善をするんだろうか?

こんな中途半端なことするんだったら元のままの方がまだ使えていたと思う。
このAppleの仕様変更にはプチ切れしたが、こちらのDownloadCommentの作者さんはちゃんと心得ていて、Spotlightのコメント欄にURLを記録してくれるというふうに仕様を変更してくれた。
これでまたTiger環境でもこのプラグインが使えるようになって、また便利になったわけだ。

ありがたいことだが、Appleの中途半端なGUIの改良にはくれぐれも頭に来る。やるんならちゃんと使えるレベルまでやってよ。そこまでやれないなら何もしないでくれる方がましだと思う。






DownloadCommentSafariでダウンロードしたファイルにURLの記録を残すプラグイン
「詳細情報」に残っているURLはコピペができなくて不便なので
Spotlightコメントのところに残す仕様に変わった
これでブラウザにコピペできるので実用性が飛躍的に向上した



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セキュリティアップデートに早速バグが出ている。

先日来問題になっているSafariiChatBluetoothなどのURIなどに起因する脆弱性対策を含む大規模なセキュリティアップデート、
SecurityUpdate 2006-001
が発表された。
今回は44個のバグフィックスを含むという前例のない大規模なものになったのだが、普通ならそういう性格のものだからすぐにインストールせよとお薦めするところだが今回は「自分で判断して」という注釈を付けてということになる。

一部で既に報じられているが、64ビットアプリが無効になるというバグが報告されている。
私が使っている環境ではそんなのはどうでも良いのだが、もっと問題なのは今回のセキュリティの修正に入っている、
automount
の修正だ。

これはおそらくZip展開とともにスクリプトが勝手にディスクイメージをマウントしないような修正がかけられているのだと思うが、そのおかげで起動ボリュームを触ると問題を起こすようになった。
早い話がディスクユーティリティで起動ボリュームを検証すると100%フリーズする。
要するにこのセキュリティアップデートがディスクユーティリティとコンフリクトを起こしているわけだ。
早速これに引っかかってしまった。

もともとこのディスクユーティリティの検証機能にはそんなに期待していないし、fsckで起動ディスクの検証はできるのでこれはオマケぐらいに思っていたわけだが、こういうところに未検証丸出しのバグを見せられると
「Appleさんよ、大丈夫か?」
と言いたくなる。






今回のセキュリティアップデートは大規模なバグフィックスになった





ディスクユーティリティの「ディスクを検証」で起動ボリュームを
スキャンすると100%フリーズするというバグが・・・




2006 年 3 月 3 日





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Gmail
(Freeware, Widgets for Dashboard)
OS10.4Tiger対応

これはGooleが提供するwebメールサービスのGmailのステータスを表示するWidget。

新規受信した未読メールのタイトル、差出人の名前を表示する。
そのタイトルをクリックするとデフォルトブラウザを開いて、メール本文を表示するし、下のComposeボタンをクリックすると新規メールの作成画面に入れる。

前にGmailのステータスを表示するメニューエクストラをいくつか紹介したが、メニューバーは混み合っていてこれ以上アイコンを表示できないよというようなメニューエクストラコレクターはこちらを使うのもいいかも知れない。
(ハイ、それは私です)
なんせGoogleの純正Widgetだから間違いない。
なかなか便利じゃないだろうか。






GmailはGmailのステータスを表示するWidget
こちらには未開封メールのみ表示する



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Terminalを自動起動して悪意あるコードを実行されるリスクを回避するコードを試してみた。出典はこちらだ。

この面白い情報はBBSで「Rauf」さんからいただいた。
先日来問題になっているiChatSafariを発端にするURI周りの「深刻な」脆弱性については、先日セキュリティアップデートが出たことは書いた。
しかし急ごしらえのパッチなために、何となくバグがあるんじゃないかと感じてしまったということも書いた。
Appleさんの技術力を信じないわけではないのだが、それでもそういう見落としがあるということはまだ穴が残っている可能性も否定できない。
(それを「信じていない」と言うんぢゃないのか?という突っ込みは置いておくとして)

パッチは主に想定外のURIがTerminalなどのスクリプトの実行環境を勝手に起動しない、ディスクイメージを勝手にマウントしないなどの内容になっているように思われる。

それでも漏れがあった場合は、どうなるか?
また危険な添付ファイルを全く無自覚にクリックしまくる初心者ユーザも使うようなマルチアカウントな環境の管理者にはどういう対策がとりうるかというと、これも先日紹介した Paranoid Androidのようなアプリケーションエンハンサーを有効にしておいて自動起動をことごとくアラートで止めるという対策こそが最も確実ということになる。
(しかしこれでもアラートを一切読まずにOKボタンをクリックしまくる無自覚ユーザには意味がないのだが。結局セキュリティに関しては◯◯につける薬はないということになる)

しかしこの方法では全ての自動機能がブロックされてしまうので、例えばアプリを使ってiTunesを自動起動して目覚ましに使うというような、パソコンだから許される便利な機能が全て死んでしまうことになる。

そこまでの厳密な安全性を担保しなくても良いという一般の標準的なユーザは、もうちょっとこのセキュリティの制限を狭めた方が不便が無くなる。

そこで教えていただいたこの方法はTerminalが起動する時に
「本当にあなたの意思で起動したのか? そうでないならnキーを、普通にTerminalを使いたいのならyキーを叩け」
というアラートが出るようにするというものだ。

これならTerminal以外の自動機能を殺さずに済むのでやや不便が少なくなる。その方法は以下の通りだ。

"/private/etc/bashrc"
または
"~/.bash_profile"
に以下の文字列を追記する。
こういう時のUNIXの作法は
echo export
というコマンドを使うということになるが、GUIでSmultronを使って安直にやる方法をアドバイスいただいた。
そうだ、その方が簡単だよね。

方法は Coelaなどの不可視ファイルも操作できるファイルブラウザを使って上記bashrcをSmultronにドロップするだけだ。
(なんとMac的な!)

そうするとテキストとして開くのでその文末に以下の文字列をコピぺするだけで良い。
上書き保存にはルート権限を要求されるが、これはパスワード認証できる。



# keep my playground secure
echo "############################################################";
echo "##                                                        ##";
echo "## If you do not know why Terminal has launched, answer   ##";
echo "## 'n' to the following question. Otherwise, hit 'y' to   ##";
echo "## open Terminal as usual...                              ##";
echo "##                                                        ##";
echo "############################################################";
echo "Open Terminal.app now (y/n)";
read -r -t 15 -e OpenTerminal
if [ "$OpenTerminal" == "" ] || [ "$OpenTerminal" == "n" ]; then
  exit 1;
fi;
if [ "$OpenTerminal" != "y" ]; then
  LastCommand="$OpenTerminal";
  echo "Open Terminal.app now (y/n)";
  read -r -t 15 -e OpenTerminal
  if [ "$OpenTerminal" == "y" ];then
    echo "This was the command that started Terminal.app:";
    echo $LastCommand;
    else
    exit 1;
  fi;
fi;



そうすることでTerminalが起動する時にキャプチャーのようにアラートを表示するようになった。
これでもある程度の安全性は確保できるはずだ。
問題点はOnMyCommandCMのようなコンテクストメニューを使ってTerminalでmanを自動表示できなくなったということか。
やはり「安全」には何か不便がつきまとうものだ。
滅多に使う機能ではないので別に良いのだが。






Ceolaを使って"/private/etc/bashrc"をSmultronにドロップ
そしてこういう文字列を追記する
上書き保存にはrootの認証を要求される





そうするとTerminalを起動するたびにこういうアラートを表示するようになる
これで悪意あるコードを勝手に実行されるということは防げる
Terminalに連携する自動機能は使えなくなるという不便はあるが・・・




2006 年 3 月 4 日





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ShootIt
(Freeware, Widgets for Yahoo!WidgetEngine)
OS10.4Tiger対応

最近もそういうアプリを紹介したような気がするが、これはデスクトップに風穴を開けるYahoo!Widget。

これはハンドガン、ショットガン、マシンガン、バズーカ、ナイフ(?)などアモをいろいろ選べる。
Macで根を詰めて作業をしていて何かを破壊したくなったらこれでばかばかデスクトップに風穴を開ければ良い。
邪魔になったら右上のガンベルトのCマークのエングローブをクリックすれば、全て消える。






ShootItはデスクトップに風穴を開けるWidget。
ショットガンでもマシンガンでも何でも来いだ




2006 年 3 月 5 日





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FlashMount
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

.dmgファイルを開いてディスクイメージを激速でマウントするアプリ。

前にOS10.2時代にはこれの前のバージョンを使っていた。
ジャガー以前のディスクコピーは起動も動作も遅かったから、これを入れているだけでもずいぶんイライラが解消できた。

パンサーあたりからだったか、ディスクコピーは独立したアプリではなくシステムの機能になった。
だからFlashMountも必要なくなったわけだが、だんだんシステムがでかくなってきたせいかこのシステムのディスクマウントも遅くなってきている。

だからあれば良いなと思っていたところ、FlashMountもタイガー対応とのことなので早速愛用させてもらうことにした。
久しぶりに使ってみるとやはりこれは激速だ。
OSXではオンラインウエアの配布はディスクイメージが多いので、これがマウントが早いというのはやっぱり気持ちがよい。
情報を見るタグで全てのdmgファイルをこのアプリで開く設定にしてしまえば、次回からいちいちこのアプリを使う操作をしなくてよい。

また前のバージョンのFlashMountはディスクイメージを開く時に「ライセンスに同意する」タグを開いていたdmgファイルは開くことができなかったが、今回のバージョンから「ライセンスに同意する」タグには自動的にOKしてスルーしてしまう機能がついたのでそういうものでも開くようになった。

ということは注意点としては、このFlashMountを使って開いたdmgに関してはその同意事項に、覚えが無くても同意したことになるということがある。
それが問題になることはないだろうけど何か不具合があって障害が起きたとしても、そういう免責事項を書いた同意事項が表示されるdmgをこのFlashMountを使って開いていたとしたら、その同意事項にあなたは既に合意しているということになり、そのことでクレームは言えなくなるわけだ。

最も一般的なボランタリーなオンラインウエアでは、そういうタブがなくてもクレームを言うのは常識に反するわけだが、それ以外のややいかがわしめなファイルに関しては注意を要することは言うまでもない。






FlashMountはdmgファイルを激速でボリュームマウントする
デフォルトアプリに指定するとdmgファイルのアイコンがこう変わる




2006 年 3 月 6 日





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ちょっと面白いというか、悪質というか、むかっ腹が立ったというかそういう振り込め詐欺サイトに当たったのでその手口をご紹介。
といってもURLを載せると興味本位で覗いて皆さんも不愉快な思いをすると思うので載せないけど。

昔よく行っていたサイトにたまに巡回してみると、BBSにもっともらしいタイトルの書き込み。
スパムかなと思いながらも最近オレも油断しているのかな、そのリンクを開いてしまった。
すると明らかなエロ系のサイトのindex.htmlに。

そこで止めておけば良かったのに最近オレも油断しているのかな、そのリンクのひとつを何の気になしにクリック。

するといきなりこんなポップアップが。






あきらかなエロ系スパムサイトのリンクをクリックすると
いきなりこんな表示でプログレスバーがどんどん進む
多分JavaScriptかなんかで表示しているんだろう
でもオレのマシンはMacなんですけど



そして現れたのが「会員登録終了」のページ。
つまりオレはそこの規約に合意して、会員登録を済ませたといういきなり高飛車な表示が現れた。






次に現れたのは会員登録手続き終了のページ
そこにはしっかり「おまえのIPアドレスは抜いたぞ」という
言葉は穏やかだが脅迫的な文言が





しかもここでは「3日以内に指定の金額を振り込まないと法的な措置をとって
テメェのプロバイダから住所や電話番号も脅し取るぞ」という脅迫的な文言が
頭に来たので三井住友の口座名義人はしっかりさらしときます



結局この問題は、久しぶりにこういうサイトを見たオレの油断が一番問題なのだがグローバルIPでもないIPアドレスを「抜いたからもうお前は逃げ道がないぞ」とお脅し上げてそれで金38000円也を振り込ませようという振り込め詐欺なわけだ。
しかも振り込まない場合は
「プロバイダに対して法的措置をとってオマエの個人情報を公開させてやる」
というやくざ顔負けな論理で恐喝に掛かっているわけだ。

しかしオレが契約している「ソフトバンクBB」というプロバイダは、こういうときに簡単に個人情報を漏らしてしまうんじゃないかと思ってしまうくらいに頼りないプロバイダであるということもなかなか不安なわけだが。
このhtmlはしっかり保存させてもらったから、裁判するならいくらでも応じてやるぜ。

その前に三井住友銀行の大正支店に警告して、この多重債務者から買い取ったと思われる振込先の口座は無効にしてあげますから、その分の損害賠償も載せて訴えてきなさい。
スパム業者さんよ。





2006 年 3 月 7 日





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Latrunculi
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

古代ローマ帝国の挟み碁ゲームのLatrunculiが新しくなった。

白黒の記号だったフェイスが、石も美しいグラフィックになったしボードもきれいな木目のテクスチャーが使われている。
これだけでもずいぶん高級感は増した。

中身のコードについてもどれくらい改良されたかはよくわからない。
このゲームに関しては私はまだ初心者なので、どれくらい強くなったかが判らないからだ。
でも感覚的には強くなったような気がする。
千日手のような袋小路が少なくなったからだ。






Latrunculiはこの通りきれいなテクスチャーを持ったゲームに生まれ変わった
中身についても千日手が減ったので改良されている気がする



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App Update
(Freeware, Widgets for Dashboard)
OS10.4Tiger対応

Macにはシステム標準のソフトウエアアップデートという機能がある。
これはシステム環境設定ペインとして定期的にシステム、バンドルソフトのアップデートを監視して新しいバージョンがあればアップデートを促したりということができる。

これはすばらしい。
がしかしこれで監視できるのはシステムとOSに元々バンドルされていたソフトウエアだけだ。
後からインストールしたアプリに関してもそういうアップデート機能があれば良いなと思っていた。

アプリでもそういうものがあったかも知れないが、これはなんとそういう機能をDashboardで実現してしまった。
これは使える。
しかし残念ながらこのままインストールしても機能しない。

要はデフォルトの設定が間違っているからで、デフォルトではアップデートを探すアプリをスキャンするパスが
"/Users/Home/Applications/"
となっているがそんなところにアプリは普通存在しない。
これを
"/Applications/"
と書き換えてやるわけだが、これでもアプリケーションフォルダの第一階層のアプリしかスキャンしない。
ユーティリティフォルダの中身をスキャンさせたいのなら
"/Applications/Utilities/"
という設定を追加してやらなくてはならない。
他のフォルダに収めているアプリも全て然りだ。

そういう不便さはあるものの、アプリケーションフォルダの中身を全てスキャンされたら重過ぎるという場合は、逆にこれを利用すれば良いかも知れない。
アップデートを監視させたいアプリは指定したディレクトリに置いて、それ以外のアップデートはどっちでも良いアプリは指定していないディレクトリにまとめるという使い方はできるかも知れない。

手動でアップデートを読み込んでも良いし、ソフトウエアアップデートのように自動で定時にアップデードを知らせるという設定にもできる。
またアップデートをGrowlなんかで知らせてくれるような設定も可能になっている。
これは面白いんじゃないだろうか。






これはApp Updateの設定画面
しかしいきなりデフォルトの設定のパスは間違っていたりする





この通り調べる必要があるアプリのあるパスを全て指定しないといけない
これがめんどくさいがこの作業さえちゃんとやれば問題なく動く





どのサイトに探しに行くかも設定できる
私は自分の主な情報源であるMacUpdate、
VersionTrackerを選択した





するとこの通り
パスを通したアプリの新しいバージョンがある場合は教えてくれる
クリックすればそのページに飛べるのもすばらしい





Growlに表示させる設定にするとこの通り
何件アップデートがあったかなんて情報もちゃんとデスクトップに



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今日の日経新聞の朝刊の一面の記事で「谷みどり」ブログの炎上事件について取り上げられている。

ことの次第をかいつまんでおくと、経産省の谷みどり「消費経済部長」が役所の公式サイトではどうしても伝えきれない情報やニュアンスがあるので、個人でブログを開設して自分の言葉で自分の仕事について書いてみるという趣旨でブログを書き始めた。

ところが時節柄今ネットではPSE法について良くも悪くも世論が盛り上がっており、有名ミュージシャンのPSE反対署名運動などが進行しているにもかかわらず、経産省が明確な説明をしないでPSEはもう既定事実のように進むので、相当のフラストレーションというか「またか」みたいな閉塞感が漂っているタイミングだった。

そこでこの谷みどり氏がまさに経産省の「消費経済部長」であるというこの問題には発言権がありそうなポジションだったので何人かがこのコメント欄に
「PSEはどうなっているんだ? 世論を無視して強引に進めるつもりか?」
というような趣旨の質問をした。
これに対して谷氏は
「PSEは消費者の安全を保護するのが目的の法律なのでその主旨をご理解いただきたい」
という通り一遍の説明をしてしまったところ、ここに火がついてしまい一晩で600以上のコメントがついて、しかもその大部分が
「公務員が就業時間中に国有のネットワークを私用に使ったので損害賠償請求させていただきます」
とか
「谷みどりは即刻辞職しろ、ネットで署名を集めて谷みどりを辞職させてやる」
というようなどちらかというと2ちゃんねるの出張所のような状態になってしまい、とてもPSEについて冷静に議論できるような状態でもなくなり、数日後にはこのブログは結局閉鎖されてしまった。

谷「部長」を擁護する気はない。
このお方は経産省のお偉いさんというポジションにありながら、ネットで実名をさらしてオピニオンを発表するということがどれだけ大変なことなのかを、全く理解していなかったというのがまず同情に値しない。

またPSEについてのこの通り一遍の役所式説明文も気に入らない。
こんな「お役所文書」を書くんだったら「自分の言葉でブログを書いてみたい」なんて力まなくても経産省の公式ページに書けば良かったと思う。
「自分の言葉で」なんて書き方をされると、ここでは「自分の言葉で書かれた経産省谷部長の本音が読める」と期待してしまうではないか。

だからこの人が炎上事件で心の傷を負おうがそんなことはどうでも良いのだが、しかしこのブログを荒し回って、2ちゃんねるだけでなく共同通信のサイトにまで
「谷みどりのコーナー」
なんてBBSを作って執拗に谷氏を攻撃し続けた連中の粘着質というか、品性の下劣さは目に余るものがあった。
このBBSを作った人物は
「なぜそんなに谷氏を攻撃するのか、逆にオマエのブログに興味があるが」
という質問に対しこういうやり取りをしていたと記憶している。
「オレは個人でバンドのブログを持っているが、ここでは公表しません」

このやり取りにこの人物の品性の卑しさがにじみ出ている。
他人のブログは好き放題攻撃するが、自分は攻撃されたらイヤなので公表しないという論理はネットの匿名性を思いっきり享受しているが
「そういう環境でないとオレはものも言えないんだ」
と自白しているようなものだ。
そういう自分の言動に一切責任を感じる気もない奴に、冷静で責任ある議論ができるのだろうか?

日経がどういう捉え方を表明してこの谷ブログ炎上事件を連載特集に取り上げたのかはまだ判らない。
今回掲載文は単に事実関係を描写しただけだ。

しかし新聞社を代表とする既存マスコミにはネットやブロガーに対して未だに強い差別意識があるということは知っておいて欲しい。
「どうせそんなところに書かれているのはほとんどがガセネタだ」
「匿名性に隠れて検証もされない情報に何の価値があるのか?」
既存マスコミの人間はネットの中だけでやたら元気で高圧的な内弁慶に対して、こういう蔑む感情を持っている。
そしてネットの中の人間もそういう差別をされても仕方がないような卑しい行動を繰り返している。

マスコミだけではない。
役人だって
「ネットの中での意見は世論とは言えない」
として今回の件は完全に無視するつもりだ。
感情に任せて卑しい行動をとった代償が、またこの世界への差別意識を助長しただけだ。

「谷みどり」を執拗に攻撃するのも結構だが、そういう自分の姿をもう一度客観的に見つめ直した方が良いと思う。

谷みどりのブログ (ちなみにコメントは全て削除済み、トップページは閉鎖済み)



2006 年 3 月 8 日





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Lemonade Stand
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはマッキントッシュが登場する前、AppleIIの時代の有名なゲームソフト。

レモネードを販売するアルバイトのシミュレーションゲームだ。
明日の天気予報を見て、レモネード一杯にいくらの値段を付けるか、レモネードの在庫を何杯作っておくか、広告に何セント掛けるかという設定をして、だんだんお小遣いを増やしていく。

と、ゲーム自体は単純なのだが、アメリカの高校生は自宅のガレージでレモネードを売るアルバイトを経験して「限界需要」などの経済理論を体験するのが風俗みたいになっている。
こういう実地の教育を高校時代の夏休みに受けることで、アメリカの高校生は日本の高校生なんかよりも遥かに経済音痴が少ないのだ。

このことは日本の教育界はもっと危機感を感じた方が良い。
こういう高校時代から生きた経済教育を受けた国民と、日本のようにお金のことを教えるのは卑しいことだという常識が支配して経済音痴であることを恥じることもなく自己紹介で平気で言えるような国民が勝負すればどうなるか。
兜町でもNYでも経済音痴を美徳とする国民はレモネードを売る経験をしている国民にやられまくっているのだ。

ちょっと話は脱線したがこのゲームはその「限界需要」という近代経済学の理論の世界を体験するために作られたシミュレーションゲームで、だからゲームは単純ながらその世界観は単純ではないのだ。
心して遊んでみてはどうだろうか。






Lemonade Standはレモネードの価格、生産量、販売コストを設定して
経済理論をシミュレートするゲーム
AppleII時代の古典的なゲームでもある



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CosmoSaverX
(Shareware)
OS10.4Tiger対応

惑星の軌道上に順次、あるいはアトランダムにズームインして惑星の姿を表示するスクリーンセーバ。

美しいグラフィックはQuartzComposerを使っているように見えるが、セーバのスタイルはスライドセーバになっている。
どういう仕組みなんだろうか、興味深い。
画面はキャプチャーの通り非常に美しいグラフィックだ。

地球を表示する時には現在の雲の状況を反映することができる。
その時ににはインターネット接続の環境が必要だが。






CosmoSaverXは惑星の姿を表示するセーバ
惑星といえばやはり一番絵になるのはこの星じゃないだろうか




2006 年 3 月 9 日





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AmCommentCMX
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

右クリックやcontrol+クリックで呼び出すコンテクストメニューで、ファイルに記録されたコメントを直接見たり、書き換えたりするプラグイン。

パンサー以前ならFinderコメントを書き換えるのだろうし、タイガーならSpotlightコメント欄を表示したり書き換えたりする。
それでこれがあれば何が便利かというと、jpegなどのメタデータ化が難しいファイルに関連づけたいキーワードを書き込んでSpotlightでの検索を効率的にしたいという時に役に立つ。

たとえば現存のファイルに変換不可能な昔の手書文書やワープロ文書はとりあえずキャプチャでjpegやpdfにしてしまい、OCR(光学文字読み取りソフト)などで半テキスト化して、このコメントでメタデータ化してしまえば良いかも知れない。
そうすると昔のワープロの紙しか残ってない文書でも、メタデータ化してSpotlightで検索することができる。
これは便利じゃないだろうか。

そういう昔の遺産をたくさん抱えてもったいないから捨てられないが、かといってテキストエディタなどで、今のパソコンで読めるように再度全部打ち直すのもカッタルイと思っている文書も再び活かせるかも知れない。
そういうメタデータ関連付けに使うのが多分一番実用的な使い方だろう。






AmCommentCMXは右クリック一発でファイルのコメントを見ることができる
またコメントの追記、編集は「設定」タグに入って





そこに開いた窓にコメントを打ち込むだけで良い
メタデータとして扱うタイガーならSpotlightで検索に引っかかるようになる



anchor

Audio Recorder 3
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

Audio Recorderのバージョンがいつの間にか3にまで上がっている。
このアプリはシステムのオーディオ入力をリアルタイムで録音してファイル変換するアプリで、オーディオ入力が内蔵マイクになっていれば、iBookなんかがとっさにボイスメモに変わったり、ボイスメッセージをメールに付けてみたり、入力をラインに切り替えれば簡易デンスケに変わったり小物ながらなかなか便利なアプリだった。

シンプルきわまりないフェイスのアプリだったが、3になってAiffだけでなくm4aやmp3に直接録音する機能もついてますます便利になった。
短い録音なら良いのだが、やっぱりAiffはでか過ぎるからだ。

ただしmp3はそのままでは録音できない。
そのためにはLAME.frameworkというファイルをここから ダウンロードしてこないといけない。
またそのインストール法だが、付属のヘルプにはアプリのバンドルの中のResoureフォルダにインストールせよというような趣旨のことが書いてあるが、これは間違いでこれではmp3の録音はできない。

LAME.frameworkのインストール場所は
"~/Library/Frameworks/"
"/Library/Frameworks/"
でないといけない。
これでmp3メモ録も可能になるのでさらに便利さが増す。






Audio Recorder 3は相変わらずのシンプルなフェイスだが
入力レベルがコントロールできるようになっていたり
記録フォーマットをプリセットでいろいろ作っておけるようになった




2006 年 3 月 10 日





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BlueSkyReader
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

電子書籍を見る簡易テキストブラウザというか、テキストビュアー。

日本語の基本は縦書きである。
横書きは今や普通になりつつあるが、やはりwebが見づらいのはその体裁が横書き中心であることが大きいと思う。

このサイトのはじめの方で電子書籍ビュアアプリをいくつかまとめて紹介した。
これにAdobeのeBookを加えたくらいが電子書籍の主なフォーマットだと思うが、正直どれもそんなに普及していない。
それどころか終了してしまったものもある。
一番普及しているのが青空文庫のような、素のhtmlをブラウザで見るというスタイルだ。

この電子書籍なんてのも一時期は紙の本は全てそれに置き換わって書籍の流通形態が変わるとか言われていたが、いっこうに変わりそうな気配がないし、それどころかあまり電子書籍とか喧伝されなくなってしまった。

その理由は著作権をどうクリアするかというweb固有の問題もあるけど、やはりパソコンの電子書籍が読みづらいということも多いに関係あると思う。
このアプリは.txtの拡張子のついたテキストを縦書きヒラギノフォントで表示する。
美しいし読みやすい。
そこでこのhtml+ブラウザという一番普及しているが一番読みづらいスタイルを一度テキストファイルにコピペしてこのアプリで表示すれば良い。
それでずいぶん読める「電子書籍」になる。






BlueSkyReaderは横書きフォーマットのテキストも縦書きで表示する
ヒラギノフォント標準ということも相まって文書は読みやすい




2006 年 3 月 11 日





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Aurora
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これは時間が来たらiTunesを使って目覚まし、アラーム機能を果たしてくれるアプリ。
これとほぼ同趣旨でiTaffというアプリも紹介したことがあるがそれとほぼ機能的には同じだ。
スヌーズ機能もある。しかしこのスヌーズはエニーキーというわけではなく、ボタンをクリックしないといけないのが、朝の寝ぼけた時にはちょっと実用的と言えないところだ。

スリープからも起動できない。
しかしプレイリストは自由に選べる。
目覚ましの設定もいくつか作れる。






AuroraiTunes連動の目覚ましアラームアプリ




2006 年 3 月 13 日





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Darwine
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これは面白い!

要するにMacOSXの上でWindowsのアプリを動かそうというプロジェクトだ。
そういう目的にはマイクロソフトに買収されたVirtualPCという製品版アプリを使うことで、OSXの上でWindowsXPなどをエミュレートして起動するという方法がある。

しかしこれは楼上楼を重ねるようなもので、UNIXのカーネルの上に構築されたMacのGUIの上にPCのAPIを構築して、そこにWindowsXPをインストールして起動して、その上にさらにWindows向けのアプリをインストールして起動するということをしている。
こうして文章で書くだけでも十分面倒くさいのに、それをコード単位でAPIを呼び出す手順を変換する手間を考えたら、動きが遅くて当たり前という気がしてくる。

このアプリはWineというUNIXでWindowsアプリを動かすプロジェクトがベースになっている。
これはWineでWindowsのAPIを再現して、その上で直にWindowsアプリを動かすためにVirtualPCも必要ないし、WindowsXPもインストールする必要がない。

Linux向けのWineではWindows版InternetExplorerが動いたとか、QuickTimePlayerが動いたとかいう話を読んだのはもう1年以上前のような気がする。
そのWineのMacOSX向けのプロジェクトがこのDarwineというわけだ。Darwin上で動くWineということだろう。

OSXもUNIXクローンの上に乗っかっているわけだから、できるんじゃないかと思っていたわけだがこれはOSXのGUIはあまり関係ない。
UNIXのGUI環境のX11の上で動くという仕様になった。
それならすぐにでも移植は可能のような気がするが実際には、細かい問題があるようだ。

これを試す上で私はインストールしていたように勘違いしていたが、X11をインストールしていない人はこれを追加インストールしないといけない。
これはシステムディスクを入れて
Optional Installs.mpkg
というインストーラを起動してX11を指定してインストールする。

これでOSXが登場する前まではUNIXの世界で最もポピュラーだったGUI環境のX-windowがOSXの上で実行可能になる。
このX11の上で直接にWindowsアプリを動かすというわけだ。
試しにパッケージに同梱されているマインスィーパーや時計、ファイルブラウザなどを動かしてみた。
これは面白い。
確かにWindowsアプリが動いている。

そうなるとすぐに欲がでてくるわけだが、結論からいえばこの付属サンプルアプリ以外のアプリは動かないと思った方が良い。
まずWindowsのインストーラパッケージである
SETUP.exe
が動かない。
だからWindows版InternetExplorerMSOfficeなんかも試してみたかったのだが、インストーラが立ち上がらないのでどうしようもない。
Windowsとは基本的にディレクトリ構造が違うので、起動しているWindowsからバラバラにコピーして来ないといけないのかも知れない。
その場合dllやレジストリはどうなるんだろうか?
よく考えるとわからないことがいろいろある。

でもこのプロジェクトにはなんだか可能性を感じた。
VirtualPCのような迂遠なことをしなくても、UNIX上でWindowsアプリが動くならその方がずっと良いに決まっている。
ましてやintelMacではWindowsとデュアルブートが可能になるのではないかというようなことが今ユーザの間では喧伝されているが、そんなものは実用性はないと思っている。
WindowsとMacが同時に起動していないと意味がないし、Windowsをメインに使うならWindows機の実機を使った方が遥かに実用的だ。
今、MacにLinuxが入るからといって毎日デュアルブートしている人がいるだろうか?
Linuxで使っている人はずっとLinuxで使っているはずだ。

OSなんて所詮そういうものなので、OSXでシームレスにWindowsアプリを使える方が圧倒的に実用的なはずだ。
なので、この牛歩のプロジェクトを応援したい気持ちだ。
ましてVirtualPCもWindowsXPも必要ないならすばらしいじゃないか!
今のところはマインスイーパぐらいしか動かない実証コード並みのものだとしても、これからに乞うご期待だと思う。






Darwineを動かすにはX11というUNIXのGUI環境が必要だ
システムディスクのこのファイルを起動する





インストーラの指示に従ってカスタムインストールを選択
X11にチェックを入れて後は手順通りインストール





そしてDarwineを起動するとX11も起動して Windowsアプリも起動する
これが進化すればWindowsと同じセキュリティリスクが発生しそうだが
今のところそんな心配は杞憂だというくらいの機能しか動かない




2006 年 3 月 14 日





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ChartScape
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはFetchYaQExなどで取得しweb上の株価データなどをチャートにして表示するアプリ。

デイリーの4本値を取得しておいて、それを積み重ねておけばこれで日足、週足などのローソク罫一目均衡表などをジェネレイトしてくれる。
データの取得はFetchYaQExの特定のデータを取り込むので、それを毎日積み重ねないとチャートは完成しない。

持論として短期のチャートは素人には無意味だと思っているので、これを役立てるにはかなりの根気が必要だということになる。

というよりも素人にテクニカルは必要だろうかという疑問を今でも強く持っているのだ。
こういう罫線が無意味だとは言わない。
プロはこの罫線から兆候を読み、それに迅速に反応して投資のポジションを常に変化させている。

しかしプロと比べると情報も少ない、オルタナティブな手段も少ない素人が自宅に5台くらいパソコンを並べて、それでプロと渡りっているような気になってデイトレーディングをしても結局は良いようにやられてしまうだけだと思っている。

素人はもっと大きなレンジでファンダメンタルズをベースに取っていくという考え方が必要じゃないかと思う。そういう意味ではこういう罫線チャートを表示するアプリは気分に浸るだけのものかも知れない。
1年とかもっと長いレンジのチャートを見るならそれなりに意味はあるかも知れないが。






ChartScapeはこういうロウソク罫を表示するアプリ
出来高や移動平均線も表示してくれる





そのデータはFetchYaQExのこのデータを読み込むことで更新される



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ChartScapeBB
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

前出のChartScapeは毎日株価の4本値を取得していないと正確なチャートは作れない。

FetchYaQExを毎日起動している人にはそれでも問題ないかも知れないが、私のように単なるウォッチャーの場合は、そこまではできない。
それに一般的な素人さんにもそこまで入れ込むことはお勧めしない。

それでもちょっと過去にさかのぼってチャートを見たくなることがある。
そういう便のためにこの作者さんはwebから連続的なデータを取得してチャートを表示するChartScapeのブロードバンド版を作成してくれた。

これはなかなか実用的じゃないだろうか。
銘柄を切り替えるたびにいちいちネットにデータを読みにいくので、ネットに(しかもブロードバンドに)つながっている環境でないと使えない。
しかしこれは逆に本体の中に膨大なデータファイルを置いておかなくても良いわけだから良いと思う。

これも各種テクニカルなデータを表示できるので、そういうものを楽しんでもらいたい。
ただしこのアプリを見て株を買って損したからって、作者さんや私にクレームを付けるようなことはくれぐれも無いようにしてもらいたい。
こういうものは自己責任でやって欲しい。
「自己責任」という言葉の本当の意味は
「リスクは自分でとれ」
という意味だ。
「自分で」とれないならこういうものには触らないことだ。






ChartScapeBBは内部のファイルではなくwebからデータを取る
このように一目均衡表、新値足など各種のチャートを表示できる
私はこちらの方が実用的だと感じた



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ZDNetの偏向報道が目に余ると前から思っていた。
具体的にはこの前のセキュリティホールが発見されて以来、
「Macの安全神話は崩壊した」
だの
「Macは実はWindowsよりも遥かに危険なプラットフォームである」
というような記事を盛んに書き立てているのはZDNetなわけだ。

最近でもSecuniaの勧告の件数を取り上げて、MacOSXに対して発せられた警告の方が、Windowsよりも多いので、MacはWindowsよりも危険度が高いプラットフォームなのだというこちらの記事を(今回はブログによる寄稿という形だが)発表している。

実はZDNetは04年のURIに関連するセキュリティホール発覚騒ぎの時にも全く同じ趣旨の記事を掲載している。
この時も一時的にMacへの警告件数がWindowsを上回ったことを取り上げて、Macはもはや最も危険なプラットフォームなのだと断言した。

しかしこれはSecuniaのリポートの性格を知ればガセ記事であることはすぐ判る。
SecuniaはURIのホール一軒につき一本警告リポートを発表しているわけではない。
SafariiCalヘルプに影響が出るなら3本リポートがでるわけだ。
だからひとつのセキュリティホールでいくつも警告がでるということがある。
ところがWindowsの場合はひとつのセキュリティホールがあちこちに影響しているのではなく、常に全方位的にセキュリティホールが発見されているのだ。

その結果がどうだったのかはその04年以降の結果を見ればわかる。WindowsとOSXとどちらが深刻な問題を起こしているかは明らかだ。
だからこの前出の記事のSecuniaの統計を使うなら、セキュリティホールの警告が何本あるかが問題なのではなく、未解決のセキュリティホールがいくつあるかの方が問題なのだ。
この表を見ると警告が出ているにもかかわらず1年以上も放置されている「深刻なセキュリティホール」がWindowsにはあることがわかる。
そういう表を見ていながらこういう記事を書けるZDNet(のブロガー?)何をか言わんやだと思う。


最近知ったZDNetの偏向記事の証拠をもうひとつ。
こちらのブログで取り上げておられるOpenOfficeに関するZDNetの記事は当時私も読んでいた。
引用するとこういうことだ。


"「テストと開発リソースは限られており、このソフトの新しいバージョンにわれわれの作業が結びつかない“死に体”のAPIの移植に全力を傾けることは賢明ではない。QuartzとAquaに関する今後の開発はすべて、OpenOffice.org 2.0が完成するまで延期される」。プロジェクトサイトにはこう記されている。"

“死に体”のAPI とはQuartzとAquaのことなんですか? もしそうだとすると、おもいっきり大胆というか Mac ユーザーからの援助拒絶宣言なのか、とでもいうか...。

この記事を当時読んだ時も私もそういう感想を持った。
私は単純だから
「OpenOfficeというのはそういう奴らが作っているんじゃ、どうせろくなもんになるはずがない」
と思って、それ以降まともにOpenOfficeを評価していなかった。
「Macなんかどうでも良いんだよ」
と言っている奴らがMac向けに良いアプリを作れるはずがないと思ったからだ。

ところがこのブログの管理人さんは私と違ってちゃんと原文に当たってみたわけだ。
この書き方はおかしいしオープンソースの連中がこんなことを言うだろうかという疑問をもたれたらしい。

その結果、この「死に体のAPI」という意味はMacのことではなくMacOS9に対応したOpenOfficeという意味だったらしい。
「OpenOfficeは複数のアプリの集合体であり、その複雑な体系をOSXに対応させるには大幅な組み替えが必要なのに、現行の成果物に改良を加えるのは開発リソースの無駄だ」
というのが原文のニュアンスらしい。

ZDNetはこの旧バージョンのMacOS版OpenOfficeが死に体だという表現を「Macはもう死に体だ」という表現にしてしまったわけだ。
単なる不注意なのか、悪意があってのことなのかは知らない。
しかし不注意でこんな誤訳をするだろうか?
この記事はOpenOfficeに対してMacユーザに偏見を持たせる悪意ある記事だ。事実私は偏見を持ってしまった。
また
「オープンソースももうMacは見放している」
という偏見もまき散らしている。
自分の不注意を反省して、OOoの皆さんには謝罪したいと思うし、このアプリ紹介の記事のOpenOfficeのところもできるだけ早く訂正したい。
しかし不注意でZDNetの記事を信じてしまった私も問題はあるが、こういう偏向報道を垂れ流しているZDNetは情報ソースとしていかがなものだろうか。

情報のソースはきちんと吟味しないといけないという教訓だ。





2006 年 3 月 15 日





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Appleよりセキュリティアップデートがまた出た。
Security Update 2006-002という名称で配布されている。
前回のアップデートは不完全でしかも急ごしらえのパッチだったので、それ自体の不具合もあったためにその修正も含めたパッチとなった。
なので全てのユーザに適用を推奨するということだ。

早速入れてみて、前回気づいた不具合は修正されたかテストしてみたが残念ながら今回のパッチも完全ではないようだ。
また一部のサイトではシイラが起動できなくなったなどの新たな不具合も報告されている。

これは近日中に003のパッチが配布されることになると見た。
故に前回念のためにやっておいた臨時的な安全措置は今回も外さないでそのままにしておくことにした。
Appleさんも拙速でも対応しないよりはする方がましだという方針で今回は対処しているのだろうけど、今回ばかりはかなり根が深いようで完全な対応になるにはまだこれから数回の修正が必要になる気がする。






2週間も経たずに再び配布されたセキュリティアップデートだが
今回も完全ではない予感が濃厚にしている



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iCalの祝日表示ファイルの文字化けを解消する方法を見つけた。

iCalに日本の祝日を表示させるという公開スケジュールファイルを便利に使っている。
古くは「iCalの倉庫」というプライベートサイトで公開されていたが、残念ながらこちらはあまり活動が盛り上がっているとは言えず祝日データの更新ももう4年も止まっているので使い物にならない。

そこでAppleの公式サイトiCalカレンダーライブラリを利用させてもらっていた。
これはF1の公式日程とかもアップされていたり、アメリカの祝日もあったりとなかなか面白いのだが、残念ながら最近日本の祝日は文字化けしてしまうという不具合を起こしている。
これはこのサイトのトランスポートの設定が日本語表示のUTF-8になっていないせいで、要するにAppleの管理不手際が原因なのだが、あちこちで報告されているにもかかわらずAppleジャパンさんはここの修正まで手が回っていないようだ。
何が忙しいのかわからないが。

残念ながらこのサイトはカレンダーファイルのダウンロードにftpやhttpというおなじみのプロトコルではなくwebcalというApple独特のスキームが使われていて、この問題を回避する方法がない。
curlというUNIXコマンドを使ってバイパスする方法はあるみたいだが、残念ながら一般ユーザにお勧めできるような簡単な方法ではない。(正直私にもよくわかんない)

そこで何か方法がないか探していたところこちらのサイトに実に簡単な方法が載っていたので紹介したい。

といっても
こちらのリンク
からiCalファイルをダウンロードしてきてクリックするだけというあっけないほど簡単な方法だ。

これはどうやら、有志のユーザが例のアップル公式サイトのiCalファイルをどうやってか手に入れて、それを普通にftpで再配付しているということらしい。
このおかげで文字コードの問題は解消してちゃんとiCalに文字化けしていない日本語で祝日が表示されるようになった。
めでたしめでたしだが、Appleさんもこういう独自プロトコルを使うのならちゃんとメンテナンスというかテストぐらいはしてくださいよ。






その有志サイトからダウンロードしてきたカレンダーファイル
これをクリックするだけでiCalへの読み込み動作に入る





どのメニューにこのデータを読み込むか聞いてくるので
祝日だけ色分けしたい時には新規カレンダーを選択する





するとこの通り!
ちゃんと祝日だけ別メニューのカレンダーとして
文字化けしていない正しい日本語で表示される



<追記>

このURLは有志によるftpだと紹介してしまったが、そうではなくアップル自身によってあげられたリソースファイル置き場のURLだということが判った。
それが判ったいきさつは以下の通りだ。

この紹介したブログの管理人さんがこのiCalファイルのURLをどうやって入手したのか不思議だったか、これは単純だった。
最初curlというUNIXコマンドをTerminalで実行する方法をトライしたがうまくいかなかったと書いた。

curlのコマンドは以下のように実行した。






curlはそのコマンドの後にダウンロードしたいファイルのURLを入力するだけで良い
「webcalはサポートしていない」というアラートは出るがファイルはホームフォルダにちゃんと落ちている



ところがこのファイルをiCalで読み込もうとしても、「実行できない」となるだけだ。 ところがふと思い当たることがあって、このダウンロードしてきたファイルをテキストエディタで開いてみた。 するとこんな文面が出てきた。




テキストエディタで開くとこのファイルは例のURLにあるという内容になっている
どうやらリモートでそこに取りにいくようになっているらしい
面白い手順だが、最近話題になっているURIの脆弱性の餌食になってしまいそうな機能でもある



ここにその例のURLが書かれていたわけだ。
そこにiCalがリモートでデータを取りにいくようなスキームになっているということだろうか。
面白い機能だが、これってMicrosoftのInternetExpolerが意図しているのと違うURLに飛ばされても気がつきにくい、フィッシング詐欺に弱い構造になっているというのと同じ問題点がないだろうか。

こういうところが最近のURIの脆弱性をついた攻撃に利用される可能性がある部分なのかも知れない。
よくわからないがそんなに便利でもないし不必要な機能じゃないだろうか。

理屈はともかくそういうことでiCalは日本語の祝日表示ができるのはうれしいのだが。




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Winny顛末

「Windowsユーザのセキュリティ意識の低さはここまでか」
なんてことを書く気はない。
そんなことを言ってもしょうがない。
ナンバーワンシェアを誇る環境は当然そういうレベルのユーザが使うことになるわけだから、どういう観点からもドシロウトがどう使っても安全であるべきだと思う。
が、しかしこういうWinnyみたいな問題が出てくると、どんな対策をしたってこういう馬鹿をやる奴はやるんだから、もう仕方ないとも思うわけだ。

こういう馬鹿に国家の重要機密を管理させておいていいのかというような話が一番まともな議論の仕方だと思う。
なんのことかというと、こちらに
Winny個人情報流出まとめ
というサイトが上がっていて、これが見ているとなかなかすごいということを言っているのだ。
すでにWinnyによる個人情報、重要情報流出事件なんてマスコミでもさんざん報道されているが、こちらをみてみると報道されているのは本当に氷山の一角なのだということが判る。

本当にすごい件数、すごい量の重要情報、個人情報が流出している。

笑ってしまったのはこちらにある『等身大シリコンドール製造・販売会社の内部資料』の流出事件だ。
この会社では等身大のシリコンドール(いわゆるダッチワイフのことか?)愛好者のデータが数十人分流出したとのことだ。
いつか突然あなたの嗜好に異常に詳しい人物が現れたら、そういう資料を見られている可能性がある。

この流出の仕組みはWinnyは公開領域の設定の仕組みに不完全なところがあり、このWinnyクライアントを狙ったウイルスに感染すると公開していないファイルも公開されてしまい流出するということらしい。

これはWinnyのようなソフトを作った奴が悪いのか、そういうウイルスを作る奴が悪いのか、それともWinnyを使う奴が悪いのかということで、堂々巡りの不毛な議論をしているわけだ。
警察は作った奴が悪いということで作った奴を逮捕して裁判にかけて今まさに係争中なわけだが、このリストを見ていると警察関係者が一番このソフトのお世話になっていることがよくわかる。
お世話になっている人をそういう扱いをするのはいかがなもんなんでしょうかね。
ケーサツの皆さん?

最近知った面白いサイトのひとつLucrezia Borgia の Room Cantarellaさんはこの公判の様子について非常に詳細に取り上げておられる。

Winnyの作者さんは
「逮捕されていなければ、いまでもコードを改訂してWinnyによる流出事件を防げるように改良することができる。逮捕されたためにそれができなくなったのだ」
と主張しておられる。

これはもっともな話だ。
そういう事情でこのソフトは重大なセキュリティホールが放置されている状況だというふうに理解した方が良い。

またこちらの記事では、このWinny作者が
「ウイルスによる情報漏えいは残念で、私にとって予想外の事件だ。問題なのはWinnyではなく、ウイルスを作った人、ネットワーク上に流す人、そして感染する人」
と話していることも紹介して
「その発言自体は的を得ているが『だから自分は悪くない』という自己弁護の匂いがしてイヤ」 という評論をしておられるが、それもうなずける。

Winnyは明確に脱法行為を可能にしてやろうという意図が感じられるわけで、そういう意味では「確信犯」だったろう。
そういう奴が今更「私は悪くありません」なんて言い訳するなよというのは私も同感だ。

しかしそれがWinnyという形であれなんであれ、ファイル共有ソフトというのは技術の必然で、この作者が作らなくったって誰かが作ったろうしそうなるのは必然ならそうなっても大丈夫な社会システム、法体系などを再整備するとかの現実的なシステムを状況に合わせるということが必要になるのではないだろうか。

速い話が「著作権法」というカビが生えた法律は今の体系で良いのだろうかということだ。
Winnyを作った奴が、拘束されていてWinnyを改良できないのなら一時的にでもこの作者に協力させてWinnyのコードを改良させるとかの現実的対応が必要かも知れない。
そんなことをしたら、司法や警察が著作権法破りの違法行為を幇助することになるではないかという形式の問題は当然発生するだろう。

しかしそんなことを言っている間にも警察関係者から、捜査情報などの個人情報がどんどん流出している。
いったいどちらが良いのだろうか?
流出を防ぎたいのか?、それともWinnyを作った奴を単に吊るしたいだけなのか?

流出事件で内容的にすごいのは自衛隊員から流出した内部資料で、自衛隊が北朝鮮や中国を仮想敵として訓練しているという情報が含まれているものがある。
これはもう外交問題になるわけだ。
そんなことは暗黙の事実ではあるが、しかし公然と証拠を相手に握られるとやはり外交的な弱みを握られることになる。この流出事件のおかげで拉致事件を政治決着せざるを得なくなったら、資料を流出させた自衛隊員は拉致家族になんと言ってお詫びをするつもりなのだろうか?

たかがファイル交換ソフトを使った情報流出事件だが、もうこれは立派な社会問題だと思う。
「作者が悪いんだ」
の一言で簡単に片付けられるような問題ではなくなっている。





2006 年 3 月 16 日





anchor

p47
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはオープンソースのゲームPersec47のMacOSX版。

縦スクロールのシューティングゲームで、何も考えずに反射神経だけでできるゲームだ。
シュートキーを押し続けていれば、連射ができるので単純に破壊本能を満足できるタイプのゲームだ。

特定のキーを叩くと連射性能を優先するか、動きを優先するかを選択できるらしい。
このサイトにはいろいろ面白い移植版ゲームがあるので試してみると面白いと思う。






p47は縦スクロール、打ちまくり破壊しまくりシューティングゲーム



anchor

先日ここで取り上げたiCalのカレンダーデータの日本の祝日が文字化けするという問題だが、さっき確認したらこれは解決しているようだ。
どうやらアップルジャパンさんがここの文字コードの問題を修正してくれたようだ。

いやぁ、ありがたい。
このサイトで取り上げたから修正してくれた・・・ということでもないんだろうけど対応はしていただけたので感謝したい。





2006 年 3 月 18 日





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Winnyの顛末について書いたくだりで、Lucrezia Borgia の Room Cantarellaさんの記事を引用した。
またそれに関連してBBSでもちょっとやり取りをしたところLucrezia Borgia の Room Cantarellaさんの最新エントリーの
「■混ぜりゃいいってもんじゃなくってよ?」
という記事で、このあたりを批判されたような内容を見つけた。
偶然かも知れない。私が要らぬ気を回し過ぎなのかも知れない。
しかしいくつか符合するところもあるので、ちょっと私の立場と考え方を明らかにしておきたいという衝動に駆られた。

といっても喧嘩したいわけでも議論したいわけでもなく、Lucrezia Borgia の Room Cantarellaさんは文章を読む限りではなかなかの粋人のようだしきっと喧嘩にもならないと思うが、若干ニュアンスがあるので書いておきたくなったというぐらいのことだ。

さらにいえばLucrezia Borgia の Room Cantarellaさんの考え方の大部分に私は同意する。
細かいところで微妙にニュアンスがあるというだけのことだ。
長文になりそうなので、メンドクサイ人は飛ばして読んでもらいたい。


長文を引用するとますます長くなるが、考えを明らかにするために引用しながら私の考え方を挿入する。

『議論をすることはよろしいことだと思いますの。でも、Winnyのお話っていうのはとても多岐多角にわたるお話の集合体のはずなのに、各人が「自分の一番主張したい一角のみ」を取り出してぶつけ合っている感が強すぎると思うの。それじゃどんな議論も収束なんてするはずもなくってよ?』

このくだり全く同感。
実は私自身『LimeWireは合法的なアプリですか?』なんていう議論にさんざん巻き込まれてうんざりしていた。
その問題は実は一言で片付く話ではないのだが、なぜかみんな自分が思いたいように解釈して、それ以外の意見の枝葉は全部捨象してしまう人が多いことに驚いている。
つまり
「LimeWireは違法だ! 権利を侵害される人たちのことを考えたことがあるのか?」
という感情論か
「LimeWireは違法ではない! 違法な使い方をするユーザが悪いのだ!」
という感情論かの2極しかなくて、その間にある万象の背景なんかどうでも良いというように延々と感情論を戦わせている構図に結局は収斂してしまうのだ。

私自身はもうこういう議論に巻き込まれるのは真っ平なので、
『違法だと思いたい人は思いなさい。思わない人は思わないでおきなさい。』
という立場だ。要するにどうでも良いと思っている。



『まず、各種Winnyの規制とP2P技術自体への発展普及の阻害性なんですけれども。この話題にしてすでにいくつかの枝が存在しているわ。』

このくだりも全く同感。
『Winnyを規制するとP2P技術の可能性が奪われる』という論点は、あらゆる意味で混乱している。
例の裁判で弁護人が慶応の村井教授を引っ張りだしてきて
「Winnyはエレガントな技術の集合」
なんていう証言をさせているのも、こういう議論の土俵に持ち込みたいからだろう。

Winnyが通信技術の進歩に貢献するかどうかは、私にはよくわからない。
しかしこういう権威付けをしとかないと、京都府警の馬鹿な警官や、技術音痴の検察官は 「何でもかんでも違法」
なんていう乱暴なことをやりかねないという不信感もその背景にある。
そのうちファイル転送機能を持ったチャットソフトまで違法だと言い始めるんじゃないか、といういくら馬鹿な京都府警でもそこまでじゃないだろうと思うが、安心もできないという不信感も背景にあるんじゃないだろうか。

しかし論点はそれだけじゃないとのことだ。


『根底にあるのは「WinnyとP2Pは==ではない」っていうお話。これはあたしが以前から散々わめいているから、これを読んでいる皆様はよくわかってらっしゃるはずよね?』

『ただ、ここに面倒な話があるの。つまり、実態は「WinnyとP2Pは違うもの」だとしても、現実問題として「いっしょくたにしている」方々がいらっしゃるの。ですから、必要に応じて「勘違いしている人たちを基準に」"Winnyの規制がP2P技術の発展を阻害する"という発想や理論展開をする可能性は十分にあるの。

このあたりからまず「相手の立脚点」ってのをちゃんと考えて議論しているのか、疑問だわね。』

ここいらは私にはよくわからないところだ。
Winny=P2Pではないというのは、Lucreziaさんは本職の技術者だからそれなりにこだわりと根拠があって書いておられるのだろうと思う。
私は門外漢なので、その根拠は計り知れないのだが。
私の理解ではWinnyはfreenetをベースにしたもので、そのキャッシュ機能や匿名性を実現するためのツリー構造に独自性があるにせよ、そういうものだから広義のP2Pに該当するものだと思っている。
もちろんそうではないという、もっと厳密な峻別はあるのかも知れない。
ある種のコード、あるいはプロトコルのスタイルがP2Pではないとか、こだわりがあるのかもしれないがここまで来ると言葉の定義に入ってしまうと思う。

私は本来の意味からして(つまりP2Pはサーバ/クライアントの対語であるという意味において)そのネットワークの構造からP2Pという範疇をとらえているので、WinnyはP2Pのひとつの応用例であるという前提で書いている。

それは間違いだというのならその根拠は逆にご教授いただきたいところだ。


『官房長官の発言に関しては…そうねぇ。あたしは割合に同情的ですし、基本的に「愚かではあるけれども間違ってはいない」と思うの。「使わなければ被害が無い」ってのはもっとも基本的な発想だわ。プログラムはコードを書かなきゃバグが出ないもんですし、サーバはサービスを立ち上げなければセキュリティホールをつつかれる心配もなくってよ?

ですから、そういった観点において「使うな」っていう発言には一定の理があると思いますの。』

これも激しく同意ですね。
動かないソフトにはバグはないし、起動しないコンピュータにはセキュリティホールはない・・・いくらでも応用が利きそうだ。



『ぷららさんが帯域を完全に止める話にしても。最終的にこの流れにおいては「一つの選択肢」だと思えるわ。元々、トラフィックから「一部のユーザによって帯域が使われすぎている」状況をいち早く絞ったISPですし。こういった動きが出ることはむしろ「容易に予測できた」んじゃなくってかしら?』

そうなのかもしれないし、確かに異常に帯域を一部のユーザに食われるのはプロバイダとしても見過ごせないことなんでしょうね。
だからそれに対向処置が出てくることも当然というのもご指摘の通りかも知れない。
『ただそれって新たな不具合の原因になりませんか?』という一点の不安を除いては特に反論するような話でもないと思う。


私がBBSで書き込みをされた方の
「情報を漏洩した奴には懲役20年の厳刑にするべき」
の論調に同意も反対もしなかったのは、そのことについては私にはオピニオンがないからだ。
そうすれば良いかも知れないがそれも意味がないかも知れない。
現行法でも個人情報保護法に抵触すればこれは刑事罰の対象にはなっているわけで、そういうことがあまり広く知られていないというのが現状なのなら、いくら厳罰を科しても意味はないんじゃないかという気はするが。


『で、最終的にWinnyの使用の是非を問う話になると思うんですけれども。使用の是非は各個人の考え方があると思うんですけれども、少なくともあれは確定で「非合法な使い方を成されているもの」ですわ?

アレだけの匿名性の確保*2からスタートして。どこぞのBlogでも書かれていたんですけれども*3。もし仮にWinnyが「学術的な調査だのなんだの」という戯けた言い訳の通りのものであるとしたら。どうしてきちんとしたプロジェクトを立ち上げて、個人名を正しく晒した上で「実権(ママ、実験?)と称して」動かさなかったのかしら?』

Winnyの技術的、あるいは学術的な是非はともかくとして、そのスタートが「絶対にばれないファイル共有ソフトをつくってやる」という一連の2ちゃんねるのやり取りから始まっているのは事実だし、どうやって統計を取ったのかその根拠というか資料の出元が不明なのだが、NEWS23でも筑紫哲也さんがWinnyで流通しているファイルの9割は違法なファイルだと断定しておられたし、これはそういうことなんでしょう。



『なんか一部で擁護してらっしゃる方が「技術は本質的に白も黒も無い」とか「どんな技術であっても一定の擁護はなされるべき」とかあまつさえ「Winnyは著作権侵害を目的にしたものではない」とか、抜けるったけ抜けた発言しているみたいなんですけれども。

どうしてそこまで「現実を見ずに」ものを語れるのかしら?』

確かにそういう論調も見られるが、私の考えはちょっとニュアンスがある。
「技術は本質的に白も黒もない」
というのは技術そのものに注目すればそういうことだと思う。
あちこちで書いているが私は「Winnyは著作権侵害を目的にしたものではない」とは思っていなくて、むしろ明確に脱法行為を可能にしてやろうという開発意図が見えるので、いまさら「著作権侵害を目的にしていない」とか「悪意はない」とかの見え透いた言い訳をすんなという意見には同意する。
やっぱり「確信犯」だろうと思う。

けれども技術というのはあるブレークスルーがあって何かが可能になったら次のものが出てくるのは必然だと思うわけだ。
そこに悪意があろうが無かろうが、そんなこととは無関係に生物が進化するがごとくそういうものが出てくるということを感じている。
その時に私が興味を持っているのは、その技術を社会はどう受け止めるのか、どう社会が自ら変化して調和を取るのかという社会学的な側面だ。

「Winnyは違法です」
ととらえている人に取っては違法なんでしょう。
私はそれを無理矢理「Winnyは違法じゃありません」なんて言いくるめる気はない。
しかしその「違法」か「合法」かという基準になっている法律からして、永久不変の金科玉条なんてものは存在しないと思っている。
というよりも現行の法律は、例えばこういうことを管理する著作権関連の法規はあまりにも不備が多すぎて、それもこういう著作権関係のハレーションの原因になっていると思っている。


例えば音楽著作権。
音楽の著作権はP2Pソフトによって蹂躙されているという。
だから権利団体はiPodを始めあらゆる音楽をコピー可能な機材(パソコンなんかも含むでしょう)に課金したいと考えている。
しかしこれを認めるとどうなるか?

放送で使う音楽は毎年JASRACに多額の放送使用料を支払っている。だからこれで「権利者の許諾は得られている・・・」なんて事情を知らない一般の人は思っているだろう。
しかしJASRACが権利を管理しているはずなのに、数年サイクルで「隣接著作権者」の権利主張が入ってくる。
演奏家、タレントなどの芸能団体、作詞などの周辺権利の団体、こういう数団体が入れ替わり立ち替わり権利を主張してくる。
まるでヤクザのみかじめ料だ。
それもこれも著作権法が権利の限界を曖昧にしているからだ。漁業補償と同じでそういうところには必ずヤクザが群がってくるのだ。

もっと原点に返れば「著作権」という観念も再検討すべき時代に来ている。

音楽家が「音楽著作権」という形で対価を求めるようになったのは太古の昔からのように錯覚して信じ切っている人が多いのだが、実はそれはつい最近、前世紀のはじめ頃からの話だ。
音楽家は実際にはその演奏に対して対価を要求したのであって、「著作権」なんていう曖昧なものに対してではない。
その概念が変わってきたのはやはり録音技術が発達してきたからだろう。
録音機を発明したエジソンという人物は著作権に関しては「海賊」のような考え方しか持っていなかった。
彼は人の著作物を平気でコピーして、それを自分の興行収入にして著作者にはびた一文払わないだけでなく、お断りすら入れないという金子氏なんか小物に見えるくらいの豪傑だった。

こういう人物が「20世紀最大の天才」なんて羽振りを利かせ始めたから「著作権法」なんてものができたんだろうと思う。
しかし、これは例えば音楽のあり方を著しくゆがめてしまった。
そのことは別頁にも書いた。


ジーン・カンというGnutellaの創始者にインタビューした時に、彼が強調したのはこういうことだった。
「P2Pはサーバ/クライアント型のネットワークへのアンチテーゼとして現れることは必然だった。
音楽違法ダウンロードばかりが注目を集めるが、これはP2Pのひとつの側面に過ぎない。
しかし音楽は音楽著作権法によって姿をゆがめられてしまった。P2P技術は音楽を本来の姿に戻す可能性を持っている。
いずれにせよ動き出してしまったP2Pネットワークを止めることは誰にもできない。覆水盆に返らずという中国のことわざがある。覆水を盆に返すことばかり考えていないで、こぼれた覆水をどう新たに活かすかという考えに切り替えなくてはならない。」

非常におおざっぱに要旨を書くならこういうことだった。
ジーン・カンという人物は純粋にネットワーク技術の学究だったと思うが、その考察は単にネットワークの中だけでなく広範な社会学全体にまで及んでいたのが非常に感銘的だった。
とても若かったが、私は尊敬できる人物だと思った。
ここいらが尊大な金子某とは格調が違うと思うが。


今音楽業界はCDの売り上げが落ち込んでいて、これはファイル共有ソフトのせいだと主張している。
この業界が何を主張しようと、それでどう斜陽産業になっていこうと私には知ったこっちゃないのだがこの人たちはどうあっても自分たちは被害者だと主張したいらしい。
しかしファイル共有ソフトは原因ではなくただの結果なのだ。
CDの売り上げが落ちたのは、ケータイが普及したせいだ。
CDの中心購買層だった10代~20代の若者はケータイの通信料で、生活費まで圧迫されている。
CDなんかに金をかけてられないのだ。
一家計単位の平均通信料の推移と音楽業界のCDの売り上げのグラフを重ねてみれば良い。
きれいに逆相関になっていることがわかる。

音楽業界の奴らはこういう分析も怠ってただ単にファイル共有ソフトのせいにしておけば、自分たちの営業努力が足りないから構造不況業種になっているという事実を隠蔽できると思っている。

そうであるならどうして、iTMSのような天から降ってきた救いの手をインフラとして起死回生を図らないのか、Appleに牛耳られるのがイヤだというのならiTMSをまんまパクったって良いからダウンロード販売こそメイン流通チャンネルだという転換をなぜしないのか。
やる気がないからだということもあるだろうが、それには例のヤクザの御一行様が邪魔なのだろうなということも推察できる。

こういう時期にiTMSが日本でスタートしたのはまさに千載一隅のチャンスなのに、そういうものも活かさないで律儀に斜陽産業になっていくんだろうな。
ファイル共有ソフトで音楽ファイルが流通しているというのはまさに、金をかけずに音楽のカタログが大量に流通しているようなものだ。
そこにiTMSのようなもので刈り取りをかければ良いのだ。

ファイル共有ソフトユーザの全員から音楽使用料を徴収しようなんて欲どしいことを考えるから事態はねじれてしまうのだ。
そのうちの2割がお金を払ってくれれば、CDの売り上げの落ち込み分なんか一発でカバーできるはずだ。
そういう風にアクティブに考えなきゃいけないのに、業界や権利団体はあくまでパッシブにiPodに課金するとかP2Pソフトを規制するとかそういう発想ばかり垂れ流している。

いいんじゃないでしょうか。
私はこの人たちは一辺逝くところまで逝かなきゃどうしようもないと思っている。


以上の理由からファイル共有ソフトに関しては私は肯定も否定もしない。
それがあるのは仕方がないことだと思うし、それは違法か合法かなんて議論にはもう興味はない。
それよりもそういうものがあるなら法体系や社会はどう適応しなくてはいけないのかというところが私の主な興味の向いているところだ。



『あらゆるきれいな色を混ぜたその先にあるのは、見るも耐えない濁った黒だけなのよ?』
この感覚はよくわかる。
Winnyに関しては混乱した議論があちこちにあるばかりで、頭をクリアにできている人はあまり多くは居ない気がする。

そういう私自身も実はWinny自体には興味がなくて、自分のPCに入れてみようとも思っていないし(Windows機は会社のデスクトップにしかないからそんなこともできないのだが)詳しくその仕組みを理解してみようという情熱もない。
そんな私に『Winnyを論ずる資格があるのか?』と問われれば『無い』としか応えようが無い。

結局大量の文字数を使って雑感を書いただけということやね。


最後にこの雑感を書くにあたってLucrezia Borgia の Room Cantarellaさんのブログを過去一年以上にさかのぼってもう一度全部読んでみたのだが、Lucreziaさんは本当に文章が上手いということに感心させられる。
大体技術系の人というのは文章は下手だということに相場が決まっているのだが、Lucreziaさんは下手な「文章を書けると自惚れているブン屋」なんかよりもよっぽど切れの良い文章を書いていることに驚かされる。
世の中にはこういう両刀使いも居るんだ。





2006 年 3 月 20 日





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FeedMe
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはRSSフィードを作るエディタ。

XMLをちゃんと勉強して手書でRSSフィードのようなものを作成するのは、私のようなレベルの素人には大変だ。
「これからはXMLの時代だから勉強しておくと良いよ」
なんて奨めてくれた人もいたが、htmlでも私の頭は十分オーバーヒートしているのだ。

それでこれはすごく簡単にhtmlのアイテムをボタンで呼び出して、htmlでフィードの体裁を作って自動的にXMLにエクスポートしてくれるというアプリだ。

私のサイトではRSSを自動で生成してくれるASPを利用している。
しかしこれも永遠不変のサービスとは限らない。

それにこういう自動化されたサービスというのはどこか体裁がダサイというかいろいろ不満はつきない。
それでブログサービスなどに付属のRSSサービスにも不満を持っている人は、手間は増えるがこういうものを使って自分で作ってしまうという手もある。

これはボタンでhtmlのパーツ、たとえば<img src=>などのタグを呼び出してその間にURLなどを埋めていくだけでRSSが完成してしまう。
完成したものはRSS2.0に準拠したXMLに変換されている。
面白いんじゃないだろうか。






FeedMeはリンクやイメージなどのボタンを押すと自動的にタグが書き込まれる
そこに必要なURLや本文などを埋めていくだけで良いので簡単だ
htmlを扱い慣れた人なら迷わずに使えると思う





そして保存を掛けると自動的にXMLに変換されている
そのXMLをテキストエディタで見るとこんな感じだ
後はこのファイルをサイトのどこかにリンクを張ってアップすれば良い



と思ったがこのfeedを試してみたところ日本語が通らないことがわかった。多分日本語のエンコードのデクラレーションに不備があるんだろう。
そこを追記してアップすれば良いのだろうが、そこでちょっと興味を失ってしまった。





2006 年 3 月 21 日





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Full Color Bossa2
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

Quartz Composerで作成されたスクリーンセーバ。

各国語の色の名前とその色をベースにしたイメージが、淡い美しいグラフィックで流れる。
セーバに合わせる作者さん推奨の音楽もサイトで聴ける。
20世紀ボヤージュの作者さんらしいセンス良いセーバじゃないだろうか。






Full Color Bossaは色の名前とその色にまつわるグラフィックが流れるセーバ
キャプチャーに失敗したので作者さんのサイトから借りてきてしまったが
きれいなグラフィックだ





この通り各国語の単語とそれにちなんだイメージが現れる



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Portable Cyberduck
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

OSXネイティブで安定したFTPアプリのCyberduckを、USBメモリやiPodなどの小さな媒体にもインストールできるように小型化した「ポータブルアプリ」

これはFTPのパスワードなどを記録する.plistファイルを通常のPreferenceフォルダの中ではなくアプリ本体の中に生成する。
だからUSBメモリに入れておいて、出先でMacを借りてそこからFTPアップロードが可能だし、それをやった後でもパスワードの記録が残ったりしないので安全だ。

ファイルサイズは小さいがフェイスは見事にCyberduckそのものだ。
Growlに対応するなどの機能はほとんど省かれているが、必要最小限の機能は残されている。
USBメモリなどで出先で使う時には、メモリのボリュームをマウントしてそのままそこから起動して使おう。相手先のMacにコピーする必要はないし、コピーするとパスワードなどの記録が残ってしまうのでしない方が良い。






Portable Cyberduckの初期設定ファイルはライブラリの中ではなくアプリ本体の中に生成される
なので出先で使ってもパスワードなどの記録が残らないように配慮されている



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Portable AbiWord OS X
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはMicrosoftのOfficeのワープロソフトWordと完全互換を目指しているOpenOfficeのOSXネイティブCocoa化プロジェクトAbiWordの軽量化バージョンだ。

これもUSBメモリやiPodといった大抵はディスクスペースに余裕があまりなさそうなところにも収まるように機能はしぼられている。
それでこういうものを持ち歩く意味というと、出先でWordもインストールされていないMacで.doc書類を見なくてはいけないとかの場合に役に立つのではないだろうか。

また出先でAbiWordで作ったテキストがWordでは何となくレイアウト崩れをしているという場合、これで 元の姿を確認しながら治すというような場合にも役に立つかも知れない。

このサイトにはいろいろいこういうポータブルシリーズがあって中には役に立ちそうなものもあるので試してみても良いかも知れない。






Portable AbiWord OS Xのフェイスはこれまたオリジナルと大差ない
使い勝手もなかなかだ




2006 年 3 月 22 日





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Portable Firefox OS X
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これもコンパクトアプリシリーズのブラウザ。
これはあのFirefoxがUSBメモリやiPodサイズのメディアに入る大きさになってしまった。

これを使う意味はprofileフォルダがアプリ本体のバンドルの中身に入ってしまったということだろう。
だから既存のFirefoxSafariから書き出したブックマークはそのままでは使えない。
けれどもこのprofileフォルダにbookmark.htmlをドロップすればちゃんとブックマークは使えるようになる。
この構造のおかげでUSBメモリを指した出先のMacでブックマークを見ても、そのブックマーク本体や履歴が相手のMacに残らない。

だからそういうところのプライバシーが守られるということだろう。






Portable FirefoxはスティックメモリサイズのFirefox
そのフェイスはほとんどスタンダードのFirefoxと変わらない



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Corripio
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはiTunesで再生中の曲のジャケットアートをiTMSから取得して、iTunesライブラリに入っている曲データのID3にそのファイルを書き込むアプリ。

そういう目的では私はClutterというアプリを愛用している。
こちらはAmazon.comからジャケットアートを自動取得してくるアプリだが、このCorripioはiTMSから取得してくるところが違う。

総体にiTMSの方がジャケットの画像ファイルの圧縮率が小さくて、見た目がきれいなのでJacketのようなビジュアライザプラグインを使ってジャケットを表示する時に、表示の美しさは向上する。
しかし何事にも例外はあるもので、なかにはiTMSよりもAmazon.comの方がジャケットデータがきれいだという場合もあるので、両方試してみてきれいな方を採用すれば良いと思う。

またどちらも洋楽サイトからアートを取得する関係で邦楽、クラシック、ジャズなどは壊滅的に取得できない。ただロック、ポップスに関してはかなり古い曲でも引っかかるのがなかなか感動的だが。

使い方は至極簡単で曲を選択して、ジャケットアート取得のボタンをクリックするだけで良い。
その時にiTunesで曲を再生していれば書き込みまで自動的に処理してくれる。






CorripioiTunesで再生中の曲のジャケットアートをiTMSから取得するアプリ
iTMSは総体にはAmazonよりもデータがきれいなケースが多い




2006 年 3 月 23 日





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"Windows Vistaのコンシューマ版の発売が来年に延期"なのだそうだ。

これってどうよ。
アメリカの消費事情を知っている人ならこの昨日の速報の深刻さはわかると思う。
アメリカはクリスマス商戦の個人消費指数が経済観測の重要指標になっていたり、企業の、特に流通業の企業業績はクリスマス時期に注目して評価するというくらいクリスマス商戦というのは重要なのだ。

当然Microsoftだって、2006年のクリスマス商戦に乗れるか、来年回しになってしまうかで大きな差があることぐらい百も承知のはずだからそれに間に合わせるというのは至上命題だったはずだ。
ところがそれを見送ってしまった。
しかも秋の声を聞く頃に「間に合わないかも」なんて話をするのとはわけが違って今はまだ3月なのに早々と今年の商機をあきらめてしまったわけだ。
何か重大な問題を抱えているに違いないと考えるのは普通じゃないだろうか。

予定の8ヶ月も前にリスケを発表しなきゃいけない問題ってなんなんだろうか。
当初予定の11月を来年1月に延期するという。
しかもコンシューマ版は延期するが、企業向けボリュームライセンスは予定通り11月に発売するという。
好意的に考えれば、各パソコンベンダーのバンドルシステム向けにパッケージングをするのは予想以上に手間と時間がかかったということなのかも知れない。
なんせ世界の主要パソコンベンダーで、Microsoftから供給を受けていないのは米Apple社とかいう弱小ベンダー1社だけという状況なので、世界中のベンダーとカスタマイズされたシステムをチューンするのは確かに大変なのかも知れない。
日本語にだって中国語やフィンランド語にだって対応しないといけない。

それは大変な作業が待っているのだろう。

でもそれって最初から解っていることなんじゃないだろうか?
スケジューリングをした時からそういう手間は計算に入っていたはずなのに。
それをいかにも「若干の見込み違い」というようにさらっと発表するあたりがいっそう事態の深刻さを伺わせている気がする。

近日中にさらに大幅なリスケの発表があると見た。
下手すると来年前半の発売は困難なんて話になってくるかもね。
でも別に問題ないんじゃないだろうか。
WindowsユーザはいまのWindowsXPに不満を持っていないみたいだし。
Windows2000とWindowsXP程度の差なら、Windows Vistaにあまり期待することもないし、下手すりゃWindows2000だってまだちゃんと使えているし。
1年でも2年でもリスケしてきちんと動く安全な(そして使いやすい?)システムを作った方が、結局長い目で見ればMicrosoftの業績のためにもプラスじゃないかという気はするが。




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XNmap
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

UNIXのバイナリのNmapをOSXのGUIで使えるようにしたというセキュリティアプリ。

NmapはUNIXの語感からすればきっとネットワークマッピングというようなことだろう。
その引数というかメニューはかなり広大な機能があって、UNIXユーザからすればコンピュータのネットワーク接続状態などをこれひとつで調べることができる便利なアプリということになる。

しかしこのXNmapのプロジェクトのページの説明にあるようにMacユーザというのはUNIXのコマンドラインのような文字を打ち込んでコントロールするインターフェイスにアレルギーが強い。
というよりも「CUIが使えないからMacユーザになったんだ」という人も多いだろう。
このXNmapは便利なUNIXアプリをコマンドラインを一切使わずに動かせるというUNIX移植アプリだ。

残念ながらNmapについてよく調べないと私にもよくわからない機能がいくつかある。
しかしポートスキャンなんかはスパイウエア対策として使えるだろう。
そういうシェアウエアを前にも紹介したが、これは実際に指定されたIPアドレスにスキャンをかけて開いているポートを探すというものなので、自分のMacだけでなくネットワーク管理者がネットワーク内のクライアントを全部チェックしたいとかそんな時にも使えるはずだ。
あまり変なところにスキャンを掛けるとハッカーと間違われたりするかもしれないから使う時と場所には注意した方が良いかも知れない。

便利なのだが、やはり専門知識がある程度ないと使いこなせない。
日々是勉強也ということやね。






XNmapはUNIXのNmapをMacのGUIで使えるようにしたアプリ
便利そうだが使いこなすにはそれなりの勉強が必要だ




2006 年 3 月 25 日





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"ネット証券評議会 松井道夫吠える!「わけのわからない分割、地獄に落ちろと言いたい」"というエントリーをたまたま見つけた。

そうだ、確かに聞いたよ、このコメント。
このときたまたま私もこの現場にいた。
そしてこの「地獄に堕ちろ」を確かに聞いている。
その時はずいぶんはっきりとしたことを言うと感心していただけだが、今にして思うと言われた人たちはきっちり地獄に堕ちたということか。

今になってこれと同じことを言っても何も意味はないが、世間の若い連中に「ホリエモンのようになりたい」なんて持てはやされている時に、そういう人物に向かって「地獄に堕ちろ」というのは結構な勇気だろうと思う。
でも見えている人には見えているということなんだろう。
22万人のライブドア株主はこのことから何かを事前に感じ取るチャンスはあったはずだが、それを感じることができなかったということか。
いずれにしても事件が起こってしまった後の今となっては、何を言っても後講釈なのだが・・・。

MacともITとも関係ないがたまにこんな話題も、いいよね。





2006 年 3 月 26 日





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GMSDesktop
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

高知大学の気象情報頁から衛星写真を様々なタイプの画像処理で取得してそれをデスクトップに自動的に貼付けるアプリ。

30分ごとに最新の物に更新される。
どちらかというと気象情報に注意しておかなくてはいけないプロユースという感じがするが、前にもどこかで書いた通りこの衛星写真と気圧等高線図の推移、概況予想などのデータがあれば意外に素人でも正確な天気予報が可能になるので試してみるのも良いかも知れない。

仮説を立ててその通りに気象が進行しているかどうかをこれで監視していれば、晴れマークなんかに頼っているよりも確度の高い天気予報ができる。

それにこういう物がデスクトップに表示されているというのはやっぱり楽しいとも言えるし。
CoreImageを利用しているので、タイガー以上でないと動かないがそういう環境の人には面白いアプリではな愛だろうか。






GMSDesktopは最新の気象衛星写真をデスクトップに貼付けるアプリ





写真の画像処理にタイプ、トリミング、色合いなどは調整できる




2006 年 3 月 27 日





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QTAmateur
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

Apple純正のQuickTimePlayerはプロ版を購入すると簡易編集ができたり、ショートカットキー一発でフルスクリーン表示ができたりする。
これは便利で前はレジストキーを購入していたのだが、バージョンアップの度ごとに前のキーは無効になって新しいレジストキーを購入しないといけない。

そんなに高い物ではないので別に買っても良いのだが、バージョンアップごとに金を取るというのは、しかもプロ版についている機能が金払ってでも使いたい機能なのかというところは微妙なものがあった。

そう思う人が多いのかQuickTimePlayerProに代わるフリーウエアはいくつか出ている。

これもそのひとつでフルスクリーン表示ではないが、一応画面一杯の表示もショートカットキー一発でできる。
だからProに対抗してQTAmateurなのだろう。
商標的にはちょっと問題ある気もするが。

このアプリの面白いところはWindowsMediaの画像も再生することができるし、画像ファイルの変換機能がついていることだ。

変換の種類は結構たくさんついていてH.264なんかもサポートしている。
実際に試してみると安定性がいまいちで、ビデオ変換が途中で終了してしまうという不具合が見られた。
しかし今後に期待できる意欲的なアプリじゃないだろうか。






QTAmateurQuickTimePlayerProに代わるビデオプレイヤー
この通りWindowsMediaなども再生できる





ビデオiPodなどで再生できるフォーマットにも変換できたりする





またそれぞれの設定項目もかなり細かく作り込まれている





それで実行すれば指定した場所に変換してくれるのだが
残念ながら現状では安定性がいまいちだ
作者さんの熱意は感じるので今後改善されると思うが



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Flocks
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

イワシなどの小型魚の群れがまるで全体でひとつの生き物のような動きをするのが不思議だが、あれもあるパターンの動きをする個体に全体が引き寄せられて動いているわけで、割と大きくない数学的パターンで表現できるかも知れないという話を昔読んだことがある。

生物の全くでたらめのように見える動きを数学で表現しようという発想が面白いなと思った。

これはその小魚の動きのようなパターンを持ったスクリーンセーバだ。
小魚とちょっと違うのは数匹のリーダーと数百匹のフォロアーで構成されていることだが、見た感じはまるで逃げ惑うイワシの群れそのものだ。

色合いを変えたりリーダーやフォロアーの数を増やしたりでいろいろいパターンの変化が楽しめる。






Flocksは逃げ惑うイワシの群れのような動きをするスクリーンセーバ



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AirStream
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

AirMac(に限らないだろうけど)の無線LANの受かりの状況を表示するアプリ。

自宅でAirMac+AirMacExpressでネットワークを作っている。
これは便利なのだが、どの個体にどれくらいの品質でつながっているか気になることもある。
気にしてもしょうがないのだが。

これを入れてみてわかったことは結構ノイズのレベルが高くて時々接続品質が規定よりも下回ることもあるということだ。近所に数軒無線LANを入れている家があるようだが、そのうちのどこかが同じような帯域を使っているようだ。

パスワードがかかっていないところもあるのでそこに入って調べてみたい気もするが、それは違法行為なのでやってはいけない。

そういうことがわかるので接続品質を知りたいという時に使ってみるのもいいかも知れない。






AirStreamは接続先のAirMacのMACアドレス(機器に固有のアドレス)
ネットワーク名接続のレベルなどを表示するアプリ





モニター画面だけでなくAirMac設定アシスタントなどもメニューから呼び出せる





接続が不安定になった時に好みの警告音などで知らせる機能もある





またステータスはドックアイコンにも表示できる




2006 年 3 月 28 日





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TrashMaster
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

ゴミ箱に住む悪魔のアプリだ。

といっても実体はスクリプトのようだが。
アプリ本体を起動して、ゴミ箱を空にするシチュエーションなどを設定する。
例えば起動時にゴミ箱をカラにするとか、ゴミ箱をカラにするのは一日に一回だけとかそういう設定だ。

また何曜日にゴミ箱をカラにするというようなことも設定できる。

それでアプリ本体を終了させて、付属の.trsmという拡張子がついたファイルをワンクリックするだけでゴミ箱をカラにすることができる。
ちょっとした小物だが案外便利じゃないだろうか。

これをドックに登録しておけば、ドックアイコンをワンクリックするだけでゴミ箱をカラにできる。
私は割と神経質にゴミ箱をカラにする人だが、世の中にはゴミ箱にギガ単位のファイルを置いておく人もいる。そういう人はつい忘れるからゴミ箱をカラにしないわけで、そんなにファイルを貯めておくとさすがに動作が重くなるということも考えられる。
こういう物で自動的にゴミ箱をカラにしておくのは良いんじゃないだろうか。

またホームボリューム以外のゴミ箱もカラにすることができるのが優れている。
複数の起動ボリュームを使う人は、どのゴミ箱をカラにしたか忘れてしまってそういうところに意外に大きなファイルを忘れっぱなしにしているということもあるだろう。
外付けボリュームだって、ゴミ箱に入れるだけでカラにしていないと見えないファイルが溜まっていくわけだ。

これを使って定時にゴミ箱をカラにするというようなことができれば、そういううっかりも無くなる。
小粒ながらなかなか使えるかも知れない。






TrashMaster本体を起動して設定画面を呼び出す
いつどのボリュームのゴミ箱をカラにするか、その時に音を鳴らすか
などかなりきめ細かい設定ができるようになっている





本体と同梱されている.trsmという拡張子がついたファイルを
クリックすると自動的に起動してゴミ箱をカラにする
またログイン項目にこれを登録しておけば起動時に自動的にゴミ箱をクリアする



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QTRex
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはすばらしい!

これはビルトインのAVで認識できる入力、つまり内蔵マイクや外部ラインから入ってくる音声やwebカム、ビデオカメラなどFireWireやUSBなどで入ってくる画像を録音または録画できるアプリ。
つまりMacが手軽にデンスケになったりビデオデッキになったりHDレコーダーになったりする。

私はUSB対応のチューナーを持っていないので外部のテレビチューナーを認識するのかがわからないのだが、もしするのならエアチェックにも使えるかも知れない。
少なくともカメラは認識するので、監視カメラにしたりという使い方もできる。オーディオもラジオなどの入力を録音ができる。

それ用ということなのか、複数の予約を設定しておけるようになっている。
音声のレコードについてはボイスメモレベルの低音質から16bit、48KHzサンプリングの高音質録音も可能だ。
ビデオは自動認識だがDVでは問題なさそうだった。

これは面白いんじゃないだろうか。
どんどん録音録画し始めると、内蔵ディスクの容量がいくらあっても足りない感じはするが。






QTRexのオーディイモードの設定画面
オーディオディバイスは複数ある場合は入力を選ぶことができる
またここで圧縮率などの録音のモードも設定できる





あとは日の丸のようなマークをクリックするだけで録音を開始する





録音されたファイルはオーディオでも全て.movのファイルだ
もっともこれのレイヤー3がmp3なわけだから変換は簡単だが





もひとつスグレモノなのはこの予約機能だろう
これでいろいろい使い道が増えそうな気がする





そしてソニーのDVカメラにFireWireで接続するとこの通り
これでQTムービーに直で録画できるわけだ



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Exces
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

最近Winny騒ぎで、個人持ちのパソコンから会社や役所などで管理している個人情報などの重要情報の流出が問題になっている。

MacオンリーでWinnyも使えない環境の私としては対岸の火事なわけだが、どこで自分もそういう目に遭うかわからない。それで会社機のWindowsXPには重要情報を入れずにほとんどサーバアクセス用、またはプリント用として使っていてwebを巡回したりメールを送受信したり重要情報のやり取りは個人持ちのiBookでやっている。
この方が安全だと思うからだ。

しかしMacだって安全対策を怠ればいつかはWinnyのようにターゲットにならないとも限らない。
個人持ちのモバイルにかけるセキュリティとしてFireWallは起動している。
少し頼りないがClamXavのようなウイルス定義ファイルによるワクチンソフトも使っている。作業をしていない時にはデスクトップにロックを掛けるようなアプリも使っている。

しかしそれだけではまだ足りないと思っていたわけだ。
iBookのようなモバイルなら、いやデスクトップでも同じことだが物理的に盗まれた時の対策も考えておかなくてはいけない。
もしもログインした状態で盗まれたら、ホームフォルダにある個人情報は自由に盗み放題だ。
またOSXはシステムディスクさえあれば、パスワードをリセットできるのでログアウトしていても盗んだ奴がMacに詳しい奴ならそれも破られてしまう。

それなら見られたら困る重要情報を暗号化して、パスワードがないと開かないようにしていく対策が必要だ。
OSXにはFileVaultという機能がシステムデフォルトであるが、これは使う気が起きない。Tigerがスタートした時にはこの機能はトラブルを起こしていたし、いくら何でもホームフォルダを丸ごと暗号化というのは乱暴過ぎると思う。
これではバックアップにも苦労するし、ホームフォルダを丸ごとバックアップなんてできないので何かあった時にデータの復元に苦労しそうだ。
暗号化アプリだって一種のアプリだからクラッシュした時のバックアップということを考えないといけない。その時にホームフォルダごと失うのでは痛手が大き過ぎる。
重要ファイルだけ暗号化してくれれば良いのだ。

このExcesはディスクイメージを作りそれにパスワードをかけて暗号化して保存するというアプリだ。
前にもそういうアプリを紹介したが、このExcesの良いところはあらかじめディスクイメージのサイズを規定しなくても良いというところだ。

他のユーティリティはたいていあらかじめディスクイメージのボリュームサイズを決定しないといけないので、中身のファイルが最初に決めたサイズを越えたらまた新しくディスクイメージを作り直さないといけない。

これはあとからサイズが自動的に増えるので、普通のフォルダと同じような感覚で使える。
このボリュームに保存したファイルにエイリアスを繋げば、パスワードを入力するだけで簡単にアクセスすることもできるのでこれはなかなか実用的じゃないだろうか。






Excesのディスクイメージはこういうdmgファイルとして保存される





これを開くには認証をパスしないといけない
ロックボタンをパスワードで解除するとマウントボタンのグレーアウトが解除される





開いたディスクイメージは普通のフォルダのように扱える
残り容量を気にしないで良いというのはかなり使い勝手が良い





これの良いところはディスクイメージの中のファイルのエイリアスを
デスクトップなどにおいてクイックアクセスできるということだ
その場合もパスワードを要求されるがそれ以外は普通のエイリアスの動作と同じだ



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ガチャコンX
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これはおなじみ、スタジオ蔵さんのオモシロアプリ。

不要なファイルをドロップすると、そのファイルを削除して替わりに子供の頃楽しんだガチャコン(関西ではガチャガチャといっていたような記憶が・・・)のようにプラスチックタマゴケースのアイコンのフォルダが出てきて小物アプリやセーバ、アイコンなどの素材が出てくるというアプリ。

ガチャガチャって大人になってみると結局は中身ってがらくたばかりだったように思うが、子供の頃はあれほど心躍らされる物はなかった。
欲しい物が出てくるまで何回もやってしまうような麻薬性があった。
今5歳になる次男がガチャガチャに凝っているのを見ると、やはりこういうのは子供に共通の心理なのだと思う。

このアプリは百円玉は要らない。
替わりに不要なファイルをドロップすれば良い。
デフォルトでもおよそ百種の小物が出てくる。また中身のパッケージもダウンロードできるしパッケージの作り方も解説されている。

注意しなくてはいけないのはドロップするのはファイルだけでフォルダでは反応しないことと、ドロップしたファイルは警告無しにすぐに削除されてしまうので間違って必要なファイルをドロップしないようにするという点だ。

なおこのアプリは「メルマガとってくださいウエア」ということだ。
メルマガを取った人には追加で中身のパッケージがプレゼントされる。
ここでは金銭を対価にレジストキーを必要とするアプリをシェアウエアとし、それ以外のアプリは全てフリーウエアに分類している。
実際には「メールウエア」とか「ビールウエア」、「社会貢献ウエア」とかいろいろな形態があるのだがそういう物は細かく分類していくときりがないので全てフリーウエアにしている。
そういうことだから使用にあたっては、フリーウエアとなっていても作者さんの希望にはできるだけ添ってあげて欲しい。
そうすることで作者さんもやる気が出て、さらに面白いフリーウエアが出てくると思う。

Macのオンラインウエア環境を充実するためにも皆さんにお願いしたい。






ガチャコンXに不要なファイルをドロップすると
ファイルは削除され、替わりに何かが・・・





出てきたのは昔懐かしいタマゴ型のプラスチックケースアイコン





そのフォルダの中身は今回はスクリーンセーバだった





これは貴婦人セイバー(秋)というスクリーンセーバ
小物ながらなかなか良い物が揃っていそうだ




2006 年 3 月 29 日





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Cookie Selector
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これも最近良く見かけるクッキーを整理するアプリ。

整理と言っても、よく行くパスワードなどを要求されるサイト以外には実際はクッキーなんか必要ないのだ。
クッキーは前にも書いたがそれ自体は無害であるものの、スパイウエアなどに偽装されるリスクがあるので必要ないクッキーは削除してしまおうということで、そういう作業を楽にするのがこういうユーティリティだろう。

これの良いところはこれひとつでSafariだけでなくFirefoxも一緒に整理できることだ。
今MacユーザのNo.1ブラウザはSafariだろうし、No.2ブラウザFirefoxということになるだろう。
だからこの二つをサポートすればかなりのMacユーザはカバーできるはずだ。






Cookie Selectorはクッキーを削除するアプリ
これひとつでSafariFirefoxをカバーできるのが良い



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DTB 06
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

今年もプロ野球の季節がやってきた。

一昨年の近鉄球団合併、選手会ストライキというプロ野球のどん底から一転、昨年は交流戦、プレイオフの盛り上がり、ロッテの劇的な日本一、そしてアジア一などドラマチックな盛り上がり方をして、そして今年のWBCでの日本チームの劇的な逆転優勝と、面白い展開になってきて今プロ野球はすごい順風を受けていると思う。

一時期巨人戦ですら月間視聴率が二ケタを切るなど、もう野球の時代は終わったとか言っていたが、昨年のプレイオフは九州地区では50%を超える視聴率を取り、先日のWBCは瞬間で56%の視聴率を取ったという。

祝日のスイッチオン率(テレビそのものを見ている率)が70%を切るということを考えるとこの視聴率は驚異的な数字だ。ほとんど日本中がWBCの決勝戦に注目していたと言っていい。

そして今年もいよいよ公式戦の季節になった。
ところが相変わらずオジサンたちは仕事が忙しい。
それでも野球をリアルタイムで見たい。
そういう人にはこのアプリがある。

このDTB 06はセ・パ12球団の試合進行状況、結果、成績、オーダーなどのデータをリアルタイムに表示してくれるアプリだ。
野球中継を見ていられない人はこれをデスクトップに表示してひいき球団の試合にチューンすれば良い。
作者さんはロッテファンらしいので、デフォルトのアイコンはロッテのマスコットだが、このアイコンももちろん12球団分用意されている。
巨人ファンはジャビットのアイコンに変更して使えば良い。
その設定は環境設定でできる。






DTB 06は試合進行を数分遅れではあるが表示できる
次の打者の対戦成績なども表示できる
まだシーズン初めなのでほとんど成績は真っ白だが
心配性の野球ファンのオジサンたちのニーズを満たせる





オーダーや成績もデータとして表示できる
中継をじっくり見ることができない人には朗報だ



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portfinder
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

portfinderはポートマッピングを表示するアプリ。
表示できるのはTCP/IPだけだが、簡単だし軽いのでこれはこれで使いようがある気がする。

またプロトコルの名前でもポートナンバーでも検索できるというお決まりかつゼヒモノの機能も実装している。最低限の機能はそろえているということだ。






portfinderはポートマッピングを表示するアプリ




2006 年 3 月 30 日





anchor

iText Express
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

これは私が愛用しているテキストエディタのiTextの作者さんが作ったその高機能版ということのようだ。

基本機能はiTextと同じだ。
同梱されているサンプル文書の種類も同じようなものが入っている。
しかし違うのはレイアウト上の自由度を確保するためにリッチテキストをサポートしたことだ。
これで背景色を自由に設定したり、クリッカブルなテキストラインを置くとかの多機能を得ることができた。
また画像を貼付けることは旧版のiTextでもできたが、それが.rtfdの標準のフォーマットで保存されるためにテキストエディットなどとも互換性が生まれた。

これはなかなか良いんじゃないだろうか。
iTextよりも多機能になったのに、iTextよりも起動も速くなったし。
常用するテキストエディタとしてはなかなか使いでがあると思う。

また同サイトにftpで置かれているOgreKitというCocoa用フレームワークを組み込むと強力な検索機能を持つようになる。
このエディターを使ってソフトウエアのコードも書きたいという人には役に立つ機能になるはずだ。
OgreKitの組み込みは難しそうなことがオリジナルのページには書いてあるが、実際にはダウンロードしてきたディスクイメージを開いてその「Framework」のフォルダをiText Expressのフォルダの中に置くだけで良い。
それで検索メニューに「検索エクストラ」というメニューが追加されるし、そこにチェックを入れればコマンド+Fキーだけでこの検索機能がいつでも呼び出せるようになる。

その他htmlのタグを反映した表示にもできたり、それをリッチテキスト形式で保存できたりリッチテキストもプレインテキストとして表示できたりと至れり尽くせりの機能がてんこもりだ。
これでフリーウエアというのは申し訳ないくらいに充実している。






iText Expressはテキストエディタとしてはかなりな自由度がある
もちろん縦書きにも対応し同梱の原稿用紙も使える





リッチテキスト形式をサポートしているのでこういう自由なレイアウトが可能になる
色使いも自由で世間に普及している「超使いにくいワープロソフト」なんかよりも遥かに実用的だ





この通りクリッカブルなテキストラインも作れるので様々な利用法が考えられる
これはテキストで簡易なアドレス帳を作った例だ





環境設定を開いてみると機能の充実ぶりがわかる
例えばこれはhtmlのタグを無視するというチェック





ここにチェックが入っていないデフォルトの状態だと
ブラウザのようにhtmlのタグに従った表示になる
この状態で保存を掛けるとリッチテキスト形式に変換される





チェックを入れているとこの通りhtmlタグをそのまま表示できる
どちらに使っても便利だし使い道が考えられる





またOgreKitを組み込むと検索機能が強化される




2006 年 3 月 31 日





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Locker
(Freeware, Widgets for Dashboard)
OS10.4Tiger対応

これはフィジカルなセキュリティを確保するために、デスクトップにロックを掛けるダッシュボードウィジェット。

どういうことかというとファーストユーザスイッチを応用して、自分のアカウントにログインしたままの状態でログアウトする。
そうするとログインする時にパスワードを要求されるので、離席した時のセキュリティに役立つ。
単純にログアウトするだけでもその役目は果たせるが、特に私の場合は常駐アプリをかなりいくつも経ち上げているのでその度にそれらが起動するのを待っていては仕事にならない。

またモバイルの場合、持ち歩く時にもひったくりに遭って個人情報が漏れないためにデスクトップにはロックをかけておきたいが、それでは出先でとっさに使いたい時にやはりログインで待たされて不便な思いをする。
すぐに使いたいから持ち歩くのにそれでは意味がない。

そういう目的にはシステムは標準でスクリーンセーバにロックを掛けるという機能も用意している。これもまあまあなのだが、OSXは誕生当時からスクリーンセーバが不安定だというDNAがあって、今は随分改善されているがそれでもログインが立ち上がらなくなってセーバから抜けられなくなったらどうしようとか不安になることがある。そういうトラブルも2~3回だがあるからだ。

このLockerはファーストユーザスイッチを使って元のアカウントはログインしたままになっているので、ログインのパスワード認証をクリアすればすぐに前のやりかけた作業のままの状態でログインできる。
アプリも全て立ち上がったままだ。
通常のログアウトよりも遥かにスピーディだし、スクリーンセーバを使ったセキュリティよりも安定している。

使い方もDashboardに常駐させて、離籍する時にそのアイコンをダブルクリックするだけだ。
これは愛用のウィジェットになりそうだ。




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mixiGraph
(Freeware)
OS10.4Tiger対応

会員30万人を誇る巨大閉鎖的ソーシャルネットワーク「mixi」の交友関係をグラフィックに表示できるアプリ。

今はもっと会員数も増えているのかも知れない。急速に会員が増えるにつれて自分で自分を推薦して会員枠を大量に確保して、しかも匿名性も確保するといういかがわしい幽霊会員も増えてきた。
それにつれてmixiの2ちゃんねる化も進んでいるような気もする。
アフィリエイトサイトに誘導する目的で無差別にマイミク申し込みをしたりとか、なんだかこのソーシャルネットワークの世界もだんだん荒れてきているような気がしないでもない。

そんな時に相手の交遊範囲なんかが視覚的に判ったら良いかも知れない。
これはマイミクのネットワークを、文字通りネット状のグラフィックで表示する。
まぁ、実際にはそういうミクリクしてきた相手の身元調査というような目的にはあまり役に立たないかも知れないが、これで見てみると意外な人が意外な人とつながっていることを発見することがある。

ミクシにのめり込んでいる人なら結構楽しめるアプリかも知れない。
ただしサーチと描画に結構なリソースは必要とするが。






mixiGraphは友達の友達は友達だというグラフィカルなアプリ
誰が友達として誰を登録しているかを視覚的に見せてくれる





このネットワークを見ていると意外な人が意外な人とつながっていることを発見する
面白いんじゃないだろうか







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