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OSXでよく使うアプリケーション8-27

ユーティリティ5〜その他/Utilities/Many other things



Mac Shutdown X

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応

設定した特定のスケジュールに従ってMacを自動的に終了するアプリ。

可能な設定は
特定のあるいは不特定のwebページで特定のキーワードを表示した時、
毎日の、あるいは特定の曜日の、あるいは平日の特定の時間に、
あるいは特定の日の特定の時間に、
あるいは特定の動作が完了した時
という感じで、Macを終了できる。

何か時間がかかる作業を頻繁にやらせているが、電源を入れっぱなしで離れるのが嫌だという時とか、毎日自動作業をやらせているが終わったら終了したいとか、そういう用途の時に便利だろう。






Mac Shutdown Xを初回起動した時の表示
アップデートを自動でチェックするか聞いてくる





設定としてはこんな感じだ
これは毎日9時28分に自動終了させる設定
特定の曜日だけとか平日だけとか土日だけという設定も可能





特定の日だけ動作させるということもできる
カレンダーで日付を選んで時計の針を掴んでぐりぐり時間を設定するのが面白い





ある種の動作を完了したら終了することもできる
これはSafariのダウンロードを完了したら終了する設定
また特定のファイルが削除された時に自動終了する設定も可能
監視したいテンポラリファイルをウインドウにドロップする





このMac Shutdown Xを起動したら自動的に終了するという設定も可能





シャットダウンする前にアラートを出す設定と特定のファイルを監視する設定
ファイル監視の間隔は10秒より短くしない方が良いと書かれている




Mac Restart X

(Shareware)
おすすめ度★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応

前出のMac Shutdown Xのシリーズのアプリで、こちらは設定した特定のスケジュールに従ってMacを自動的に再起動するアプリ。

違いは再起動か終了だけで他の機能はほぼいっしょ。
ただ再起動ができるということは、自動ログインする設定にしておいてログインしたらログイン項目である種のアプリやプロセスを自動実行できるような設定にしておけば、その場にいなくても、あるいは操作しなくても自動化した作業を実行できる。

目覚ましとかが直接な利用法だが、もっと工夫すれば面白い利用法がある気がする。

機能としては特定の曜日の特定の時間、あるいはカレンダーで指定した特定の日時、あるいはこのアプリを起動した時、webサイトで特定の文字列を見つけたときという設定があるが、特定のイベントでという機能だけはない。






Mac Restart Xの起動画面は今どういう設定になってるかを表示している
これも前出のMac Shutdown Xと同じ





スケジュールは特定の曜日の特定の時間で再起動ができる





特定の日を設定することもできる
再起動ができるということはログイン項目の設定次第で
自動プロセス実行も可能だということだ
それで何ができるか考えてみよう




CopyPath

(Freeware)
おすすめ度★★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応

Finderのツールバーボタンとして簡便に使えるパスをコピーするアプリ。

そのままアプリとして使ってもいいが、便利な使い方はFinderのウインドウのツールバーに登録して、パスを取りたいファイルがあったらそれを選択して、このボタンをクリックすればそのファイルのパスがクリップボードにコピーできる。
私の場合にはシステムの運用記録を書いているサイトを運営しているので、このサイトでは非常に頻繁にパスの記述をすることになる。

そのパスが
/Library
のようなシンプルなものなら別に手打ちで入力してもいいのだが、先日も書いたclamavのウイルス定義ファイルの場所なんて話になると
/usr/local/clamXav/share/clamav
というようなややこしいパスを打たなくてはいけなくなる。

これだって手打ちをいやがるほどの長い文字列でもないのだが、何でもショートカットする手段があるのがコンピュータの世界だ。

私は今まで右クリックのコンテクストメニューでパスをコピーできるAmCopyPathCMXを愛用していた。

これはこれで右クリック一発でUNIX式、HFS式、URL式のパスの記述法でパスのコピーができるのが便利なのだが、普段サイトで使うのはUNIX式だけというか、このサイトではUNIX式の記述法に統一していることもあるので、このCopyPathのワンクリックだけでクリップボードにUNIX式のパスが入るのは手に馴染みそうだ。

optin+ボタンクリックで設定画面を呼び出せる。
設定画面では接頭、接尾句の設定の他に、スペースを¥でエスケープするとかいろいろな設定が可能なので、利用者の都合で好きなようにエディットできる。
でも私がこのCopyPathが一番気に入っているところは、やっぱり設定も無しにシンプルなUNIX式のパス記述をコピーしてくれるところだ。






CopyPathの使い方はこんな感じだ
Finderのツールバーにドロップするとツールバーボタンになるようアイコンは工夫されている
削除はツールバーをカスタマイズメニューに入ってでボタンをバーの外にドロップする





このボタンをクリックするとこのようにクリップボードに
選択しているファイルのパスが記録される
これをペーストすればシステムに関する文章の作成も速くなる





optionキーを押しながらボタンをクリックすると設定画面が現れる
ここをエディットするとコピーされるパスの記述法を変えられる
Windows式、URL式、最初からimgのタグ付きで記述するとかいろいろ応用は考えられそうだ





ちなみにこれまで愛用していたAmCopyPathCMXのコピーはこんな感じ
HFS式、URL式もいっしょに並んでいて選べるのが便利だがワンクリックで
UNIX式だけ選べればいいのならCopyPathの方が便利そうだ




Loginox

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応

ログインウインドウの背景のデスクトップのデザインを、Leopardデフォルトのあの宇宙的オーロラデザインから違う絵柄に変更するアプリ。

そういう趣旨のアプリはいくつかあるようだが、このLoginoxは多分一番簡単そうで、多分安全だ。

使い方は右のウインドウに変更したいデスクトップピクチャーなどをドロップして登録、絵柄を確認したら下の
Set new Login omage
ボタンをクリックする。

設定したピクチャーが左に移ったらセットアップ完了。
ログインウインドウに入ってみよう。
不調の場合はリセットすることもできる。






Loginoxの使い方は簡単
右のウインドウに好みのデスクトップピクチャーをドロップする
自分のスクリーンの解像度にあったものを選ぶこと





画像がウインドウに乗ったら下の「Set new Login omage」ボタンをクリックするとセットされる
この過程で管理者パスワードを要求される





ログイン画面セット完了
戻したい時には下の「Reset to default」ボタンをクリックすると元に戻る




FinderMinder

(Freeware)
おすすめ度★★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応

名前の通りFinderのウインドウの大きさを覚えておくアプリ。

USBメモリとか特定のゲームアプリとか、外付けのデバイスとか開いたり、それを閉じた後で他のディレクトリをFinderのウインドウを開いたりすると時々とんでもない大きさでウインドウが開いたりする。

USBなんてのは大きなモニタのPCで開いた後だと思いっきり大きなウインドウで開いて、ノートブックの場合ウインドウがデスクトプからはみ出していたりすることがある。
さらに最小化ボタンをクリックしてもたいして大きさが変わらなかったりしたら最悪だ。
ウインドウをあちこちぐりぐり動かしたりしながら小さくしなくてはいけない。

Finderがいつも同じ大きさの新規ウインドウを開いてくれたらいいのにと思うことがしきりだ。

できればFinderの設定で新規ウインドウの大きさを設定できるのがいい。
そういう思いを実現してくれるのがこのFinderMinderだ。

使い方は簡単だ。
「バグがあることも了承するか?」
というアラートに続いて起動したら設定画面で、窓を開く位置と大きさを設定する。
するとその設定通りでどこのディレクトリだろうが、外部機器だろうが同じ大きさのウインドウが開く。
まさに「あればいいな」と思っていた機能だ。
これは持っていて損はないと思う。

いろいろな大きさに開くウインドウの大きさに時々イライラしている人なら、このアプリはきっと手放せなくなる筈だ。






FinderMinderは実験的なソフトなのでシステムクラッシュを
招くようなバグがあるかもしれない、承知の上で使うか?」という
ディスクレーマーが最初だけ表示される





了承すると設定画面が現れる
ログイン時に起動するか、アップデートを確認するかという設定の下が
新規ウインドウの大きさ、位置の設定となる





このようにどでかいウインドウを表示した後でも新規ウインドウは設定通りの大きさになる
外部機器がとんでもない大きさのウインドウを記憶していても問題なしだ





私のお気に入りの設定はこんな感じだ
MacBookのデスクトップにはこれくらいのウインドウが使いやすいし、
新規ウインドウは重なって表示されない方が使いやすい





いつも決まった大きさのウインドウが表示されるというだけで
こんなに使いやすくなるものかと驚かされる
コロンブスのタマゴ的なアプリだ



FinderMinder

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応

Finderの新規ウインドウサイズと位置を統一して指定できる常駐アプリが操作画面を一新

OS9からOS Xになった時に一時期ウインドウサイズを記憶しない仕様になった。
そういう狙いだったのか手が回らなかったのかは知らないが、いつも決まって開くウインドウがいつも思った大きさとは違うのは、ストレスだった。

やがてウインドウサイズを記憶するようになると、もらったUSBメモリを開く時にとんでもないサイズのウインドウが開いたりという問題が出てきた。
自分の使いやすいウインドウサイズにいつも開いてくれたら便利なのに…ということになる。

その新規ウインドウサイズ、あるいは位置も指定できるのがこのFinderMinder

操作画面が一新したと言っても使い方はほとんど変わらない。
詳細はキャプチャ参照だが、効果を継続するか終了するかの設定がはっきりしたのが進歩だと思う。





以前より作者サイト誘導が控えめになった操作画面
さらに下のボタンで効果を継続して消す場合は「Hide」、効果も終了する場合は
「Quit」でウインドウサイズを変えたい場合も便利に使えるようになった




例えばコマンド+Shift+Aキー、Uキー、Hキー、Cキー、Dキーと叩いていくと
主要な場所のウインドウを開くことができるがこれが皆同じサイズ同じ位置に開くのは便利




その内のひとつを違うサイズに変更して閉じる




でも次回やはりFinderMinderで指定したサイズで開く




FinderMinderで主要なウインドウサイズを指定しておき効果を止めて
特定のウインドウだけサイズ変更すれば自分の使いやすいサイズに自在にアレンジできる
もらったUSB、光学ディスクメディアなどでとんでもない巨大ウインドウが開いて
リサイズできない時はまたFinderMinderを起動すれば指定サイズで開くことができる



2013年10月6日






LangSwitch

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応

アプリ本体をドロップしてデフォルト以外の言語で起動できるアプリ。

MacOSXになってOSがマルチリンガルになると、アプリもそれぞれのリソースフォルダに各国語のローカライズを格納しておく仕組みになった。
このおかげで、ほとんどのアプリは何語版かを気にしないでもダウンロードして普通に英語運用しているOSでも日本語で運用しているOSでも使える。
システムのデフォルトを日本語にしておくと、特に設定をしなくても日本語ローカライズを含んだアプリなら日本語のメニューで立ち上がる。

これは便利なのだが、たまに英語で使ってみたいと思う場合もある。
英語のフォーラム情報を見つけたが、英語のメニューが日本語ではどれに当たるかをしばらく考えないとピンとこない場合がある。
そんな時にいちいちシステムを英語に切り替えて再ログインするというのは、ちょっとメンドクサイ。
そのアプリだけ英語になってくれれば良いのだ。

そういうシチュエーションならこのLangSwitchは便利に使えると思う。

LangSwitchを起動して、ウインドウにドロップすればプルダウンメニューで起動したい言語を聞いてくる。
言語をセットして起動するだけで良い。
元に戻したい時には「Default」に戻してもう一度起動すれば良い。
「Launch after switch」のチェックはなぜか私の環境では無効だったが、アプリ本体をドロップする時にどうせ表示しているのだから大して不便も感じない。
面白いアプリだ。






LangSwitchはシンプルなアプリだ
起動したら現れるのがこんなウインドウ





ここに言語を切り替えたいアプリをドロップする
最初は言語プルダウンは「Default」になっていてシステムの標準に準拠する
プルダウンで英語を選んだらこうなる
リソースがあれば中国語でもフィンランド語でもOKだ





Defaultではこのとおりツールバーは日本語になっているが・・・





LangSwitchで英語に切り替えるとこうなる
ドロップしたアプリだけ指定した言語に切り替わるがコンテンツまで英語になるわけではない
背景のFinderが日本語のままなのに注目




SheepShaver

(Freeware)
おすすめ度★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応Windows2000~Vista対応

intelMac、Windowsなどの上でOS8.5〜OS9.0.4を起動できるエミュレータ。

前回のこの記事で無線LAN越しにiBookG3サーバのClassic環境を使えるようになった。
使えるようになってみると、何に使ったら良いのかそれが思い浮かばないのだが、WindowsやintelアーキテクチャのMacの上でもクラシック環境を起動できるSheepShaverというプロジェクトもあるのだということを知った。

BasiliskというWindowsなどの上でMacOSを動かすエミュレータは有名だが、これはSystem7あたりがターゲットになっていた筈だ。
一部のOS8は起動できたかもしれないがOS9は完全にアウトだったと思う。

今手許にあるシステムディスクはOS8.5.1とOS9.1これで使えるかどうか、このSheepShaverを試してみた。

最終的に結論を言うとSheepShaverを動かすにはいくつかの制約がある。
まず難関はMacOS8.5.1、8.6.1のMac OS ROMが必要だということ。
Mac OS ROMは旧環境のシステムフォルダの中に入っているROMイメージファイルで、これがないとOSが起動できないのだが、OS9をゲストOSにする場合でも、ROMはこれらのバージョンでなくてはならず、OS9のシステムフォルダに入っているROMは使えない。

以前はOS8は無料ダウンロードできたように思ったが、今公式に手に入るのはアップデータだけだ。
そのアップデータからOS ROMを抜き出すのはTomeViewerという開発用のアプリが必要だが、これもクラシック環境でないと動かない。

OS8のOS ROMは本当は起動している筐体から抜き出したいのだが、その起動している筐体がないからエミュレータを使いたいのだという自己矛盾に陥っている。
インストーラから抜き出したものはキャプチャーのとおり不具合を起こす。

ゲストOSもOS8.5.1〜OS9.0.4という微妙な対応だ。
OS9を使いたいからClassic環境の復元にトライしているのだが、OS9.0〜OS9.0.4って結構短い期間に通り過ぎてOS9.1に移行してしまってなかっただろうか。
世間にはOS9.0.4以下のパッケージディスクなんてそんなに流通しなかったような気がする。

すごく間口が狭くて、インターネットにはSheepShaverの情報が結構氾濫している割には、実際に使えている人はそんなに多くない気がする。
ウチの自宅でもMacのシステムディスクを総揃えしてみたが見つかったのはOS9.1だけだった。

これが対応OSがOS9.1以上に拡大してくれれば良いのだが、SheepShaverの開発は2006年以降止まっているようなので、これが発展する可能性も低いようだ。
レガシーOSの環境の開発に熱心になる人もあまりいないのかもしれない。
商売にもなりそうにないし。

どうやら環境を起動するところまではこぎ着けたが、ゲストOSをインストールするところまではいかなかった。
なので動いていたら実用に何か使えたかどうかも検証できていない。

以下が参考サイト:
羊用バリカンの使い方-SheepShaver

インテルマック上でOS9を動かす(2) 2009年版Sheepshaver|お宝広告館 【まれにみるみれにあむ】

SheepShaver:Classic Macエミュレータ

E-Maculation -- View topic - SheepShaver UB for Mac OS X with full screen working





SheepShaverGUIのグラフィックはこういうX-WindowライクなGUI
UNIX上でMacOSを動かすという趣旨らしく共有ボリュームはずばり「UNIX Root」という名称




まず用意するのがMac OS ROMというROMイメージファイル
OS8のシステムフォルダから取り出してSheepShaver本体と同じフォルダに入れておこう
パスを通すのが楽だからだがこのROMはOS9のものは使えない




ゲストOSをインストールするディスクイメージを指定する
旧OSのフォーマットでないといけないためOSXで作るよりも
ここの「Create」ボタンで生成する方が確実




ここでディスクイメージファイルのサイズも決定する
私は4000としてしまったが2GBまでしか認識できないという話もあり
ここは2000で充分だということがあとで判明




記述されたパスにディスクイメージファイルが指定のサイズで生成されているかを確認




システムインストールの時にはBootはCD-ROMにセットしておく
完了したら「Any」に戻す
「Disable CD-ROM Driver」のチェックも外しておく




ネットワークの設定はDHCP自動参照の場合このままで良いそうだ




ROMサイズはOS9を動かしていた当時のサイズを思い出して設定する
私は768MBも積んでいたがそんなに大きくなくても良いかも
128〜256あたりが最適か
ROMの場所もここで設定する




intelMacの場合はJIT Computerの項目のチェックを入れる




ということで起動をかけてみるがROMイメージがやはり
インストールディスクから取り出したものではダメだというアラート
それでも起動はできるようだが




システムディスクのCDをあらかじめマウントしておかないと
昔懐かしい「?」マークつきのフォルダアイコンが表示される




インストールディスクのマウント確認後に起動すると今度は「ハッピーMac」アイコンが表示される




インストールディスクからのブートは成功したような様子だ




インストーラディスクのデスクトップは表示された




しかしインストーラを起動しようとするとこの表示
どこで見かけたのか忘れたがインストール可能なのは「ジェネリックディスク」のみとのこと
つまり使えるのは汎用のパッケージディスクとして販売されていたものだけで
ハードについてきたシステムディスクからはインストールできないらしい
システムドライバーの問題だから組み合わせによっては
インストール可能な組み合わせもあるかもしれない
OS9.0.4以下のジェネリックディスクとなると持っている人は相当少ないような気がするが





かわせみ

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応

Macの名作日本語入力メソード「EGBridge」の後継日本語入力ソフト。

ある意味「ことえり」の代替になるかもしれない優れものの日本語入力ソフトだ。

それも曰くあることなのだが、この作者はかのエルゴソフトでEGBridgeの開発に取り組んだご本人だそうだ。
道理で操作感がEGBridogeっぽい。

Macの日本語入力メソードについてひとくさり。
Macはかつては日本語ローカライズは日本の代理店がやっていた。
それがキャノン販売であったりアップルジャパンだったりしたわけだが、この日本語ローカライズは英語版OSに比べてリリースが数ヶ月遅れたという問題以外にもう一つ弱点があった。

日本語バージョンの日本語入力メソードの「ことえり」が信じられないくらいアフォだったという点だ。

こればかりは使ったことがある人にしかわからないと思うが、「ことえり」で小一時間日本語の文章を打っていると三日ぐらい有給休暇を取らないと割に合わないというくらいストレスを感じた。
とにかく変換は的外れだし、文脈をいっさいくみ取れないし、漢字は知らないし、空気読めない日本語メソードだった。

だから旧MacOSの場合、ATOKかEGBridgeの購入はゼヒモノだった。

これはOSXの10.1あたりまではそうだったが、OS10.2のTigerあたりから、デフォの日本語メソードの「ことえり」が急速にブラッシュアップされて賢くなってきた。
このあたりからEGBridgeの凋落が始まっているような気がするのだが、「ことえり」が賢くなってくるにつれてATOKやEGBridgeなどの市販の日本語入力メソードが話題にならなくなった。

昨年の始めにEGBridgeは突然開発と販売の打ち切りが公表された。
詳細はこちら。

2008 年 1 月 29 日
EGBridge開発担当ご本人の「事業撤退の挨拶」に一抹の淋しさが・・・

私は旧MacOSの時代にはどちらかというとATOKよりはEGBridgeの方が好きだったが、このニュースを聞いた時には「仕方がないかな」と思ってしまった。

私はOSXになってからはずっと「ことえり」を日本語メソードとして使ってきたし、正直今の「ことえり」にはさほど不満はない。
皆ATOKやEGBridgeの方が変換率が高いと言うが、デフォではそうかもしれないが、私の場合いろいろ学習させたり辞書プラグインを入れているおかげで「強化ことえり」の方が市販の日本語入力メソードよりも変換効率が高いというのが私の実感だ。
だから残念ながら「『ことえり』を使っている人は今すぐ『かわせみ』に乗り換えるべき」とは思わない。

しかし実際に使ってみてこのかわせみには可能性を感じてしまった。
変換候補の表示の仕方が、やはり「ことえり」よりはMac的だし、プラグインを入れなくても辞書機能が充実しているのはむしろ初心者向けだと思う。

長文の文書一括変換が「ことえり」よりも弱いのは隔世の感があるが、「ことえり」はある程度開発が進んだソフト、「かわせみ」はEGBridgeをリファインしてこれから開発が始まるソフトと考えれば、やはりこれからに期待は持てる。

それにOS9時代のEGBridgeは住所録機能とかいろいろ便利な機能が満載だった。
またそうした機能を開発していくならお楽しみなソフトであることは間違いない。





かわせみのバイナリを開くとこんな感じ
インストーラとアンインストーラがセットで入っている
シェアウエアのお試し版だが安心してお試しできる筈だ




使用を始めるにあたってとりあえずインストーラの指示に従って進めるだけ




製品版アプリなのでライセンスキーを要求されるがとりあえず30日間はお試し版で使用できる




インプットメソードメニューはこんな感じになる
半角かなとかインラインとか充実しているのが用途によってはありがたいと思う
コマンド+option+スペースキーでどんどん切り替えられるので便利だと思う




変換候補の表示の仕方はこんな感じ
フォントがゴシックなところがデフォと雰囲気が違うし
仮名、無変換の候補が後に緑で表示されるのがやはり実用的だと思う




英文の変換候補がデフォで用意されているところも「ことえり」にはない面白さ
私はことえり補強辞書を入れて外来語の変換をやっている
そういう手間をかけたくない人はかわせみがお薦めだが
キャピタライズされた変換候補がないのがちょと不満だ




インストーラが関連ファイルを突っ込んでくる場所はこんなところ
まずはユーザフォルダの「Shared」領域には学習履歴などがあって複数ユーザで共有できる




ライブラリフォルダのInput Methodsフォルダには
そのものズバリアプリケーション本体が格納される
そのバンドルの中味には各種設定メニューが入っていて
それぞれがアプリケーションになっている構造が分かる
このIMは旧OS時代からいろいろメカフェチ的な楽しみも提供してくれる




メニューから開いた設定画面
例えばここで各種メニューの切り替え用ショートカットを決定できる




こちらは辞書メニューの設定
かわせみは人名や医学用語、地名住所などの辞書が最初から同梱されている
この辞書の充実ぶりはやはりEGBridgeゆずりだ
なおこれらの設定画面はアプリケーションなので
ウインドウを閉じるだけでは終了しない
コマンド+Qで終了する




全角数字で郵便番号を打つと住所や会社名などに変換される
私はことえりで新郵便番号辞書を使って
この機能を実現しているがそれがデフォで入っているのが良い




まだこれからなのが長文の一括変換の能力
残念ながらこの能力はことえりに一歩譲る





Boxer

(Freeware)
おすすめ度★★★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応

MS-DOSのゲームをMacの上で走らせるDOSBoxエミュレータ。

これはヴェアダルさんの
DOSゲームエミュレータ『Boxer』 | Macの手書き説明書
という記事で知った。
MS-DOSをエミュレートする方法はいくつかあったと思うが、このBoxerはあまりにも簡単だ。

起動すると現れる木棚のようなインターフェイスは実はFinderの背景をそのように設定して、グリッドに沿うようにアイコンを並べているだけだ。
本当のアプリの本体は棚の左上に見えている、
Drop Games to install.appOpen DOS prompt.appの2つだ。

この後者をクリックするとDOSのプロンプト画面が起動して、本当にDOSコマンドを実行できたりするのが面白い。
セキュリティは要注意なのではないかと思ったりするが。

セットに見本のゲームもいくつか入っているし、こちらのサイトではDOSのゲームがアーカイブされている。
DOS Games Archive

やってみた印象は、まともに動かないものも結構あるが動くものは結構今の目から見ても驚かされるようなゲームもある。
当時のMS-DOS機は性能が低かったから、とてもゲームをやろうという気にならなかったが、エミュレートとはいえ今のMacの上の環境の方が処理能力が高いために、むしろゲームがサクサク動くということもあるのかもしれない。

これは面白い。





Boxerを起動するとこういう木棚インターフェイスが現れる
ウインドウは実はFinderのウインドウで
インストールは実行ファイルを左の「install」というアイコンの上にドロップする
どれが実行ファイルか分からない時にはフォルダごとドロップしてもOKだ




インストールにはDOSのコマンドプロンプトが起動する場合がある
インストール先は~/DOS Games.localizedの中




カーソルキーの反応が敏感すぎて瞬間的にやられてしまうインベーダーゲームとか・・・




いっこうに前に進むことができない横スクロールアドベンチャーゲームとか・・・




旧ソ連のスホーイ戦闘爆撃機のパイロットになって飛び回るゲームとか・・・




一応フライトシミュレータになっているがグラフィックもシンプルで
音もポリフォニックでないのが今の感覚だと逆に新鮮・・・




一番感心したがこのneedfspdというレーシングゲーム
この手のグラフィックはOpenGLで描画するのが多いがこれはなんとドットで描画している
それでも流れるような遠近感を実現していてMS-DOS機で
これを動かすのはさぞや重かったのではないかという気がする
このエミュレータでは軽快に動くし操作感が面白くて古くささを感じない




この操作画面のグラフィックインターフェイスがMS-DOS独特の感じで懐かしい
DOSにはまっていた人達はもっと興味深く見られるのではないか





Google 日本語入力

(Freeware)
おすすめ度★★★★★
OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応OS10.7Lion対応
OS10.8Mountain Lion対応OS10.9Mavericks対応WindowsXP~7対応

「PRIME」、「POBox」などのEMACSで使われる日本語入力システムを開発した技術者がその経験をベースにしながら、Googleで開発した独自のwebオリエンテッドなデータを利用した日本語入力メソード。

私が寝込んでいる間にこっちの世界も騒然となっていたわけだが、またしてもGoogle先生が新しいアプリをこれまたフリーで配布してくれているわけだ。
まだベータだが、実際に使ってみて「なぜGoogleが?」という部分は納得できた。
というよりもこれは確かにGoogleでないと実現できないような面白い特性を持っている。

日本語入力システムということになると、気になるのは「変換率」ということになるが、これはそういう従来の評価法では、ちょっと評価を誤るかもしれない。
はっきり言って誤変換もある。
それも従来のIMでは起こりえないような誤変換がある。
しかしそういうことを知って使うなら、従来のIMにはないような強力な変換候補のサジェストができる。

その意味は、この変換候補のデータベースをGoogle検索に入力される日本語の語彙の蓄積を生かしたデータベースを組み込んでいるということだ。
それは一般名詞ではなく固有名詞を入力してみればわかる。
特に最近webで検索にかかるような固有名詞、新語、技術用語、専門用語はかなり高い確率で一発変換できる。
これは仕事で使うためのIMとしては非常に魅力的だ。

webやマスコミ、出版界などでよく見かける人の名前を漢字を探しながら入力するのは非常に苦痛だ。
最近話題になっている人なんだから一発で変換できてよと思うのだが、パソコンが流行りものに敏感であるはずもない・・・と今までは思っていたが、このGoogle先生のIMは流行りものも、あまり流行ってないものもweb界隈で話題になるものには敏感らしい。
逆にWeb界隈で検索に入力される日本語に敏感なために、よく誤用される言葉も変換候補にあがってきてしまう。
よく
「変換で出てきたから合っている」
というような使い方をする人がいるが、そういう使い方は禁物だということだ。

だから従来のIMとは使い分けられるというか、そういう固有名詞をどんどん打ち込まなくてはいけない文章を書かなくてはいけない時には、ストレスを軽減してくれると思うが、誤字脱字に気を配っていられない時にはしんどいIMになるかもしれない。

Googleの検索フォームに「もしかして」とスペルが近い検索候補の提案をしてくれる機能があるが、あれがIMに組み込まれたと思えばいい。うろ覚えの言葉を探すときには便利だが、それが正しいかどうかは確認が必要だ。
この日本語入力システムは近いうちに発表されるGoogle Chrome OSにも組み込まれる予定だという。

Mac版はことえり風とATOK風のキー操作を設定で選択できる。
ATOKユーザは違和感なく使えると思うが、ことえりヘビーユーザの私には少し困った問題がある。
ら行をLA、LI、LU、LE、LOとLキーを使って入力できるのが、ことえりのメリットの一つだと思っているが、これがATOKと同じくGoogle 日本語入力でもRキーでないとできない。
LキーはXキーと同じく小文字入力になる。

この方がスタンダードなわけだが、私個人としてはLキーをら行の入力に使えることで、10%ほどタイピングが速くなると思っているので、ここがちょっと慣れないところだ。
今まさにこの文章はGoogle 日本語入力で入力しているのだが、タイプミスが多いのが自分でも嫌になる。





Google 日本語入力のインストーラウインドウ
カスタムインストールも開いてみたがモジュールはまだ二つなので標準インストールで良いと思う
今後モジュールが増えるということなのかもしれない




デフォルトでGoogle 日本語入力を有効にする設定になっているのでそのまま進める
あなたの使用状況をGoogleにアップデートして開発の参考に供する場合は下のチェックを入れる
デフォルトではこの機能はオフになっている




インストールが完了するとIMに青いベースで
「あ」「ア」「ア」「A」「A」などのメニューが増えている
これらがGoogle 日本語入力が追加したメニュー




Google 日本語入力の設定画面に入るとキー操作の設定が可能
WindowsのMS-IMEやATOK、ことえり風などが選べる




インストールの時に選択した使用状況をアップするかどうかの設定はインストール後も変更できる




ところでGoogleが誇るWebベースの提案型変換というのはこういうことだ
「しんがた」まで入力したところで今最も話題になっている「新型インフルエンザ」などを
変換候補に提案してきた
テーマも新しいし日本語でも機能するインクリメント型だという点に注目




「こがいだ」まで入力したところで「小飼弾」を提案してきた
こういう界隈の話題はさすがに強いのはわかる
こういう固有名詞だって調べる手間を考えれば一発で変換できるのは魅力だ




私の仕事で活用できるかエコノミストの名前をいろいろ入れてみた
例えばこの方の名前はテレビでもおなじみの方なので一発で「いがらした」まで入力したら出た




この方も有名人だから出ますね




おお、中谷先生も一発変換ですね




これはすごい
webやマスコミで名前を見かける人はほぼ百発百中だ
これには惚れ込んだ




とここまではいいことばかり書いたがもちろんいいことばかりではない
webの出現頻度でデータベースを取っているということはこのように
「興味深々」「内臓ハードディスク」のような誤変換もあるということだ
「変換できたから合ってるんじゃないの」という使い方をしている人は要注意だ



これらの関連記事はこちら。
ことえりの辞書をGoogle 日本語入力にインポートする | Macの手書き説明書

ITmedia:「Google日本語入力」開発者が語る、その狙い

Google日本語入力は、間接的に他社のかな漢字変換の辞書の内容の一部を「ぶっこ抜いて」いるのか?:坂本英樹の繋いで稼ぐBtoBマーケティング:ITmedia オルタナティブ・ブログ

それでこの開発者のインタビューを見れば、明確な狙いがあるようだし数年前にGoogleのシュミット会長のプレゼンテーションを聞いた印象と照らし合わせて
「すごくGoogleらしいなぁ」
と感じるし「他社のかな漢字変換の辞書の内容の一部を『ぶっこ抜いて』いる」とも思わない。
しかし昔のように手作業で印刷物の用語例を拾い集めていた時代と比べれば、ATOKやMS-IMEで変換されたものをデータベース化されているわけだから、似た部分があるのも致し方ないと思う。
それが既存の製品にとって脅威にはならないだろうというのも、上記に触れたとおりだ。

確かに誤変換は紛れ込むのを確認した。

そこで、この固有名詞、新語、専門用語に対する圧倒的な強さを活かしながら、他の辞書もここに釣り込めないかということを考えるのは、人の常だと思う。

探してみるとすぐにそういうサイトは見つかった。

ことえりで使っている外来語変換辞書に近いような発想のものを、インポートする記事はこちら。
まだ語彙数は少ないが、今後増やしていくようだ。
林檎塾- Google日本語入力専用辞書「Apple用語辞書」を無料配布中

またまたヴェアダルさんの記事になるが、鍛え上げたことえりの辞書をインポートする方法はこちら。
豊富な語彙、優れたサジェスト機能が魅力のInputMethod『Google 日本語入力』 | Macの手書き説明書


最初は素直にGoogle 日本語入力の辞書のインポートで直接ことえりの辞書をインポートしようとしたが、文字コードとフォーマットが違うためにインポートできない。

そこでまずことえりの「ことえり単語登録」を起動してメニューから「テキストに書き出す」でことえりの辞書をテキストに書き出す。
後でTerminalでコマンド処理をする都合でファイル名は
userdic.txt
保存先はデスクトップということで書き出す。

次にTerminalを起動して、このコマンドをコピペして実行する。

iconv -f UTF-16 -t UTF-8 ~/Desktop/userdic.txt | tr '\r' '\n' | perl -pe 's/"([^"]*)","([^"]*)","([^"]*)"/\1\t\2\t\3/g' > ~/Desktop/userdic4googleime.txt

キャプチャーでも書いたがここで私は失敗した。
コマンドはバックスラッシュが¥マークに化けているので、必ずバックスラッシュに直すこと。
これを忘れると私と同じ失敗をすることになる。

そしてデスクトップに生成された
userdic4googleime.txt
というファイルをGoogle 日本語入力の辞書インポートで吸い込むとことえりで鍛えたユーザ辞書がGoogle 日本語入力に移転される。
コレは便利だ。
上記のLキーの問題やかなキー二度押しで再変換などの便利な機能が使えないとかの問題はあるが、それ以外では最強のIMになったかもしれない。
一度タイプミスしてスペースキー変換をしてしまってから、確定する前だったら、deleteキーでタイプミスのところまで戻ってそこから再変換できるなど、ことえりにはない便利さもある。

気に入ったかも。





「辞書ツール」を開くと「インポート」というメニューが有ったので
喜び勇んでことえりの鍛え上げたユーザ辞書をインポートできるかやってみた




しかし残念ながら撃沈
ことえりユーザ辞書はそのままではインポートできない




調べてみるとMacの手書き説明書さんにことえりのユーザ辞書を
Google 日本語入力に取り込む記事がちゃんと出ている
これを参考にまずことえりの「単語登録」を呼び出して書き出しを始める




書き出しは「ことえり単語登録」のメニューから「テキストに書き出す」をクリック




あとでTerminalでコマンドを打つ都合でファイル名はuserdict.txt 保存先はデスクトップにしておく




ここでTerminalに例の辞書フォーマット変換のコマンドを打ち込む




コマンドを実行するとデスクトップにuserdic4googleime.txtというテキストファイルが生成される




これをGoogle 日本語入力の「辞書ツール」の「インポート」というメニューでインポートする
となぜか何も書き込まれていない辞書が生成される
要するに失敗




ここで何が間違っているのか気がついた
ヴェアダルさんのサイトにもちゃんと注釈が書いてあるのに見落としていたのだが
このコマンドをコピペしてTerminalにペーストして実行する時には
ちゃんと¥マークをバックスラッシュに書き換えなくてはいけない
webでは文字コードの関係でバックスラッシュはみんな¥マークに化けてしまうのだ
これをちゃんと直すとテキストにエキスポートに成功した




そして鍛え上げたことえりのユーザ辞書は見事Google 日本語入力にインポートされた
しかし鍛え上げたつもりだったがこうしてみると顔文字ばかりだ
ということに自分でもやや愕然としたヽ(`⌒´)ノ




「Apple用語辞書」を無料配布するサイトも早速現れた
ここからダウンロードしたファイルをGoogle 日本語入力にインポートする




するとこの通りApple関係の用語は辞書に現れる
「まっく」は一発でMacに変換される




「ぶるーと」まで入力すればBluetoothに変換されるのは検索窓に入力するときにも便利
こういう辞書が増えていくことを期待したい





ScreenRecycler

(Shareware)
おすすめ度★★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応

古いiMac、MacBook、MacBookPro、iBook、PowerBookなどの要するにスクリーンモニターを転用できない機種をサブモニターとして活用する文字通りのスクリーンのリサイクラー。

長いことMacユーザをやっていると、必ず1度や2度は機種を更新している筈だ。
Mac miniやPower Macなどスクリーンディスプレイが最初からセパレートのものは、しばらくはそのまま液晶パネルだけ転用して使ったりするだろう。

ところがiBookとかiMacとか本体とスクリーンモニターが一体になっているものは、そういう液晶の転用ができない。
「別にサブマシーンとしてこれからも活用するからいいさ」
なんて思っていても、実際には「サブマシーン」に手をふれることは滅多に無い筈だ。せっかくVNCなどでリモート環境を整備して「リソースの分散活用」なんて言っててもVNCそのものを起動するのがめんどくさくて、結局最新機のMacBook等で全部の作業をやってしまって、古いMacはホコリをかぶっているというのが一般的な状況じゃないだろうか。
かくいう私のところでもまさにそんな感じだ。

やはり古いMacを使うには古いMacを使う理由が無いと無理だ。

そこで時々質問があるのは古いiMac、MacBook等のスクリーンが一体のMacをマルチスクリーンのサブモニターの代わりに使えないかということだ。
これなんか結構需要が多い気がするので対応すればいいと思うのだが、残念ながらMacにはそういう機能は無い。

そこでこのScreenRecyclerを活用することになる。

ScreenRecyclerはその本体とVNCビュアをベースにした専用サブモニタ表示アプリのJollysFastVNCの二つから構成されている。

ScreenRecyclerをサーバ、つまりこの場合はメインモニタ機として使うMacで起動して、古いリサイクルMacでJollysFastVNCを起動してサーバ機に接続してサブスクリーンを表示する。
一般的なVNCはサーバ機がスレイブでクライアントがコントロール機なのだが、そこらがちょっと逆になっているのがややアタマがこんがらがるが、ScreenRecyclerの場合はサーバ機で操作をする。

ScreenRecycler本体は最初の起動の時にドライバのインストールを要求されるが、あとは毎回起動するだけで接続できる。
クライアントのJollysFastVNCで接続するマシンを選んで認証をするだけでいい。
サーバ機はあらかじめFire wallのポート許可をする。Leopard以上なら最初の接続の時に「許可するか」と聞いてくる筈だが、Tiger以前をサーバ側に使うならシステム環境設定でポート6900を開けておく必要がある。

気になるスクリーンの反応速度だが自宅のIEEE 802.11nが使えない無線LAN環境では、あまり実用的と言えない反応速度だ。
ウインドウやファイルをサブスクリーンに持っていっても、その様子がスクリーンに現れるのに毎回ワンテンポ待たされる。
使い道はきっとPhotoshopなどのデスクトップが散らかるアプリを使う時に、片付けておきたいがいちいちドック等にしまっていると作業がはかどらないというウインドウをサブモニタに表示しておきたいという使い方なので、そんなにスピードが要求される用途ではないと思われるが、それでもストレス無い使い方をしたいなら、有線のギガビットイーサかせめて802.11n以上の無線LANで、デフォルトよりもモニタのスキャンレートを上げて使いたいところだ。

これは用途と好みによるところなのだが、でもサブモニタを新しく買うよりは安上がりだし古いMacの活用に困っているというのなら、考えてもいい方法じゃないかと思う。





ScreenRecyclerは本体とサブモニター機にインストールする
JollysFastVNCの二つのユニットで構成されている




最初にScreenRecyclerを起動すると
「ドライバが見当たらない」というアラートでインストールを促される




あとはインストーラの指示に従って進行するだけでいい




インストールが完了すると再起動が必要になる
再起動後にサーバ機、つまりメインモニタ機の準備は完了する




次にクライアント機、この場合はサブスクリーンにしたい古いMacだが
これにJollysFastVNCをインストールして起動する
ここでVNC接続に必要な管理者パスワードを要求される




仮ライセンスの今回のアクティベーションは2/7まで
シェアウエア登録をするとこの制限が外れるらしい




ScreenRecyclerでもライセンス購入を促されるが「Buy Later」で試用はできる




LeopardのFire wallはプロセスごとに許可するかどうか聞いてくるが
もしTigerをサーバ機にしたい場合はあらかじめポート6900番を開けておく必要がある




こうして接続が完了した様子
左にLeopard/MacBook、右にTiger/iBookDualUSBのスクリーンを並べてみた
ウインドウを2画面にまたがらせて表示したが表示はなかなか良好だ




サブモニター機の表示はVNC風にウインドウ表示だが勿論フルスクリーン表示も可能だ
JollysFastVNCのメニューから「フルスクリーン表示」を実行する




するとこのようにメニューバー、ドックが非表示になって
スクリーン一杯にスレイブ画面を表示する
マウスやキーボード表示は勿論メインモニタ機からの
操作ということになって一般的なマルチスクリーンと同じだ




デスクトップに散らかったファイルを勿論サブモニタに一時置いておくということもできる
ここでファイルオペレーションもできる




接続している間ScreenRecyclerのドックアイコンはこんな感じで赤くなる




スキャンレート、画質、色調等の設定はScreenRecyclerの環境設定から
設定は次回接続から反映されると書いてあるが私のところでは
接続環境が劣悪なのでレートを上げても反応は変わらなかった
もっと高速接続で反応が速くなるのか試してみたいところだ





SynergyKM

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応

MacのGUI環境で動くSynergyサーバ、クライアントGUIフロントエンドのシステム環境設定ペイン。

Synergyは元々UNIXやWindowsで動くKMリモートソフトで、UNIXで動く以上Macでも動くということになる。
しかし永らくSynergyはMacではTerminalからしか操作できないソフトで、とても初心者や中級者にも使いやすいソフトとは言いがたかった。

ところがこのSynergyをMacのGUI上で動かすソフトが出てきた。
個人メードのソフトで今はフォーラム管理のオープンソースになっているSynergyKMがそれだ。

これについてはかなりあちこちでも解説が書いてあるし、実際コマンドの知識は全く必要ない。
普通にインストールして、リモートホスト、サーバホストのコンピュータ名あるいはIPアドレスを入力するだけでつながってしまう。
随分こなれたGUIデザインに変身したものだと思う。
その分かりやすさは先行したWindows版よりも遥かに上だと思う。

何もトラブルがなければ接続は恐ろしく簡単だ。

「何もトラブルがなければ・・・」
と書いたのは、私のところではトラブルがあって接続するまでに3日間悪戦苦闘したといういきさつがあるからだ。
実はローカルホスト名やIPアドレスの設定等あらゆる組み合わせを試してみたが接続に失敗した。

VMWare Fusion上のWindowsXPにWindows版のSynergyもインストールしてみたが、これも接続に失敗した。
どこを見ても「設定は簡単であっという間に接続できる」としか書いていないので、ほとんど自力でトラブルシューティングするしかなかった。

それでもネットを検索してヒントになりそうな情報をいくつかピックアップしていろいろ試してみた。
試してみたことは
1)ローカルホスト名に.localを付ける
2)スクリーンエイリアスの設定にローカルホスト名、IPアドレス等を入力してみる
3)旧Synergyの書式に則った設定ファイル「.synergy.conf」をユーザフォルダに置いてみる
4)ファイアウォールを解除してみる
5)ウイルス対策ソフトをkillしてみる
6)共有に入ってローカルホスト名を書き換えてみる
特にスペース等が入らない名前に書き換える
7)Terminalを起動して
/sbin/ifconfig
と打って現れるen0:の項目の中のinetという項目のIPアドレスを入力する
またen0つまり有線LANの接続にするために有線接続に変えてみる
8)イーサケーブル直つなぎでローカルIPアドレスで接続できるか試してみる


といったところか。
いずれもネットから拾ってきた知恵だが、今回はこれが全部ハズレで何をやっても接続できないので途方に暮れていた。
この間ほぼ3日、時間を浪費した。

ふと思いつくことがあって、システム環境設定の「アカウント」に入ってテスト用の新規アカウントユーザを新設。
管理者権限でここにログインして真新しい環境にSynergyKMをインストールしたところ、あっさり繋がってしまった。

どうやら何かのプロセスとコンフリクトを起こしているようだ。

それが何なのかわからない。
最初はNOD32を疑ったが、これをアンインストールしてもやはりもとのアカウントでは接続ができない。

これから暇を見つけて時間をかけてじっくり検証していこうと思っているので、今のところ原因は特定できていないが設定の間違いとかの問題ではないことははっきりした。

一旦繋がってしまえば実に軽快に動いて、再接続も確実だ。

ダウンロードするバージョンはSnowLeopard以上なら上記リンクのv.1.0b7、Leopard以下ならv.1Beta6も適合ということで調子を見ていい方をインストールする。
(細かいバージョンで日本語キーボードの扱い等差がありそうなのだが、詳細は只今検証中)

参考にしたサイト:
SourceForge.net- SynergyKM - Project Web Hosting - Open Source Software(SynergyKMフォーラムサイト)
(以下順不同)

Tiger と Leopard で VNC-Apple Remote Desktop:設定メモ:So-netブログ
macとwindowsのキーボードを共有 - 42 Blog
定番ソフト Synergy(SynergyKM for Leopard)、設定まとめ- メモノメモ
Synergyの使い方について - tencs.net
ubuntuにsynergyを入れる。 - カサヒラボ
Synergyで快適Win-Mac環境 | HOORA x BLOG
複数の PC を手元で操作 「Synergy」を使おう! -Win&Mac 混合対応版- - livedoor ディレクターブログ-1
Synergy ふたたび! - SynergyKM - --- --- 脳みその中身-
SynergyKMの設定でつまづく - VERSIONFIVE-


なお、Synergy界隈ではキーボード・マウスを接続している方をサーバ、コントロールされる側を「クライアント」と呼んでいるようだ。

これは一時期のバージョンでは逆になっていたこともあったそうだ。
正しくはコントロールを渡す方がサーバでコントロール権を受ける方がクライアントと呼ぶのが原則に近いような気がするが、Synergy界隈ではキーボード・マウスをサーブしているという感覚に合わせた呼び方に統一しているらしい。
サーバのコントロールに使うと「一体どっちがサーバだ?」と設定の用語に混乱しそうだが、Synergy界隈ではキーボードが付いている方がサーバと覚えておけば良い。
ここでも、やや混乱を招きそうだがSynergy流儀の呼び方に統一する。





SynergyKMをインストールする手順は非常に簡単
インストーラが付属しているのでオマカセで「Install」ボタンをクリック
私のようなトラブルに遭う可能性があるのでインストールは
デフォのままの「Current User only」でインストールするのが安全




インストールが完了したら「成功した」という表示が出る
「Configure」ボタンで設定画面を呼び出す




まずはサーバ、つまりキーボード・マウスが付いている方の設定
システム環境設定の「SynergyKM」、「General」に入って
「Share My Keyboard...」のラジオボタンをチェック
「Server Configuration」タブに入る




ここで「+」ボタンでコントロールしたい端末を登録していく
端末の名前は「共有」で見えている「コンピュータの名前」でよい
.localも付ける必要はないしBonjourなしでもこれで認識できる
このアイコンをドラッグして画面のどこが隣りの端末に繋がるかのレイアウトを設定できる
この分かりやすさはMac版の特権だと思う
設定完了したら下の「Apply Now」ボタンで設定が反映される




設定を何通りか作りたい場合は「General」の
ここのプルダウンで「New Location」で追加していく
メニューバーアイコンにステータスを表示したい場合は下のチェックを入れる




今度はクライアント、つまりコントロールされる側の設定
同じくシステム環境設定の「SynergyKM」、「General」に入って
「Connect to a Shared Keyboard...」という方のラジオボタンをチェック
「Client Configuration」タブに入る




ここにサーバの名前、あるいはIPアドレスを入力して下の「Apply Now」ボタンで設定完了
なおサーバ側の設定でコンピュータ名のスペルやスペースなどに自信がない場合は
ここに自分のコンピュータ名が出ているので一度クライアント設定にして
ここを確認してサーバの設定に取りかかれば失敗がない




設定が完了したら「Turn Synergy On」ボタンをクリックして接続を開始する
クライアント側を接続すると「refused」という表示が出るが気にしないで続行




Leopard以降の場合の最初の接続の表示
ファイアウォールでブロックされているとこういう表示が出るので
許可する場合は「許可」ボタンをクリックする
許可しないと当然繋がらない




Tiger以前はこんな感じの表示
「Open Sharing Prefs」で「共有」設定に入る




共有設定に入ったら「ファイアウォール」タブに入って「新規」でルールを新設する
Synergyはポート24800を使用するのでこのように設定する




サーバ側も「Turn Synergy On」ボタンをクリックして接続を開始する
このようにホットキーマップのエラー表示が出るかもしれないが
日本語キーボードの配列に関するエラーなので気にしない
とりあえず接続をトライ




しばらくするとこの通りクライアント側もサーバ側も「Connected」という表示に変わる
これでサーバとクライアントのスクリーン画面を自由にマウスポインタが行き来できるようになる




試してみたところteleportのようなドラッグアンドドロップは
サポートしていないがペーストボードの共有はできる
つまりプラットフォームを越えてコピペができるということだ
これはこれですごい便利さだと思う




一度接続に成功すれば次回からは接続、切断の操作はメニューバーアイコンからできるので便利
プルダウンとアイコンでステータスも表示している




SynergyKMがお気に召さない場合、あるいはバージョン不適合を
感じた場合はインストーラでアンインストールできる
これがアンインストールに成功した時の表示




とここまでの記述だとあっさり繋がったように見えるが実はここまでたどりつくのにまる3日かかった
全く繋がらなかったので設定ファイルをホームフォルダに置いてみたりとかのトライをした




表示はこんな感じで「cannot bind address」か
「refused」かサーバは「idle」状態にすぐ戻ってしまう
この動作を延々と繰り返していた




Terminalに「/sbin/ifconfig」と打つとIPアドレスが表示される
この「en0」の「inet」のアドレスを入力せよとのことだったのでトライした




しかしこれもうまくいかなない
en0は有線イーサネットのことだから有線でないといけないのかと
線で繋いだりPtoPで繋いだりいろいろトライした
しかしうまくいかない




結局うまくいったのはこの方法だった
システム環境設定のアカウントに入って「test」という新しいアカウントを作った
このtestアカウントにSynergyKMをインストールしたところあっさり繋がった
つまり元のアカウントに常駐している何かのプロセスが
コンフリクトを起こしているということが確定した
それが何なのかはこれから順次特定していく




ちなみにこいつらは「シロ」判定のプロセス
これだけでは雲を掴むような話だが・・・




「シロ」判定のプロセス後半
元アカウントにはこの4倍以上のプロセスが立ち上がっているので
ひとつずつテストして犯人をあぶり出すのはかなり大変
根気が続かないかも・・・





QuickSynergy

(Freeware)
おすすめ度★★★★
OS10.5Leopard対応Linux対応

SynergyをMacとLinuxで使おうというアプリ。

QuickSynergyは非常に簡便な設定画面を持っていて、サーバ画面は本体アイコンの4つの方向にあるクライアントのフォームにIPアドレスかホスト名を入力するだけ、クライアント画面はサーバのIPアドレス、ホスト名を入れて「Execute」するだけ。

ちゃんと繋がるかどうかは若干運任せのところはあるが、一度繋がればとても安定している。
再接続も問題はない。
こういうものを使って3つ、4つのCPUを一組のキーボード・マウスで自由に行き来して使うのは、実に快適だと思う。

作者サイトには「SynergyのGUIは本家サイトでは、Windowsにしか供給されていないのでここでMacとLinuxにQuickSynergyを配布すると書かれている。
そういうことが進んでこそこのアプリの利便性も本物になるといえる。





QuickSynergyのMac版のサーバ画面
使用法はクライアントを置きたい方向のフォームに
クライアントのIPアドレスまたはホスト名を入れるだけというシンプルだ




私のところの場合はホスト名を入れないと繋がらなかったが
一度繋がったら次回からはIPアドレスでも繋がった
Macの接続の場合は若干こういう不安定さがあるのはSynergy全体の傾向




上記リンク先からLinux版のバイナリをゲットして
マニュアルに従ってUbuntuにインストールにトライする
ところが「gccがインストールされていない」というアラートで止まってしまう
このmakeコマンドの本体をインストールしていたと思っていたが
Ubuntuにはしていなかったかも




そこから始めなきゃいけないのかとややげんなりしていたら
synaptic(ソフトウエアセンター)で検索をかけたらQuickSynergyがかかってきた
別にmakeだのgccだの気にしなくてもここで
「ソフトウエアを入手」ボタンをクリックすれば良いだけだ
Linuxも本当にこなれてきたもんだ




該当するアプリの説明とフォーラムサイトのリンク等を確認
これで問題無ければ「インストール」ボタンをクリックするだけでインストールが始まる




インストールが完了したら「アプリケーション」メニューの
ここにQuickSynergyが登録されている
ここから起動する




Linux版のGUIのインターフェイスもMac版と全く同じ
つまり使い方も全く同じだ




クライアント画面はこんな感じでIPアドレス、ホスト名を入力する
これでMac、Windows、Linuxのキーボード・マウス共有が完成する






TextExpander

(Shareware)
おすすめ度★★★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応

定型文をスニピット(断片)入力だけでテキストエディタに入力できるシステム環境設定。

このアプリを見た時に「便利そうだがメンドクサそうだな」と思ってかなり前にバイナリを入手していたのに今まで試していなかった。
結論からいえばなんでもっと早く試さなかったのかと反省した。
それくらいこれは便利。
テキストを打つスピードが倍増するに違いない。
それはhtmlやコード書きでもそうだし、ビジネス文書を打っていても同じことだと思う。

テキストには決まりきった形というものがある。
手紙では
「拝啓
ますますのご繁栄のこととお喜び申し上げます・・・」
というような、あまり意味はないのだけれど省略することができない文章というのが必ずある。
こういう時候の挨拶を「/hai」だけで全文入力できたら便利じゃないだろうか。

このTextExpanderがそれを実現する。

設定の方法はTextExpanderをインストールしてシステム環境設定に入ってTextExpanderの「スニピット」タブに入る。

ここの左下の「+」ボタンをクリックして新しいスニピットを作ったら、右ペインのウインドウに
「拝啓・・・・」
以下の決まりきった文章をコピペする。
そして下ペインの「省略形」のフォームに、スニピットの文字列を入力する。
文字列は通常の文章打ではあまりあり得ない組み合わせがいい。
でないと意図しない定型文が突然テキストに出てきてストレスになる。

プレインテキストの文章の場合は「/」「$」「¥」「<」などで始まる組み合わせがいいと思うが、あまり複雑にしてしまうと自分が覚えられない。
このキーの組み合わせが手癖になってしまうと、本当に便利になる。

例えば当サイトは、なにかのwebサイト作成ソフトを使って作っているわけではなく、私が手打ちでタグを打って作製している。
しかしタグ打ちで作製しているといっても、全てのタグを一文字ずつタイプしているわけではない。
例えばこのサイトの

OS10.4Tiger対応 OS10.5Leopard対応 OS10.6SnowLeopard対応

というような表示は定型文にしているので、殆どまとめてコピペしている。
いちいちタイプするよりもその方が速いからだ。
でもコピー元を探して時々かなり前のページまで戻らなくてはいけないこともある。

それでTextExpanderを使って
「<im」
というようなキーを叩くだけでこれだけの文字列が入力できるように設定する。

実際にはこれだけの文字列が入力されている。

<img src="appli9/9appli197.jpg"width="25" height="27" border="0">
<FONT COLOR="#404040">OS10.4Tiger対応</FONT>
<img src="homeimages/leopard.jpg" width="27" height="32" border="0">
<font color="#404040">OS10.5Leopard対応</font>
<img src="images23/23unei297.jpg"width="24" height="34" border="0">
<FONT COLOR="#404040">OS10.6SnowLeopard対応</FONT>
これがたった3つキーを叩くだけで入力できるのだが、htmlのタグやコード書きにはこういう定型文が結構多いのでこれは多いに時間節約になるだろう。





TextExpanderのインストールは通常のシステム環境設定ペインと同じ
.prePaneというファイルをクリックするだけでインストールが始まる




システム環境設定が立ち上がってきて
「このユーザのみのインストールか全ユーザが利用できるようにするか」と聞いてくる
私の場合は特に理由がない限り前者にしている
不具合が起きた時に原因を特定しやすいからだ




システム環境設定のペインを開いて「スニペット」タブに入るとこんな感じ
左下の「+」キーを叩いて新規スニペットを作成する
右の上の窓に定型文をペーストする
下の「省略形」フォームにこれを入力するときのキーの組み合わせを入力して完了
<linという4文字タイプだけで上のウインドウにある文字列がテキストエディタに入力される
コード書きをしている人達は狂喜乱舞するのではないだろうか




このスニペット入力は便利だが常時オンだと邪魔なときもある
そういう時にはここでオンオフのホットキー設定もできる
他にもいろいろ便利そうな設定があって開発者も事務屋も使えそうだ




スニペットタブの左窓にはスニペット(省略形)もグレー表示されていて新規スニペットの
省略形設定が既存の設定と衝突しそうな場合はこのように赤くなって知らせてくれる
この赤い表示が消える組み合わせを探せばいいという上げ膳下げ善な仕様になっている




ところでここでちょろっとトラブル
システム環境設定のツールメニューがこのように白くなって表示不具合が出た
この不具合はLeopard時代ずっと悩まされていたのだがこれが再現した
これはなんとAutoPairsTextExpanderのコンフリクトであることが分かった
AutoPairsをアンインストールしたところこの問題は解決した
前のLeopard環境でもシステム環境設定ペインの
どれかがコンフリクトを起こしていたのだろう
長年悩まされたトラブルがひょんなことからあっさり解決した



<追記>
「わかば」さんよりツイッターに情報をいただいた。
私がテストしたバージョンはv.2.8でこれより新しいバージョンがあるのでバージョンアップせよという表示が出るが、何故か日本語版のKagiはv.2.8.のままでバージョンアップできない。
英語版の最新版サイトはこちら。
TextExpander- Mac Typing Shortcut Utility Saves You Time!

ここではv.3が入手できる。
シェアウエア料金は若干高くなっているが、v.2からv.3にアップデートするのにもアップデート料が必要なようなので、いっそ最初から3にレジストした方がよいと思う。
これはローカライズの一時的な不整合のようなので、じきに解消されると思う。







TextExpander3

(Shareware)
おすすめ度★★★★★
OS10.4Tiger対応OS10.5Leopard対応OS10.6SnowLeopard対応
OS10.7Lion対応

先日ここで取り上げたTextExpanderは実はメジャーバージョンアップのv.3が出ているという情報をTwitter経由でいただいた。
(Twitterなんか何の役に立つんだろうと言いながら、最近かなりの情報をTwitter経由でいただいている気がする。このサイトの情報だけでなくお仕事関係の方も・・・)

TextExpander2で「アップデートがあるよ」というアラートが出るのだが、そのリンク先は何故かKagiの日本語ページの旧バージョンのサイトで、ここらページのメンテナンスがややルーズだなという気がするが、上記リンクでちゃんとv.3がダウンロードできる。

TextExpander3になって何が変わったかというと、旧バージョンはシステム環境設定だったが、TextExpander3は独立したアプリになった。
これが一番大きな違いで、常駐しながらメニューバーアイコンから操作する操作感は同じなのだが、ドックアイコンは表示される。(消すことはできるが)

またDropboxを使ってスニペット設定ファイルを同期することができるという機能もある。
これはネットで繋がった複数のMacやiPhone、iPod Touchなどのスニペットを何もしなくても同期できるということを意味する。
無線LANなどでリアルタイムに設定が同期される様は、感動すら感じる。

ちなみに私はさっそくv.3でシェアウエアレジストしてしまいました。





TextExpander3の設定はシステム環境設定から独立して普通のアプリのウインドウになった




また一度起動するとログイン項目に登録されしかも自動的に隠す設定にチェックが入る
システム環境設定ペインで無くなった配慮なのだろう




メニューエクストラとしてメニューバーアイコンからも操作ができるのは従来通り




スニピットが思い出せない時にはプルダウンメニューからも入力できるし
スニピットの検索フォームも用意されている




システム環境設定ペインでなくなったために通常はこのようにドックアイコンが表示されている




そのドックアイコンを表示しない設定もちゃんと用意されている
システム環境設定ペインでなくなったことで使い勝手が悪くなったという点はない




面白いのはこのシンクロナイズメソードの設定
Dropboxに合わせると同じ設定をしているMacのスニピットも一斉に同期される
複数台のMacを使っている人には嬉しい機能だ

anchor

TextExpanderに登録したスニペットとともに設定が全て消えてしまった

数個のキーをタイプするだけでどんな長文の定型文も瞬時にテキストエディタに入力できる便利アプリのTextExpanderだが、今朝大量に登録したスニペットが全部消えてしまうという問題が起きた。
漸くキーの組み合わせも手癖になり始めて、「おおっこれは便利だ!」と思いシェアウエアレジストもしたところだったので、登録していたスニペットが全部消えてしまっていたのはショックだった。

Dropboxで自動的に他の個体と同期できる設定にしていたので、ひょっとしてDropboxフォルダから復元できないかやってみたが、この自動的にアップデートする設定が仇になり設定は自動的に消えていた。

こういうものはやはり手動でこまめにバックアップしないといけないという教訓だ。
自宅に帰ればTime Machineで復元できるといえばできるのだが、一日TextExpander無しというのも不便だ。
それに調べてみると、この設定が突然飛ぶという症状は結構な頻度で起きているらしい。

ならばTime Machineとは別にインターナルにバックアップを持っているべきだと感じた。

バックアップはSyncTwoFoldersを使って
~/Library/Application Support/TextExpander
の中身を適当な場所に常にバックアップする設定にした。

もしまたスニペットが消えてしまうトラブルが起きたら、このバックアップ先のファイルでここにある
Settings.textexpander
という名前のファイルを上書きしてTextExpanderを再起動すればいい。
これで消えたスニペットは元に戻る。





登録したスニペットがデフォルト以外全て消えてしまったTextExpander
突然キーを叩いても反応しなくなったので問題に気がついた
Dropboxで同期する設定も消えている
設定類は全て消えてしまったようだ




ググってみるとこのトラブルはアップデートのたびに結構頻繁に起きているらしい
その度にいちいちスニペットを登録し直すのは鬱陶しいので
セッティングファイルをバックアップすることにした
セッティングファイルは~/Library/Application Support/TextExpander
の中にあるSettings.textexpanderというファイル
これをインターナルにバックアップしておけば出先で
TextExpanderが飛んだとしてもすぐに修復できる




頻繁に新しいスニペットを登録する場合は(私がそうなのだが)
SyncTwoFoldersを使ってこの設定ファイルを最新状態にバックアップしておけばいい
自動でバックアップする設定にするとDropboxの二の舞だから
これはあくまで手動バックアップにするべき












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